プリント基板の作り方(07/09/09)
プリント基板の製作方法については色々な雑誌で紹介されていますが、ここでは私がやっている方法を紹介します。
配置を決める
CADを使ってパターンを決める(07/09/09)
プリント基板の設計にCADを使うと、部品の配置を大まかに決めながら設計をスタートし、少しずつずらしながら全体のバランスをとっていくことが出来、慣れてくると中々便利なツールです。また部品はパターンとして登録できるため、繰り返し使うことが出来ます。私が使っているのは某社の機械系CAD(すでに製造中止)ですが、JW−CAD(機械系)や、PCBEのようなプリント基板設計用として開発されたものもあり、無料で使うことが出来るため大いに活用すべきと思います。
CADの画面 部分を拡大 登録した部品
また、CADは色分けが出来るため、送信部は青色、受信部は赤色、共通部は黄色、アースは灰色といった具合に使うと、パターンの確認がしやすくなり能率も上がります。配置が決まれば、パターン図をミラーリングして裏返し、それをプリントすれば銅箔面の画像が出来上がります。
裏返しの画像
基板を作る(07/09/09)
基板作りのスタートは、基板のカットからはじまります。先のとがった千枚通しなどを使い、物差しをあてて表裏両面からケガキの溝をいれ、板で挟んでこぶしでたたき、一気に折ります。
千枚通しでケガキ溝を入れる こぶしで一気に折る カットしました
裏返したパターン図をプリントして銅箔面にセロテープで貼り、部品のリード線を通す穴部分に、千枚通しを使って印をつけていきます。
ここで印のつけ忘れがあると後から確認がしづらいため、プリントしたパターン図の表面に、前もって荷造りなどに使う透明テープを貼っておくと、後からでも確認しやすくなります。
印付けが終わったら、紙をはがし、ドリルで穴を明けます。穴あけの数が多い場合は、簡易型のボール盤を使うと作業が早く進みます。ドリルは秋月で買った直径1mmの超硬ドリルを使いました。
ボール盤(PROXXON) 印付けした部分と穴あけしたところ
穴あけが終われば銅箔面をスチールたわしで磨き、表面のバリを取りましょう。台所用のクレンザーをつけて磨き、後から水洗いすれば、きれいな表面になります。その後は、シンナーで脂分をぬぐいとりましょう。この部分の処理をしっかりしておかないまま表面に脂分がついていると、エッチング中に皮膜がはがれ、銅箔に穴が開いた無残な姿になってしまいます。
穴あけ終了 銅箔みがき 水洗いして終了
パターンを描く (07/09/15)
パターンはマジックインキを使って描きます。まずはマジックインキの「極細」で穴あけした箇所を結び、そのあと「細字」で線を太くし、またアース面は塗りつぶします。
パターン図 マジックインキ
銅箔面にパターンを描く パターンを太くする
銅箔面には手の脂がつかないよう、手が当たる部分はティッシュなどで覆いながら塗り進めます。また2〜3度塗り重ね厚い被膜面にしてください。
塗り重ねる
エッチング(07/09/16)
エッチングには下のようなものが必要です。
道具を揃えました
基板を容器に入れます
エッチング液を浸します
銅箔がすこし溶けました
かなり進みました
エッチング終了後、水洗いします
こんな具合です
スチールたわしでマジックインキを落とし、更にシンナーで表面の汚れを取ります
きれいな銅箔面になりました
エッチング液は新聞紙に吸い取らせ、レジ袋の口をしっかり縛り、ゴミとして捨てました
エッチング液
エッチング液の節約方法(08/01/13)
画像2ではエッチング液が基板の周りだけに集まり、少ない量でエッチングをすることが出来ます。新しい液で同サイズの基板を2枚(各15分ほど)エッチングできましたが、まだいけるかも知れません。なお液の温度を40〜45度にすると時間が短く出来るため、トレー全体を50度程度の湯をぱったパットの中に入れるとよいと思います。
画像1 画像2
銅版画の腐食液を使ってみる(08/07/13)
プリント基板用のエッチング液が、2007年には200ccで420円だったものが720円まで一気に値上がりしました。もう少し安く求める手はないかと「エッチング液」をキーワードにネットを検索すると、銅版画の世界で使っている「腐食液」なるものが見つかりました。成分は塩化第二鉄ですから同一の物です。銅版画の材料は画材店で扱っており、文房堂、丹青堂といった店名がヒットしました。丹青堂ならば大阪ミナミの難波から歩けば10分弱です。難波の高島屋から戎橋筋を北へ歩き丹青堂を見つけました。店の人に在庫を聞いてみると、今は扱ってませんとのこと、「アレ、HPには書いてあるのにね」と心の中で思いながら、他で扱っている店はないかと尋ねれば、KAWACHIという店を教えてくれました。戎橋筋を更に北へ歩き、「心斎橋そごう」の北にありました。1階は文房具、2階で画材を扱っている大正時代からの老舗で、店の人に銅版画材料の場所を尋ねると、そこで見つかりました。500ccで388円は安いと思います。
では、プリント基板のエッチング液と同じように使えるのかを確かめてみます。小さなベーク基板にマジックインキで文字を書き、室温28℃にて20分程、それぞれの液でエッチングしました。銅箔の溶け具合は同じペースであり、液の濃度も同じ(たぶん飽和溶液)と思われ、プリント基板の製作に使えることが判りました。