キンリョウヘンの交配種もミツバチを誘う
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執行家のラン  2000年5月「ハチがランに集まるという記事が新聞に出ているよ」と、当時勤務していた高校の事務長が教えてくれました。「そうなんです。今の時期、市街地では毎年何件かあるんですよ。ハチが集まったランの持ち主はさぞびっくりすることでしょうね」と言いながら写真が載っている新聞を見せてもらいました。白黒写真(3×3cm)には、ランに集まった分蜂群が写っていました。ところが、ランを見てびっくり。いつも見慣れているキンリョウヘンと様子が異なります。葉が直立し、花茎が長く、花が大きい。「キンリョウヘン以外のランにハチが集まることがわかれば、大発見だ」と内心ドキドキしました。早速、ラン(シンビジュウム)の本を買って勉強すると共に、写真を撮られたS氏に連絡をとりました。お宅を訪問し、元の写真を見せてもらうと共に、厚かましくもランを一株いただきました。ランの名前はわからないということでした。
 ランの勉強をして解ったことは、花屋の店先に並んでいるランの多くは交配種(ハイブリッド)でキンリョウヘンは、戦前から交配親として利用され、古くは1930年代にさかのぼり、オオイソという品種が存在したことでした。
 キンリョウヘンを交配親とする交配種にハチが誘引されるか調べようと計画しました。ランの愛好家、農業試験場、ラン園に問い合わせ、ランを手に入れました。特に、武井さん(千葉県)山上さん(徳島県)小島さん(高木農園)にはたいへんお世話になりました。集まったランの花を5花取り、キンリョウヘンのときと同様な方法でハチが誘引されるか検定しました。結果を下の表に示します。特に、ミス・ムフェットはハチを強く誘引することがわかりました。S氏のランは、オオイソの一品種(オオイソA)であることも明らかになりました。結果から、キンリョウヘンを親にした交配種の多くは、程度の違いはあるがハチを誘引すると言えました。

品種名ハチ誘引力
オオイソA+++
オオイソB+++
サザナミ・チャンピオン
サザナミ・ハルノウミ
ミス・ムフェット++++
サラジーン・アイスカスケード
サラジーン・コイヒメ
ケニー・ワインカラー++
スイートハート
トムサム
キンリョウヘン++++

オオイソA
オオイソB
ミス・ムフェット
トムサム


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