逃亡(神経質なニホンミツバチは逃げます)
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 ニホンミツバチは、環境条件が悪化すると、今まで住んでいた場所を離れ新しい場所に住みかを替えること(逃亡)が知られています。
 夏、巣が高温になる、貯蜜量が少なくなる、巣虫が発生する、スズメバチの襲撃を受ける、巣が破壊されるなどが逃亡の原因になります。いずれの場合もハチは一度外に出て分蜂時と同様蜂球を作ります。女王バチが群れに含まれていると、蜂球はたいへん静かです。そして分蜂時と同様に探索バチが新しく巣を作る場所を探し出し、全員がその場所に飛び立ちます。
 '98年甲子園球場にミツバチの群れが出現したと報道されました。あの群れもどこからか逃亡してきたと思われます。
逃亡群が作った蜂球甲子園の逃亡群(朝日新聞より)
逃亡群が作った蜂球甲子園の逃亡群(朝日新聞より)

 新聞の写真でははっきりしなかったので、新聞社にお願いして元の写真をいただきました。写真には腹部の白い縞模様がはっきり写っていたので、このハチはニホンミツバチに違いありません。
 セイヨウミツバチでは逃亡が比較的起こりにくいと言われます。それに対しニホンミツバチで逃亡という行動様式が受け継がれているのは、巣を作る場所が多くあり、逃亡しても群れの生活が十分成り立つ環境で生活しているからだと思われます。飼育しているハチを逃亡させないコツは夏に巣を刺激しないことです。

 逃亡とよく似た現象に季節移動(absconding)というのがあります。セイヨウミツバチでも熱帯に生息する亜種は、季節移動をします。住みなれた巣をすてて、花が多い場所に移動し新しい巣を作るのです。ニホンミツバチがよく逃亡するのは、この性質が残っているからだと思われます。ニホンミツバチが季節移動をすることは知られていません。しかし、移動した方が好都合な環境があれば、季節移動をするかもしれません。


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