《北山修さんについての特別講義−2》

【ここでは、きたやまおさむ 45歳バースディコンサートの模様をレポートします】

       「きたやまおさむ 45歳バースディコンサート」
            〜北山修 青春詩歌集〜
                                              ’91.6.19(水)
                                               PM7時開演
                                               大阪サンケイホール
【第一部】                  【第二部】
(曲目)再会                (曲目)男どおし
    花のように                 題名のない愛の唄
    何のために                 愛とあなたのために
    さすらい人の子守唄
    初恋の人に似ている           遅れてきた少女
                           白い色は恋人の色
    やさしさは残酷
    海                      戦争を知らない子供たち’83
    マイソング                 花嫁
                           3つの箱
    さよなら青春
    さらば恋人                 サンフランシスコベイブルース
    初恋の丘
                           帰ってきたヨッパライ
    百まで生きよう               風
    イムジン河                  戦争を知らない子供たち
                            あの素晴らしい愛をもう一度

                            他人のままで
                            百まで生きよう  

(出演)きたやまおさむ NFD      茶木みやこ    マイク真木
    平沼義男     北川由美子  小室ひとし
    兼松 豊     杉田二郎   坂庭よしゆき
    平井 宏     森下二郎   進藤たつひこ

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−1991年6月19日

10年という月日を待った。とにかく待つしかなかった。

東京駅14:04発ひかりにて大阪へと向かう。文庫本の「戦争を知らない子供たち」と
ウォークマンには「25歳ばぁすでいこんさあと」のテープをお供に。
新大阪に向かう新幹線はまるで時間を逆行しているかのような気がした。

−大阪サンケイホール

ついに来たこの日、この場所。待ち人たちはみな、ここに集まってきた。平均年齢は30歳を超えているだろう。懐かしい再会に声をあげている人もいる。ひと昔、いやふた昔前の「フォークコンサート」のノリだ。
会場はほとんどいっぱい。
待ち人たちの胸にこの10年のさまざまな思いがうずまいて〜7:00PM。
「きたやまおさむ 45歳バースディコンサート」開演。

進行役の兼松豊さんによる前口上。
北山修のプロフィール紹介(子供が3人と早、慶での講師の話は初耳だった)の後、
舞台そでよりヒョイヒョイと きたやまおさむ登場。
舞台上には「25」「35」のTシャツ、そして「45」のTシャツで。
待っていた、みんなこの時を待っていたのだ。
照れくさそうに舞台に立つのはまさしく“サム”だ。

開口一番「2時間後は舞い上がっていてわけがわからなくなってるかもしれない」、といきなりスタッフと客席に本日のお礼を。このあたりがいかにも北山修らしさ、早くもチラリと。派手なオープニングが無くても客席はもう“サム”のペース。

みんなが注目して一曲目、平井宏さんのピアノ伴奏のみで高石ともやさん作曲の
『再会』。
 うまいとは言い難いが(失礼)あいかわらず、とつとつと北山節。
 続いて、作詞家として、歌詞がメロディーとして流れていってしまうのがくやしい・・ ・と自分の詞をピアノをバックに朗読。
『花のように』〜『何のために』〜『さすらい人の子守唄』〜『初恋の人に似ている』
 大人のうたとして、『やさしさは残酷』『海』。これは二郎さんが歌っていたもの。

 このあたりから関西弁がチラチラ出始めるとちょっとあがっていた北山さんも観客もホ ッとして・・・。

(き)「よく聞かれましたよ、加藤さんですか?って」
   「いつも、いいえ、はしだですって答えてましたけど」
(き)「20年前の歌ですよ。なぜこんなにも新鮮なんだろう?」
   ・・・確かに。

自分の作曲した歌も・・・と『マイソング』(会場大きな拍手)。
(き)「僕は、こんにちはの歌よりも、さよなら、あっち行け、顔も見たくないという歌が好きです」「これは僕の人柄です」
と別れの歌を・・・『さよなら青春』『さらば恋人』

(き)「髪は白くなりました」
(き)「よく一番好きな歌は?(自分の作品で)と聞かれます・・・由紀さおりさんが
   うたってくれた『初恋の丘』」
(き)「お嫁に行くことだけがすべてじゃないけど・・・私のところへ来る女の人は多い。切実な問題」「ひとりというのは寂しい、ものすごいくむなしい」(若い女性の問題を精神科医らしく)

【会場からの質問コーナー】
〜10年後にまたやりますか?
(き)「10年後に生きているかが問題。今日中に発表します」
〜自切俳人は?
(き)「忘れて下さい」
〜胎教にいい歌を・・・
(き)「胎教、信じます。僕の歌がいいか悪いかわかりませんが、とにかく強い刺激に   はなるはず」
〜どんなお医者さんですか?
(き)「こんな医者です。言葉と深く関わっていく精神科医です」

NFD(懐かしのフォークソングを歌おう同好会)、兼松さんも加わってフォークルの
『百まで生きよう』。
(き)「これが今日のキーワード」
オリジナルフォークルの平沼義男さんも加わり『イムジン河』。会場も一体となって
大合唱。あらためてこの曲のメロディーの美しさに酔う。歌っていて実に気持ちよかった。
                            
                                                           〜一部終了
(二部開演)〜北山さん蝶ネクタイに衣装かえて

杉田二郎登場
『男どおし』北山さんとすごくうれしそうにまさに男どおしで。
『題名のない愛の歌』(杉)「ロンドンで作りました」
(北)「25歳のコンサート来てた方?」・・・10人くらい

森下二郎登場・・・年とりましたなぁ
「ではジローズで「戦争を知らない子供たち」・・・のB面の『愛とあなたのために』
(北)「最初は「愛と平和のために」だったのです」

茶木みやこ、北川由美子登場(ピンク・シモンズ)
『遅れてきた少女』『白い色は恋人の色』
美しいすきとおるような北川さんの声にうっとり。
(北)「いつもいつも遅れてしまう人っていますね。電車が行ってしまったり、エレベーターが行ってしまったり・・・」
「あなたたちふたりは私たちの宝です」(ふたりのきっちりしたステージに)

坂庭よしゆき、進藤たつひこ登場(高石さん、城田さんいないのが寂しいが・・・)
『戦争を知らない子供たち’83』
(北)「みんな靴が丸い。これが60年代の青春だ」
坂庭さんと『花嫁』
(北)「あの花嫁はバージンか?北山のことだからきっとそうだ、いや北山のことだから
きっと違う」と、ひとしきり“花嫁論争”。坂庭さん相変わらずギターがうまい。
進藤さんと『3つの箱』

(北)「東京がうらやましくて、それに対するパワーがあった関西(今の阪神には全くない)」「この人がすごくうらやましかった」「一緒の舞台に立ったときはすごくうれしかった」
マイク真木(突然の)登場
ジェシー・ホラーの『サンフランシスコ・ベイ・ブルース』北山さん非常に楽しそうに。北山さん、以前の客を突き放す姿勢がなくなって丸くなった気がする。
(北)「本当にありがとう。よく来てくれました」と。

小室等(会場より)登場
(小)「何でもやろう・・・」と二郎さんも一緒に
『帰ってきたヨッパライ』あの北山さんのナレーション入りで。

オークションの発表(最高は45,000円!)の後、会場も一緒になって、みんなで
『風』『戦争を知らない子供たち』
(北)「たった一夜の新興宗教」・・・全くその通り
  「人生は生きて行く価値がある」「これだけは確かです」

大団円・記念撮影
『あの素晴らしい愛をもう一度』みんなで。

〜バック一転して星空になり
『他人のままで』〜あなたは私の家族でも友人でもなかった ちょうちょう結びのリボンがゆっくりほどけるように他人のままでさようなら
この歌がきょう一番、心にしみた。その通りだけど、それでも・・・
いつか、きっと北山さんに会ってやる!と決意する。

歌 終わって・・・
(北)「元気でいてください」

・アンコール
(北)「実はこのコンサートあまり乗り気でやろうというところはなかった。そんなときサンケイホールがよっしゃやったろ・・・と」
「アンコール、きょうのキーワードの『百まで生きよう』を」

みんなで『百まで生きよう』
(北)「また10年間待って下さい」

                                                               9:40PM 閉演

ずいぶんと北山さん丸くなった気がした。以前のような客を突き放すような感じはなく。
そしてすごくあったかい今どきない家族的なコンサートだった。
歌ってやっぱりいいもんだなあ。“なつかしさは痛み”“人生は生きて行く価値がある”
そしてそして絶対に北山さんに会ってやると強く思った。

外へ出ると柔らかい雨が降っていた。そしてホテルで待つ妻のもとへ早く帰ろうと思った。やっぱり自分の愛するものが一番大切・・・これが一番わかったことかもしれない。皮肉なことだけれど・・・。大阪は雨です。

 

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