ゲゲル考3・ゲゲル的疑問と不満



疑問と不満・その一 ビラン編


デザイン的にはいまいち好みでは無いんだが。

やはりどうしても怪人体だと、撮影の都合もあって完全に日常の風景の中に現れる事は難しい中にあって、船の中というのはインパクトのある良い映像だった。
それも、某イベント帰りに良く利用する東海汽船の客船だったんで(笑)
天井の低さとか通路の狭さとか、あんな風に一斉に逃げたらめっちや船体揺れるぞとか、リアルに感じられて恐怖は倍増であった。
いやもう、以来あの型の船に乗る度にひそかにドキドキしてます(爆)
この、日常の風景の中にあの異形を探し重ねるのが、自分にとっては
クウガという作品の最大の楽しみだったんですよ。

んが。

ビランの武器は、カッターになるヒレと強靭な顎だそうだが。
ヒレがカッターになって、リントをざくざく斬ってゆくのは良い。
だがあの、首筋狙って噛み付くみっともないカットは何事だ!

ピラニアの口は、下あごの方が前に出ている構造になっている。
これは巨大な相手の体に噛み付き、身をひねって肉を食いちぎるのに
向いた構造なのだ。
首に噛み付き頚動脈を食い破るには(開口部の大きさと角度からして
頚椎を噛み折るのは苦しいだろう)延びた口吻(ワニや狼などを連想
して欲しい)の方が向いている。
そもピラニアの怖さというのは、獲物の体の一箇所にでも傷があれば、頭といわず胴といわず肢といわずに集団で群がってゆく所にあるのだ。
それを「血」=「首」などというまるでゴウマのような演出をするなど、
あまりにも短絡的。

もし「顎」のイメージを強調させたいならば、獲物の手首あたりを咥えて吊り下げてる構図などには出来なかったのだろうか?
直接映せないなら後ろ姿でとか。
そこで、ばきりっと骨が砕ける音がして、体がドッと地面に落ち、少し
遅れてもっと小さいものが水に落ちた音・・・とか言ったら、格好良いと
思うんだけどなぁ。




疑問と不満・その二 ザイン編


もう最大の不満ったらこれに尽きますね。
なんで正式なゲゲルをやってくれなかったんだよぉ〜(号泣)
クウガとのバトルを見るだに、さぞかしパワーぶちかましーの、
あの角で串刺ししまくりーのの、ド派手なゲゲルになっただろうに〜。

んでその、何故にゲゲル参加権を剥奪されたのか。
これがどう考えても納得の行かない疑問なのだ。

公式ムックなどでは「あまりに失敗続きの『ズ』に業を煮やして
『メ』が招聘された」とあるが。
ちょっと、待て。グロンギって超・個人主義じゃないのか?
他の連中の失敗が、何でザインの責任になる訳?
『ズ』の面々がゲゲルに失敗し続けたのは、今度のクウガと、何だか
五月蝿くなった(笑)リントを侮っていたからだろう。
それは各人の愚かさであり、他の連中の失敗ぶりを見てもそれを己の
ゲゲルに生かせなかった、報いである。
失敗はあくまで己に責を帰するもの。グロンギはそんなゲーマー的
潔さを持っていると思う。

だから、ザインに関してはむしろ薔薇様あたりが
 「お前ぐらいはクリアしてみせろ」(冷笑)
の方が自然じゃないだろうか?

ゴウマのように「ゲゲルでもないのにリントを殺した」ルール違反に
よってでは無い。
(確かに非ゲゲルでトラックを襲ってはいるが、これはゲゲル参加
権利剥奪の後である)

何が厭かって、「各人のゲゲルの成否」よりも「全体としてのゲゲルの
成功」を優先しているみたいに聞こえるんだよね。
いやそりゃ確かに、全員強くなる暇もなくゲゲルに失敗しちゃったら、
さぞかし待ってるダグバちゃんにはご不満だろうけどさ(笑)

かの美しい種族には、己のゲゲルの完遂以外の何ものにも、執着も束縛もして欲しくは無いんである。

けしてそれがかなわない、哀れで未完成なリントの身としては。


疑問と不満・その三 ガリマ編


グロンギ人気投票をしたら、確実に上位に食い込むだろうガリマ。
姿(人間体)もさる事ながら、彼女のゲゲルは実に実に美しかった。ランクこそ「メ」のままで終わったが、あの自信と自負と自らに掛ける『枷』の有り様はもっともグロンギ的なものの一つだろう。
もちろん私も彼女は大好きだ!だが、好きだからこそ余りにも惜しい点がある。

まずは。
言っちゃあなんねぇ事なのかもしらんが(泣)女性グロンギ全般、スーツアクターさんも女性を起用する訳にはいかなかったのだろうか・・・。

もちろん、グロンギのほとんどを演じきった福沢氏の演技力は驚嘆に値するが、どうしても出てしまうのだよ・・・体型の差が(涙)
特にガリマ、ザザルといった昆虫系(正確には蠍は違うけど)の場合、もっとウエストを絞り込めれば、更に美しいスーツになっていたかと思うと残念でならない。
平成ギャオスのハイヒールなんぞを見てしまっているから、余計にね。
ベミウさんなんかは、いっそ戦隊の悪の女幹部風にレオタード+装甲でも良かったかと(趣味)
あああ、今こそ初代ハチ女の復活を願う〜〜。

そして、ゲゲルの法則。
(「どろなわくらぶ」さんのコラムと被ってます。ごめんね)
「匂いでマーキング」は確かに格好良い。そして昆虫の大多数種は、人間よりも遥かにフェロモンなどに敏感だ・・・だが。

カマキリが発達してるのは『視覚』なんだよーっ!!

あの巨大な目で三角形をなしている頭部が表しているように、カマキリは獲物を目で見て捕らえる。あえて、自分が苦手な感覚器官でのマーキングにした可能性も考えられるが、「メなのにゴのスタイルをとる」の段階で、すでにハンデは充分じゃないか?
複数のハンデを自ら言い出して、自分の首を締めるような愚かな真似は彼女はすまいよ。

更に、わりと良くある誤解なのだけれど。確かにカマキリは獰猛で肉食な昆虫ではあるが、そのハンティングスタイルは基本的に「待ち伏せ」なのだ。
中には一見花にしか見えない見事な擬態の種も居るくらいで。けして自分から獲物を「追っかけてって捕まえる」タイプではない。
だから逆に対・クウガ戦で、タイトのロングスカートが走りにくそうだったのが、飛翔も移動もあまり得意でない、カマキリのあのぽてっと大きい腹部を連想させて良かったのだけれど。実際にはあの衣装になったのは偶然のようですね。

カマキリ特性の「視覚&待ち伏せ」を生かしたゲゲルをするならば。
それこそ「駅前で朝配られていたドラッグストアのライターを貰ったリントを記憶して、夕方帰り道を狙う」とか出来なかったのかなー・・・。
(撮影できませんってば)

カマキリは一番好きな昆虫だけに、歯噛みするほどに悔しい!
だからってガリマ姐さんが、腹にハリガネムシ種グロンギ飼ってるのは嫌だけどさ。
(注・ハリガネムシとはカマキリを宿主とする寄生虫です。)


疑問と不満・その四 ブウロ編


数少ないグロンギファンを敵に回してしまいそうな気もするのだが(汗)

ブウロを筆頭に、鳥系グロンギのデザインには一つ、不服がある。
何故、手(上肢)と翼が並在しているのだ!

グロンギ達は基本的にヒューマノイド型だ。手と足は一対ずつだ。
たとえ特性を得た生物が、6本足だろうが手足が無かろうが、余分な四肢が生えたり、足が無くなったりはしない。
逆に言えば人型を崩せないからこそ、そして各人が己の特性となった生物を誇りに思うからこそ、グムンのようにわざわざ装飾品で元型の生物を象ったりするのだと思う。

唯一の例外は翅があり飛行するバチスだが(緑で倒されてる事からして、イバエもおそらく同様だろう)ハチやハエは元々、昆虫の3対6脚の他に別に飛行翅を持っているのだから、その「プラスアルファ」の要素が顕現したと思えば良いのではなかろうか。
本来、翅を持つ筈の他の昆虫種が、軒並み翅無しな事を考えあわせると、これはかなり発現の困難な、稀有な特性ではないかと思われる。
単に生えるだけじゃ駄目で、筋肉の流れ/飛行中の情報制御/空間認識など、付随してこなさなければならない処理は多いしね。

で、鳥系種は。
そも鳥の翼は前肢が変化したものである。
プラスアルファの一対の肢を、発生させる要素はどこにも無いのだ。
だから、ゴウマのように、上肢=腕が羽に変化するべきじゃないか?
(映像記憶は1年と数ヶ月後に別口フクロウ怪人で勝手に補完)

しかし、コレを言ってしまうと、ブウロはゲゲルどころかストーリィそのものが成り立たなくなってしまうんだよね〜(泣)
あの『片方の翼を射抜かれる→自らその翼をもぎ取る→再生』の流れは、グロンギの異形さを浮き彫りにしてて好きなシチュエィションなのだけれど。TVでは流石に片腕無しは出来なかったんだろうなぁ。片腕では文庫はともかく、新書でも京極になったら無理だよね(爆笑)

「ゴ」の証である武器も、よりによって「手」で構える吹き矢!
これも、獲物が何が起こったのか判らなぬままに絶命するのを、遥か高みから見下ろしてほくそ笑むと言った風情があって、ネタ的には大好きなのだよ。知られない事によっての「力」の誇示は、後に出て来たジャラジの「素のままの恐怖を娯しむ」よりも更に知的だ。

エピソード的には気に入りの話なだけに、このデザインの根本で引っかかって、素直に好きだと言えないのが滅茶苦茶悔しい!

更に、ドルドの武器がこれまた「手」で持つトンファーだった時にはもう泣いたね。いや実際、大型猛禽類の翼の一撃は大人を骨折させる程のパワーがあるそうなので、その点は納得いくのだが。

何故にこだわるかと言うと、私の中で『鳥』とは「飛翔する力を手に入れた代償に、差し伸べ支えあう腕を喪ったもの」というイメージがあるからなんですね。
(そして更に翼も大地を踏みしめる足も失うと、もたげる頭と反逆の牙だけが残る毒蛇バイパーに・・・あわわわ)

飛翔の力と闘う力。二つを同時に行使は出来ず、どちらか一方の為にはどちらか一方を切り捨てなければならない、そんな潔さが彼らにはあって欲しかったと、個人的に思うのです。




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