| 3/22 御岳 ずいぶん早い頃合から3連休はどーすんだ、幕岩いかんかなあ、なぞと
家族に打診していたのだが、 結局子供3人は永福の実家に拉致され、ならばおとうさんはひとりであそべる
じゃないかとばかりに初日さっそくまたまたおべんともって御岳へ。
ところが急遽M嶋が同行した。(ならばボルダーじゃなくちゃんとした岩場行けるじゃないか)
しかしこのところ私の中ではさすらいのボルダー虫がうずいており、御岳でもちょっと
通いたい課題、さわりたい課題が夢にでてくるくらいにオモシロクなりつつあるのだった。
それとここ数週間のちょっとしたトレーニングの成果も試したかった。
例の如く中州ボルダーでアップ。レインボーハング軽い。M嶋にボルダーのエッセンスを
教示しつつ感じてもらう。
次のエリア、デッドエンドの岩。先々週どうしても登れなかった4級のラインを2撃。
雄たけび。 楽しい7級のカンテライン=ダイナミックムーブ=M嶋ちょっと終わってる。
まだ昼前だというのに早々にシューズをしまってる。
このまえはやっと足がうくだけだったデッドエンド。ムーブが初めて見えてきた。
出だしの次のホールドがとれた!
足を思い切ってあげ、立ち込めれば出口付近に届く。が、この1足が極度にムズカシイ。
まだまだこれからだな。
御岳小橋エリアに移動。ここでは4級のモンキーカンテが目標。
オーストラリア岩には珍しく3人取り付いていた。
(珍しいというよりこんな岩に人がいるの初めて見た)
みなみらんぼう似の、いかにもボルダラー然とした体格のおじさんとあとふたり。
彼らの後で取り付く。モンキーカンテは2撃。
ここでM嶋は一足先に電車で帰路につく。
わしはさらに下流へ。忍者返しの岩へ行くつもりだったが、対岸から忍者返しを見ると3人のボルダラーがいる。
2人がわしと一緒に対岸からちょっと見物していた。
ひとりが忍者返しに取り付く。「おっ」と言う感じでわしと見物者2人が見入る。
なにしろ忍者返しである。デッドエンドと同じ1級である。
ところがそのボルダラーはひゅるるるっといとも簡単に登りきってしまった。
あの様子だとウォームアップ程度だ。これでは忍者返しには行きにくい。ので、手前の鵜の瀬橋エリアへ。
鵜の瀬岩へいくとここにもボルダラーがいる。鵜のカンテ2級にトライする。
2度ほどトライするが、下地の水溜りに落ちてシューズをぬらしてしまう。ちょっとげんなり。
もうかなり前腕にきてて、1トライするのに10分以上休まなくてはならない。
と、そこへもうひとり現る。ふつーの女の子2人を伴い、懐にちいさなわんころを抱いた若いおにいちゃん。
みみにピアス、甘いマスクと声。二人のおねーちゃんはまったくの観光客。
「ねー○○くーん、お菓子はー」(はいはい、ホラここにあるよ)
「わたしたちここでみてるねー」(うん、そこでまっててね、あとでどこかに食べにいこうね)
などというカンジなのである。
ところが上半身裸になってことボルダーに対峙すると、これはもう
ただものではない雰囲気なのだ。いきなりわしがやってたカンテラインのSD(シットダウンスタート)
その名も’鵜’=初段を探り始めた。となりのボルダラー氏にいろいろ教わってる。どう見ても初見だ。
2,3手トライするムーブを見るとなにやらできそうな雰囲気である。空恐ろしい。
しかし本気トライしたとたんぼろっ、と落ちた。ホールドが欠けたのだ。「こ、こわしちまいやがった」
その後わしとおなじらいん(たったままスタート、カンテを左へ抜けるライン)2級を1撃。
となりのボルダラー氏も一緒にトライし始めた。二人のムーブをずっと見てたわしはつかつかつかと
歩みより、「これ、このホールド使ってたよね」とつめよる。彼らのムーブはわしと違うのだ。
彼らの使用した左手を使ってスタートしようとしたがどうも悪い。やっぱこっちだな、と自分のホールドに
持ち替え、足も彼らと違い下のまま右手をじわっと伸ばして次を捕らえる。体が伸びきりつらい体勢。
「あっ」とふたりがその意外性に声をあげた。
そこで始めて右足を安定したホールドへのせ、左手遠くのでかいが外傾したホールドへ飛ぶ。さっきからここで落ちてるのだ。
左手がかろうじて止まる。左肩を落とすヤツのムーブがインプットされてるのかもしれない。
さっきヤツはここから右手をクロスでとりにいってた。右手をはなして肩をさらに落とし・・
「!!」 できねー!「あれっ、こ、ここでふってたよね・・」あまりムーブを探ってる余裕なぞない。
「いける!」「ガンバっ」
二人の声援が飛ぶ。
選択肢はない。すぐさま左手を余裕ない体勢のまま飛ばす。
思いのほかがっちりとかかるホールドに左手がかかり止っていた。すぐさま右手をその上のでかそうなホールドへ伸ばす。
ガバだった。御岳3本目の2級ゲット。
「ああ、みんなのぼっちまうなあ」と、となりのボルダラー氏。」
かなりの満足感を覚え、時ももう3時。そろそろ人もひけたかなと最後に忍者返しにさわってみようと思う。
忍者返しに行くのは6−7年ぶりだ。とにかく1歩も足が地面からういたことのない岩なのだ。
忍者返し1級。クライマー返し初段。昔はこの2本だけだった。どっちにしろのぼれっこない。
しかしいまは課題がふえた。子供返し、亀返し共に初段、虫、蛙、蟹、全て3段(どんなんや)というすさまじい岩なのだ。
御岳の顔なのだ。
行って見たらひとが増えてた。最後にみんなここで仕上げするらしい。10人くらいになってしまっていた。
さっきのボルダラー氏らが3人、らんぼー氏が室井登喜男と親しげに話している。
なぜか排他的雰囲気はなく、登喜男くんのひとがらなのかともおもえる。蟹トライひとり。蛙とらいひとり。亀返し3にんと
みごとにばらけ、らんぼー氏だけが忍者返しをトライしている。
わしもしげしげと忍者返しをながめ、恥ずかしげもなく取り付く。
傾斜は強いがホールドはカチだ。しかし出だしの足がなくぜんぜんうかない。次のいいホールドが見えてるのに全く岩にはりつけない
のだ。ああ、やっぱり甘くなかった。絶望感と共に急に場違いな寒い風が・・・
と、らんぼーおじさんが、
「ここ、ここ、ここあるでしょ」
と足元を指差す。
「コレつかうとボクも次とれるんですよ。ここだけなんですよね、スタティックにとれるの。」
見るとわしが使った左足は同じようなのぺっとした2つ。どちらもおなじようなもの。その下にやはり使えそうもないさらに小さな
ホールド。しかしらんぼー氏が指さすそれをみると確かにその中に小さな突起が。
「むむっ」
いわれなければ見えない、目を近づけなければ見えないそのちいさな数ミリの突起。
それに左足をのせふっと立つと・・・左手が次のホールドを捕らえていた。
たった1手できただけだった。しかしそれでも十分だった。初めてこの岩でボルダーになったのだ。
この日はもう腕が、全身が売り切れでもう数トライしかできなかった。
登喜男とらんぼーが話してた。
「この岩ってなぜか近寄りがたいみたいなんだよねー」
「忍者返し登れない人が練習してるのってめったにみないんだよねー」
ちなみにいま忍者返しをトライしてるのはわしとらんぼー氏だけである。
わしはおおきく頷き、
「うむ、それはあると思う」
らんぼー氏いわく、
「裏にも簡単な課題があるんですよ、それととなりのあの岩(白狐岩)の4級もおもしろいんだけどなあ。」
だそうだ。 御岳がよいが面白くなってきた。
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