Mac in Australia  Vol 2.

店、買い物について
 こちらでは日本と異なり多くの商店が日曜祝日は休みです。また、夜もパブやファーストフード、コンビニなど以外はほとんど閉まっています。5時くらいには大体の店は閉まります。
 しかし、これでいったいみんないつ買い物に行くんでしょうね?
 会社が終わるのが5時、店が閉まるのも5時。このへんはオーストラリア人の職業観、生活の優先順位に大きく関わってきます。店のスタッフも労働者なので、他の会社の人たちと同様5時には帰りたいのでしょう。しかし、これははっきり言って非常に不便です。
 今私は学校に通っていますが、ぐずぐずしているとさっさと店は閉まってしまうので大急ぎで買い物に走らないと間に合いません。
 店に入っていくと大体誰かしらが声をかけてきます。お決まりの「May I help you?」の時もあれば「Hello」の時もあります。こちらの人はけっこうみんなフレンドリーなのでなんか高級な店みたいなところ以外ではあまり「May I・・・」とは言わないようです。客もそう来たら「Hello」と返します。
 日本人は店に入って「いらっしゃいませ」と言われても黙ってますが(とある店の接客マニュアルで、日本人のお客が来たときは黙って入ってきても気にせず、こちらからあまり話しかけると迷惑がられるのでなるべくそっとしておくこと、という項目があるそうです)、こちらでは店員も客も同じ人同士という意識があるようで、あまり客もえらそうにしてませんし店員も普通にしてます。日本式の店は基本的にお客様は神様ですから、客にはつとめて丁寧に接するのが常識で、あまりなれなれしい(フレンドリーすぎる)店員はいませんし、常連な人たち以外は店の人とも大して話もしませんが。
  いざ物を買うときもこちらではお客が「プリーズ(どうぞ/お願いします)」「サンキュー」を言うのは常識となっています。品物を渡すときにプリーズ、お金を払って品物を受け取り帰るときにはサンキュー。オーストラリアではチップを渡す習慣はありませんが、挨拶は要ります。プリーズを言わなかったり、サンキューを言わず黙っていたりすると「失礼なジャップだな!」と思われるのが関の山です。
  さて日本の店とこちらの店との具体的な違いについて述べてみようと思います。 
  
 スーパーマーケット
    日本の津々浦々にあるスーパーマーケット。こちらにも当然あります。全体的なシステムはだいたい同じですが、実際中に入って見てみると  あまりの違いに驚愕します。まず個々の商品があまりに大きい。それから量り売りの場合はその単位が大きい(ほとんどがキロ単位)。たとえ  ば食パンなんかは1斤のもありますが大体は2斤で売っています。ポテトチップスは500グラムのがずらっと並んでます。500グラムというと大  したことなさそうですが普通の大きさのカルビーのポテチがだいたい100グラム弱ですから・・・。牛乳も2−3リッター。アイスクリームなんかは  このあいだ5キロだか8キロだかなんてのを見ました。肉もキロ単位の固まりがドーンと並んでます。野菜もすんごくてキュウリの太さは日本の2  倍、ナスの大きさは米ナスが伸びて普通のナスぐらいの長さになっているくらいのでかさ。冷凍チップス(フライドポテト)もキロ袋。コカコーラやオレンジジュースも牛乳くらいでかいです。みんなそんなのをトロリー(買い物カート)にいっぱい積んで歩いてます。
   ですからレジが1人10分なんてのも珍しくありません。そういうときのためにエクスプレス(少量買い物客用)レジも用意されています。
   また、入り口には「お客さんのバッグを調べさせていただく場合があります」と書かれています。スーパー以外にも大型店には結構あるようで、先日でかい電器屋で会計を済まして出ていくときセキュリティのおばさんが「バッグの中見せて」と言ってきました。

・コンビニエンスストア
    こちらには日本のようにコンビニはたくさんありません(そのかわりにこちらにはニュースエージェンシーという新聞店があり、コンビニの代わりを担っています。後述)。
    あっても品揃えやサービスが日本のように「至れり尽くせり」とは決して言えません。売っているのは主にお菓子、飲み物(ソフトドリンク)、雑誌、たばこ、新聞、ホットドッグなど。日本のようにお弁当や酒類はありません。というかそもそも日本の「お弁当」に相当するものがこちらにはありません。
  というか、いろいろな人種がいてさらに人それぞれなので、「お弁当でござい」と並んでいても果たして売れるかどうか。そのかわりミートパイやホットドッグ、サンドイッチなどは売っています。

・ファーストフード店
 
  店のシステムは大して変わりません。サブウェイなんかはそのまんまです。
  ただし、マクドナルドやハングリージャックスでは30セント(約20円)のソフトクリームが売っています。また、このあいだハングリージャックスでハンバーガーを頼んだらえらくでかいのが出てきました。そう、こっちはそういうところもスケールが大きいのです。
 こういう大手チェーン店もそこかしこにありますが、こちらではそれよりも街のあちこちに「フードコート」と呼ばれる場所が存在し、そこにはいくつもローカルなファーストフード店が並んでいます。
 日本にも大きなショッピングモール等にはあると思いますが。そこでは店で買った食べ物をそこにあるテーブルに着座して(イートイン)食べたり、持って帰って(テイクアウェイ。テイクアウトとは言わない)そのへんで食べたりできます。品揃えも実に豊富で、サンドイッチやホットドッグ、ドーナツ、ハンバーガー、カバブ(薄く切ったトルコ風焼き肉を、薄く焼いた小麦粉のパンのようなものに野菜といっしょに巻き込んである食べ物)、パスタ、中華や寿司もあります。どこもかなり安くお腹いっぱい食べられます。

・新聞店
  日本では新聞配達の基地でしかない新聞店ですが、こちらでは「ニュースエージェンシー」というものがそこらにあり、ただ新聞を扱うだけでなくちょっとしたコンビニの用を果たしています。
 新聞の他に雑誌がずらり(でもエッチな本はほとんどない)、文房具、たばこ、ガムやアメ、ソフトドリンク、宝くじまで売っています。ちなみにこちらの人たちは宝くじが大好きらしく、1等賞金10億円なんていうお化け宝くじもあります。あと新聞ですが、配達は一般的ではないらしく、みんなそこで買っています。そのため日によって違う新聞を読めるという利点もあるわけです。土曜日の新聞は分厚く(1ページが2つ折りになっていて厚さ2−3センチはある!)、日本の正月版のように何冊も入っています。総合ニュースのほかにビジネス、スポーツ、生活、車、不動産などあって不用意に出先で買ってしまうと往生します。

・郵便局 
  これも日本では郵便「局」でしかありませんが、こちらの郵便局は手紙グッズの他に文房具やカメラにフィルム、おもちゃも売っている「店」の一種です。
 局ごとに趣向を凝らした品揃えがされています。

・床屋 
  こっちの床屋は黙っていると切るだけでシャンプーも流しもしません。しかし安いです。12−16ドルくらい(800−1000円相当)でさっぱりできるので文句はありません。
  最近は日本にもそういうところがちらほら見られるようになりましたが。でも日本の何から何までやってくれてものすごく気持ちいい床屋さんもいいもんですがね。ちょっと高いけど。

・本屋 
  こちらの本屋の日本と違うところ。漫画が売っていない!雑誌も売っていない!漫画は子供の読むもの、雑誌はコンビニやニュースエージェンシーに売っているので扱わないのです。
  エッチな本もありません。・レンタル屋 レンタルビデオ屋はありますが、レンタルCD店はありません。ビデオ屋にしてもアダルトビデオがなく、そのかわりプレイステーションやニンテンドー64等のゲームがありました。まだまだあまりいろいろなところへ行ったわけではないので、経験が増しましたらパート2をお送りいたします。
食事について
   ○ 外での食事 

 
  こちらでの外食は(日本でもそうですが)、ファーストフード、フードコート、レストラン、パブと大きく分けられると思います。
 ファーストフードとフードコートについては「5,買い物、店について」でも触れましたが重複を恐れずに行きたいと思います。 ファーストフードは日本でもおなじみのマクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、サブウェイなどがこちらにもあります。このへんは日本と大して変わることはありません。ただし日本にしかないメニューなんかもあったと思います。あとハングリー・ジャックスというハンバーガー屋がブリズベンの中心部にありまして、ここには日本のマクドナルドのレギュラーのハンバーガーに相当するものが「ジュニアバーガー」として売られており、「普通」のはその1.5倍くらいの直径があります。女の子なら1個で十分かもしれません。それで3ドル少々(200円程度)ですから安いと言えるでしょう。サブウェイは日本のそれとメニューは異なりますが、システムや出てくるものはほとんど同じです。でも値段は日本のよりだいぶ安いです。安い安いとは言ってますが日本とこちらとでは物価(=所得水準)が異なりますから、生活感からはそんなに極端に安くはないのかもしれませんが日本の感覚としてはやはり安いと言わざるを得ませんね。
  フードコートは街のあちこちにあり、いろんな料理が低価格で賞味できるとてもありがたい施設です。そこには何軒ものテイクアウェイ(お持ち帰り)店が軒を並べ、中央にはたくさんのテーブルと椅子が用意され昼時には多くの人でごった返します。
  バラエティも実に豊富で、ハンバーガー・ホットドッグ・サンドウィッチの店、カバブの店、パスタ&サラダの店、日本料理の店、チャイニーズの店、ピザやパイの店、名物フィッシュ&チップスの店などがあります。 ハンバーガー等の店はチェーン店とは異なり目の前で作っています。味もこちらの方が良いような気がします。
 そしてご多分に漏れずでかい。2つはきついです。
  カバブは薄切りにした牛肉やラムを生野菜といっしょに薄いパン生地でくるんだもので、これもどのコートにもあります。これがなかなか見ていて面白く、カウンターの奥に長い串に上からどんどん刺していった肉の塔のようなもの(高さ何十センチもある、そのまわりにはヒーターが仕掛けてあり回りながら焼けていく)がくるくるとゆっくり回っており、これを包丁でそぎ落としたりバリカンのようなもので薄くそぎ落としたりしてそれをパンに挟むわけです。
 大体はチキン、ビーフ、ラムがあり豚肉はありません(イスラム教では豚はきわめて不浄な動物とされており、触るどころかその名を口にすることすら忌み嫌われる。食べることなど論外。そうだなあ、「う●こ」と同等の扱いかな)。
 ここに限らず、豚肉はオーストラリアではいまいち不人気かもしれない。 「日本料理」というと日本人は懐石料理やそういうものを思い出しますが、ここでは単なるエスニックの1ジャンルという見方をされています(日本食レストランも同様)。ですから寿司もカツ丼もうどんも焼き鳥も「日本料理」なわけです。そーゆーものも「はいよ」と出されて他のハンバーガーやフィッシュ&チップスといっしょに食べるんですね。実はまだ食べたことがないのですが近々挑戦の予定です。 チャイニーズはかなり幅があります。麺もの、ご飯もの、その他の揚げ物などがフードコートでは一般的ですが、麺ものは日本のラーメンを想像していくとあまりの違いに面食らいます。ラーメンはあくまで日本の料理なのですね。焼きそばはわりと普通です。ご飯ものは白いご飯、チャーハン、あとビーフンなんかもあり、これをタッパみたいな容器に詰めてからその上に乗せるものを指定します。揚げた鶏肉や酢豚、エビチリなどをトッピングして必要ならソースをかけて出来上がりです。このソースが実にオーストラリア的で、甘いものが多いです。以前「Honey lemon sauce」というのを食べたときは、ホントに甘くて閉口しました。あとは揚げ餃子、春巻(「Spring Roll」という)などの揚げ物類。あと、なぜかカレーライスもあります。といっても汁っぽいもので、鶏肉たっぷりでした。余談ですがご飯にカレーの汁をかけただけという激安メニューもありました。 フィッシュ&チップスの店はこれまた実に一般的で、フィッシュはパン粉の衣をつけて揚げたもの、フリッター状に揚げたもの、フライパンでムニエル様に焼いたもの等があり、チップスはフライドポテトのことです。他にもカラマリ(イカのリング揚げ)やサラダなどのサイドメニューもあります。しかしシーフードは体にいいからって、全部こんな揚げちゃったら台無しな気がするが・・・ちなみに、実はこの「フィッシュ」というのは鮫の肉が多いんだそうです。 レストランはこれまたバラエティーが豊富で、いろんな国の料理がそこここで味わえます。オーストラリアのレストランの特徴の一つがBYO(Bring Your Own drink)で、「酒類持ち込み自由」ということです。これはその昔酒類の販売のライセンス審査が厳しく、酒屋とホテルくらいにしかおりなかったため、客は結局自分の酒は自分で持って行くしかない、ということだそうです。最近はそうでもないようで、「Licenced」の店もたくさんありますが。BYOの店の近くにはだいたい酒屋があり、そこでビールでもワインでも買って持っていき、レストランで席に着いてボトルをテーブルに置けばウェイターがやって来てボトルを抜いてくれるそうです。実はレストランにはあまり行く機会がないので詳しいことは書けません。 パブは「酒場」です。外食とは少し違うかもしれませんが一応ここに含めます。居酒屋、小料理屋、焼鳥屋、おでん屋、屋台、赤ちょうちん、スナック、キャバレー、バー、パブ、キャバクラ・・・日本には実に多くの種類の飲み屋がありますがこちらにはパブかナイトクラブくらいしかありません。ですから週末の夜はどのパブもクラブも文字通り客でごった返しています。こちらのパブもナイトクラブもだいたいはカウンターで自分の飲み物を買い、席に戻って飲むというのが普通です。席料もお通しもありません。ですから友人のつきあいでついて行くとき店に入っても何も飲まないでいることもできます。料理をオーダーすることもでき、カウンターで支払いを済ますと立て札をもらってテーブルに立てておきます。料理が来ると立て札と交換というシステムです。個人的には私はビールさえ飲めればいいのでこっちのパブの方が好きですね。居酒屋だと食べ過ぎてしまうので。それにこちらに比べ高すぎるし。だいたい普通に食べて飲んで居酒屋だと1人2〜3000円といったところですよね。こちらの価格感覚にあわせて20−30ドル、そんな高かったらまず誰も行きません。(なんといっても375mlのビールが24本ケースで酒屋で25ドル。1本70円しないわけですから。)居酒屋も価格破壊してほしいものです。してる店もありますけど。 忘れてましたが「外」食としてこちらではバーベキューがとてもポピュラーです。家の裏庭や公園などには必ずと言っていいほどバーベキュープレートがあり、週末には家族でバーベキューというのがよくある風景です。肉や野菜をガンガン焼き、ガツガツ食べまくる。実にオーストラリア的な食事風景でもあります。公園のプレートはだいたい電気式で、真ん中に穴が開いていて水で掃除できる便利なシステムです。余分すぎる油も流れ落ちます。
○ 家での食事
  私がオーストラリアに来てからホームステイで暮らしているわけですが、ここでの食事についてお伝えいたします。
  朝食はトーストかシリアルとジュース。家人はシリアルなどを食べていますが、私はアレがダメなので毎朝トーストです。
 パンに塗るものはマーガリン、バター、ジャム、それから人気なのがチョコスプレッド、そしてオーストラリア名物ベジマイトです。このベジマイトという代物は見た目がチョコっぽいのですが味は思いっきり醤油テイスト、匂いは、ふたをあけて鼻を近づけてかぐと「ぐあっ」と声をあげるほどです。原料は酵母エキスと塩、岩塩、麦芽エキス・・・ビールの原料の残りかすではないか!(実はオーストラリアはビール大国だったりするのです) 昼飯は外で食べるか、外で買うか、自分で作って持っていくかです。外で買う場合はコンビニ、ファーストフード、それからフードコートなどで買うことになります。しかし金欠なので今はご飯を炊いて持っていき、おかずを少々買ってくるだけにしています。おかずも全部作っていく日もあります。  夕食(ディナー)がある意味最大の難関です。この家のメニューは、主に、・野菜をゆでたか焼いたもの、あと裏ごししたもの・チキンを焼いたもの・パスタ・ソース焼きそば風パスタ・ラザニア・カレーの味のしないカレーライス、ライスもこちら流ライス・ミートパイなど、またこれらの組み合わせというのがほとんど毎日です。まれにホストファーザーの手作りハンバーガーなども賞味できます。ここのホストマザーが少々太めの女性で、ダイエットにかなり気を使っているので、全体的に脂肪分が少なく野菜の多い食事になりがちなのです。最初に挙げた「野菜をゆでたか焼いたもの、あと裏ごししたもの」は実にまずく(特にキュウリをゆでたやつが最悪、ほかも私の嫌いなカリフラワーやブロッコリーなど)、かなりうんざりしましたが、これのおかげでこちらに来てからというもの通じが抜群に良く、毎日2回ペースになりました。さきに述べた中ではハンバーガーが抜群にうまく、自前の手ごねハンバーグ、チーズ、トマト、レタス、目玉焼きをでかいバンズに挟んで豪快に食べるのですが、本当にうまいです。日本に帰ったらやろうと思います。 こちらではシンプルな皿をたくさん食べるというのが一般的なようです。日本のようにいろいろ出てくるというのはまだお目にかかったことがありません。ただこの家は白人家庭なのでアジア系の家庭などはまた別のバラエティーがあると思います。
○ 自分で作る
  家で食べさせてもらえる食事が気に入らない場合、また一人暮らしをすることになった場合は食事は外で食べるか、買ってくるか、さもなければ自分で作ることになります。
  しかし一般的なスーパーで売っている食材は日本で売っているものとは異なる部分が多く、そのままでは日本で食べていたものと同じものは作れません。たとえば、・肉は脂身が少ないか、ほとんどない・獣肉はでかいかたまりかステーキ肉やチョップばかりで、薄切りが売っていない
 刺身が売っていない、売っている魚は切り身ばかりで刺身が作れないものばかり、焼くか揚げるかのみ 
  野菜は葉ものがほとんどない、ネギなども似て非なるものしかない
  醤油があっても味噌がない、だしの素も鰹節も煮干しもない、東南アジア系調味料はいっぱいあるのに。
  豆腐は売っているがとても固い。
  以上の理由によりこちらで日本の味を再現するにはチャイナタウンなどで東アジアの食材を扱っている店に行くか、かなりの工夫を凝らすことが必要になります。そういう店に行けばほうれん草も味噌も新鮮な丸の魚も扱っていますし、ラ王なんかも置いてます。
 しかし不運にもそういう店が近くにない場合、自力で何とかするか我慢するかどちらかしかないわけです。 
(1)家での食事 で、昼食にご飯を炊いて持っていくと書きましたが、今住んでいる家には炊飯器がないので鍋で炊いています。慣れないうちはさんざん鍋を焦がしたりテーブルまで焦がしたりしましたが、今ではすっかり慣れて上手になりました。米はスーパーにちゃんと売っており、Mid-grain(短粒)米が日本の米とほぼ同じです。長粒米(あのタイ米は長粒米)の方がこちらでは一般的で、ご飯の炊き方も違います。(なんとこっちでは米を鍋でゆでて、それからざるで漉すのだ!だからここのホストの調理する米にはいつも芯があり、まずいと思いつつ食べています。しかしわしの米の炊き方を教えようと思ったところで、大きなお世話なんだろうな)。この米が圧倒的に安く、5キロで6ドルくらい(400円弱程度?)なのにちゃんと炊けば日本で食べているご飯と同じに美味しいです。こんなのが大挙して日本に押し寄せたら日本のコメ農業はその日のうちに崩壊しますね。消費者としてはありがたい(安いから)ことでしょうが微妙なところですね。米の他の食材もかなり安く、肉も野菜も日本の1/2−1/3程度の値段です。食費はかなり安くすむと思います。  
  さて以前自分で豚肉の生姜焼きを作ってみようと思いましたが、結果はおせじにもうまく行ったとは言えませんでした。まず豚のロース肉がない。こっちの人は脂身のない肉を好むため、ロースは脂っ気が多すぎるのでしょうか。さらに薄切り肉がないため、自分で切るかさもなくば中華炒め用の短冊形のを使うしかないのです。そのうえネギがなく、ネギに似た野菜ならあるのですがぬめりが全くないうえ香りもうんと弱くパリパリとしすぎているのです。これをおろした生姜とにんにくと醤油を和えたものに漬け込んでから焼くのですが肉に脂っ気がないためぱさぱさになり・・・ああ・・・。・・・ですからこちらで日本的食生活ライフを送ろうと思う場合はそれなりの努力が必要だと思ってください。要は郷に入りては郷に従えです。
自転車事情その2 
現在こちらの自転車店で働いているのですが、日本のショップとの違いをあげてみたいと思います。
 まず第一にどのショップに行ってもママチャリがない。当たり前ですねママチャリが存在しないのですから。
 第2に店員さん英語。なんてアホなことはおいといて店員さんと客のやりとりが自然です。これはわりとどの店に行ってもそうです。自転車屋に限りません。店に入れば「Hello, how are you?」と言われますし、お客も「Good」と返します。
 大型店だとそうとも限りませんが、レジに行くとそうなります。
 店内の雰囲気もリラックスしていて、(ちなみにうちの店では)仕事の合間にコーヒー飲んだりポテトを食べたりインスタントヌードルやケーキをカウンターやワークショップで食べてます。
 日本のショップで店主が一人でやってるような店ならともかく少し大きめの店でそんなことやったら大目玉ではないでしょうか。ある大規模ショップでは店員がお客の前でパンを一つ食べただけで社長直々にお叱りを受けたそうです。そんな格式なんてどこにもカケラすらもないのに。
 第3に、日本と売っているモノの傾向が少々違います。
 私のいる店には日本人が大好きなマニアックなパーツなどはほとんどありません。Racefaceのクランク、ヘッドセット、ステムなどが少しあるくらいであとはほとんどフツーの部品ばかりです。シマノXTRやDURA-ACEなんかもありません。あるのはシフトワイヤーブレーキワイヤーくらいのもんです。
 それから、BMXが無視できない一大勢力となっています。少年達が遊び用/足として乗っていることが多いので、BMXグッズはわりと充実しています。そのかわりというかロード部品用品は需要がBMXやMTBに比べて少ないので(休日など乗ってる人はけっこう見かける割に)少々弱めですね。さらに、セカンドハンドの部品がいっぱいあり、けっこうそれを店で補修部品として使っています。スポークまで使っているのには驚きました。リム、ブレーキ、ショックユニット、クランクセット等タイヤ以外はしょっちゅう使います。客も日本と違いあまりいろいろ言わない人が多いのでそれで間に合えば安くていいやという認識なのでしょうか。というかこのへんの意識の違いは、日本のプロショップの客でそのスポーツバイクを趣味として乗っているのか普段の足として少しおしゃれな自転車くらいの気持ちで乗っているのかというのに近いと思います。何度も言いますがこちらには普段の足として自転車にという意識があまりなく、みんな車に乗ってしまうのでママチャリみたいな自転車は居場所がないんですね。ですから普段乗りの人も(日本だったらママチャリを買うはずの人も)そういうショップでギア付きの自転車を買ってヘルメットをかぶって乗るわけです。
 ヘルメットは義務なのですが。したがってそういう人が
「直れば別に新品だろうと中古だろうとこだわらん、むしろ中古の方が安上がりでけっこう」
 と考えるのはごく自然なことではないでしょうか。
 店にとっても古い部品の使い回しで良ければ新品の在庫もあまり持たなくてすみますし、セカンドハンドの部品と言ってもお客から買い取っているわけではないので商売的にも困りません。
 マウンテンバイクの売れ筋の主流はやはりクロスカントリー的バイクですね。そしてハードテイルフリーライドバイク。これがけっこう人気で、KONA・STUFFやMONGOOSE・BLACKDIAMONDラインなどが人気です。
 店のオーナー達も一人はフルサスのフリーライドバイク(KONA・STINKY DEE-LUXにWHITE BROTHERSの6インチ倒立フォークをつけているためDHバイクに見えるが)、もう一人はハードテイル(にこれまたWHITE BROTHERSの6インチ倒立フォークをつけている)。二人とも前後ヘイズオイルディスクで、フロント8インチディスク。バイトの女の子はKONA・SCAB(クロモリのハードテイルハードコアバイク)にBOMBER Z1 QR20、もちろんヘイズの8インチ。三人で同じフロントホイールを使える。すばらしいですね。どれもけっこう(かなり)重いですが、こっちの人は体力が日本人とは比較にならないので登りは気にしないのでしょうか。それとも下りのスピード重視のためには登りで苦労するのは仕方ないと思っているのでしょうか。
 日本と異なりこてこてのDHバイクはほとんど見ません。ゲレンデがない(何せクイーンズランドには雪など降らない)からでしょうか。それとも高すぎるからでしょうか。
 高すぎる・・・自転車が高いというのも一つの印象です。以前シマノが高いと言いましたが、全体的な物価に対して自転車は高いという印象を禁じ得ません。海外ブランドのものは日本円換算するとそんなに大きな差はありませんが、日本の物価とオーストラリアの物価はまるで違います。オーストラリアの方が絶対的に安いので、日本と同じ値段の自転車が高価に感じられます。公式レートでは1ドルだいたい60円台として考えても、こちらの生活感では1ドル100円くらいでつりあうので、すると自転車の値段は日本にいるときの1,5倍くらいに感じられます。(意味わかってもらえますかねえ・・・)それでも買っていく人がいっぱいいるのはありがたいことですが。
関係ありませんがパソコンは絶対的に日本の方が安いです

最近の自転車事情について思うこと
 わたくし最近つらつら思いますに、最近の自転車の、特に機材の傾向は正しくない方向に向かっているのではないでしょうか。 

1)  DHMTBの場合
 
  最初の例がダウンヒルMTBです。ゲーリー・フィッシャーやジョー・ブリーズ達のリパック・レースがそうであるように、もともとMTBというものはダウンヒルから生まれたと言っても過言ではないのですが、それから当分はダウンヒル(以下DH)・クロスカントリー(以下XC)での車体の区別はなく、また「DHバイクです」といっても4センチ程度のフロントサスペンションがついたり、テンションディスクが装備されたりと言った程度のモノで、現在のXC車よりも貧弱な代物でしかなかったのです。
 当時はディスクブレーキもVブレーキも無縁のもので(存在はしたのだが未完成でほとんど使う者はいなかった)もちろんカンティブレーキというそんな機材で果敢に下りを攻めていたのです。
 90年代半ばからダウンヒルに特化した車体がちらほら出始め、それから数年の機材の進歩はすさまじくフロント46ミリのハードテイルからフロント・リア20センチのフルサスへとめざましい進化を遂げたのです。フロント3枚のギアはアウター1枚になり、前後のカンティブレーキは直径20センチの油圧ディスクブレーキになり、車体の重量は20キロにまでなりました。素人目には「これは本当に自転車か?」と思うようなごつい外見も獲得し、まさにダウンヒルバイク花盛りです。 
  さて、機材はパワーアップしました。では乗り手の方は?プロのトップレーサー達はますますスキルアップしてはいます。機材の進歩とあいまってレースコースはますますハードになり、それまでどうにかくらいついていた一流半や二流の選手達との格差は開く一方です。そして、そういうコースは初心者達を寄せ付けません。初心者やアマチュアでも、特に日本の場合機材はプロ並みかそれ以上なので本来出るはずのないスピードが出せてしまいます。そして簡単に限界を超え・・・病院送りですか。
  機材の価格の高騰も問題です。「かっこいいし、気持ちよさそうだから、やってみたいな」と思っている人はけっこういると思います。しかし先に述べたようなきつすぎるコースを下るにはそれなりの機材と装備が必要です。現在の相場で50万円くらいでしょうか。一つスポーツを始めるのにポンと50万も出る裕福な人はいいでしょう。自転車の他のカテゴリーではとりあえずレースに出てみたいと思ったら、あるいはレースに出ないまでも乗りたいと思ったらせいぜい10万円あればそれなりのが買えます。
 BMXに至っては5万で十分。それが50万ですからね。車体の他にも他のならヘルメットとグローブがあれば十分なところDHの場合は高価なフルフェイスヘルメット、ボディプロテクターなども必要ですから。
  もう一つ。やる場所が問題です。現在主流のフロント一枚の激重DHバイクでは、自走で山を登ってから下ってくるということができません。そこでスキー場のゲレンデを夏場DH用に開放しているところに行って、ゴンドラに乗って上へ登ったりトラックが出ていてそれで上まで上げてもらうというのが一般的「ゲレンデDH」となっています。当然の事ながらスキー場は大都市圏からは遠く、車がないと事実上行けないということになってしまいます。とある有名ゲレンデの小冊子には電車でのアクセス方法も記されていましたが、あんな重く大きい自転車を電車で運ぶのは現実的でなく、ほとんど意味がありません。 それから、はたして夏場遊んでいるゲレンデをDHのために開放しているとはいえ、はたしてスキー場的にはペイするのか?という事が現実問題として出てきます。正直とても採算が合うとは思えません。スキー人口の何百分の一かしかいないDHのためにゴンドラを運転し、コースの安全巡回をし、レストランを開け・・・ボランティアの協力を仰いでいるとしても、それにしても人手はかかります。当然お金はかかります。今ゲレンデDHの代名詞となっているスキー場でも、閉鎖の話が現実的になっています。 正直言って八方ふさがりの状態になっているDHです。海外でも状況は似たようなものらしく、このままではこのDHというスポーツ自体が衰退してしまうでしょう。業界・マスコミ・自治体などが一丸となって何らかの手を打たない限りは・・・。

2) アルミ・メガチューブ軽量ロードバイクの場合 

 これはDHMTBよりは話は深刻ではありませんが、それでも気になっているので挙げることにします。
  ミゲール・インドゥラインがツール5連覇の偉業を成し遂げたかげには、軽く堅い新兵器の威力がありました。「ピナレロ・ケラルライト」です。これとビアンキが100年記念モデルとしてリリースしたTI-MEGAという、ダウンチューブに縦長の異形チューブを化したフルチタンフレーム(アルミじゃありませんけど、形はコレを踏襲しています)がはしりとなり、現在の「軽量アルミメガチューブ高剛性ロードバイク」の流れができました。
  それまでも軽量で高剛性のロードバイクは存在しましたが、実際主流だったのはスティールバイクで、プロも当然のように鉄に乗っていました。
 それがインドゥラインのアルミバイク、そしてその後継モデルのピナレロ・パリによって選手達、ホビーライダー達、そしてメーカー達が一斉にそちらを向いたのです。
 それ以降ロードバイクはどんどん硬く、軽くなり、細く美しいシルエットはどんどんごつく大きくなっていきました。
  さてこういった軽剛ロード(勝手に名付けた)達というのは、およそ常人とはかけ離れたパワーと体力を持つ選手達が勝つために乗るバイクなのですが、それに普通の人が乗ったらどうなるでしょうか?
  レーシングカーは、形は普通の車とあまり変わらないように見えますが、普通のドライバーには運転できません。速すぎるからです。ハンドリングはギリギリまでチューンされて非常にデリケートになり、エンジンパワーは市販車の2倍は下りません。これを扱うには相当のテクニックと体力、集中力が必要になります。当然のことですね。その極みがF1マシンです。最強の時には車重500キロしかない車が1300馬力出たのですから、本当に掛け値なしで死と隣り合わせです。
  ・・・ここまで極端な事にはなりませんが、常人がプロの機材に手を出すと、何かしらのリスクがあると思って間違いないでしょう。
  まず高いです。当たり前ですがプロは勝つためにできるかぎり最高の機材を使います。自転車競技というのはありがたいことにド素人でもプロの機材と「基本的に」同じ物が使えます。プロチームのエース格になると最新の発売前の物が供給されることもありますし、実際にプロがレースで使っている物は何らかの特別なチューンが施してあるでしょうが、まあそれは別としてそういった機材がどこでも買えるのです。安いわけはありません。でも全く手が出ないというわけでもありません。モトクロスのプロが使っているフォークは1本ウン百万円するそうですから、そういうのに比べれば・・・・。
  軽剛ロードの場合、問題になってくるのはその高すぎる剛性です。プロは総じて硬い自転車を好みます。硬くないとプロの驚異的パワーの前には物足りなく感じられるでしょう。それまではスチールのロードでそのくらい硬くするために、ロードで車体重量が10キロオーバーなんてのもザラだったようですから。
  今では初心者ロードでも10キロ行きませんからね。 で、そんな硬い自転車は最初の踏みだしはとても軽く感じます。重量は軽くできますし、ペダルを踏む力をロスなく進む力に変えてくれるのですから。
  最初はいいです。でもしばらく乗っていくと、乗り心地の悪さが目立ってきます。振動がそのまま伝わってきて、腰が痛くなったりします。また、フレームの堅さに足が負けてしまい、疲れてきたとき「踏めなくなる」ようになります。良質な鉄のフレームは微妙なバネのようなしなりを持っているので、疲れてもフレームが助けてくれたりしますが、軽剛アルミバイクはそういったことはしません。たんたんと入力を出力に変えていくだけです。その結果疲れてくるとスピードが維持できなくなったり、ひどいときには膝に多大な負担がかかって痛みを感じたりするかもしれません。
   ただ最新のモデルではそのへんの味付けがうまくなり、曲がったバックステーやカーボンバックステーなどの採用により振動吸収がマイルドになってきているものも出てきています。チュービングのさらなる改良により、硬いばかりでなくしなやかさを持たせたモデルすらも出てきています。重量は更に軽くなり、未確認情報ですがフレーム単体870グラムの本当に信じられないほど軽いものも次期モデルで市販されるようです。
   果たしてコレでめでたしめでたしなのか? 
  更に、更に軽く、軽く、そのうえしなやかさまで加わったアルミ材は果たしてどうなっているのか?
  アルミという金属はもともととても柔らかい(1円玉やアルミ缶のように)ので、合金をしたり時効硬化加工をしたり表面硬化加工をしたりして素材自体の強度を上げ、さらにチューブの大径化によってチューブの剛性を高め、パイプを薄くして軽量化できるわけです。こうすることで同じ剛性をより軽く作れるのが自転車フレームにおけるアルミの特徴なのですが、どんどん軽くなっているということはどんどん薄くなっているということにほかならず、またしなやかさを出しているということは微妙に剛性を下げているということでしょうから、軽くしなやかなフレームの正体は実は強度が低い、ということにならないでしょうか?
  もう一つアルミの金属的特性として、疲労限がないというのがあります。疲労限とは、素材に力がかかった際に金属疲労が蓄積するかどうかの最小限度のことです。
 鉄やチタンなどは疲労限があるので微少な振動などはいくらかかっても疲労は起きませんが、アルミにはそれがないのでどんな小さな振動でもわずかづつ疲労は蓄積していきます。
  金属疲労ついでに述べますが、金属疲労の特徴の一つに「加える応力が大きいほど破壊までの繰り返し数が少なくなる」というのがあります。クロモリ・プレステージのパイプで組んだロードのへたりが著しいのは有名な話ですが、これは焼き入れ薄肉チューブを使っているからで、最も薄いところの厚みはわずか0.4ミリしかありません。応力というのは同じ力でも断面積が薄いほどたくさんかかるので、同じ径でも薄いパイプにはたくさんかかる → 疲労が早く起こる → 早くへたる、というわけです。
  コレを今の軽剛ロードに当てはめて考えると、チューブを大径化して薄肉にして剛性キープしつつ軽量化 → チューブの径は大きくなってもチューブの金属部分の断面積は減少 → 応力増加 → 疲労限がないからどんな力も疲労のもとに → へたりは更に加速、ということにはならないでしょうか。
  またさきに述べた「しなやかさを持たせた軽剛バイク」の場合、母材の機械的特性をいじって一部分の強度を下げるのは簡単ではないと思われるため、チュービングでそういうふうにしていると予想されます。その部分の厚みをさらに減らしているか、あるいは厚みを増やして細くすることで強度を保ちつつ剛性を下げているのか・・・重量増加を招くのでおそらく前者でしょう。
 しかしそれでは強度低下が危惧されますが、まあただ走っていていきなりフレームが折れるということはないでしょうがへたりが顕著に出るのは容易に想像できます。 プロの選手が使うバイクでしたらへたったり壊れたりしても次のをくれますから常に最高のコンディションを保てるでしょうが、一般のホビーライダーではそうはいきません。ただでさえ高価なフレームが真剣に乗り込んだら1年で柔らかくなってしまったら到底納得行かないでしょう。  
  以前にも述べましたが、イタリア自転車業界の重鎮の一人ウーゴ・デ・ローザ氏(M氏のオトモダチで、M氏が乗っているアレですね、アレを作り始めた人です)は最近のアルミロード一色の業界に対してこう苦言を呈しました。
 「今はアルミをやらないと売れないから作ってるけど、あれは良くも悪くもプロの選手が乗るための物で、一般のお客さんには長持ちする鉄のに乗ってほしいんだよね」
 また別の一人であるエルネスト・コルナーゴ氏(コルナーゴ自転車社長)はこう言います。
 「我が社でのロードバイクの出荷台数は現在アルミが最も多いが、我が社におけるフレーム素材の優先順位は鉄、カーボン、チタン、アルミで、鉄の優位性は全く失われていない
 つまり自転車をまさに知り尽くした男達にとって、自転車にとって何が一番大事なのかは分かり切ったことなのですね。彼らにとっては商売抜きに考えれば、最新モデルをどんどん乗り潰すよりも(潰れるまで乗ってくれればそれはそれで幸せなことでしょうが)長持ちする1台ととことんつきあってほしいのでしょう。

3) では、正しい進化の方向とは何なのか? 

 MTBを例にとって近年の進化について追ってみたいと思います。 
 まず最初は極端なヘビーデューティー化に傾きました。ひたすら堅く、頑丈に作られたそれはとっても重くなってしまいました。
 その反動でか90年代初頭からは軽量化ブームが起こり、アメリカで多くのガレージメーカーが興りアルミの削りだし等のカスタムパーツやチタンパーツなどが市場を席巻するようになります。
 これらは見た目も良く軽くて性能もかなり良かったりするのですが、いかんせんかなり高価で常にマニア垂涎の的でした。しかし極端な軽量化に走ったパーツは強度不足があったりして(クランクがしなったりヒビが入ったり、ハンドルバーがすぐ折れたりした)、後に述べる新型XTRの登場により軽量化等の優位性を失い姿を消していきます。
 フレーム素材もそれまで鉄一色だったのがアルミやチタン、カーボンなどのいわゆる新素材フレームが次々リリースされていきました。それでもしばらくの間はそういった新素材フレームの完成度は低く、鉄の優位は揺らぎませんでした。
 フロントサスペンションも次第に一般化し、どんどん安くなっていきます。サスペンションの出始めの頃「MTBにサスペンションは必要か?」という議論がさかんに行われていましたが、サスペンションフォークの低価格化などによりその議論が終わらないうちに、なしくずし的にMTBにフロントサスペンションがつくのが当然のようになってきます。 
  また、ちょうどその頃リアサスペンションMTBが登場し始め、ダウンヒル競技などで使われたりしていましたが、貧弱なショックユニットとあまり研究されていないリアサスペンションの設計から、重量的問題、またサスの動き自体が悪かったりペダリングの際のパワーロスが大きかったりして「XCじゃ使い物にならん、DH専用機材だ」と最初はわりと否定的に見られていました。
 しかしこれまためざましい進歩によりみるみる軽く、ロスなく、動きも良くなっていきます。その一方でDHに特化したリアサスフレームやロングトラベルフォークなどがそれ以上の早さの進歩を遂げ、さきに述べたようなことになってきています。
  話は前後しますが、MTB世界で最も重要なメーカーはロックショックスでもキャノンデールでもなく、日本のシマノ(釣り具のシマノと同じシマノ)です。変速機の採用率は100%近く、ブレーキなども非常に信頼性の高いモノを低価格で提供しています。XTRというグループセットがあるのですが、コレの第2世代が登場したことでアメリカのガレージメーカーがほとんどなくなるほどの超高性能でレースシーンはほとんど全てコレで占められました(そして現在も。)シマノはディスクブレーキも発売し、日本での価格はとても安く効き目も最高ということなしです。そういうメーカーなのではっきり言って敵なしなのですが、それを嫌ってあえてシマノを使わない「アンチシマノ」という動きも一時ありました。それも新型XTRが出るまでのことですが。 
  フロントサスペンションもどんどん進歩していきました。最初出始めは各社さまざまなシステムを採用していましたが、そのうちどこも同じようなシステムを採るようになり、あとは軽量化や剛性アップなどが進んでいきました。
  一つの大きな転換点は「ロックショックス・ジュディ」の登場でしょう。1995年に登場し現在もラインナップに登り続けるロングセラーです。これの「SL」ではアルミコラムやチタンパーツなどが採用され、現在の軽量フォークの原型となったといっても過言ではありません(その前にMAG21SL-Tiというのがありましたが、軽量化のために剛性、動き、価格など他の全てを犠牲にしたためあまり実用的ではなかった)。
 そして現在のスタンダードとも言えるのがロックショックスSIDです。
 他マニトウからも似たようなのが出ていますが。もうフォークの軽量化は行き着くところまで行ったと言ってもいいと思われます。
 リアサスのない普通のMTBのフレームの研究も進み、軽くて堅いアルミやカーボン、軽くしなやかなチタン等がどんどん一般化していきます。チタンも当初は40万円位していたのが今では10万円以下で手にはいるという大サービス。アルミに至ってはもはや鉄がほぼ駆逐され4万円の完成車すらアルミフレームを採用するという徹底ぶりです。おかげで現在では良質な鉄のフレームを作っているメーカーはもはや数えるほどしか存在しません。スチール党の私には寂しい限りです。 これによりしなやかな乗り味の鉄フレームははアルミの極端に太いフレームに取って代わられ、乗り心地が悪くなってきたためXCリアサスの一方でフレームに加工を施しフレーム自体にショックを吸収させるという設計思想が登場しました。
  またさらにフレームの軽量化はすすみ、アルミやカーボンでフレーム単体重量1キロに近いものも登場してきています。強度は大丈夫なのでしょうか。
  軽剛ロードの話でも述べましたがえてしてそういうフレームは極端に堅いのですが。
  ブレーキもどんどん変わっていきます。数年前までは事実上カンティブレーキしか存在しませんでしたが、シマノがVブレーキを発売し、一大センセーションを巻き起こします。それまでの倍も効くブレーキに人々は驚き感心し、「なんでもっと早く出さないんだ」と逆に不平を述べるライダーもいたくらいです。
 それからしばらくしてディスクブレーキが一般化していきます。ある年を境に使いもになるディスクブレーキが出そろい、プロのDHバイクにはほとんど全てディスクブレーキが装備されるようになります。これらはそれまでのVブレーキの倍から数倍の減速力を誇り、さらに車輪がゆがんでも走れる、雨が降っても安定して止まれるということでDHからXCまで広く使われるようになっていきます。それ以前にもディスクブレーキは存在しましたが、気泡が入って効かなくなったりパッドが当たりっぱなしになったりとか、機械式で効き目が弱かったりとか、ハブブレーキの関係上ハブやスポークに多大な負担がかかり破損したりとかと完成度が低く一般化はしませんでした。
  メーカーの生産体制も大きく変わり、昔アメリカや日本で実際に作っていたフレームはほぼ全て台湾生産になり、USAメーカーといえどもMADEinUSAというのはトップのラインだけか、あるいは全くなしというのが当たり前になってきました。
 コレは実は日本のメーカーも関係ない話ではなく、レース用ラインは日本製でも廉価車は台湾メーカー製、というのが常識です。超有名USAブランドでも自社工場を持っていないところもいくつもあります。がっかりするといけないのでどこかは言いません。 

 さて、少々話がわかりにくくなっているようなので、簡単にチャートにまとめてみます。

MTB誕生

強度アップ(重量激増)

軽量化ブーム(重量激減、下手すりゃ今より軽い)新素材フレーム登場(大したことない)

サスペンション登場

DHMTBとXCMTBに分化

(DHはおいといて)新素材フレームが一般化、鉄が衰退アルミ極太フレームが大ブーム

フロントサスペンションの軽量化XC用のリアサスフレームも登場、軽量化

リアサスなしフレームの進歩でショック吸収性向上一方でアルミフレーム・カーボンフレームのさらなる軽量・高剛性化

ディスクブレーキが一般化現在に至る 

 つまり、正常なる進歩とはこういうことでしょうか。・軽量化・高強度・高剛性化・ショック吸収アップ・高性能化(強力なブレーキ、正確な変速など)・低価格化 高剛性化というのが正しい進歩かどうかはいささか疑問ですが、XCリアサスには剛性の低いものが少なくなかったので、必要な要素と言えないことはないでしょう。 これらを完全に満たすとなると・・・アルミは軽いですが堅すぎるのでダメです。鉄はショック吸収はいいのですが研究され尽くしているので軽量化の限界が来ています。
 となるとカーボンかチタンということになります。
 どちらも(設計次第であるとはいえ)軽くてショック吸収性に富んでいます。
 チタンは以前は高価でしたが最近は供給が安定しフレームの製法も確立されみるみる安くなっています。
 カーボンは金型が非常に高価でフレームのバリエーションに乏しくならざるを得ないと言うのが欠点です。
 となればチタンで決まりでしょうか。今後ますます安くなると思われますし。フロントサスペンションの軽量化ももう限界が来ているでしょうから、それについては悩む必要はないでしょう。
 最近のシマノのパーツは廉価モデルでも非常に高性能で軽く出来ています。XTRは言うまでもなく最高ですが、下位モデルの性能向上がめざましすぎるのであとは軽さと仕上げくらいしか違いません。それに高価すぎます。
 ブレーキはシマノのディスクブレーキで決まりでしょう。XTのは非常に強力で軽いですがDEOREでも十分効きより安いのでこちらでいいでしょう。もちろんオイルラインです。
 で、ここで一つのイデアを作ってみましょう。ほどほどに低価格なチタンフレーム。TNIやパナソニック、マングースなどから出ています。マニトウ・MARSシリーズフォーク。SIDでもいいのですが同じ値段ならこちらの方が軽そうです。シマノ・DEOREセット。オイルラインディスクブレーキ込み。安くて高性能です。ものすごく投げやりですが他の部品はタイオガあたりでいいでしょう。安いですしそこそこ軽いでしょうから。というわけで、究極のMTBは上記の二十数万円程度のチタンバイクに決定です!
 アホだ・・・お金に糸目を付けないとなると、非常に高価なチタンフレーム。セブン、マーリンなど。ロックショックスSIDレース。今のところこれが一番ではないでしょうか。
  フロントサスのかわりにモラティのチタンリジッドフォークでもいいのですがそれだと少々実用性に難が出ます。
 フォーミュラXCディスクブレーキ。これがお奨めな理由はちょっと長いので割愛します。
 マビック・クロスマックスUSTディスク。チューブレス化してパンクも防ぎつつ軽剛ホイールを。シマノXTR変速系。他には考えられません。 クランクはあえてモラティのチタンクランク。ダントツの最軽量。それにあわせてシンクロスのチタンBBを。ハンドルバー、シートポストはタイテックのチタンがおしゃれです。ステムはTIGでオーダーのチタンステムを作ってもらいましょう。3万円程度と非常に高価ですが恐ろしく軽くできます(90ミリで120グラム程度)ヘッドセットはキングの究極チタンアヘッドセット。サドルはスペシャライズド・ボディジオメトリープロチタンが評判いいですね。ペダルはタイム・アタックチタンカーボンがいろいろな意味で最高ではないでしょうか。これなら本当に乗り味、強度を犠牲にせず非常に軽く実用的なMTBができますね。
 見た目はフォーク等一部をのぞいて全部灰色。実に味気ない、しかしマニアにはたまらない色味のバイクです。そしてとっても高価です!しかし私としては個人的にはクロモリの復権を強く望む!

おわり

自転車用語、英語編 

自転車乗りなら必ず耳にする言葉を簡単にまとめてみました。(未完成)あと発音の違いなんかもおもしろいので載せました。

☆こんな言い方するんだ編
★自転車→バイク、プッシュバイク(俗語)ちなみにオートバイはモーターバイクと言う
★ステム→ヘッドステム
★BB→ボトムブラケット(常に省略しない)
★カセットスプロケット→cluster クラスター 「房 ふさ」という意味です
★後輪→back wheel バックホイール リアホイールとも言うんでしょうが
★チェーン切り→chain breaker チェーンブレイカー どうやらチェーンカッターとは言わないようです
★モンキーレンチ→shifter シフター 幅が変わる(シフト)からでしょう
★車輪(他チェーンリング、ディスクブレーキのローター等円盤状で回るもの)が振れている →buckling バックリング
★振れ取り→truing トゥルーイング
★点検修理→service サービス(自動車などもそう言う)日本でのお店のいわゆるサービスはserviceとは言わない、英語のserviceには無料だの値引きだのと言う意味は全くない
★ねじを斜めに入れたり左右のねじを逆に入れたりしてねじ山をダメにすること →cross thread クロススレッド ねじ山が交差するようになるからでしょう☆発音が違う編
★ホイール→wheel「ウィーゥ」と聞こえる ホイールと言っても決して通じない
★シマノのデオーレ→Deore「ディオーァ」デオーレはまったくのローマ字読み
★パイプの丹下→Tange「テインジ」
★チネリ→Cinelli「シネリ」こちらではchiでないとチとは読まないですしね
★ビアンキ→Bianchi「ビアンチ」見たまんまなのですがなんか変ですね
★カンパニョーロ→Campagnolo「キャンペグノロ」基本的にイタリア語でも日本語でも英語読みになってしまいますね
★ショーグン→SHOGUN「ショガン」gunはガンですしねとりあえずこんな感じです随時アップデートします
 
 
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