【資料12 外登法入管法改正付帯決議案(99.5.20)】

0.解説
 今国会での入管法改正案の審議は、参議院先議で、外国人登録法の改正案と一緒に進んでいる。参議院先議は、通常は、ほぼ原案のまま通過することを各党が合意した法案であることを意味する。まして、ガイドライン関連法案という50年来の「大玉法案」の審議の陰に隠れそうになっていた。
 このような状況のなかで、参院での審議だけで法案提出から2か月以上が経過、外登法には修正案が提出され、さらに付帯決議が加えられるという事態になったことは注目に値する。通過することになった法案が、ひどくお粗末な法案であったことを差し引いても、外国籍市民の生活を左右する法律については、政府案とはいえ、もはや無批判では通過し得ない時代が到来していると考えたい。

 また、この資料集のテーマからすると、6番目の項目に注目したい。とくにオーバーステイ後の一時帰国のために外国人配偶者を呼び寄せる場合については、この決議をたてに実際の申請のなかで争う余地が生まれた。(99.05.20.渋谷次郎)


1999年5月20日
参議院法務委員会


外国人登録法の一部を改正する法律並びに出入国管理及び難民認定法の一部を改正する付帯決議(案)


政府は、次の諸点について格段の努力をすべきである。

一、今回の改正により指紋押なつ制度が全廃されるに至った経緯にかんがみ、指紋押捺拒否を理由に在留資格において著しい不利益を受けている外国人に対し、その不利益を除去するための措置を速やかに検討すること。
二、在住者の外国人登録証の常時携帯を義務づける必要性、合理性について十分な検証を行い、同姓殿抜本的な見直しを検討すること。とりわけ特別永住者に対しては、その歴史的経緯等が十分考慮されなければならい。
三、特別永住者の外国人登録証常時携帯義務違反に対する罰則の適用に当たっては、改正により刑事罰の対象から除外された趣旨を踏まえ、違反者に対する行政罰についても、その運用は抑制的であらねばならなず、いやしくも濫用にわたることのないように努めること。
四、本邦在留の外国人に対する行政の在り方にかかわる内外の情勢の推移を踏まえ、外国人登録事項、登録証の更新切替期間、登録原票等の公開をはじめとする外国人登録制度の在り方について、制度の見直しを検討すること。
五、特別永住者に対しては、その在留資格が法定されるに至った歴史的経緯等を十分に考慮し、再入国許可制度の在り方について検討するとともに、運用については、人権上適切な配慮をすること。
六、退去強制者の上陸拒否期間の延長、不法在留罪の新設等に伴い、退去強制手続、上陸特別許可、在留資格認定書の公布、在留特別許可等の各制度の運用に当たっては、当該外国人の在留中に生じた家族的結合等の実情を十分考慮すること。

右決議する。


資料インデックスへ
掲載者HOME