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2.0端末は法人ユース向け!?

CE1.0はβ版。個性機を開発せよ。

β版だったCE1・0

 ウィンドウズCE2・0の日本語版が発表された。前バージョンのCE1・0は、昨年後半のモバイルブームの火付け役となり、成長を見込むPC市場唯一の部門に押し上げた立役者であった。日本初のCE1・0機「カシオペア」は月間販売台数も3万と好調なスタートを切る。しかし、その後の販売成績はどうも芳しくなかった。カシオの関係者ですら「技術畑の30代男性以外の層に浸透できなかった」と嘆いていたのだ。各アプリケーションの細かな不具合には目をつぶるとしても、最大の難点はあまりにも遅いことだった。CMのように草原の木陰でゆっくりと腰を落ちつけてモバイルするならともかく、アイコンの表示にさえ一呼吸が必要なノンビリやさんでは実用に耐えない。

 一方でCEの特徴は、なんといってもフル・ウインドウズPCとのデータ交換だ。確かにCE1・0でもその点は評価できる。しかし、結局なにに使ったらいいのかをユーザーに喚起しきれなかった。データをPC機から運ぶだけなら、FDやMOがある。端末は得意な作業がなれば始まらない。

 用途のない製品を買う人は純粋な意味での消費者ではない。CEを知ることや使うこと自体が目的となる人たち、つまり「業界人」のみが手にしたにすぎない。はじめからβ版や開発機だったと思えば、それでも十分成功といえるのかもしれないが。

能力の向上で選択枝が減少?

 ここで今回のバージョンアップの改善点ベスト5をあげておこう。(1)256色カラー対応。以前は4階調グレイスケールまで。(2)同期能力の向上。PCと共有すべきファイルやデータの同期・更新がほぼ自動的にまで簡便になった。(3)プリンタやVGAディスプレイへの直接出力で出先でのプレゼンテーションができる。(4)ラージキーボードのサポート。(5)イーサネットカードのサポート。…といったところだろうか。さらに各マシンのスペック向上との兼ね合いで選外とはしたが、格段にアップした処理速度を忘れてはならない。先行した英語版と比べても遜色ない仕上がりだ。

 標準的なビジネスユースに必要な機能は十分備わっている。各マシン価格は実売で10万円前後と手頃なため、企業が社員に一斉貸与するなら大幅なコストダウン。会社のシステム構築と一緒にカスタマイズして大量導入となれば、売る方にも買う方にもおいしい話だ。ノート型PCでなくとも「これだってカラーでっせ」と営業トークをかませば、やはり売れるだろう。案の定、各メーカーは法人営業重視の姿勢を打ち出している。

愛機には個性を

 というわけで、実用レベルに仕上がったというべきCE機は、法人ユースを軸にニーズを捉えよう。だが、これまでモバイル市場を牽引してきた個人ユース向けということを考えると事情は異なる。

 3月中旬時点までに発表されたCE2・0機の4機種は、いずれも似たり寄ったり、「小さめのノートPC」の範疇を脱していない。高性能であるとか拡張性という漠とした魅力によって、小売店で財布の紐をほどかせることができるかといえば、大いに疑問だ。ハードもソフトも個性的な魅力という点でCE機は未だ貧しい。

 また、マイクロソフトはポケットサイズのパームPCや車載端末向けオートPCさらにはウェッブTV向けに新たなCEパッケージを開発すると「CEワールドの夢」を喧伝している。それでも現段階で購入を検討する個人消費者の視点に立てば、一台のH/PCの接続先は自宅やオフィスのPCとの連携やインターネットぐらい。勤め先のLANとの連携も絶望的な状況のなか、現在店頭にならぶH/PC製品がこの夢を現実にサポートしてくれることはないだろう。

 カメラを付けてテレビにまでつなげてしまうザウルスや、まだ正式な日本語版さえリリースされていないパームパイロットが売れている。その魅力は「自分に合っているのはどの製品?」と愛機を選ぶ楽しさではないだろうか。そして、個々に選んだ愛機を持ち込み職場でも使えれば、もっと楽しい。

 まだ新製品の発表がないカシオだが、システム開発や会社営業なんかはヨソにまかせて、Gショック以上の個性派製品で、どうか個人ユースを狙った勝負をしてはくれないだろうか。

毎日コミュニケーション「PC-fan」

JAC03113@niftyserve.or.jp.

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