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1.ED(勃起不全)とは
●EDとは
ED(勃起不全)とは、正常な性欲がありながら、勃起力の不足によって性交ができないことをいいます。なおEDとは英語のErectile Dysfunctionの略です。
●EDの患者数
ED患者は20代前半から80代まで幅広い年齢層に渡っています。患者数は全国で約900万人以上と推定されています。EDで悩む男性は年齢とともに増え、40〜70歳では約半数にみられるとのことですが、個人差が大きく、70代や80代でも元気な人もいます。
●EDの原因
EDの原因はさまざまですが、大きく器質的なもの、機能的(心因性)なもの、およびその混合型にわけることができます。器質性EDとは、勃起をコントロールしている神経系、血管系および内分泌系(男性ホルモンの低下など)や、陰茎などの異常や障害によるものをいい、機能性(心因性)EDとは、精神的な原因で起こるものをいいます。また、これ以外に薬物が原因となる例もあります。
EDは、加齢(老化)、動脈硬化、心理的背景、家庭内や夫婦の人間関係、ストレスや自信喪失、セックスレスなどが絡み合って起きますが、これらのうち最も大きな原因となるのは動脈硬化です。動脈硬化は、老化、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、高脂血症、ストレスなどが原因で起こってきます。そのためEDは生活習慣病の一つと考えることができます。
EDを起こす動脈硬化の主なタイプは、陰茎動脈の動脈硬化、静脈漏出、またはそれらの複合です。動脈硬化により、動脈が拡張しにくくなったり動脈が狭くなって、陰茎に入る血液の量が減少します。また、静脈漏出により、勃起中血液を陰茎にとどめることが困難になります。動脈硬化を促進する病気や習慣(老化、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙、ストレスなど)はEDを引き起こし、その悪化や進行を促進します。
EDを引き起こす可能性のある薬物としては血圧降下薬、向精神薬、中枢神経抑制薬などがあります。
●勃起は勃起因子によって起こる
最近の研究によって、陰茎の勃起は体内勃起因子の一酸化窒素(英語の略でNOともいいます)によって起こることが明らかにされてきました。性的な刺激で血管(陰茎動脈など)で一酸化窒素が生成します(一酸化窒素はアルギニンからつくられます。そのためアルギニンが少ないと生成する一酸化窒素も減ります。一方、アルギニンが多いとできる一酸化窒素の量も増えます)。つぎに生成した一酸化窒素によって血管が拡張し、陰茎(海綿体)に入る血液の量が増加し勃起します。陰茎に入る血液の量が多いほど陰茎はより強く勃起し、より硬くなります。一酸化窒素の生成を抑制しますと勃起は起こらなくなり、一方、一酸化窒素の生成を高めるアルギニンの投与によって勃起力は高まります。
すなわち、EDは、上に述べた様々な原因によって、勃起をコントロールしている神経系、血管系、内分泌系(男性ホルモンの低下など)、陰茎などに異常が起ったり障害されることで、性的刺激を受けても体内勃起因子の一酸化窒素が生成されにくくなって、血管(陰茎動脈)が拡張しにくくなり発病すると考えられます。
血管での一酸化窒素の生成は、老化、動脈硬化、糖尿病、ストレスなどで減少しますが、これが老化(加齢)や動脈硬化、糖尿病(動脈硬化を引き起こします)、ストレスなどによるEDの大きな原因と考えられています。
一方、老化や動脈硬化、糖尿病(動脈硬化を引き起こします)、ストレスなどによる血管での一酸化窒素の減少はアルギニンの摂取によって回復し、EDが改善されますので、アルギニンは原因に基づいたEDの根本治療成分といえると考えられます。
●EDの治療法
EDの治療法は最近進歩が見られ、いろいろな方法が開発されてきました。
最近開発されたバイアグラ(成分名:クエン酸シルデナフィル)やその類縁薬(レビトラ、シアリス)は、経口投与でEDの症状改善に有効ですので注目されていますが、心筋梗塞等などの重大な副作用を起こし、突然死することがあります。これは心臓に問題のある人だけでなく、健康な人でも起こる可能性があります。そのため、バイアグラ(やその類縁薬)の服用によって、虚血性疾患などのように心臓や血管に病気を持っている人はもちろんのこと、普通の人でも重大な副作用が起る危険性があります。そのほか頭痛(13%の発生率)やほてり(10%の発生率)、視覚障害(2%の発生率)などの副作用が高頻度ででます。
バイアグラ(やその類縁薬)は即効性がありますが、対症療法薬ですのでEDの原因そのもの(血管障害など)を治すわけではありません。原因となる病気などがある場合はその改善や治療を行うことが先決です。バイアグラ(やその類縁薬)は、血管を拡張する一酸化窒素(体内勃起因子)の作用を増強し(cGMPという物質を増やします)、陰茎への血流が増加することによって勃起を促進します。
●EDの根本治療法
最近、EDを根本的に治療(予防改善)する成分として『アルギニン』が大変注目されています。
アルギニンは、体内勃起因子の一酸化窒素を生成し、血管を若返らせ(動脈硬化を改善します)、血管を拡張させる生体必須成分です。ところが、老化、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満、喫煙、ストレスなどのEDの危険因子によって、アルギニンの体内での量や働き(一酸化窒素の生成など)が低下することが知られています。これによって一酸化窒素が減少しEDが発病したり悪化していくものと考えられます。実際、アルギニンから一酸化窒素ができるのを止めると勃起しなくなり、一方、これにアルギニンを補充すると勃起力が回復しました。また、ED患者にアルギニンを摂取させるとEDが改善しました。アルギニンは動脈硬化そのものも予防・改善しますので、根本からEDを予防・改善するものとして大変注目されています。また、アルギニンは生体成分のアミノ酸ですので、副作用の心配はほとんど無いと考えられます。。
このように、アルギニンとバイアグラは一酸化窒素の働きを介してEDを改善しますが、アルギニンが一酸化窒素を増やして血管を拡張させると共に動脈硬化も改善し、体に無理なく根本的にEDを改善するのに対し、バイアグラは単に一酸化窒素の働きを強めて(cGMPという物質を増やします)血管を拡張し、EDの症状のみを改善するだけの(原因は改善しない)対症療法薬ですので、EDそのものは治さず、EDは悪化していき、遂には効果が消失する可能性があります(そのような時、アルギニンを一緒に飲むとEDを根本から改善し、バイアグラの効果が回復する可能性があります)。
また、副作用についても両者は大きく異なり、アルギニンは大量(1日15〜21g程度まで。それ以上は投与の報告なし)に飲んでも特に問題となるような副作用は報告されていませんが、バイアグラは突然死など重篤な副作用を含め多くの副作用があります。
アルギニンはEDの治療において、EDを根本から改善するため、またその安全性の高さから、先ず最初に使われるべきもの、あるいは基礎治療に使われるべきものと考えられます。また、バイアグラとの併用で相乗効果が見られますので、アルギニンやバイアグラ(やその類縁薬)だけでは効果が弱い場合一緒に飲むことで効果を高めることが可能と考えられます。
2.『アルギニン』のED予防・改善効果
(1)アルギニンは体内勃起因子の「一酸化窒素」を増やし、血管障害を改善して根本からED(勃起不全)を予防・改善します
〔以下のアルギニンの働きは国際的な一流の医学誌や科学誌に掲載された信頼できるデータに基いたものです。詳しくは拙著『超アミノ酸健康革命−21世紀のサプリメント「アルギニン」のすべて』(古賀 弘著、今日の話題社、1,575円(税込))をご覧下さい〕
●アルギニンは血管での一酸化窒素の生成を増やし、老化により低下した勃起能やED患者の勃起障害を改善しました。アルギニンは若くて健康で通常の勃起力がある場合も勃起力をさらに増強しました。アルギニンはバイアグラ(やその類縁薬)と違って問題となる副作用はほとんどありませんでした。
●アルギニンは、動脈硬化を予防・改善しました。
●アルギニンは、陰茎血管での一酸化窒素の生成を増やすことによる血管拡張作用と、動脈硬化(EDの原因)の改善作用の両作用によって、EDを根本から予防改善するものと考えられました。
●アルギニンは、バイアグラのED改善作用を増強しました。バイアグラは、一酸化窒素の働きを高めて(cGMPという物質を増やします)EDを改善しますが、アルギニンは一酸化窒素を増やすことでバイアグラの効果を増強します。
●アルギニンのED改善効果は抗酸化剤の併用によって増強されました。抗酸化剤は、一酸化窒素合成酵素(アルギニンから一酸化窒素を生成する酵素)の働きを高め、アルギニンからの一酸化窒素の生成をさらに増やすものと考えられました。
●このように、アルギニンは、EDを改善しました。また、アルギニンはバイアグラのED改善作用を増強しました。抗酸化剤はアルギニンの働きを高めました。
●アルギニンは生体成分のアミノ酸であり、副作用の心配はほとんど無いと考えられます。
(2)アルギニンの適用および摂取方法
●アルギニンを特におすすめしたいEDのタイプ
アルギニンは体内勃起因子の一酸化窒素(NO)を増やして根本的にEDを改善し、副作用の心配がない、唯一の(生体)成分ですので、EDの治療にまず最初に使って頂きたい成分です。特に老化や動脈硬化(糖尿病、高血圧、高脂血症、喫煙、肥満、ストレスなどによるEDの原因は主に動脈硬化です)が原因のEDには特におすすめです(老化によるEDも動脈硬化が主な原因と考えられます)。また、バイアグラなどの他のED改善薬と併用することで、バイアグラのED改善効果を増強します。抗酸化剤もアルギニンの働きを増強します。
●アルギニンの摂取量
アルギニンの摂取量は、アルギニンとして1日3〜6g程度以上の摂取をおすすめいたします(これより少ない量では効果はほとんど期待できません)。飲むタイミングは、朝夜または朝昼夜など通常2〜3回に分けてお飲みください。3ヶ月程度摂取してみて効きめを見ながら摂取量を調節してください。アルギニンの効果は量が多いほど、また長く飲むほど高いようです(アルギニンの働きは徐々に現れると考えられますので、3ヶ月程度以上お飲みになることをお薦めします)。
●バイアグラとアルギニンを一緒に飲むとバイアグラの効果が増強されますので、その場合はバイアグラの量をご加減下さい(バイアグラとアルギニンを一緒に飲んでも特に問題はないと考えられます)。
(3)使用例
アルギニン(1日3〜6g以上)を摂取されている多くの男性の方から勃起力が回復したとの感謝の声を頂いています。また、男性の更年期障害の典型的な症状である早朝勃起(いわゆる朝立ち)の障害にも高い効果を示します。精力についても格段に向上したと喜びの声を頂いております。
≪アルギニンがED(男性機能の障害)を改善する例≫
●Moodyらは、アルギニンの投与によってラット(老若を問わず)の勃起が促進されることを示しました(J.
Urol., 1997; 158:
942-947)。
若いラット(5ヶ月齢)と年とったラット(20ヶ月齢)にアルギニンまたは一酸化窒素生成阻害剤(L−NAME)(勃起因子の一酸化窒素がつくられるのを妨げます)を8週間経口投与しました。ラットは海綿体神経の電気刺激による勃起試験(最大海綿体内圧で評価)を行いました。若いラットにくらべ年とったラットでは勃起能が低下していました。アルギニン投与によって、若いラットも年とったラットも勃起能が有意に増加しました。アルギニンを投与した年とったラットの勃起能は、アルギニンを投与しない若いラットの勃起能と同等まで改善しました。一方、一酸化窒素生成阻害剤を投与したラット(老若とも)では、勃起能はほぼ完全に消失しました。陰茎の一酸化窒素合成酵素(アルギニンから一酸化窒素を生成する酵素)の活性は、若いラットにくらべ年とったラットでは低下していましたが、アルギニンの投与によって、アルギニンを投与しない若いラットよりも活性は高くなりほぼ2倍に増加していました。これらの結果から、老化によって勃起能は低下すること、陰茎の勃起は主に一酸化窒素(勃起因子)の働きによって行われていること、アルギニンは一酸化窒素の生成を促進することで(老若を問わず)勃起能を高めることが示されました。
●Zorgniottiらは、ED患者(15人)にアルギニン(1日約3g)を2週間投与したところ、EDの改善(改善率40%)がみられ、勃起力と性交率において改善が見られました(Int.
J. Impot. Res., 1994; 6:
33-35)。
一方、アルギニンを1日1.5g摂取した場合にはEDの改善はみられませんでした(Urol. Int., 1999; 63:
220-223)。
●Wollmanらは、器質性ED患者(46人)に二重盲検法のもと、アルギニン(1日5g)またはプラセボ(偽薬)を6週間経口投与しました。その結果、アルギニン投与群(29人)では勃起障害の有意な改善がみられました。プラセボ(偽薬)投与群では改善はほとんどみられませんでした。アルギニン投与による勃起障害の改善は、一酸化窒素の産生が低下している患者においてより有効であることが示されました(B.
J. U. Int., 1999; 83:
269-273)。
●Montovaniらは、アルギニンとバイアグラを一緒に飲むことで、バイアグラの効果が増強されることを示しました(Minerva
Med., 2001; 92:
285-287)。
116名のED患者を二つにわけ、一方にはバイアグラのみを、他方にはバイアグラとアルギニンを投与しました。その結果、バイアグラのみの投与群よりバイアグラとアルギニンを一緒に飲んだ群の方がED改善効果がより優れていました。
なお、バイアグラの効果は文献によると、10日間の投与で約50%の患者にEDの改善が見られ、3ヶ月の投与で60〜70%の患者にEDの改善が見られると報告されています。
●抗酸化剤はアルギニンのED改善作用を増強しました
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