「ウソでしょ!? ちょっと待ってよ!」
そんなフェイの叫びも空しく、スパイクがその手の動きを緩めることはない。フェイの両手を固定したまま、器用にその下半身を覆っている布地を下へずらせた。
「やっ…やめてってば!」
鉄格子から離れようとするフェイの両手を赤い上着ごと捻り上げてその自由を奪う。
逃げようとフェイが身をよじると、つり上げられた両手が捻れて痛みが走った。
「つっ…!」
「下手に動くと痛い目に遭うぞ」
そう言いながら、もう一方の手を格子からのばし、露わになったフェイの秘部を指で確かめるように探っていく。
「やっ…やめてっ…!」
「結構準備できてんじゃねえか」
蜜をたたえ始めているその場所へ、スパイクの指はゆっくりと潜りこんだ。
「あっ…ダメだっ…てば…!」
忍び込むその指の刺激に、フェイの言葉も息づかいも途切れがちになる。
「ホントにお前、素直じゃねえな」
そう言うと、スパイクは蜜をまぶした指ですぐ上の突起を擦り上げた。
「ひあああっ!」
いきなりの刺激にフェイの身体が跳ねる。その反応を楽しみながら、スパイクはなおも突起への愛撫を続けた。
「っ…んんっ…ああっ…!」
「もう大洪水なのに、なあ?」
蜜に濡れた指と手のひらをフェイに見せつけながらスパイクが呟いた。
「…誰のせいよっ…!」
振り向いてスパイクを睨み付けるフェイの瞳がスパイクを誘うようで……スパイクに残された余裕も残り少しになっていた。
力が抜け始めたフェイの身体を支えながら、スパイクはその服のポケットから鍵を探り当てて指でつまみ上げた。外側へ手を回し、器用に扉の鍵穴に差し込んで扉を開く。
「手間かけさせやがって」
フェイを引き込むなり唇を重ねた。舌を絡め取るように激しくむさぼる。
「んんっ…」
少し苦しげにくぐもった声がスパイクの耳に届いた。だがその舌はスパイクに呼応して一層絡みついてくる。スパイクの、フェイを抱く手に力が入った。
フェイの身体を壁に押しつけ、スパイクは少し性急な動きでフェイの片足を持ち上げ、怒張をその秘部にあてがう。
少し自制しながらゆっくりと侵入させると、スパイクの首に手を回したフェイの唇から吐息がもれ、スパイクの首筋にかかった。
ピッタリと閉じ合わされた襞の一度奥まで深く埋(うず)めてから少し腰を引き戻せば、滑らかな摩擦がスパイク自身を包み込む。その感覚に誘われるまま、スパイクは再び深くまで送り込んだ。
「はあっ……やあっ」
俯いたフェイの額が、スパイクの肩に触れた。
「顔、見せろよ」
少し身体を離してフェイの顎を持ち上げる。頬を上気させ、いたたまれないように視線を背けるその表情に、嗜虐心が煽られた。
「気持ちいいんだろ?」
「っ…」
問いかけるスパイクに、フェイは無言で首を振る。
「どこまで素直じゃねえんだか」
スパイクは自らを少し引き抜き、フェイの中を浅くゆっくりと刺激し始める。
「は…ああっ…」
フェイはかすかに喘いだが、その刺激では物足りないのか、かすかに腰を押しつけるように蠢かした。
「何か?」
スパイク自身、深く押し入りたいのをこらえながらフェイに迫る。
「んっ…」
一瞬、何かを訴えるようにスパイクを見たフェイだったが、言葉にならずもう一度顔を伏せた。
「言われなきゃわからねえしなあ」
しばらく沈黙したままのフェイだったが、かすかな刺激だけを与えられるもどかしさにとうとう小さく呟いた。
「んんっ…お願い…」
「何が?」
素知らぬ顔のスパイクを潤む瞳で見上げながら、フェイはその願いを口にした。
「奥まで…」
「ん?」
「奥まで…ちょうだい…」
「何を?」
「…っ…!」
ここまで来てもあくまでフェイに言わせようとするスパイクを憎らしく思いつつも、快楽を求める本能に負けてフェイは改めて懇願した。
「スパイクの『これ』で…奥まで突いて…!」
結合部に指を伸ばし、スパイクの剛直に触れながら淫らにねだるフェイに、スパイクもようやく自らに強いた我慢にピリオドを打つ。
「…了解」
言うなり奥深くまで侵入する。
「くっ…あああっ!」
待ちかねていた場所に、待ちかねた刺激を受けて、フェイの体が大きくしなる。床についている片足も、力が抜けて膝を折った。
そんなフェイを支えながら、スパイクは何度も力強くフェイの中へ打ち込む。
「あふっ…んんっ!」
フェイの内部が、そしてその喘ぎが、鋭い反応を見せる場所を探り当て、スパイクはその部分を狙い撃つように捻り込む。
「やっ…そこ…ダメぇっ!」
「ダメとか言いながら、喜んでるじゃねえかよ。こんなに締め付けて」
スパイクの言葉に初めて自分の内部の反応を意識させられ、止めようとしても、本能に従って嬉しげに絡みつくその動きをフェイ自身にも止めることはできない。
「っ…はあっ…」
奥深く、一番敏感なところを何度も抉られて、閉じたフェイの瞼の裏に閃光が走った。
息苦しいほどの快感に、フェイは苦しげに身悶える。スパイクにしがみつく腕には力が入り、一層むさぼろうとするかのように腰を擦りつけていた。
そんなフェイを見ながら、スパイクは一度大きく引き抜き、勢いをつけて突き入れた。
「ひっ…あああっ!」
内蔵まで圧迫される量感に、フェイは大きく仰け反る。スパイクの首の後ろできつく組み合わされている指先とは裏腹に、身体中から力が抜ける。
スパイクは同じストロークでフェイの内部を犯し続ける。
「あっ…やあっ…も…ダメ…」
フェイは切れ切れに「その時」が迫っていることをスパイクに訴える。
「イけよ。…こんなところで、立ったままで」
嘲るようなスパイクの言葉に、フェイの頬がカッと熱くなる。それでも、上り詰めようとする身体をどうすることもできなかった。
「やっ…ダメ…イっちゃう…イく…!」
ガクガクと身体を震わせて達するフェイ。
怒張全体を襞が幾重にも締め付け、スパイクは小さく吐息を洩らす。それでも踏みとどまったスパイクは、フェイの耳元で囁いた。
「素直じゃなかったお仕置きは、こんなもんじゃ済まねえからな」
剛直を一度引き抜き、フェイを鉄格子に掴まらせて、スパイクはもう一度後ろから深く突き入れた。
「ウソっ…もう…許して…」
「許さねえよ」
ニヤリと笑ったスパイクの声が、冷たく響いた。