ラ・シルフィード 斎藤友佳理
ジェイムズ マチュー・ガニオ
マッジ 木村和夫
シルフィード(ソリスト) 大島由賀子、高木綾、奈良春夏 他
2幕は、魔法使いと魔女たち(やはり女なのか?)による呪いの踊りで幕を開ける。
木村和夫がすんごい迫力。あまりのかっちょよさに、「魔法使いとして如何なものか?」って気もしないでもないが、とりあえず、これぐらい外見を作り込んだ役の方が、この人の大仰さは生きるような。
場面変わって、霧深い森の中をシルフィードたちが飛び回る。をを! ホントに飛んでいるよ。う〜む、フライングが珍しかった時代ならともかく、今の世の中、却って安っぽくないか?
それはともかく、ここは踊る踊る〜。アダージオ、最初のヴァリアシオン、2番目のヴァリアシオン、そしてコーダと、畳み掛けるように見せ場が続く。
細かい脚技や跳躍、回転の連続で、疲労度もピークのマチュー・ガニオ。途中、ヘロったりしながらも、最後はきちんと帳尻合わせていたような。ただ、ちょっと収まり悪いかな。フォルムが完璧じゃない、ってゆうか、ここぞと思うポイントにスッと収まる快感が足りないのよね……とか何とか言っていても、レヴェランスの笑顔を目にすると、「あなたが微笑んでくれるなら、いくらでも拍手するわ〜」って気分になるンだな、これが(アホか?>ぢぶん)。
3人のシルフィードの大島由賀子が印象に残る。
続く死の場面。マッジから貰った魔法のヴェールで、そっとシルフィードを包み込むジェイムズ。すると、背中の羽根が1枚、また1枚と落ちていき、シルフィードは息絶える。仲間たちの手で空高く運ばれていくシルフィード(ここで再びフライング)。森の彼方には、皆に祝福されながら旅に出るエフィーとガーン。すべてを失った絶望から、その場に崩れ落ちるジェイムズ……って、しょうもない男やな、コイツ。でも、そのしょうもなさがマチューの美貌にピッタリ〜。
いや、もう、ホントにマチューしか観ていなかったわ。今はまだ踊りも完璧ではないし、物語を紡ぐ力もそれほど強いとは言えない。でも、目が離せない。あはっ、完全にやられちゃいました。あぁ、こうしてさらなる深みにハマっていくのね……。
最後に、これは本当に勝手な願望だが、なんつーか、ワイルドというか、サヴィッジというか、とにかく、そんな役柄を踊る彼を観てみたい。あの美貌が、壮絶なまでの凄みを生み出しそうな気がするのよ。