イラク出兵にともなう戦時態勢の構築に反対する!

住基ネット差し止め裁判を進める会・九州 
(共同代表:石村善治 品野実 荒牧勢津夫)

 小泉政権は、イラクにむけて陸・海・空の自衛隊を続々と出兵させています。日本はまちがいなく「戦争のできる国」へと急速に変貌をとげつつあるといわねばなりません。日本国内に目をむけても、国民を侵略戦争へとかりたてていった、モノ言えぬ「暗黒の時代」の到来を想起させる事態が進行しています。
 「監視社会」に反対し住基ネット廃止をめざしている私たちは、このことに強い危惧と憂慮の念をいだかざるをえません。

 イラク出兵を決めると同時に政府は、「テロ対策」と称して警察権力を中軸にして厳戒態勢をしいています。米英公館、米英企業のある施設は言うにおよばず、空港、港、駅、バスターミナル、公共交通機関だけでなく、人のたくさん集まる施設・地域が、警察権力による厳戒警備の下におかれています。しかも警察庁は、すでに張り巡らされている「防犯カメラ」を十全に活用することを、すべての都道府県警に指令しました。警察権力は、「防犯」の名のもとにあらゆるところに設置されてきたカメラ群を使って、不特定多数の市民を監視下においているのです。政府は、今や戦時下での国民総監視の態勢を構築しつつあります。

 政府は、「自粛要請」というかたちで、自衛隊のイラクでの活動の独自取材を全面的に禁止しようとしています。政府の「ブリーフィング」以外の報道を禁止するというのです。自衛隊法を改悪し「防衛秘密漏洩罪」がつくられ、「個人情報保護法」が制定されている今では、「自粛要請」とは強制にほかなりません。「ブリーフィング」とは、「大本営発表」そのものです。
 この政府による報道統制に屈服し「要請」をうけいれることは、報道にたずさわる者としての死を意味するのではないでしょうか。「大本営発表」をそのまま受け入れて国民を侵略戦争にかりたてたかつての過ちを、報道関係者は決してくりかえしてはなりません。

 今や、戦後憲法の理念のことごとくが破壊されつつあります。憲法九条だけでなく、思想・信条の自由、言論の自由、報道の自由をはじめとする民主主義的な諸権利までもが奪われつつあるといわねばなりません。
 「思想の自由、言論の自由を奪われていた時代」、「一切は『監視』の目の中に、誰かは明らかではないにせよ、誰かに、どこかで、『監視』されている社会」が、再び私たちの前にあらわれつつあると感じざるをえません。
 イラク出兵にともなう国民総監視体制や報道統制をはじめとする戦時態勢の構築を絶対に許してはなりません。

 市民、学識者、文化人、報道関係者、あらゆる人々に、強く訴えるものです。

2004年2月1日 



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