電気陰性度
フッ素の隣の酸素はさらに1個電子が少なく、安定化には2個の電子を受け取る必要があり、同じくナトリウムの隣のマグネシウムは2個電子を放出する必要がある。電子の授受にはエネルギーが必要であるから、酸素やマグネシウムが安定な2価のイオンとなるのは、フッ素やナトリウムよりもエネルギー的に不利である。周期表を横に読むと、右端の希ガスは別にして、右側の原子ほど電子を受け取って陰イオンになりやすい、すなわち電気的に陰性であり、逆に左側の原子ほど電子を放出して陽イオンになりやすい、すなわち電気的に陽性なのは、この理由による。
話を炭素にもどすと、炭素はK殻に2個、L殻に4個の電子をもち、閉殻構造をとるためには4個受け取ってL殻を満たすか、4個放出してK殻を閉殻にするしかない。これはどちらも非常に困難である。したがって炭素は陰陽どちらのイオンにもなりにくく、電気的に中性である。ここに炭素化合物がきわめて多種多様に存在し、有機化学という大きな化学の分野を形成しうる鍵があるのである。
