メタ配向
ニトロベンゼンに2個目のニトロ基を導入する反応では、生成するジニトロベンゼンの異性対比は計算上はやはり40:40:20であるはずのところがo:m:p=6:93:1と偏る。この二つの反応結果を見比べてみると、トルエンの反応では予想よりもオルト体とパラ体の生成率が高く、メタ体の生成率が低いのに対し、ニトロベンゼンの反応では逆にメタ体が過剰に生成し、オルト、パラ体の生成量が少ないのがわかる。このように、すでにベンゼン環にはいっている置換基が次に求電子置換反応が起きるときの反応の位置選択性(どの位置に反応しやすいか)を決定することを、置換基の配向性という。メチル基、ヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲンはオルト・パラ配向性をもち、ニトロ基、スルホ基、カルボキシ基、シアノ基はメタ配向性を示す。
