税金のしくみと軽減措置

「農地」の上手な贈与・相続の仕方




 贈与税は、原則として贈与された財産について課税されます。

ただし、農地については、細分化するとその経営が維持できな

くなるため、たとえ、子供が何人いても細分化させずに実質的

に農業を引き継ぐ後継者に農地を譲って経営の主導権を移転す

るのが一般的です。

こうした事態を考慮して、農地の細分化防止と農業後継者育成

の見地から導入されたのが「農地等の贈与に対する納税猶予制

度」という特例です。

父が生前に長男へ農地を一括贈与して、長男が農業を引き継げ

ば、贈与税は納税を猶予されるというものです。

ただ、納税猶予期限は、原則として贈与者(父)の死亡の日ま

でとなり、その時点で贈与税は免除されます。

その後、この特例の適用を受けた農地については、その死亡し

た贈与者(父)から相続によって取得したものとみなされ、相

続税の課税対象に代わります。

しかし、この相続税についても、一定の要件を満たせば、改め

て20年間の相続税の納税猶予の特例の適用を受けることがで

きます。但し、あくまで猶予ですから、20年たたない間に、

農業経営をやめてしまったり、特例を受けた農地面積の20%

を越える農地を任意に譲渡してしまった場合には、この猶予が

打ち切られてしまうので注意が必要です。

 納税猶予の特例を受けるための要件
贈与される土地が、農地、採草放牧地、準農地であ
ること
贈与する人が、贈与する日までに3年以上継続して
農業を営んでいる個人あること
贈与を受ける人は、贈与する人の推定相続人の1人
で、年齢が贈与する日までに18才以上で、贈与の
日まで3年以上継続して農業にたずさわっており、
贈与後も農業を営むこと
贈与する土地は、贈与する人が農業を営むために使
っていた農地全部と採草放牧地、準農地にあっては
その3分の2以上の面積であること
贈与税の延納に相当する担保を提供すること