最新情報ヘッドライン Vol. 25

「特許」出願過去最高に〜不況で増える発明家志望〜
(徳島新聞 2002.4.15)




 主婦が洗濯中に考えた「洗濯機の糸くずネット」は、数億円のロ

イヤルティー(特許使用料)を得た。履いて歩くだけで痩せるとい

う「ダイエットスリッパ」の考案者は高収入の事業家になったなど

個人発明家の伝説的な事例は少なくない。

発明が権利として認められるには、出願・登録しておく必要がある

が、面倒な手続きや難しい書類を出さなくてはならないし費用もか

かる。

特許の出願料は2万1千円。審査請求や判定、裁定、再審と進むに

つれ4万円から8万円程度がかかり、登録後の権利を維持するため

に毎年数万円の特許料が必要になる。意匠や商標も登録するとそれ

ぞれ料金がいる。しかも、特許は「出願のほとんどは新しい技術や

発見など新規性進歩性が不十分として審査で拒絶され、再審を請求

するケースが多い」(日本弁理士会)。弁理士に依頼すると、10

数万円から場合によっては数10万円も別途費用が必要になる。

 特許庁によると、2001年の特許出願は過去最高の約43万9

千件に達した。半面、実用新案の出願は年々減少している。

「特許は比較的高度な発明、実用新案はちょっとした工夫」(特許

庁)といった差があり、制度改正により実用新案は1994年から

「書式に不備がなければ無審査で登録ができる」(同)ことになっ

た。

資金の少ない個人には比較的安くて便利だが、その分権利期間が特

許の原則20年間に比べ、実用新案は6年間など「権利保護に弱い

」(日本弁理士会)面がある。

 手間や費用を省いて企業にアイデアを一括して買い取ってもらう

方法もあるが「出願、登録していないと権利が企業の所有になるこ

とも」(発明協会)あり、製造技術や販売ルートを持たない個人が

発明で成功する道は厳しい。