最新情報ヘッドライン Vol.46

「家財リ−ス金融」契約無効判決
(毎日新聞 2002.11.14)




「家財リ−ス金融」とは

 家財を担保としてではなく買い上げた形を装い、業者が数万〜1

0数万円を融資。同時に短期のリ−ス契約を結び「利息」としてリ

−ス料を受け取る。「元本」にあたる売買代金を返せば家財の所有

権が戻る。貸金業登録を受けていない業者がほとんどで大阪府警が

今年7月出資法違反容疑などで摘発した例もある。


年利851%! 「公序良俗に反し無効」(京都簡裁)

 京都市内の主婦に対して、家財道具を部屋から動かさないまま5

万円で買い取って事実上の融資を行い、引き換えに1日1000円

のリ−ス料を請求していた京都府内の業者が「リ−ス料などが支払

われない」と主婦側を提訴。

 しかし、京都簡裁(吉川久雄裁判官)が今月、一連の契約につい

て「リ−ス料名目で出資法に違反する高金利を請求した貸金行為に

あたる。公序良俗に反し無効」と認定、業者の請求を棄却する判決

を出していたことが13日わかった。簡単に小口融資が受けられる

ため主婦らの利用が近年増えているヤミ金融「家財リ−ス金融」を

めぐり、契約自体を明確に違法とした民事判決は初めて。


 この業者は昨年10月、主婦との間でテレビ、冷蔵庫、洗濯機な

ど6点を5万円(うち手数料5000円)で買い取り、リ−スする

契約を結んだ。主婦がリ−ス料を払わなかったため、業者が買い戻

し料など計6万5000円を要求したが、応じないとして昨年夫を

相手に提訴していた。

 今月5日の判決で吉川裁判官は、@業者はチラシで主婦らを対象

にした融資の勧誘をしているA売買代金などの設定について、家財

道具の品質や使用の程度、時価などを吟味していないを理由に「契

約の実質は家財道具を担保にした金銭消費貸借取引」と認定した。

 さらにリ−ス料を利息とみて換算すると年率851%に上り、出

資法が定めた法定利息(年率上限29.2%)を越えると判断。利

息のほか、元本にあたる家財道具代金の返済義務も否定した。

 主婦側の加藤進一郎主任弁護士は「やみ金融の実態をとらえた正

当な判断で、画期的な判決」と評価している。

また、夫が業者から「金を返してくれないなら家財道具を引き取る

」などと自宅玄関先で脅され精神的苦痛を受けたとして、慰謝料な

ど計40万円を業者に求め逆提訴した損害賠償請求についても、同

簡裁は業者に10万円の支払いを命じた。


 「家財リ−ス金融」に絡む訴訟では、大阪地裁で昨年8月、家財

道具の売買契約が2回行われ、2回目の売買代金やリ−ス料が1回

目より高額だった事情を理由に貸金行為と認定した判決があったが

全国クレジットサラ金問題対策協議会事務局長の木村達也弁護士は

「今回の判決は明快にヤミ金融の認定がなされており、被害者救済

を前進させるだろう」と評価している。