|
国内有数の法律事務所である「森綜合」「浜田松本」の両事務所
が合併を決めた背景には、欧米の巨大ローファームが日本の企業法
務市場に本格的に進出し始めたことに対する危機感がある。
現在、両事務所の弁護士数は、森綜合が92人、浜田松本が42人
の計134人で、統合までに新規採用を含め200人規模とし、国
内最大級の法律事務所となる。
日本には約1万8千人の弁護士がいるが、日弁連の調査によると
7割は個人経営だ。10人以上の弁護士を抱える事務所は1%に満
たない。
こうした中、分社化、持株会社設立などの大胆な事業再編の増加や
景気低迷による大型倒産の続出で、企業の求める法務サービスの質
やスピードは大きく変化。
法曹界の対応を求める声が高まっていた。
一方、1000人規模のスタッフを擁する欧米の巨大事務所は、
新たな進出先として「法務後進国」の日本などアジアに照準を合わ
せている。
今年に入り、英最大手のクリフォード・チャンス、米大手のジョー
ンズ・デイなどが国内事務所との共同事業の形で相次いで日本に進
出しており、今回の合併はこうした海外勢の動きに突き動かされた
面もある。
2001年6月、司法制度改革に先行して改正弁護士法が成立、
法律事務所の法人化が2002年4月に解禁される。
法人化すれば、業務の受注など契約を法人名義で結べるため、所属
する弁護士が交代しても継続して処理できるなど組織的な活動がし
やすくなるほか、税務上の利点も考えられる。
今回、合併で生まれる新事務所も将来は法人化し、従来は認められ
なかった地方支店を開設することも視野に入れており、制度改革を
追い風に体制固めを急ぐ考えだ。
|