徳島の「司法」を考えるB
(徳島新聞 2003.1.20)
法曹人口の増加
合格率約3%。裁判官、検察官、弁護士の法曹になるために通過
しなければならない難関が司法試験。この司法試験制度が今、大き
く変わろうとしている。
政府の司法制度改革推進本部の方針では、司法試験の合格者を現
在の約1200人から2004年に約1500人、10年には約3
000人に増員、法曹人口を現在の約22000人から18年に約
50000人に増やす。
法曹養成制度も現在の知識偏重の試験を変更、法曹養成に特化した
教育を行う法科大学院を04年に開校させ、修了者の半数以上が合
格できるようにする。
増加する法曹人口のうち、最も数が増えるのは弁護士といわれる。
しかし、弁護士人口が増えるだけで地方が抱える弁護士過疎偏在問
題の解決につながるかどうかは疑問視する声もある。
四国弁護士会連合会によると、1989年以降、全国の弁護士人口
は約3000人増えているが、四国内に限るとわずか32人の増加
にすぎない。
大学院設置に積極的な香川大学法科大学院設置準備会議の中山充
議長は言う。「これまでの地方の法曹志望者は都市部に流出してい
た。四国の大学院で学ぶことで卒業後も地元に定着してくれる可能
性が高い。弁護士過疎に応える体制づくりが必要だ」。
現行の司法試験合格には予備校での専門教育が不可欠とされ、予備
校の少ない地方在住者は不利といわれる。地元における法曹養成の
受け皿として大学院への期待は大きい。
大幅な弁護士人口の増加は、徳島弁護士会にも少なからぬ影響を
与えそうだ。現在、弁護士1人当たりの人口は全国平均が約650
0人なのに対し、徳島県は約17000人。それだけに「これまで
はあえて弁護士からPRや情報開示をしなくても今いる人数でパイ
を分け合ってこられた」(徳島弁護士会 大道晋会長)
今後、弁護士が増えれば競争の激化も予想される。しかし、扱う
事件数が年々増加し、さらにその内容も多様化、複雑化しつつある
中、国民が十分な法的サ−ビスを受けるには弁護士人口の増加は不
可欠。「弁護士が増えれば、依頼者にとって弁護士を選択する幅が
広がるというメリットが生まれる。弁護士側もそれぞれ得意分野を
持つことが求められるようになるだろう」。大道会長はこう指摘し
ている。 |
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