大学授業料 「消費者契約法」後は返還定着
(徳島新聞夕刊 2003.10.14)
入学金は判断分かれる(前納訴訟4判決で)
大学への入学を辞退した元受験生が前納した入学金や授業料など
の返還を求めた訴訟で、7月から今月にかけて4件の判決が相次ぎ
消費者契約法施行後の受験生は、少なくとも授業料などの返還を受
けられるとの判断が定着したようだ。入学金についての判断は分か
れている。各判決の異動をまとめた。
7月16日の京都地裁判決と今月6日の大阪地裁判決の原告はと
もに2001年4月の消費者契約法施行後の受験生。
原告側は消費者が契約を解除した場合、事業者は実際に発生した
損害額までしか違約金を請求できないと定める消費者契約法の入学
手続への適用を求め、受けていない授業料などの返還義務を免れる
募集要項などの「前納金は返さない」との特約の無効を主張した。
一方、9月19日と今月9日の大阪地裁判決の原告は、ともに消
費者契約法施行前の受験生で、同様の主張ができないため、特約は
暴利行為で公序良俗に反すると訴えた。
結果は施行後の原告が一部勝訴し、施行前の原告は全面敗訴。
消費者契約法の威力を見せつけた。
ただ、原告が一部勝訴した2つの訴訟のうち、京都地裁判決は入
学金を「学生の地位を取得する対価」と定義し、学生となる4月1
日より前に入学を辞退した原告への返還も命じたが、今月6日の大
阪地裁判決は入学金の返還は認めなかった。
同判決は入学金を「入学しうる地位を取得する対価」と認定。
学生受け入れの準備にかかる費用も含まれると判断した。
原告敗訴の2つの判決も入学金についてはほぼ同様の判断を示し
学生の地位を確保した上で志望順位の高い大学を受験できる受験生
側の利益に言及した判決もあった。
文部科学省は昨年、私立大学に入学金を除く前納金の返還徹底を
指導している。京都地裁以外の3件の判決はこの行政指導を追認し
た形だ。 |
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