国・自治体、消費者金融へ請求急増
(日本経済新聞2007.10.11)
税滞納者との取引履歴開示
消費者金融業者に対して、国や自治体が税滞納者の取引履歴を開
示するよう請求する動きが相次いでいる。利息制限法の上限を超え
て支払った「過払い金」を本人に代わって取り戻し、税収に充てる
のが狙い。請求は上場大手5社を対象に400件以上。まだ、数十
自治体だが、全国の1800の自治体に広がれば、各社の経営に打
撃となる。
大手5社はアコム、武富士、プロミス、アイフル、三洋信販。
各社は行政からの履歴請求件数を公表していないが、それぞれ数十
〜百数十件の照会を受けているもよう。行政側は過払い金が確認で
きれば、債務者に代わって返還を求める。
先駆けになったのは兵庫県芦屋市。市税を滞納している夫婦が複
数の消費者金融業者に利息制限法の上限を超す金利を払っていたこ
とが判明し、3月に差し押さえた。
過払い金の支払を渋る業者の対応に業を煮やして訴訟を起こす自
治体も現れ始めた。茨城県の全市町村で構成する「茨城県租税債権
管理機構」は8月下旬、武富士を相手取り、過払い金とその利息計
約166万円を請求する民事訴訟を起こすことを決めた。
芦屋市もプロミスに約31万円の支払いを求め提訴する方針だ。
消費者金融大手はこれまで利息制限法の上限(年15〜20%)
と出資法の上限(29.2%)に挟まれた「グレーンゾーン金利」
で融資していた。昨年1月、利息制限法の上限を超す金利の受け取
りを厳しく制限する最高裁判決が出たのを機に、利用者からの利息
返還請求が急増。各社は多額の引当金を積み、2007年3月期決
算は軒並み大幅赤字となった。
各社は過払い金返還請求が年度内に減少に転じると予想し、08
年3月期は黒字転換の業績見通しを発表している。約1800の自
治体が返還請求を本格化させれば、さらに多額の引当金が必要にな
る可能性もある。 |
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