DATABOX

クルマのデータをとにかく放り込んであります。自己責任の上で、改造や蘊蓄(うんちく)にお役立てください。


4WD 駆動系 タイヤ エンジン 燃料


4WD

○4WDとは

4つの車輪が駆動すること。4輪駆動車。

ここでは4WD=全輪駆動の4輪車に限定する。ダンプやトラックの6輪車で後ろ4輪が駆動するものも4WDといえるのだが、ややこしくなるから除外。国によってはAWD=オールホイールドライブとも表記する。

・4WDは悪路に強い。
駆動輪が多い方が
駆動輪一本当りの負担が軽く、抵抗となる「駆動してない車輪」がないため有利。また障害物を乗り越える時、前輪は障害物を越える上向きの力、後輪は前輪を障害物に押し付ける前向きの力が発生し、障害物を乗り越える。これが前輪/後輪駆動車では、上向きか前向きの力しかないので、障害物を越えられずタイヤが空転or車が壊れてしまう。

ただし、
大きな岩を乗り越えれば岩が車体の下に挟まり動けなくなる(亀の子スタック)。また雪道で急加速すればタイヤは空転するし、砂浜で急ハンドルを切れば前輪が埋まって最悪は横転する。過信は禁物。

○4WDの方式

1.パートタイム4WD

手動により4WDと2WDを切り替える方式。パジェロミニの4WDがそう。パジェロミニはシフトレバーとサイドブレーキの間にあるトランスファレバーで切り替える。→イージーセレクト4WD

・トランスファーとは、
エンジンの回転を前輪と後輪に伝える装置。パジェロミニのトランスファーは、2WDと4WDの切替えとハイとローの2段変速が行われる。
パジェロミニの場合、2Hでは後輪が駆動し、4Hや4Lでは前後輪が直結される。また2H・4Hではギヤ比1.225、4Lでは2.008に落とされる。4Lにすれば、土手や階段も登れるぞ。(やらないでね)
トランスファーは変速機(マニュアルorオートマチックトランスミッション)の後ろにある。なお、パジェロミニ2WDにはトランスファーはない。

・イージーセレクト4WDとは
パジェロミニの4WDシステム。トランスファーレバーを4WDにすると、トランスファが前後輪を直結するだけでなく、前輪駆動軸のロックも行われる。

パートタイム4WDの車は2WDの時、使っていないフロントのプロペラシャフトを止めるため、何らかの方法をもっている。パジェロミニの場合は左輪と前デフの間で駆動軸が切り離され、フロントのドライブシャフトは停止している。(ただしフロントデフは右輪により回されている)

イージーセレクトの切り替えは、2H⇔4Hは走行中可能。ただし「80km/hより速い」「急加速中」「急激なエンジンブレーキ中」は切り替え×。4H⇔4Lは停車して切り替える。4H4L間はシンクロが無いため。

・直結4WDの弱点:タイトコーナーブレーキング現象
前後輪が直結される4WDは、前輪と後輪が同じ回転をするため、障害物を乗り越える力が強い。また3輪が接地していれば移動可能。対角線上の前輪後輪が宙に浮くと動けなくなる(対角線スタック)が、デフにLSDやデフロックが入っていれば動けてしまう。よって、もっともクロカン向きといえる。

しかし、カーブを曲がる時、前輪と後輪の通る軌跡の違い(後輪は前輪より内側を通る)から、前後輪が直結していると回転差で動けなくなってしまう。
これが「タイトコーナーブレーキング現象」。
実際には、どこか1輪がスリップして回転差を逃がしている。悪路では問題ないが、乾いた舗装路ではスリップしにくく、駆動系に強大な力がかかる。そのため、直結4WDの駆動系は頑丈になっている。

直結4WDで乾いた舗装路を高速走行すると、回転差で駆動系に負担が掛かり、騒音・振動がひどくなる。また車は回転差を少なくする方向に行くので、直進したがる。結果、アンダーステア(カーブでハンドルを切っても曲がりにくい)が発生する。その際、ハンドルを切って強引に曲げると、リアタイヤの1輪がスリップしてオーバーステア(ハンドルを切った以上に車が方向を変えること。テールスライドする)となる。
これが恐怖の「どアンダー・どオーバー」。

直結4WDで舗装路を走るのは、せめて雨天時にしておいたほうが無難。

○フルタイム4WD
常に4WD状態にある車のこと。RVRの4WDがそう。前後輪の回転差はセンターデフが吸収する。
ただしセンターデフがあると、1輪が空転するだけで走行不能になる。全ての力が、空転している車輪にのみ伝えられるからだ。

そこで各社、センターデフを工夫している。
*センターデフロックを持つ。 (テリオス)、
*LSD(回転差を制限する。リミテッド・スリップ・デフ)が付く。 (RVR)、
*アクティブトルク配分システム。 (ナディア。テラノのオールモード4WDもそう)

ナディア4WDは電子制御カップリングによる、アクティブトルクコントロール4WD。FFから直結4WDまで自在に変化する。

ちなみにメーカーによっては、前輪が滑って初めて後輪が駆動する方式もある。雪道は良いが、クロカンは苦手。よく調べたほうがいい。

○チェーンの装着
4WDのチェーンは前輪に付けるのが一般的。せめてハンドル操作だけは確保したいから。ただしパジェロミニの場合は、前輪回りが狭いため後輪に装着する(取扱説明書にも載ってる)。

〜余談〜

○スーパーセレクト4WD
パジェロ・パジェロioの4WDシステム。2WD、フルタイム4WD、パートタイム4WD・HとLの切り替えを持つ贅沢なシステム。2WDは必要か?という議論はともかく、トランスファーが巨大でパジェロミニには載らなかった。パジェロ自慢の種だったが、サーフに真似され、テラノのオールモード4WD(前後トルク配分を行う。雪道では無敵)に追い越されてしまった。

○ハブロック
前輪と駆動軸をハブ(車輪の取り付け部分)で空転or接続させる機構。パジェロミニにはない。フルタイム4WDにもない。

ハブロックはパートタイム4WD車が2WD時に走行する際、前輪とトランスファの間にある部分(フロントのデフ、ドライブシャフト等)を停止でき、燃費や騒音が抑えられる。
しかし通常、ハブロックは手動にて切り替える(前輪中央にツマミあり)。ドライバーは4WDにする際、いちいち車を降りてハブロックする面倒があった。そこで各社はハブロックを自動化するため、様々な方法が現れた。
スーパーセレクト/イージーセレクトもその一つである。

ちなみに、硬派なクロカン車の中にはハブロックが最初から装備されて無いものも存在する。常に4WDで走行するのなら、ハブロックは必要無い。


駆動系

○ショックアブソーバー

バネと共に車体と車軸の間に取り付けられ、車体の上下動を吸収する。
ショックアブソーバーの原理は、お風呂のかき混ぜ棒と同じ。油で満たされた筒の中を、掻き混ぜ棒に似たものが動いて力を吸収する。これがないと、車体はバネの力で揺れ続けてしまう。

○サスペンション

足回りのこと。車輪とボディの間(笑)
サスペンションの形式は、

パジェロミニ フロント:マクファーソンストラット
リア:5リンク・リジット
RVR フロント:マクファーソンストラット
リア:セミトレーディングアーム
ナディア フロント:マクファーソンストラット
リア:トーションビーム

リジットのリンク数は、アクスルと車体を結ぶ棒の数。5リンクだと5本の棒、左右各2本と後ろの1本(ラテラルロッド。後述)
パジェロは左右各1+ラテラルロッド1の3リンク。いすゞビックホーン・ミューは左右各1、アクスルの頂点に1、ラテラルロッド1の4リンク。

なお、トヨタはラテラルロッドはリンク数に数えない。サーフは5リンクだが、4リンクと呼んでいる。

ナディアのトーションビームはコイルスプリングも併用したもの。非常にシンプルな構造で、コの字のアーム1本。スタビライザーを太くしてサスアームにしてしまった感じ。

○ラテラルロッド
パジェロミニを後ろから見ると、マフラーの奥に斜めに走る棒がある。これがラテラルロッド。車軸(アクスル)と車体を横方向に連結し、カーブで横方向の力がかかった時、車軸と車体が横にズレないようにしている。

車高を上げると、ラテラルロッドの傾きが大きくなり、車軸と車体がズレてしまう。よって調整式のラテラルロッドを使用して補正する。


↑後から覗いて・・・斜めの棒がラテラルロッド。


タイヤ

○タイヤサイズ

175/80R15、と表記される。175はタイヤの横幅が175ミリ。80はタイヤの高さ(タイヤ径−ホイール径)が、だいたい175の80%。Rはラジアル。15は装着できるホイールは15インチを現す。

ラジアルはタイヤの構造を表し、乗用車用タイヤは殆どラジアルタイヤ。

○ホイールサイズ

15インチ5J、5穴PCD114.3、オフセット+45 と表記される。15インチはホイールの直径が15インチ。5Jは横幅(タイヤが嵌まる幅)が5インチ。5穴PCD114.3は取付け穴が5つで、穴は直径114.3ミリの円上に開いる。オフセット+45は後述。

○オフセット

ホイール取付面の位置を現している数値。(ホイール取付面とは、ホイールと車軸が接している面のこと)

ホイールを正面から見ると、タイヤは縦長の長方形に見える。その中心にホイール取付面がある場合、オフセット=0となる。
オフセット量プラスは、ホイール取付面が外(車体側とは逆)に移動する。トラック前輪のタイヤがそうで、取付面やらボルトやらが外に飛び出している。あれがオフセットプラス。
オフセット量マイナスは、ホイール取付面が車体側に移動する。トラック後輪がそうで、取付面が奥に引っ込んでいる。あの状態がオフセットマイナス。

具体的には、純正ホイールのオフセットが+45で、タイヤが10ミリだけボディの内側にひっこんでる場合、オフセット+35のホイールを買えば、ボディとタイヤが面一となる。


エンジン関係

○ターボ

エンジンの性能をドカンとアップさせる、魔法のカタツムリ。ターボチャージャー。
原理は、高温で吹き出す排気ガスの力でコンプレッサー(空気圧縮機)を回し、エンジンに空気を押し込む。詳しくは取扱説明書を見るべし。
長所は、排気量以上のパワーが得られること。これに尽る。
短所は、低回転時にターボを回せない(下のウエスト・ゲートの項参照)。圧力を上げるとノッキングが発生してしまう(点火時期を遅らせて対処するが、効率が悪くなる。結果燃費は悪化)。燃焼室内が高温になるため、対策が必要。ターボはオイルで潤滑しているので、オイルの劣化が激しい...などなど、結構てんこもり。でもデメリットよりパワーアップのメリットの方が大きいので、広く採用されている。


↑ターボチャージャー

○ウエスト・ゲート/アクチュエーター

排気ガスをターボに通さず迂回させるための弁。エンジン低回転時には、排気ガスにターボを回すだけの力が無く、逆にターボが排気抵抗となりアクセル踏んでも回らないという現象が起きる。そこで低回転時には弁を開き、排気を迂回する。また、加給圧が高まった時にも開いて、排気を迂回させる。
パジェロミニはターボ内部に弁が内蔵されている。ターボを外から見ると金属の棒が見えるが、その棒が弁開閉用のロッドであり、ロッドの先に付くのがアクチュエーターである。

弁が内蔵されているタイプはアクチュエーター式といい、別付けのものをウエストゲートと分けて呼ぶ。


↑これね。

○ブースト圧

ターボが圧縮した空気の圧力のこと。通常、エンジンは空気を吸い込んでいる(つまり負圧)。が、ターボによってエンジンに空気を押し込んでいる。この時の圧力をブースト圧という。アクセル全開時に「ブースト全開!」と叫ぶと、ドライバーも熱くなれる。
パワーアップ法として「ブーストアップ」があるが、やりすぎるとエンジンが壊れるので注意。方法は危険なので書かない。

○ブローオフ・バルブ

ブースト圧を大気開放するバルブ。ブースト圧を抜く装置で、ターボ車の必需品。カーショップで売ってるブローオフバルブは「プシューン!」と音を奏でる。
純正でもバルブはちゃんと付いているが、大気開放ではなくエアクリーナー直後に戻されるため、サーキュレーションバルブと呼ばれる(構造は大差無し)。

ターボ車の場合、ブースト圧が高い時にアクセルを急に戻すと、空気は圧力の高いままスロットルバルブで止められる。この時、圧力波が跳ね返りターボの羽根車が破壊することがある。さらに次にアクセルを開けた瞬間、空気がドカンとシリンダーに流れ込み、異常燃焼でエンジンが壊れてしまう。(最悪ノッキングによって吸気中に発火、火炎が逆流して引火し、爆発炎上する)。
この圧力を抜くのがブローオフバルブ。ガソリンのターボエンジンには必ずあり、逆にこのバルブが追加されたからこそ、ターボチャージャーは自動車用エンジンとして実用化できた。(もともとは航空機用として誕生)

一般に「ぷっしゅーん!」と音のするブローオフバルブは、圧力を一気に大気開放している。これはアクセルのレスポンスを上げるため。純正は音が目立たないよう工夫してある。威勢良く抜かないのは、ユーザーから「この車、空気が抜けるぞ!」と怒られるから。
純正のバルブはエアクリーナー出口の太いホース付け根にある。

ちなみにディーゼルには、ブローオフバルブはない。(一部、圧力調整で有るが)
ディーゼルにはスロットルバルブがなく、圧力を抜く必要もないから。


↑黒い箱がエアクリーナーボックス。そこから生える太いダクトの下につくのが、サーキュレーションバルブ。

○インタークーラー

ターボで圧縮した空気を冷やすための装置。パジェロミニはエンジンの真上にある。ターボで圧縮された空気は、圧縮時の熱とターボ自体の熱(ターボは排気の熱にさらされている)によって高温=密度が薄くなっている。そこでインタークーラーで冷却し空気の密度を高め、パワーアップを図る。


↑エンジンの上に鎮座するインタークーラー。この場所は定番だが熱い(笑)

○コンピューター

エンジンの制御の全てを司る装置。パジェロミニは運転席足元の左側壁面にある(内張りを剥がすと見える)。通称「弁当箱」。

空気の量・圧力より、燃料噴射(量とタイミング)と点火時期をエンジンに指令する。また限界の回転数以上では点火制御を行う。その指令(燃料噴射マップ)を詰めたものが「ROM」であり、ロムの内容を書き換えてパワーアップすることをロム・チューンという。
パジェロミニのコンピューターは2種類あり、取り外し可能のロムを持つもの(ロムチューン可能)とそうでないものがある。ロムチューンはプロショップにて、自分の車の仕様に合わせ「書き換え」してもらう。

・・・GDIやD4は、かなり複雑な制御や複数の燃料噴射マップを持つと予測でき、解析はおろか、パワーアップは夢のまた夢と思われる。

○圧縮比

ピストンが下死点にあるときの容積と、上死点にある時の比率のこと。一般に数値が大きいほど熱効率は良くなるが、ガソリンエンジンではノッキング(別記参照)が発生しやすくなる。

ガソリンエンジンの場合、NAエンジンは圧縮比9.5くらい(ハイオク仕様エンジンは10.5前後)。ターボエンジンは8くらいと低い。

ターボの圧縮日が低いのは、吸気自体がターボで圧縮されいるため。・・・つまりターボエンジンはターボが働いていない時、圧縮比が低く効率の悪いダサダサエンジンなのである。
「ターボを使わないように走る=燃費が良くなる」は大間違いなので注意。

ディーゼルエンジンの圧縮比は20以上と非常に高い。これは圧縮時の自然発火によって点火するためで、熱効率がとても良い。でもエンジンが頑丈である必要があり、重く高価になってしまう。

○点火プラグ

シリンダー内部の混合気に火をつけるための点火装置。
エンジンにねじ込むようになっており、先っちょに+電極と、ネジ部から−電極が出ている。+電極は通常、ニッケルの合金でできており、2万キロぐらいで角が丸くなり、点火性能が落ちてくる。ただしターボ車はプラグにとって非常に過酷らしく、1万キロで朽ち、交換するとパワーが体感できるほど回復する。
軽自動車は回転数が高いため、寿命は短くなる。

電極にプラチナやイリジウムを使ったものは寿命が長く、10万キロやメンテフリーになっている。ナディアは純正でイリジウムプラグ装備。

パジェロミニ純正プラグはNGK製 DCPR7E。スポーツギアGDIのプラグは、突き出し型という特殊なもの。三菱はプラグも特殊なタイプが多く、市販のプラチナやイリジウムプラグが使えない事が多い。

○ノッキング

混合気が自然に発火すること。
通常は点火時の圧力波で発火(点火して火炎が広がる際に、その圧力によって周りの混合気が発火)する。発火するとピストンにイレギュラーな力が加わり、コツコツと音がする。

普通は自然発火する前にピストンが下がるので起こらない。点火したのにピストンが下がらない状況で、つまりエンスト寸前などで起こる。当然、エンジンには良くない。

ノッキングは点火時にシリンダー内が高圧(=圧縮比の高いエンジンやブースト圧が高い等)なほど、点火時の圧力波が強いので起こりやすい。ノッキングを押さえるには、
1.オクタン価の高いガソリンを使用(オクタン価はノッキングのしにくさの指標)。
2.点火時期を遅らせて、ノッキングが起こる前にピストンが下がるようにする。

ターボ車や高性能な車はノックセンサーを備え、2.を自動で行う。ハイオク車にレギュラーを投入した時に最もよく働く(笑) が、これは熱効率の低下を意味しパワーや燃費はダウンする。

レギュラー給油でケチってるつもりが、実はハイオク入れたほうが燃費が伸びてトントン以下だった・・・ということも??


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