一期目の軌跡
平成18年12月福岡県議会一般質問
福岡県政クラブ 岩元一儀
まず、県から市町村への権限移譲について、お尋ねします。
国がすべての自治体に作成を要請した「集中改革プラン」では、都道府県に対し市町村への権限移譲の取り組みを記載することを求めています。昨年、県は「集中改革プラン」において、「中核市となった久留米市へ大幅な権限移譲を行うとともに、市町村合併の進展を踏まえ、市町村と協議しながら権限移譲を進めていく」という、権限移譲の基本的な考えが示されました。
では、なぜわれわれは権限移譲を進めなければならないのかを今一度考えて見ますと地方自治体は、厳しい財政状況の中、少子高齢化の進行や住民ニーズの高度化、多様化などの課題に
対応しながら、住民サービスの維持と更なる向上を図っていくことが迫られています。その解決のためには、地方自治体が住民サービスを自己決定・自己責任により行うことが極めて重要であるといえます
そして、このとき県と市町村の役割が問われるわけですが、市町村は、住民にもっと身近で地域の実情にあった「基礎自治体」として、また県は、広域的な事務や市町村の行政能力を超える事務を担うといった「広域自治体」として、それぞれ相互に補い合いながら住民福祉の向上などに取り組んでいくことだろうと思います。
また、権限移譲の前提となる、県内の市町村合併については、平成14年度97あった市町村が現在、68市町村となり、さらに来年1月の瀬高町、山川町、高田町の合併により、66市町村なります。これらの合併の進展により、福岡県においても、地方分権にふさわしい従来以上の行政能力を備えられる市町村が増えつつあると思います。
しかし、まだまだ、合併の推進は、不可欠と私も考えます。
県も今年4月、市町村合併の更なる進展を図る立場から、「合併推進構想」において、人口3万未満の市町村合併、中でも、規模・能力の充実が最も求められている人口1万未満の合併を推進するとともに、合併後の市町村が、より自立したものとなるよう、できる限り大きな枠組みで合併を進めていくとされています。
そして、県は、できる限り事務や権限を市町村に移譲し、市町村で処理できるよう支援していくことが必要と考えます。
そこで、以下5点について知事にお尋ねいたします。
1点目に、「集中改革プラン」にある久留米市の中核市移行に伴う権限移譲についてであります。県は、「久留米市が中核市に移行するに当たり、大幅な権限移譲を行う」としていましたが、どのような権限をどの程度移譲しようとしているのか、また、進捗状況はどうなのかお聞きします。
2点目に、総務省のまとめでは2004年度末時点で、平均して都道府県から市町村へ58法令、569事務が移譲されていると言われていますが、本県における市町村への権限移譲の実績はどのようなものなのか、また、その権限移譲の実績をどのように評価しているのかお聞きします。
3点目に、昨年度、市町村が移譲を希望する事務および県庁各部局で移譲が適当と判断した事務について調査を行ったと聞いていますが、権限移譲に対する市町村の受け入れ体制などについて、どのように把握しているのかお聞きします。
4点目に、市町村合併が進展する中、今後、権限移譲を進めるにあたって、どのような方法で行おうとしているのかそのお考えをお聞きいたします。
5点目に一定規模の基礎自治体をつくることが権限移譲には必要と考えます。そこで、来年の統一地方選挙を前に、県内でも合併論議が盛んになってくると思われますが、知事として更なる合併をどのように進めていくのか決意を含めお聞しこの項を終わります
次に、福岡県環境基本計画についてお聞きいたします。
昨日12月13日朝、驚きの報道がなされました。それは、地球温暖化の原因となっている二酸化炭素などの温室効果ガスが、現在のペースで排出され続けると、北極の氷が解けるスピードが加速し、2040年の夏には小規模の氷が残る程度になってしまうというアメリカ国立大気センターなどが、スーパーコンピュ−タを使って、試算した研究結果でした。素人考えで、北極がそうなら、南極もそうなるのではないか。こうした氷が溶け出せば、世界各地の海岸の浸食は進み、低地の島々は沈み、台風やハリケーンなどの大型化などで、自然環境や生態系に甚大な影響もたらすのではないかと
不安に駆られるのは私だけでしょうか。
そして、個人としてもできるだけ電車やバスを使い、環境負荷をすくなくすること、また、部屋では、暖房よりウォームビズを心がけねばと思います。
本日も筑鉄とJRを乗り継いで参りましたが、そういえば、2日前だったでしょうか。同じように通勤していて、遠賀川を見ながら、この川が昨年九州一水質の悪かったという報道を思い出しながら、しばらく車窓を眺めていると12月というのに、畑一面に黄色い菜の花が咲いている風景が飛び込んできました。草花は、正直に気象の変化を語り、異常さは、北極だけではないよと優しく警告してくれているようです。
さて、環境保全の対策が、各種段階で重要であることを強く感じます。
そこで 本県でも、環境行政を総合的・計画的に推進するため、計画期間を平成15年度から24年度までとする「県環境総合基本計画」が策定されています。「基本計画」は、5つの柱と24のテーマごとに、60項目にわたる計画指標を掲げていますが、今12月議会には、平成17年度末の進捗状況が報告されています。これによると、具体的な数値で目標を設定している23項目では、達成されたもの6項目、向上しているもの4項目、横ばいであるもの6項目、悪化しているもの4項目、集計中のもの3項目となっております。
また、具体的な数値で目標は設定せず目指す方向性に向けて取り組んでいる37項目については、目指す方向性になっているもの25項目、横ばいであるもの3項目、目指す方向性になっていないもの2項目、集計中などのもの7項目となっています。そこで知事にお尋ねいたします。
1点目に、計画全体の進捗状況について、どのように評価されているのかお聞きいたします。
2点目に、大気や水質、自然環境など重要な環境指標が未達成であります。このうち特に水質の分野では、達成状況が低いことをどう見るのかお聞きします。また、先ほども申し上げたとおり昨年は遠賀川の水質が4年ぶりに九州の一級河川の中で、一番悪いという国土交通省の水質検査が、去る9月22日に発表されており、流域住民の一人としても心配しています。そこで遠賀川の状況についてもお尋ねいたします。あわせて河川の水については、飲み水や農業用水の水源にもなっていることから県民の関心も高いと思いますので、今後の対策も含めお聞きいたします。
3点目に、循環型社会の形成の中で、県民の関心の高い産業廃棄物の排出量や最終処分量については、数値目標を掲げているにもかかわらず、今年度においても計画の進捗状況がつかめない状況にあります。早急に対応することが必要と考えますが、いつの時点になれば数値が把握できるのか。また、排出の抑制と対策、最終処分場の不足も報告書では懸念されていますが、この点をどうお考えなのかお聞きいたします。
4点目に、地球環境問題への取り組み分野で、環境国際協力の推進について、日本の公害対策などの環境技術は、世界でも屈指のものがあると思いますが、それら専門家などの海外派遣数は、減少傾向にあります。今後、福岡県における環境分野での国際貢献をより一層果たしていくためにどのような戦略をもってのぞもうとされるのかお聞きいたします。
5点目に、県管理の河川分野で、多くのボランティア団体が、活動を続け成果をあげているとお聞きしますし、私も感じます。
たとえば、北九州市八幡西区の金山川では、この夏の移動知事室で、アンビシャス運動として、地元のボランティアの方々の指導で、カヌー教室が開かれいるのを知事にも見ていただきお分かりと思いますし、また、この沿岸ではボランティアのみなさまの手によって整備された花壇に、春はチュウリップ、秋にはコスモスが咲き、それぞれの時期にこれらを生かしたお祭りや地域の自治会が中心となって行われる「金山川祭り」が開催され、毎年大変な賑わいを見せています。さらに、この流域の住民の皆様が、一年中散歩を楽しむ環境にもあります。これも河川愛護をはじめとするボランティア団体の活躍の賜物と考えますが、こうした団体との連携をどうしているのか。また、アンケート調査などを行い、生き長い活動を促進するとともに、河川愛護はもちろんのこと地域に愛され、親しまれ、活性化にも役立つような協働事業を、県としてさらに考えてみてはどうかと思いますがいかがでしょうか。
以上を持って、私の一般質問とさせていただきます。
平成十八年九月定例会 岩元一儀議員の一般質問に対する答弁すべて
○議長(藤田 陽三君) 麻生知事。
○知事(麻生 渡君)登壇 本年度の福岡県の自動車の生産台数の見込みでありますけれども、これは北部九州、日産あるいはトヨタ、そしてまたダイハツ、この三つの工場があるわけでありますけれども、それぞれ社においては最も最新鋭の工場であります。そして一方で、自動車需要は、国内は軽自動車は好調でありますが、普通車は伸びはそう大きく見込めないんですけれども、世界市場は大変な勢いでグローバライゼーションが進んでおりまして、拡大が続いておるという状況であります。このような状況を考えますと、この三つの製造拠点は、それぞれ高い生産を続けていくというふうに考えられますから、本年度百万台の北部九州での目標は達成できるというふうに考えております。
自動車の関連企業の誘致でございますけれども、平成十五年二月から自動車の一〇〇万台構想はスタートいたしましたけれども、以降三十八の企業が新たに県内に立地をいたしました。そして、地元企業の参入あるいは受注の拡大ということも着実に進んでおります。このようなことでの自動車関連の経済規模でありますけれども、これは十七年の統計でありますが、輸送機械の出荷額は約二兆円に達しております。今後も生産の拡大と、あるいは地元調達率の向上ということが進んでまいります。その結果、自動車産業のすそ野は非常に大きいわけでございますから、県内の経済全体に大きな波及効果をもたらし、また経済力の一段の強化に役立ってくるというふうに考えております。
地場企業の参入がうまく進んでおるかということについてでございますが、八月には自動車産業の参入促進会をいたしました。これには七百人を超える方々が参加をいたしまして、県内あるいは九州の企業の自動車産業参入意欲といいましょうか、関心が非常に高いという状況でございます。また、積極的に参入を図りますために、県内では既に六つの地域で参入のための研究会がつくられておりますけれども、この研究会への参加企業は百五十社を超えるという状況でございまして、地場企業の参入機運、非常に高まっているというのが現状でございます。
地場企業が実際に自動車産業に参入いたしますための支援対策でございます。実際に参入いたしますためには、一つはやはり品質の問題でございます。しっかりした品質のものをきちっとつくり出すだけの技術的な能力あるいは生産管理の能力でございます。さらに、やはりコストの問題、それからきちっと在庫管理をして納期に納められるということでございまして、この意味で企業の経営の仕方ということが非常に正確なものでなければいけないと
いうことでございます。このような状態でございますが、一つは、自動車産業に参入しますための製造基盤技術を担う中核人材を育成しよう、これは金型−−これは最も大きな分野になりますが、メッキとかゴム、さらに自動車産業側と納入側の接点、商談、これを活発に行うというために商談会を開催いたしております。さらに、県の工業技術センター、技術支援、生産技術の高度化を積極的に支援をしておりまして、このような細かい支援策によりまして地場企業の一層の参入を図ってまいります。
自動車産業振興連携会議でございますが、これは御質問の中にありましたけれども、福岡県と大分県、佐賀県、熊本県四県が一緒になって自動車産業を共通の産業として振興していこうということでございます。これは、実際、私どもが競争していますのは、例えば中国の広州でございます。こことの国境を越えた地域間競争というのがますます激しくなっていくわけでありますが、このような競争に勝つためには、福岡県だけではなくて北部九州が一体となって競争力を高めていくための応援対策をしていく必要があるということでございます。実際にこの連携会議におきましては、人材育成事業、それぞれ各県でやっておりますが、それに相互に参加できる、あるいは工業技術センターの設備、これもお互いに利用できるようにしていこう、また商談会も各県ごとではなくて合同でやっていくというようなことを行ってまいります。
次に、NPOの問題についてでございます。
まず、県庁内の協働推進のための活動でございますけれども、これは各部の主幹課長で構成をいたしておりますNPOとの協働推進会議を設けておりまして、これを通じまして各課がいろんな活動をいたしますとともに、個別の相談、NPOとの仲介、これを行っております。また、市町村の状況でございますが、NPO・ボランティア施策を担当する窓口を設置していますのは大体三分の一でございます。さらに、これを推進しますためのセンターを設置していますのは九市町でございます。県の方では、今後ともNPO・ボランティアの施策を担当します窓口をしっかり設置する、またセンターの設置も促進をするということを市町村に働きかけをしてまいりたいと考えております。
県のNPO・ボランティアセンターについてでございます。新しく県のボランティアセンターはこちらの方に移したわけでございますけれども、この新しいセンターの仕事でありますが、一つは、従来からクローバープラザでやっておりましたように、ボランティアの育成ということでございます。このボランティア運営のための会計あるいは運営のいろんなやり方についての研修、リーダーの研修、そしてまたNPO活動に関します情報の提供、そしてまたNPO、ボランティアの皆さんからのいろんな相談がございますが、その悩み事相談に積極的に応じるということをやってまいります。
それと同時に、新センターにおきましては、さらに私ども行政あるいは企業との協働ということを進めていく、その拠点にならなければいけないと考えておりまして、このための情報交換、これをうまくやっていきますための仲介コーディネーターなどの取り組みも新たに実施をいたします。このようなことを総合的に行いますために、今回のセンターにはNPOの皆さん、行政、企業などの代表によって構成される協働推進協議会を設けておりまして、これを一つの大きな拠点として進めてまいる考えでございます。
NPOの運営がどのような実態と課題を抱えているかということでございます。平成十七年三月にNPO法人に対しまして運営満足度調査を行いました。これによりますと、年間予算が五百万円未満の団体が全体の六割を占めておる状態でございまして、予算規模は小規模な団体が非常に多いわけでございます。このような状況のもとで課題でございますけれども、やはり何といいましても資金をどう確保するか、次いで活動を行いますための人材、これをどのように確保するかということでございました。このような結果を踏まえまして、今県の方では運営基盤の強化、助成金の情報提供、こういうことを行っておりますし、またこれを行いますためのマネジメント、経営をどうすべきかということについてのセミナーも行っているわけでございます。資金調達の増強、これがやはり大きな課題でありますから、いろんな方法によりましてその調達力の増加を支援してまいります。
税法上の認定NPO法人制度の改善についてでございます。この制度はあったわけでありますけれども、認定条件が厳しくてなかなか活用されないということでございまして、その緩和が課題でございました。この点につきましては、事業費の一定割合が寄附金などで運営されるということでございましたけれども、この寄附金の範囲を広げまして、会費も参入できるようになったというようなことでございます。このようなことで、認定要件の緩和が図られてきております。私どもは、今後この制度の周知を図りまして、その活用、そしてその効果を十分見てまいりたいと考えております。
○議長(藤田 陽三君) 岩元一儀君。(拍手)
○四番(岩元 一儀君)登壇 知事、御答弁ありがとうございました。
最後に、自動車産業振興について二点ほど要望を申し上げます。
本県の工業構造の特徴として、加工組み立て型産業のウエートが増加傾向で推移する一方、素材、基礎型産業のウエートが減少傾向で推移していることが挙げられます。つまり、鉄、化学の分野から自動車産業分野へ産業のウエートが高まっていると言われます。この結果、人材確保という点では素材型産業が北九州では厳しい立場になりつつあります。自動車産業の振興は本県にとって大きなリーディングプロジェクトでありますが、素材型産業も含めて県内既存企業にも十分配慮されながら、自動車産業の振興に取り組まれるよう要望いたします。
また、今年度から地場企業が自動車産業分野に参入する場合に、資金面からバックアップしようという自動車産業振興資金は、まだまだ知られていないのではないでしょうか。さらにPRに取り組まれ、使い勝手のいいものにしていただきたいということを要望いたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
平成18年6月定例議会
一般質問内容
福岡県政クラブの岩元一儀です
通告に従いまして質問を始めさせていただきます労働雇用施策の充実に向けて知事にお聞きいたします。
いよいよ、来春の就職戦線が、夏から秋にかけて本格化して参ります。そうした中、県内の雇用・労働状況は、景気の回復を反映し、最悪期の2002年1月と2006年4月の比較では、有効求人倍率が0.40から0.81となり、完全失業率は2002年の7.0から2006年1〜3月期の6.2と大きく好転しています。
しかしながら、全国と比べると、2006年の4月の有効求人率は全国が1.04に対し福岡県は0.81、完全失業率は2006年1〜3月期で全国が4.4に対し、福岡県は6.2と全国平均より悪い状況です。
また、2006年1〜3月期の福岡県労働力調査によると、完全失業者15万5千人 前年同期比でみると、10期ぶりに増加し、完全失業率も6.2と前期を0.6ポイントうわまっています。不安を感じるこうした傾向をどうとらえ、今後の見通しについてはいかがでしょうかお聞き致します。
さらに、2006年1月の県内地域別の有効求人倍率は、福岡0.83 北九州0.80 筑後0.60 筑豊0.56と地域間での格差があり、その解消が課題といえます。特に筑後と筑豊地域の対策をどうお考え七日お聞きします。
こうした全国平均より悪い雇用状況、そして、地域間格差の傾向が長く続いています。これらの是正に向けて産学官に加えて、労働界など代表が一体となって雇用・労働政策などの協議検討する機関を設置してはいかがでしょか。
次に、若年労働者の早期離職の防止に向けてお聞きいたします。
全国的に、15歳から34歳の若年労働者の自己都合退職は1950年代から徐々に広まり、このところ7・5・3現象といわれる高い離職率となっています。この現象は新卒者の入社三年後の離職率が中卒70% 高卒50% 大卒30%ということです。そしてそれが高い失業率にもつながっているといわれます。
そこで、県内における若年者の離職率はどうなのか、さらに これはどういう原因があるのか知事にお伺い致します。また、特に学生時代でどのような対策などをとってきたのか。さらに今後、どうしていくのか教育長にお聞きします。
次に、6月2日開かれた九州地方知事会で、新たな政策連合として若者の就職支援を行うことが決まり、動き出すようですが、この件について、どうのような考え方と効果が期待されるのか、お聞きいたします。
また、フリーター・ニート等の対策としてデュアルシステム(企業実習一体型職業訓練)の実施についてお伺いたします。デュアルシステムとは企業における実習訓練と職業訓練機関における座学とを組み合わせたプログラムにより、若年者を実践に強い一人前の職業人に育てる新たな人材養成システムです。
企業にとっては、良質な若年人材の確保が出来るうえ、若者にとっても実践的な訓練を受けることで就職に有利となるなど双方にメリットの多いシステムです。
高卒未就職者が新たにフリーター・ニート化することを防止するために、デュアルシステムを本格的に導入することが有効と考えておりますが、知事のご所見をお伺いいたします。
次に、県の労働福祉事務所は、中小企業への支援や施策の労使の窓口になっていますが、相談件数が増加している中、適切な対応、問題解決に支障をきたしているのではないでしょうか。
今後どのような対応策を考えておられるのかお聞かせ下さい。
この項の最後に、「労働者派遣法」改正を踏まえ、派遣労働者の雇用安定および均等待遇を図るため、違法派遣(偽装派遣)の一掃および、派遣と請負の区分基準についての指導と労働・社会保険の未加入について、労働局および社会保険事務局との連携を強化されよう要望いたします
次に、母子・父子・養育家庭の政策の充実に向けて質問いたします
本年は5年に一度の母子・父子・養育者家庭の生活状況等の調査が行われる年であり、この調査で得られた就労、住宅、家庭状況等の結果を参考にしながら、県民の方々からの様々な要望に対応できるような福祉施策の充実を図っていくことが大切であると考えます。
そこでまず、平成13年の調査を見ますと、政令市を除く母子は30476世帯・父子5905世帯・父母のいない子どもの養育者家庭数は684世帯で、平成8年と比較するとともに世帯数が増加しており、特に母子家庭では5.266世帯 20.9%と大きく増加しています。総世帯数(921,134世帯)に占める割合(出現率)は、母子家庭3.31%、父子家庭が0.64%、養育家庭が0.07%であり併せて4.02%37065世帯です。ちなみに、政令市をいれると全体で、75596世帯となっています。
全国の割合(出現率)は、母子家庭で2.1%、父子家庭0.4%となっており、福岡県の母子家庭等の出現率は全国をかなり上回っています。
また、これらの原因別世帯数の動向では、平成2年の調査以降の推移をみますと、離婚を原因とする「生き別れ」が母子家庭・父子家庭ともに増加する傾向が見られます。
さて、前回調査結果から、5年が経過しているわけですが、この間母子・父子・養育者家庭の施策の充実が、どう図られてきたのか、知事にお聞きします。
次に、これはこれまで私が一般質問の場で取り上げて参いりましたが、福岡県発行の「福祉のしおり」を見ますと、母子と父子家庭では、相談や手当て、住まいなどの対応、施策48項目で、2対1の割合で差があります。母子家庭の対応等を引き下げろというのではありません。近年の企業のリストラなどで、父子家庭の経済状況も厳しいものがございますし、時代は、男女共同参画社会推進される中で、逆に、この分野においては差を縮めるべきと考えます。具体的には、調査で見られる父子家庭から要望の強い、年金、手当てなどを充実することもですが、まず医療保障を充実することを検討してもらいたいのですが、いかがでしょうか。一人親の大変さのわかる麻生知事の御所見をお伺い致します。
次に、前回調査では、離婚によるひとり親家庭が増えてきている状況の中で、その経済的自立を左右する養育費の受給状況について新たな調査が行われましたが、この結果をもとにどのような対策等が行われたのかお聞きいたします。
この項の最後に、急速に増大し、当事者やその子どもそして、親族はもちろんこと、社会、経済にも大きな影響を及ぼす離婚についての研究を行い、県政の施策に役立てみてはどうでしょうか。また、社会、経済情勢が猛烈なスピードで変わる中、一人親家庭の施策の充実のため、その時代にあった調査内容の見直しを図ることや調査時期を5年に1度から3年に一度にすることを強く要望いたします
次に学習障害をはじめとする発達障害の児童生徒の特別支援教育の取組状況について教育長にお伺いいたします。
まず、発達障害とは、自閉症、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの脳機能障害であって、通常低年齢に症状が現れるものを言います。
こうした発達障害者を救う支援法が2005年4月1日に施行され、1年あまりが過ぎました。この法の趣旨は、症状の発現後できるだけ早期の発達支援が特に重要であるため、早期の発見と発達支援を行うことに関する国や地方公共団体の責務を明らかにし、発達障害者の自立や社会参加を支援する福祉や就労、教育などの施策を図ることです。
わたしの友人や後援者の子どもさんにも自閉症、多動性の子供さんもいますが、ここでまず、小・中学校の通常の学級に在籍する児童生徒のうち、学習障害等の発達障害であると考えられる児童生徒の在籍率はどれくらいなのかお聞きします。
次に、発達障害者支援法において、教育の果たす役割については、国、都道府県及び市町村が、発達障害児の障害の状態に応じて、十分な教育を行うようにするため、適切な教育的支援、支援体制の整備等の措置を講じるものとなっています。そこで、学習障害等の児童生徒に対する小・中学校での支援体制はどのようになっているのかお聞きします。
さらに、発達障害のうち学習障害については、基本的には全般的な知的発達に遅れはありませんが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を示すものです。この障害の原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されています。また、かく言う私もはじめに多動性の子供さんにお会いした時、親のしつけがなっていないなと感じたことがありましたが、今そのことを恥じ入るばかりです。このように、学習障害をはじめとする発達障害は、一人一人の障害の現れ方が多様であり、複合的な症状を現す場合もあり、その原因等の解明については、現在研究が進められているということです。そこで、こうした障害等の児童生徒に適切に対応するため、小・中学校の教員や保護者などに対し、これまでどのような理解啓発を行ってきたかお聞かせ下さい。
次に、学習障害等の児童生徒に対する学習指導等では、障害に関する基本的な理解を踏まえた上で、工夫改善を加えたきめ細かな指導が大切であります。また、不適切な対応や子どもの失敗経験などが続くと、不適応や不登校などの二次的な問題を生ずることもあるため、発達障害は、早期に発見し、早期に適切な支援や配慮がなされる必要があります。
そこで、支援法にもあるとおり発達障害への適切な対応のためには福祉や教育、医療などの連携が重要でありますが、どのような連携方策を取り組んでおられるのかお聞きします。また、今日までの全体的な取り組みの進捗状況をどう評価し、今後どう取り組むのか決意を込めてご答弁をお願いします。
この項の最後に、児童生徒のみならず、高等教育段階での支援、社会人に対する就労支援など、各段階での支援体制の整備が重要でありまので、医療、保健、福祉、教育及び労働等の担当部局が連携を図りながら、積極的に取組まれるよう要望し質問を終わります。
平成17年 6月議会 一般質問
福岡県政クラブ 岩元一儀
1
福岡県の海外企業誘致戦略について
福岡県政クラブは、5月下旬から6月はじめ、
ドイツを中心として海外視察を行いました。
こうした中で、平成15年10月に福岡県が独自で
開設したフラウクフルト事務所を訪ねました。
ヨーロッパの金融、商業の中心であり、交通の拠点でもあるフランクフルトには、近隣に自動車産業などが集積していることもあり、この事務所が設けられたと聞いています。
現地スタッフは石井所長とドイツ人男性スタッフ1名で、この方は日本にも留学した経験を持つ方でした。この事務所では福岡県の魅力を紹介し、ヨーロッパ企業の福岡県への誘致、県内企業の貿易やヨーロッパへの進出、企業との連携などのビジネス支援、そして投資セミナーのヨーロッパ各地での開催などで、鉄道を使ってのセールス活動を続けてこられた苦労話などをお聞きしました。
そして、今年3月、ドイツ大手自動車デザイン会社「エダッグ」社が、福岡県進出を発表しました。エダッグ社はデザインの他、製造ラインや部品も設計し、BMWやフォードなど世界の自動車各社と取引があり、自動車生産が拡大し、部品メーカの進出が相次ぐ、九州市場に着目したものですが、1年以上にわたりエダッグ社幹部と接触を続け、きめ細かく福岡県の産業政策を売り込んだ成果と言えます。
世界では、東京・大阪は知られていますが、他県は知られていないのが実情ようです。こうした中で、なれないドイツ語で、しかも自動車関係などの専門用語も必要ですし、一から福岡県について説明し、政策メリットや人間関係をつくることなど、習慣風習の違う外国で開拓セールスを行うことの大変さを感じたところであり、この成果について我が会派の多くのメンバーも評価するものであります。
県として「エダッグ」社の日本進出にあたって、スタッフ採用のお手伝いや事務所情報の提供などを行い、現在、エダッグ社は博多区内に事務所を構え、数人の雇用をしている
ということですが、ビジネス展開がうまくいけばその数十倍のスタッフ
の雇い入れや受注した製造ラインの生産を日本企業に任せることも考え
ているようです。今後共の発展を期待するものですが、ただいまフラン
クフルトの例を挙げましたが、他の香港・上海・ソウル・サンフランシ
スコの4事務所も懸命になってそれぞれの課題解決に向けてスタッフの
皆様ががんばっておられることと存じます。
ここであらためて麻生知事にマニフェスト159の中で掲げておられた
海外事務所の再編、つまり、これまでアジア3箇所の日本貿易振興機構
(JETORO)に間借りしていた駐在員事務所を5箇所に独立、再編され
ましたが、その戦略の狙い何かをお聞かせください。
また、再編されて2年が経とうとしていますが、現在、この5つの
海外事務所をどのように評価しておられるのか、知事のご所見をお聞
かせください。
先ほどから私はたびたび企業誘致と言うことを口にして参りましたが、
1つには大きな効果として雇用の確保が考えられます。しかし、知事の
マニフェストの中で外国企業による誘致からの新雇用3,000名の目標に対し、2003年、2004年で16社が誘致されていますが、その数は100名にとどまっています。
もちろん海外企業の立地は、雇用効果だけでなく、日本企業にない、海外企業が持つ技術や人材などの導入が図られ地域経済の活性化に繋がると思います。実績は実績として評価する必要があります。重ねて海外事務所の努力は認めますし、海外企業誘致が一朝一夕に出来るものではものではないことも理解できます。先ほど、海外では東京、せいぜい大阪ぐらいまでしか知られていないと申し上げましたが、調べてみますとこれまでの海外企業の日本進出は約80パーセントが東京周辺に集中し、大阪周辺でも10パーセントを占めるに過ぎず、その他日本全国で10パーセントということを見ても地方進出は大変厳しいと思われます。
まして、本年6月号の福岡県議会の調査課が出しています調査レポートの「地方自治体の海外戦略」で北海道から沖縄まで地方自治体が、海外事務所などを持ち、企業誘致などで激しくしのぎを削っている状況がうかがえます。
そのような中で、本県の海外事務所は限られた予算と人材の中で目標達成に向けて大変努力されておられますが、さらに一層の成果を挙げるために、フランクフルト事務所をはじめとする機能強化が必要ではないかと思いますが如何お考えでしょうか。
また今年1月に新たな海外戦略として、県、両政令市、九州電力が、官民一体で上海に共同事務所を開設する動きが発表されました。日本で複数の自治体と民間企業が海外に共同事務所を持つことは初めてであり、企業や観光客の誘致を図るのが狙いとされ、近々オープンする運びと聞いています。これは、情報を共有し効率化を図る戦略として重要ものでありますが、この進捗状況はどうなっているでしょうか。
さて、知事は九州知事会長として、九州観光戦略を立ち上げられ、産廃税を導入するなど、九州一体となった取組みに努力されてこられましたが、上海は観光客の誘致などの面で九州が一体となって取組むべき重要な戦略拠点だと思います。
今後は、上海事務所を中国という巨大マーケットへの橋頭堡といちづけ、九州全体が一致団結して活動する拠点として、九州全県に拡大することが望まれますが、知事のお考えをお聞かせ下さい。
これでこの貢の質問を終わります。
2
次に、水素エネルギー産業の育成についてお聞きいたします。
これも先の会派の視察でドイツのミュンヘン空港で行われている水素プロジェクトを取り上げながら質問させていただきます。このプロジェクトはミュンヘン市があるドルトムント州と地元の本社を置くBMWをはじめ、電気・ガスなどの民間会社11社が3,600万ユーロ(約45億円)ほどを出し合って行うもので、1999年5月から独自の施設で真水から水素を取り出したものやガス会社からの水素を、港内で走る限られたシャトルバス、リフト、業務用乗用車などに注入し、水素自動車として走らせているものです。
ここで水素エネルギー自動車について御承知とは存じますが触れておきます。既存のガソリンエンジンを改良して直接燃焼を行うものと、燃料電池により発電するものに大別できますが、ここで違いをはっきりさせるために燃焼させる方を水素自動車と呼び、発電するものを燃料電池車としたいと思います。
ミュンヘン空港で見たものをさらに詳しく申しますと、ガソリンタンクと水素タンクもあるもので使いたい燃料を、ドライバー席で、スイッチひとつで切り替え、同じ内燃機関で燃やすものでした。水素といっても液体で乗用車へは、ロボットで注入していました。ガソリンタンクは、90リットル入り600キロ走り、水素タンクには140リットル入り、400キロ走れるということでした。
また、お客様を飛行機などへ運ぶ4台のシャトルバスの場合は、この7年間で40万キロを走り、400万人を安全に送迎したと説明にたった広報担当者は胸を張っていました。いままで水素による事故はなく、水素を危険だとする考えを強く否定していました。
また、ここで生まれた技術やシステムが民間企業などの特許となり、価値を生み出しているとのことでした。近々、イタリアのミラノ空港にもこうした施設が作られるそうです。
確かに、ガソリンに比べての燃費の悪さや自動車自体の価格の高さは否めませんが、いずれにしても、ヨーロッパにおける水素エネルギーの取組みが非常に進んでいることに私たちは感銘を受けました。
もちろん、日本でも自動車において、マツダが水素自動車で2004年11月試験車両のナンバーを取得し、公道上の試験走行が可能になりました。燃料は水素ガスとガソリンの2種類が使用可能となっていますが、両燃料あわせて約630キロの走行可能距離をのばしています。
また、ただいま愛知県で開催されている「愛・地球博」では、燃料電池バスの実証や従来に比べ大規模な水素ステーションが建設・運転されています。
そして、調査して分かったことは、例えば、車で言えば、水素を燃やす水素自動車はひとつの過程であり、どこの国なども目指すものは効率的で、より環境にも優しい燃料電池車です。
福岡県でも燃料電池車をはじめとする水素を利用した燃料電池のさらなる進化に向け、力を注ぐ方針がこれから展開されようとしています。
ところで、水素エネルギーに関しては、これまで本議会でも数多くの議員の皆様が、地球温暖化防止の観点から麻生知事へ質問がなされてきました。私はこうした点を踏まえ、産業育成という観点から主に質問させて頂きます。
福岡県は昨年8月、環境にやさしい水素エネルギー利用社会の実現に向け、全国に先駆けて産学官で「福岡県水素エネルギー会議」を設立しました。
まず、知事は産業政策上、どのような期待を持って戦略会議を設立されたのかお聞かせ下さい。
次に、産業を育成する上で、非常に大きなカギを握る人材育成についてお尋ねします。
昨年10月北九州で、燃料電池・水素エネルギー技術展が開催されました。60社158コマの展示ブースには、わずか三日間で3万5千人を越える入場者があり、水素社会への県民の関心が高まっていることを感じます。
また、その出展企業へのアンケートでも商談件数114件、推定成約高1億円以上と大きな成果を残しています。燃料電池や水素エネルギーはビギネスとして非常に大きな可能性を有していることを証明しているのではないでしょうか。
さらに、戦略会議の会員も、設立時は144機関でありましたが、今では約230機関にまで増えていると聴いています。
産学官で構成される戦略会議ですが、一番増えているのが企業だということです。企業の期待に応えて民間のビジネスチャンスを増やすためには、研究開発から事業化まで担える人材の育成が重要であると考えます。戦略会議の活動の大きな柱に、人材育成が上げられていますが、具体的にどのような内容なのかお聞かせ下さい。
また、最新の研究成果などがこうした教材として使われていくのでしょうが、県税が費やされるのですから広く県内の中小企業がこれを知り、ビジネスの機会に将来結び付けられるように情報の公開を行い、技術指導なども行うことが大事だと考えますがこの点についていかがお考えですか。
最後に、実証活動についてお尋ねします。水素エネルギー産業を育成するためには、先に認定を受けた「福岡水素利用技術研究開発特区」の規制緩和を活した研究開発を推進すると共に、水素の安全性などを普及啓発するためにも実証活動が重要であると考えます。戦略会議は、九大新キャンパスと北九州エコタウン地域を実証フィールドとして活用するとしています。これらの実証活動について、その構想をお聞かせ下さい。
また、知事は水素利用のプロジェクト推進について、福岡県には北九州の製鉄所や化学会社から出る副生水素あることが有利な条件であると答弁されています。つまりこれは、現在、水素エネルギー利用の一番の問題であるコスト問題で、その軽減に繋がる真水から水素を取り出す経費がかからないということでしょう。
私はこの項の冒頭でミュンヘン空港での実証実験のお話をしました。北九州では、来年3月に新北九州空港が開港します。新北九州空港が、ミュンヘン空港のような、あるいはそれ以上に環境にやさしい空港になってもらいたいと願うものであります。さらに「ものづくり産業」の集積地であり、環境都市を目指している北九州でもあります。地域の特性を活かした実証実験のプロジェクトを是非、北九州で立ち上げるべきだと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。
これをもちましてわたくしの一般質問とさせて頂きます。
平成17年2月福岡県議会、一般質問
皆様こんにちは、福岡県政クラブ・岩元一儀です
早速ですが、通告に従い今年4月に迫った県立病院改革から質問します
まず、民営化3病院の地域医療・政策医療の継続という観点からです。
県立3病院の4月民営化まで残すところひと月を切りました。
県においては、民営化に向けた引き継ぎ作業も追い込みに来ていると思いますが、今回の病院改革で最も重要なのは、現在、県立病院で担っている医療が移譲先等に確実に引き継がれるのか、また、民営化後も地域医療・政策医療の確保ができるのかということです。
そこで、知事にお尋ねします。
4月の民営化にあたっての準備は万全なのか、地域医療・政策医療の継続に支障はないのか、民営化3病院の医療の引き継ぎへの対応や看護職を中心とした医療技術者の確保状況について具体的な答弁をお願いします。
次に残る2病院の経営改善具体策の早期策定という観点からです。
知事は、残る2病院について、「移譲されるまでの間、地域医療機関との連携や救急患者の受け入れなど、経営改善の努力と、必要な医療機器整備を図っていく。」とこれまで答弁されてきました。
しかし、柳川・嘉穂病院では、依然、患者の減少傾向が続いています。この最大の要因は、いずれ県立病院でなくなるなどの「風評被害」にあると考えます。このことから、2病院については、当面県立として責任を持って運営していくことを、知事自らが改めて表明されることにより、この傾向に歯止めがかかるものと考えます。
その上で、病診連携など具体的な経営健全化策を明確に打ち出すこと。それも年度中、一日も早く着手することが地域医療の面から必要ではないでしょうか。
当面存続する2病院について県が責任を持って運営していくことの表明と、早急な経営健全化策の策定と実行について、知事の明確な答弁を求めます。
次に花粉症対策について質問いたします。
3月7日の毎日新聞朝刊に、「花粉飛散、過去最悪か」「妙薬なく つらい春」と今週からいよいよ花粉が全国的に猛威をふるが、その対策がなかなかむずかしいという記事をお読みになった方もあるでしょう。
我が国では、昭和30年代に初めてスギ花粉症の報告がされて以来、年々増加傾向にあると言われています。花粉症は直接生命への危険が少ないために、ガンなど致命的な病気に比べ軽視されることもあります。しかしながら花粉症の症状は一様ではなく、激しいものでは患者の方々に大きな苦しみを与えています。また、仕事、勉学や日常生活に与える影響などによる社会的損失も大きいと考えられます。特に、この時期、症状を持つ受験生は、苦しみが重なってたいへんでしょう。
では、花粉症とは どんなものでしょうか。それは、花粉によって引き起こされるアレルギー症状を言いますが、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー性鼻炎や目のかゆみ、涙目などのアレルギー性結膜炎が最も多く見られます。まれに喘息やアトピー症状を併発することもあります。我が国で最も多いのは、地域差はありますが春先に見られるスギ花粉症と言われています。この患者数についてですが、花粉症は日本では以前は稀な病気とされていましたが、昭和36年にブタクサによるものが、昭和39年にはスギによるものが報告され、それ以来年々患者数は増加傾向にあります。全国疫学調査によるスギ花粉症の実態によれば、現在スギ花粉症の有病率は国民の十数%と言われています。また、旧科学技術庁(現在の文部科学省)が実施したスギ花粉症総合研究による1998年の全国調査で、その花粉症患者数は国民の20%、スギ花粉症だけで16%、約2000万人に上るとされています。
有病率の地域差では、環境省が昭和58年から60年に行った児童のアレルギー性鼻炎に関する疫学調査によると、その有病率は大都市・工業都市・小都市・農漁村の順に高いことが報告されております。
そこで、スギ花粉によると見られる県内の有病者数は、推計でどれくらいと見られますか。また、傾向をお聞かせ下さい。
さらに、政府の総合科学技術会議は今年2月、関係省庁の局長級や専門家による花粉症対策検討委員会を発足させました。省庁縦割りの花粉症対策研究を点検して、今後集中的に取組む分野を決めるのが狙いだとしています。そして、厚生労働省は本年初めて、住民向けの相談窓口設置などの体制を整えるよう都道府県に通知をしているとされていますが、本県でも設置をされているでしょうか。されているなら、どんな相談が寄せられていますか。
次に、予防と治療について述べさせていただきます。
その前に、花粉症はどのように発症するのでしょうか。花粉症の正体は、花粉に対して、人間の体が起こす異物反応です。体の免疫反応が、花粉に過剰に反応して花粉症の症状が現れます。具体的に言い換えると体が花粉を外に出そうとするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水」「涙」で花粉を洗い流そうとしているのです。そして、花粉症以外のアレルギー疾患を持っている方や家族の方が何らかのアレルギー疾患を持っている人は、それのない人に比べて発症しやすいとされています。また、大量の花粉と出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。つまり、スギに対する抗体をたくさん産生するとなんらかのきっかけでスギ花粉症を発症しやすくなります。そのきっかけがストレスや環境悪化などといわれますが、詳しい発症のメカニズムは分かっていません。また、去年発症していないからといって今年も大丈夫だとはいえません。
また、花粉症の種類は、各地方の植物の種類や花粉の数によって異なります。2月から4月はスギ花粉、4月から5月はヒノキ花粉、6月から8月はイネ科花粉、8月から10月はブタクサ花粉が日本中のほとんどの場所で飛散していて、これまでおよそ60種類の原因花粉が報告されています。
家の中に居る時など、花粉が無い状態でも症状はありますが、多くは花粉の繰り返しの吸入による鼻づまりの症状が主体です。症状が起こる時期は、人によって様々です。花粉が飛び始めるとすぐ症状が出てくる人もいれば、花粉がたくさん飛ばないと症状が出てこない人もいます。症状の重さも同様で、軽い人もいれば重い人もいます。その年に飛散する花粉数によって花粉症の症状の重さが変わりますので、花粉の飛散数が少ない時には花粉症の症状が全くでないこともあります。
ちなみに、花粉の飛散状況を予測するNPO「花粉情報協会」によると、1平方センチあたり30個以上つくと大半の患者(有病者)は、症状が重くなるとしています。
ところで今年は、昨年の猛暑の影響で花粉症の原因となるスギ花粉の飛散が平年の2倍から3倍、過去最悪だった1995年を上回る可能性もあると予測されています。飛散が少なかった昨年に比べて、数十倍から百倍の地域もあると言われています。かく言う私も患者の一人であり、この情報を聞いて、ゾッとしています。
そこで、今年の福岡県における花粉の飛散状況はどうなると予測されていますか。
さて、予防としては花粉飛散時の外出には、マスクやめがねの着用、花粉のつきにくいすべすべした表面の綿かポリエステル洋服を着用し、帰ってのうがいや鼻の洗浄をして、空気清浄機などで花粉を吸い込む量をへらすことです。
また、治療法を大きく分けると二つに分けられます。一つは、点鼻薬、内服薬で症状を軽減する対症療法。もう一つは、原因抗原の除去や回避そして免疫療法など根本的に直す根治療法があり、研究も進んできましたが、現在、完治の可能な治療法は減感作療法(げんかんさくりょうほう)だけです。しかし、現在の療法では、完治する率は決して高くありませんし、また、副作用の問題や治療が長い期間かかります。
こうしてかかる年間医療費は、約2000億円でマスクや市販薬を含めれば2260億円、症状に悩まされることによる労働損失は、最低でも年間約600億円に上ると文部科学省は試算しています。
そこでお聞きします。花粉症の治療には、どれくらいのお金がかかりますか。
また、予防と治療というセルフケアは勿論ですが、行政としてどんな対応が必要と考え、医療機関などとの連携を行ってこられましたか。
次に、花粉量測定や観測の充実についてであります。
東京都の花粉症の有病率は22.7%で、約5人に1人が花粉症患者です。この事態を重く見た東京都は、昭和58年から積極的な花粉症対策に取組んできました。その一つに、スギ・ヒノキ花粉の飛散数や予報を情報提供しているテレホンサービスや花粉情報インターネットがあり、それらには毎年30万を超える利用者があります。こうした花粉情報は、東京都環境局のホームページで花粉症総合案内として専門的に発表されています。またこの中には、花粉症についての基本的な知識や、自己管理のための対応策などをQ&A方式でまとめた「花粉症一口メモ」を発表し、花粉症で悩む人たちの手助けになっています。そこで、花粉の飛散や測定について少し細かく見てみますと、東京都では3つの調査から花粉飛散予測を行っています。1つには、花芽の着花量検査であり、毎年11月中旬から12月に近隣の県を含め約100山を見て、色などで判定を行います。又、花芽の成長量調査では、定点で実際に花芽を採取しひと房の大きさ・重さ・個数から推定します。そして、夏の気象調査で毎年7月後半から8月初旬に気温・日射量・日射時間から推定します。この3つの調査を総合して花粉の飛散量を予測しています。この予測にあたるのは13人の医師や花粉、気象の専門家などによる東京都花粉症対策検討委員会で、これらのデータを基に飛散の開始日、飛散数の予測について審議をし、年度の中間にはそれが正確であったかの総括や先ほどの花粉症一口メモなどを作成しているそうです。
また、その総合案内ホームページには、東京都立病院の情報や研究が進められてきたディーゼル車排出ガスの花粉症に対する影響についての調査結果も掲載されています。このディーゼル車排出ガスと花粉症との関係を見ると、これまで動物実験では確認されていましたが、今回試験管内で花粉症患者の血液中にディーゼル車排出微粒子を添加したところ、人のスギ花粉症状を引き起こしたり、悪化させたりする物質を増加させることが分かった研究結果やラットを用いた研究で、免疫機能が未発達の段階にある胎仔期・哺乳期にディーゼル車排出ガスを浴びると、仔ラットがスギ花粉症を起こしやすい体質になることなどから、妊娠中に浴びたディーゼル車排出ガスが生まれた子に影響することが初めて分かったことなども発表されています。こうした結果を得て東京都は、都内へのディーゼル車乗り入れを規制し、対策の大きな柱となっています。東京都の例は先進的な例かもしれませんが、非常に参考になる事案であります。福岡県も福岡医療情報ネットのホームページで花粉情報を出しておられますが、こうした観測測定はどのように行われているのでしょうかお聞きします。
また、ディーゼル車対策まではいきなりいかないまでも、関係各部の連携を図り、より充実した花粉症対策の実施をすべきと考えますがいかがでしょうか。
次に発生源に対する対策であります。花粉症の大きな要因となるスギ花粉を飛散するスギは、形質が優れ加工しやすいため古くから植えられ、建築など多方面にわたって利用されてきました。
また、戦後、荒れた国土を緑化するとともに、木材需要に応えるため、利用価値の高いスギが広く植林されてきました。今日、我が国の森林面積の18%に相当する450万ヘクタールがスギの人工林となっております。
福岡県では、約22万3千ヘクタールの森林のうちスギが約33%の7万4千ヘクタールにのぼっています。これらの全国のスギ林から飛散する花粉は、相当の量ではないかと想像できます。また植林のスギは、実生スギとさし木スギがあり、実から成長させた実生スギが花粉を多く発生すると言われております。そこでお聞きします。県内で植林した実生スギとさし木スギの分布状況はどうなっているのでしょうかお聞きします。
将来、長期的な対策として、これらの植え替えを図って行く事が抜本的な花粉症対策に繋がると信じます。しかし当面は、花粉の多い木の間伐や枝打ちの取組み効果をはかる必要があると考えますが、この点で強化するお考えがあるかお尋ねします。
また、国と県の連携による研究で、花粉の少ないスギ品種が全国で112品種、開発されたと聞き及んでおります。
その花粉の少ないスギ品種とは、平年では花粉を生産せず、また、生産してもごくわずかで、花粉の飛散量の多い年でもほとんど花粉を生産しないスギであり、一般のスギと比較して約1%以下の花粉生産量のスギだと聞いております。
花粉の少ないスギ品種が開発されたとの情報は、花粉症に苦しんでいる人たちにとってまさに朗報であり、この一日も早い成果の発揮に大いに期待が寄せられているものと思っております。
全国112品種のうち福岡県関係では、福岡県が選抜した、4種類が国の林木育種センターによって平成15年2月に花粉の減少に効果的であると発表されております。
林業的に優れた性質をもっているこれらの4品種をこれから広めて行くことが必要ではないでしょうかお尋ねいたします。
近年は、森林や樹木について関心の高い方が多くなり、ボランティア活動による森林の整備が盛んになっており、今後、益々本格的に森林の整備・保全に関わっていくことが期待されます。この森林ボランティア活動が花粉症対策にも生かされることが出来るのではないかとも考えているところであります。
ところで、日本では、スギ花粉症の次に多いとされるヒノキ花粉症の対策についても東京都でも行われている花粉量の少ない品種の開発を次に手がけるべきだと考えますが、いかがお考えでしょうかお聞かせ下さい。
花粉症は、国民病であり、現代病です。患者の苦痛緩和はもちろんの事、医療費抑制という観点からも、花粉症対策の充実は大切と考えます。麻生知事はじめ関係部長のこの対策の充実にむけ、決意を込めた誠意ある御答弁をお願い致します。
要望項目:県内患者は、おおよそ55万人。それも増加傾向。答弁では、国も、県も対策はこれからであり、詳しい患者の実態調査が必要と感じました。そこで、5点ついて要望いたします。
まず、関係機関と連携して、県内患者の把握をお願いします。また、
花粉情報について、現行の2月1日から4月15日までを、ヒノキ花粉の飛散が終わる5月一杯までとしたらどうでしょうか。又、東京都のように、専門家からなる花粉症対策検討委員会を設置して、より確度の高い情報の提供をお願いします。さらに、私たちの子孫たちがこれ以上苦しまないよう花粉の少ないスギの植林を早急にお願いします。そして、花粉の飛散は数十キロから数百キロとも言われております。こうした中で九州での広域的な対策が必要と考えますが、九州知事会などでの対策そして国の対策の充実に向けもご尽力されますよう要望しておきます。
以上をもちまして、私の一般質問を終わります。
平成17年度福岡県当初予算のポイント
1 県政の諸課題への的確な対応と財政構造改革の着実な実施
県民の視線に立ち、県民の暮らしを守る観点から、安全・安心の生活の確保、
少子化対策・高齢者施策の充実、強固な経済と雇用の創造、次世代の人材育成や新しい環境政策の展開などの緊要な政策
課題に的確に対応することとした。
一方、国・地方を通じた財政の健全化が進められる中で、将来にわたって県として自律的・安定的
な財政運営を行うための基盤の確立に向け、財政構造改革プランで予定していた各種の改革措置に加え、
平成18年度までの2年間で新たに200億円の効果を上げることを目標とした財政収支改善のため
の措置を講じることとした。
(1) 一般会計歳入歳出規模 1兆5,023億円 対前年比 △98億円、0.6%の減(4年連続のマイナス)
(2) 一般歳出規模 1兆1,617億円 対前年比 △63億円、0.5%の減(4年連続のマイナス)
*一般歳出・・・公債費及び税関連市町村交付金等を除く一般的政策経費
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2 歳入歳出の概況 @ 歳入面では、県税等が248億円、特例交付金・地方譲与税が331億円の増となった。一方 国庫支出金が255億円、臨時財政対策債をはじめとする県債が319億円の減となった。 A 歳出面では、人件費が90億円、補助建設事業費が71億円の減となる一方で、社会保障費が 177億円、行政施策費が55億円の増となった。 |
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3 改革措置の概要 @ 財政構造改革プランに基づく改革措置 事業の再構築、県有財産の処分・有効活用、職員定数の削減などの改革措置を実施し、358億円(一般財源ベース)の効果を上げた。 A 財政収支改善のための新たな措置 事務事業の見直し、建設事業費の規模抑制、財政収入の確保及び人件費の抑制により、87億円(一般財源ベース)の効果を上げた。 −− |
4 財源不足への対応
上記3のとおり改革措置を実施したが、なお328億円の財源不足が生じるものと見込まれた。
これに対しては、
@財政健全化債の発行 90億円
A地域再生事業債の発行 57億円<