| 3月22日(土) その1 長い一日のはじまり |
| 帰国の途へ |
| 今日の帰国はホノルル経由だが、マウイからホノルルへは行きのときと違い、カフルイ空港からになる。それでもホテルのあるクアナパリ地区から車で一時間もかからない。ただ、フライトが10時35分発。レンタカーの返却にかかる時間も考慮して、ホテルを7時半には出るようにJTB係員から言われていた。そこで6時に起床。6時半のオープンと同時にワゴンで朝食を済ませることにする。 前日のうちにほぼ荷物はそろえていたので、予定通りに3人で6時半にワゴンへ。レストランにしても、ワゴンにしても、ツアー利用等を考えてなのか朝早い宿泊客は結構居て、皆オープンするのを待ち構えていた。でも、ワゴンに目当てはクロワッサンはなく、様々な食材はもう少ししてから補充されるらしい。迷ったが、途中のパン屋さんによってみることにして、部屋に戻り、荷造り。そしてチェックアウトしてホテルを出発。 行き先は、ラハイナ・砂糖きび列車駅そばのパン屋さん「The Bakery」だ。ガイド本によれば、経営者の奥様が日本人らしい。通りかかったときの記憶を頼りに店のあたりまでたどり着くと、店構えは随分とこじんまりしている。路上に車を停めてお店まで行くと、入るのを躊躇してしまいそうになるほどだ。実際、夫は「これは工場の裏口なんじゃないの?」と言うなり、表入り口を探しに行ってしまった。ただ、私がその小さなドアから中をそおっとのぞくと、奥にはきちんとショーウインドーがあり、お客さんが数人パンを物色していた。「ここ、ここ。ここで大丈夫みたい」私は外をうろうろ探している夫に声をかけた。ショーウインドーの向こうには数人の従業員がいた。その中の一人・小柄な日系のおばさまに注文しかけると、私たちが日本人だとすぐ分かったのか日本語で答えてくれた。「こちらのはハムね。で、こちらはターキー」と説明しながら、心なしかうれしそう。サンドイッチがおいしそうだったのでそちらとジュース・お水などを買うと、最後におばさんが「これ、持って行きなさい。おいしいよ」と小さなパンを3切れほど袋の中に入れてくれた。 お店の前にちょっとしたベンチがあるのだけれど、夫と娘が「恥ずかしい」というので車の中へ。あっさりとした味は食べやすくて、あっという間に平らげてしまった。パン自身がとてももちもちしていて日本のパンを思い起こす。ジュースの香りが強くて少々まいったが、とても暖かな気持ちになった。こういうことが出来るのも、レンタカーならではだ。 |
| 帰国・・のはず |
| そのレンタカーをカフルイ空港で返却。これは難なくクリア。ターミナルへの送迎バスに乗り込んだところでJTBから借りていた携帯電話が鳴った。夫が出てみるとJTBの係員だった。 もともとこの携帯電話は空港で返却しなければならず、空港に着いた時点で電話することになっていた。ただ、きちんと電話しない人は多いらしい。それで、係員から電話することにしているのだそうだ。「電源、入れててくれて助かったョ。電源入れてない人多いlネ。そういうの、私怒るョ」空港に現れた係員のおばさんはちょっと変な日本語で笑いながらそう言った。日系の2世かもしれない。そして、てきぱきと手続きをしていく。色んな注意事項を並べながら、私たちを送り出してくれた。 搭乗手続きを終えても9時前。随分時間があった。そこで空港内をうろうろしてまわったが、地方空港でそんなにお店が大きいわけもなく、あきらめて待合室へ。本を引っ張り出してきたり、おしゃべりをしたり。時間をつぶすのに疲れてしまった。そして、ようやく搭乗。時間通りに離陸。今度はジェット機だからそう揺れもなく、これも時間通りにホノルルに到着した。 日本行きの便は12時30分発。今度は便と便との間が一時間半しかない。出国手続きは入国時ほど大変じゃないにしても、結構ぎりぎりだ。だから、マウイーホノルル間が遅れたらどうしようかと思っていた。でも、マウイ島の段階で日本行きの座席は確定できたし、日本行きも日本からの到着が遅れたのか出発が30分遅れるとのことである。問題なさそうでほっと胸をなでおろす。 免税点などをいくつかのぞき、ベンチなどで休んだ上でゲートまで出かけると、そこはもう日本だった。ホノルルに着いた時点で日本人だらけなのに驚いたが、ゲートの待合室で待っている人々はほぼ99%が日本人。ここがハワイなのを忘れそうなほどだった。もう半ば日本に帰ったような気持ちで搭乗を待つ。 12時半。出発前30分になっても搭乗は始まらない。ほどなく「整備のため出発が遅れる」とのアナウンスがある。仕方がない。待つしかない。が、どんどん時間が過ぎていく。「おかしいね。まだかな」「何か突発的なことが起きたとき、乗客の不満が大きくなるのって、状況説明がないときだって言うよね」「ほんと、ほんと。説明がないのが一番いやだよね」そんな話を3人でしていたら、急遽男性職員がマイクを握って英語で話し始めた。聞き入って愕然とした。「この便はキャンセルになった」はっきり、そう聞こえた。「えー!」私と夫、ついでに娘まで声を挙げ(キャンセルの言葉を聞き取ったらしい)、そして顔を見合わせた。「ど、どうしよう」 ひとしきり英語の説明が終わると、呆然としている私たちを尻目に職員がそのまま日本語で説明し始めた。さっきまで落ち着いていた待合室があっという間に騒然となった。「ど、どういうこと!?」「明日仕事があるんだよ!」「代替便はないの?」「ノースウエストに空席は?」とにかく、今は食事券を受け取り、一時間後にここに戻って今後についての説明を受けるより他ないらしい。私たちは食事券を受け取ると善後策について話し合った。 幸い今回はツアー参加だから、まずはJTBに相談してみよう。私や春休み中の娘はともかく、夫には翌日から仕事が入っている。何とかして夫だけでも日本に帰りたい。とにかく乗り継ぎでソウルとかどこか経由でもいいから1席だけでも探してもらおう。そう決めるとJTBに連絡。日曜でどれも満席だと考えれば難しいが、なんとか探してくれると仰ってくれた。 一時間後、約束どおりゲートへ戻る。あちらこちらの旅行社の係員も、対応のために集まっていた。早速JTBの係員に名前を告げると、色々あたってみたがどれも無理だったとのこと。「もう少し早い時間ならなんとかなったかもしれませんが・・」と頭を下げられてしまった。いや、悪いのは旅行会社ではないのだけれど。 JALからの説明を旅行社の人々もメモを取りながら聞き入る。今日はもう帰国するのが無理なこと。今日の宿泊はJALの用意したホテルになること。そこへはやはりJALの用意したバスで移動すること。ホテルにはJALの職員が派遣されること。代替便は明日出発予定で、今機材の手配中であること、等々。もう今日中に帰国できないのだと悟ると、こころなしか集まった誰もが無口になっていくようだった。主人は翌日の仕事の調整で頭が一杯で、青くなっている。 荷物受け取りの場所までは、ビジネスクラスの客、利用回数の多い会員等から順々に、ランクごとに誘導されていった。そして、そのままホテルへのバスに乗り込む。ホテルもいくつかに分かれているようだ。そうして、思いがけず、ただ乗り継ぎをするためだけに立ち寄ったはずのホノルル空港を、私たちは出ることになったのだった。 |
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