海月のそれから / 2005年8月
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バケツに植えた稲を食害するコマ。
私の隙をみてはかじっています。
2005.8.1
妖怪「太歳(たいさい)」が中国で発掘されたというニュースを見ました。
太歳は木星を追いかけて地中を移動するので木星の方角で見つかるとか、土木工事などでうっかり掘り起こすと関係者は死んでしまうとか、正体不明だがいい匂いがして食べてみたらおいしかったといったエピソードが知られています。
地面から出て来た得体の知れないものを、とりあえず食べてみるというチャレンジ精神がすばらしいと思います。
2005.8.2
丁寧な接客態度が売りの近所のスーパーのレジで、私の前に並んだおばあさんが店員と
もめ始めました。小銭がぎっしりのがま口をかきまぜては「いくら?」「あと100円足り
ません」というやり取りを約5分。下町の八百屋なら100円負けるかもしれません。私なら
レジ休止の札を立て、おばあさんに心行くまで財布を探索してもらうでしょう。
しかし店員はおばあさんのがま口に手を突っ込み、あと100円つかみました。
笑顔でレシートを渡す店員に、プロの気迫を感じました。
2005.8.3
昨日畑で草取りして、軍手に半そで着用だったので二の腕だけ焼けました。やはり黒い
アームカバーを着けるべきだったようです。大きめの麦わら帽子と、日差しを避ける日蓑
(ひみの)があればより効果的でしょう。しかしちょっと見た目が怪しいかもしれません。
2005.8.4
先日献血しそこなった時の、血液検査の結果通知が届きました。検査目的で行ったわけ
ではありませんが、年々血が貧しくなってきているのがわかります。もう少し体力をつけ
て、献血できる体に戻りたいと思います。
一日中ネームとにらめっこしていました。あまり進まなかったので、明日は家事を返上
して仕上げる予定です。
2005.8.5
睡眠時間を大幅に削り、なんとかネームを仕上げました。自分で提出日を決めている割
に、いつもぎりぎりです。前倒しでゆとりのある仕事をしなければと反省しています。
コマはこの頃、タマネギの赤いネットをくるくる丸めたボールが大のお気に入りです。
ひとりで「なでしこジャパン」を目指して走り回っています。寝ている私の腹の上を踏み
越えて駆け抜けていくのは、やめてほしいです。
2005.8.6
リビングに置いていたゴマちゃん柄の室温計が、ずっと26度を指していることに気付き、
買い変えました。今日は31度を指し、急に暑苦しさが倍増した気がします。ゴマちゃん柄
の室温計は、昔の勤務先でも机に飾っていました。経理担当だった私は、冬の寒い日でも
「26度もあるからストーブは消しましょうね」と呼びかけていました。実際は何度だった
のか、今となってはわかりません。
2005.8.7
抹茶を頂いたので、朝食後に飲みました。安物の茶せんを使い、ごはん茶碗でぐわーと
泡立てます。風呂上がりの牛乳のように、片手を腰にあてて飲むのでわびもさびもありま
せんが、眠気は冷めます。おかげで今日は比較的集中してネームを描けました。私は以前、
何かの間違いで茶道協会の事務局を手伝っていましたが、作法はぜんぜん身に着きません
でした。
2005.8.8
花火の季節です。幼い頃の花火で、自分のおじいちゃんの家を全焼させた知り合いがい
ます。火の始末には気をつけたいものです。
バケツ稲は解説書によると今月中に花が咲くはずなのですが、まだ穂の影も形も見えま
せん。今は水を抜いて、中干ししています。7月の作業と書いてありましたが、種まきが
遅かったので万事遅れ気味です。
2005.8.9
和室の小窓のさんは、コマが外を眺める時の指定席です。毎日、壁を蹴ってよじのぼる
せいで、窓の下の壁はコマの足跡がたくさん着いています。押し入れのふすまも畳もひっ
かき傷だらけです。いつかコマがいなくなったら、こういう跡を見るだけで懐かしく思え
そうで、なかなか補修できません。
夏はテレビで心霊特集をよく見かけますが、「霊は何でもお見通し」という話は信じが
たいです。無力な人間が死ぬと万能になるのでは、生きている者に都合が良すぎる気がし
ます。
2005.8.10
一日中ネームを描いていましたが、予定の半分も進みませんでした。
三田紀房さんの『ドラゴン桜』に「耐えて頑張る自分を美化する」「結局は美化した自
分に酔ってさらに自分を追い込む」といった台詞があります。私はそこまで頑張っている
わけではありませんが、頑張ったような錯覚に陥っているのかもしれません。とにかく、
もう少しペースをあげないと。
夜もふけたのに窓の外でセミが鳴いています。何年も地中にいたのに、樹液を吸えない
マンションの壁にとまらざるをえないのが気の毒です。でもうるさい。どうしたものか...
2005.8.11
宮崎名物「冷や汁」のもとを作りました。いりこと白ごま、落花生を炒ってすり鉢です
り、麦みそと合わせてさらに練ります。腱鞘炎になりそうだったので、ミルサーを使いま
した。よく練ったみそを鍋のふたに塗り付けて直火であぶります。念のため皿の上で試し
たら、見事にぼとっと落ちたので、鍋ぶたをやめてオーブンであぶりました。
このみそを熱湯と水で薄めて、刻みねぎや青じそとともにごはんにかけて食べるのです。
いりこを頭と胴体に仕分ける作業は頭を打った人のリハビリのようで、いつの間にか置
き場所が逆転して、仕分けた意味がなくなっていたことがショックでした。昨夜ネームを
やっていて2時間しか寝ていないせいもありますが、またぼけが進んだような気もします。
2005.8.12
美容院と畑に行きました。美容師さんに米吐き娘とはどういう漫画なのかきかれ、うま
く説明できず悲しくなりました。畑ではヘチマがとれました。帰宅後、服のすそに30cm位
ぱっくり穴が空いていました。自転車にひっかけて裂けたようです。気づかずに街を徘徊
していたと思うと恥ずかしいです。
2005.8.13
暑いのでコマが平べったくなって寝ています。夜中にふと目が覚めて、暗がりでコマの
開きを見ると、寝返りを打って踏みつぶしてしまったかとドキッとします。
最近の昼食はスイカです。トッコさんに隠れて、1週間かけてスイカ1玉を食べ終えま
した。うさぎ達が皮を食べて証拠隠滅してくれました。
2005.8.14
久しぶりにビデオを借りました。ケースごとレジに持って行ったら、今度から中身だけ
持って来るよう言われ、時代の流れを感じました。
借りたのはチャップリンの「街の灯」と「独裁者」です。以前、友人とトリックスター
の話をしていたら、チャップリンがそうだと言われ、借りてみた次第です。たしかにどち
らの主人公も、英雄であり無力でおろかでもあり、場面を転換する力をもつ存在だと感じ
ました。私もこういうキャラが描けるようになりたいです。
2005.8.15
賽の河原に集まりて
昼の三時の間には 大石はこびて塚をつく
夜の三時の間には 小石をひろひて塔を積む
一重積んでは父のため 二重積んでは母のため
ネームのダメ出しが続いています。賽の河原で積む小石の山を、地獄の鬼が壊すという
地蔵和讃を思わず唱えそうになりますが、ネバーギブアップです。
2005.8.16
また地震ですか...帰省ラッシュの最中に起こるとは。電車が止まってこの暑いのに駅に
泊るのはとても難儀なことでしょう。
地震の影響かどうかわかりませんが、福井県で今日、墓地がすり鉢状に陥没したという
ニュースを見ました。お墓でさえ死後の安住の地ではないということでしょうか。
映画「黄泉がえり」を思い出しました。お盆に起こるというのが出来過ぎな気がします。
2005.8.17
ネームを描いている間ずっと、頭の中でCMの海老マヨの歌がエンドレスで流れて困りま
した。お店の売り場などでよく、同じ曲を流し続けているところがありますが、客以上に
働く人にとって精神衛生上良くないような気がします。
でも地蔵和讃を歌いつつネームを描くのも、呪詛めいていて作品に悪影響が出そうです。
2005.8.18
今、描いている米吐き娘のネームは、編集部から提示された題材です。私が好き勝手に
描かせてもらっていたらまず描きそうにないシーンも多く、脳内にイメージがないので、
資料を探すのに四苦八苦。特にひっかかった1コマは2時間かかりました。(通常はネー
ム1ページ描き起こすのに1時間位かかります。)
何事も修行です。いつか元をとりたいです。
2005.8.19
先日会員になった書店兼レンタルビデオ店は、近所では随一の品揃えです。今日はDVDを
借りたところ、サービスで腰痛みたいな商品名の烏龍茶をくれました。書店には絶滅が危
ぶまれている米吐き娘を置いてくれていました。会員証を作る手続きが面倒でめげていま
したが、好感度アップ。現金なものです。
2005.8.20
週末はネームの直しを終わらせてからゆっくりしようと思い、借りたビデオは封印して
朝から机に向かいましたが、ほとんど進みませんでした。
夕方、うさぎの牧草を買いにホームセンターに行きました。かねてから目を付けていた
観葉植物アラレアが半値になっていて、禁欲生活(?) の反動で迷わず買いました。ポリネ
シア原産でバナナの葉にやや似ています。鉢を含めた高さは約170cm。車の後ろに何とか
積めましたが、大きな葉っぱが視界をふさぎ、左側がよく見えず冷や冷やしました。
2005.8.21
米吐き娘のイラストを秘宝館にアップしました。ここ3か月ほどずっとネームどまりで
インクをあまり使わなかったせいか、分離して薄くなっていました。
掃除機が壊れて買い変えました。新しい掃除機はヌマティック社のヘンリーという商品
で、型番違いのチャールスというのもあるそうです。掃除機のくせにひと昔前の炊飯器の
ような形をしていて、胴体のホースの付け根に目玉が描いてあります。売り場でこの目玉
と目が合って「買ってくれよう」と言われたような気がしたのです。せっかく名前がつい
ているので、ヘンリーさんと呼ぶつもりです。
ちなみに私が使っているPower Mac G4には「じいやん」という名前をつけてあります。
2005.8.22
実家から大量の野菜と、ビニル袋に入った白い粉が届きました。母に電話して粉の正体
を確かめたところ、自家製のもち米粉だとわかりました。この前、ムカデ退治によく効く
薬を送ると言っていたので、間違えて使わなくて幸いでした。
ネームの直しをやっと送って、一息ついています。イブニングの最新号が届いたので、
これから読みふけります。
2005.8.23
DVD「ぼくんち」を見ました。一部改変はあったものの、西原理恵子の原作のイメージ
を壊さず立体感を与えてて良かったです。笑いあり涙ありで胸が一杯になりました。
「ふつう」というのは白いごはんの中にあるという台詞が印象的でした。
ネームの返事を待つ間に演出の勉強をしようと、DVDを見たり本を読んだりしています
が、つい作品に没頭してしまいます。のんびりまったり非生産的な一日でした。
2005.8.24
ディズニーアニメ「ファインディング・ニモ」を見ました。ニモのふてくされた表情や、
お父さんのへたれぶりが愛しいです。現実だと困ることもあるでしょうが、物語の中では
弱い父親像にひかれます。権威主義が嫌いだからか、だめな自分を肯定してほしいのか...
いかん、仕事しよう。
2005.8.25
一昨日発売されたイブニングに、米吐き娘QUOカード当選者が発表されていました。
当選者100人ということは、少なくとも100人は申し込んでくれた人がいたんですね。
思わず拝んでしまいました。
2005.8.26
連載再開に向けて約3か月で作ったネームを、リセットして描き直しています。
登山で言うと、いくらか登ったところで雪崩が起きてふもとまで押し流された感じです。
生き埋めにならなかっただけ良しとして、自分に負けないようがんばります。
2005.8.27
冷凍庫がナスで一杯です。先日実家から大量に届いたのを、鮮度が落ちないうちにとり
あえず油でいためて冷凍しておいたのです。我が家でナスを食べる生き物は私だけなので、
来る日も来る日もナス料理。ナスには体を冷やし血圧を下げる効果があるそうですが、私
は平熱も血圧も低いので、これ以上下がると人として問題があるかもしれません。
2005.8.28
新入りの観葉植物のプラスティック鉢がきゅうくつそうなので、掃除のついでに大きい
素焼き鉢に植え替えました。プラ鉢に根っこがギチギチに張っていて、抜くのに1時間位
かかりました。汗だくで手足はガクガクで、掃除のついでどころか今日一日分のエネルギー
を使い果たしてしまいました。しかも利き手の親指に力が入らず筆がふるえ、パチンコ依
存症のようです。
ネームを描いていて、このぶるぶるふるえる線をどこかで見たことがあると思ったら、
祖父の晩年の筆跡でした。このまま指が治らなかったら、芸風を変えねばなりません。
(多分すぐ治るとは思いますが)。
2005.8.29
昨日アラレアの植え替えで痛めた親指は何とか復帰し、代わりに全身筋肉痛が来ました。
寄る年波を感じます。アラレアの棒のような新芽は、今日ふいに広がって葉っぱになって
いました。芽がポスターのように巻いていたので、新葉は緑のグラデーションを形成して
います。もし口がきけるなら、新しい鉢の居心地を聞いてみたい気もしますが、植え替え
る時に逆さ吊りにしたり茎葉を折ったりひどい仕打ちをしているので、聞けない方がいい
のかもしれません。
なかなか通らないネームを嫌がらせのように送っています。BGMは津軽海峡冬景色です。
2005.8.30
エチゼンクラゲが大発生して漁場に被害を与えているそうです。網にかかったクラゲを
せめて有効に活用するために、クラゲまんじゅうやクラゲアイスが売り出されているとの
こと。アイスを試食したテレビのキャスターは「こりこりしておいしい」と評していまし
た。ナタデココみたいな食感でしょうか。ちょっと食べてみたい気がします。
2005.8.31
友人から時々、携帯電話の写真付きメールをもらいます。パソコンでは大抵奇麗に表示
されるのですが、お返しにパソコンから画像付きメールを送ると、携帯電話では表示され
ないことが多いようです。差し迫った要件でなければ、送り直すのも先方に手間をかける
ようで、ちゅうちょします。まして送ったものがコマの悩殺画像だったりすると、わびて
くれる相手に申し訳なくていたたまれません。
どうも私は他人に対する配慮がずれているようで、話の腰を折ったり、なだめるつもり
が火に油を注いだりと、意図せぬ方向に話が進んでしまいます。
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