| 永樹凡人 | Nagaki Bonjin |
| 永島慎二 | 70年以降頁へ |
| 中島利行 | Nakajima Tosiyuki |
| 永田竹丸 | Nagata Takemaru |
| なるみあきら | Narumi Akira |
| 南部正太郎 | Nanbu Syotaro |
| 新関健之助 | Nizeki Kennosuke |
| 西谷祥子 | Nisitani Yosiko |
| 西田一歩 | Nisida Ippo |
| 西田静二 | Nisida Seiji |
| 西奈貴美子 | Nisina Kimiko |
| 根岸こみち 23-94 | Negisi Komiti |
| 沼田ひろし | Numata Hirosi |
| 野呂新平 14-02 | Noro Sinpei |
| 羽黒高雄 | Haguro Takao |
| 橋本よしはる | Hasimoto Yosiharu |
| 長谷川町子 20-92 | Hasegawa Matiko |
| 馬場のぼる 28-01 | Baba Noboru |
| 林栄子 | Hayasi Eiko |
| 原一司 | Hara Kazusi |
| 東浦美津夫 | Higasiura Mituo |
| 久松文雄 | Hisamatu Fumio |
| 平川やすし | Hirakawa Yasusi |
| 平田弘史 | Hirata Hirosi |
| 深井あきら | Fukai Akira |
| 福田三郎 21-93 | Fukuda Saburo |
| 福元一義 | Fukumoto Kazuyosi |
| 藤木輝美 | Fujiki Terumi |
| 藤子不二雄 | Fujiko Fujio |
| 藤本章治 | Fujimoto Syoji |
| 古沢日出夫 20-91 | Furusawa Hideo |
| 細川知栄子 | Hosokawa Tieko |
| 保谷よしぞう | Hotani Yosizo |
| 堀江卓 | Horie Taku |
◆◆
永樹凡人
「スエズの星」57年
「幼年クラブ」1月号、綴じ込み付録49P、手塚風絵、しっかりした線が魅力的
「幼年クラブ」には何作か描いているが他
誌ではあまり見ない人
花売り娘みちこに突然襲いかかる黒マントの怪人
少年探偵田村けんじが助けて、父中原大助をさがすため夜に売り子をしていると聞く
父はスエズへ友人森井よく造と出かけ、スエズの星という宝石の秘密を知り事件に巻き込まれたらしい
一人戻ってきた森井がその怪人で、スエズで宝を独り占めにして日本に連れ帰った中原を地下に閉じこめている
それでも秘密がもれるのをおそれて中原の娘まで誘拐しようとしたらしい
田村探偵が森井家を捜索に行き追いつめるが逃げ出した森井は短刀を刺されて死んでいる
召使いがスエズの盗賊アランの手下、宝石を狙って日本にやってきていた
みちこの父も地下牢からアランに連れ去られいた
最後はアランの乗ったボートを追いかけ、引火して爆発してアランが死んでしまい物語は終了
田村の活躍で父娘再会を果たすことができる(090601)
◆
永樹凡人「大あばれ自来也」57年
「幼年クラブ」12月号、17P読み切り
花丸城に夜撃ちがかかる
家老矢目源之助が裏切り殿は殺される
若を家老のはなつピストルからかばって母も死ぬ
火の中に老人が現れ若殿を連れて逃げ去る
10年、老人の元で修業して自来也と名乗り復讐に出る
守を守るおろち丸、龍に乗ってがまがえるに乗る自来也と決戦する
おろち丸のほのおで焼けてしまいそうになるが天が助けの雨を降らし火が消え自来也の勝利に
(111231)
◆◆
中島利行
「ぼくらの千代ちゃん」
鶴書房、130円、70P
日本舞踊から映画に出演し人気者になった東千代之介の日常をまんが化したもの
はじめに映画スチールを配しているのでまんが頁数は少なくなっている
中頃に小学生時代からの生い立ちをいくらかはさんでまた現在のスタジオなどに戻る
千代之介は端正な二枚目のわりに舞踊にいつでも戻れる余裕があったためか人柄温厚でファンにも親切
そこらのお兄さんという親しみやすいキャラクターそのものがまんがで描かれていてスターものにしてはほのぼのした雰囲気
絵柄もほんわかしたもの
(111207)
◆
「ナナ子よ!」58年
「なかよし」9月号よりの新連載彫刻のモデルをしておじさん一家を助けるナナ子、両親がいなく生活は苦しいがバレエ
をしたいと憧れている
まだ完成された絵柄ではないが内容も新鮮で人気が出たのでしょう、翌月から付録掲載となり「ペス」みたいに本誌ではこの一年追跡できない
8月号では「ナナ子よ」が終了する
父はアメリカ帰りの指揮者牧村草作、父と名乗ってくれた草作は母のことを「あんな女」と厳しい口調
北小路おばさまの援助で雪山バレー学校が活動できるようになるがバレー協会は千草先生の意見を受け、雪山先生にはバレー教授の資格がないと難題をふきかける
最後は父が指揮者をつとめたナナ子のバレーも成功して終了というのがだいたいの筋
中島さんは9月号より「小リスちゃん」活発な上原ミサの少しユーモラスな日常を描く
(090404)
◆
中島利之 「そろばん少女」63年
「なかよし」2月号24P新連載〜12月号
そろばん塾の父は娘のアッペ(香山亜津子)にはそろばんを禁じているが
そらおぼえでアッペはけっこうそろばんができる
みんなのしているのを外で聞いていたアッペがやっているとおばさんが現れてそろばんもなく答える
あっけにとられていると「暗算よ」と教えてくれる
なぞのおばさんは車に呼び止められナタリーという少女と去ってゆく
その後、父が熱を出しそろばん塾が無理なため、亜津子はおばさんに代理を頼みに行くが
家の名前を見て急に逃げ出してしまう、父の頼んだ大学生大石さんが来て急場はしのぐが
頼みに行った折、車に飛び出してそろばんを壊した当の相手ナタリーが新しいそろばんを持ってくれ
ナタリーもそろばんができるのを知り、おばさんに個人レッスンを受けていると知る
ナタリーの父ニコラスはおばさんを気に入り、ニューヨークへ戻るが妻としてこないか誘っている
亜津子の父はおばさんが別れた妻だと知って気が気でない
そろばん縁で結婚したが、資産ある彼女の助けで塾を起こしたまではいいがあれこれ言われるのを嫌い、最後はけんか別れしてしまった苦い思い出がある
彼女も娘が機縁となり、ニューヨークへは行かず、亜津子が珠算の全国大会に出場するに及んで自分が亜津子の母だとみんなの前で打ち明けるところで物語は終了する
それは大会の審査員をしていて、亜津子が遅れて来たのを出場を認めたが、少ない時間で優勝するに及んで時間遅れの亜津子には優勝の資格がないと事実をあかさざるをえなくなる
じゃあ、なぜ遅れた子を認めたのかとの疑問に思わず自分の子供だからと気持ちをはき出してしまう
(101104)
◆
中島利行「カナリヤさん」63年
「週刊少女フレンド」63年創刊号より32号
カナリア・リリが一番親しい元気娘丸井マリ子はデパートの新米売り子だったがひったくり騒動でへまをし食堂係にまわされる
食器を落としたり信用なくしそうな時にひったくりを発見、逮捕にお手柄
ところがひったくり仲間に誘拐されてしまう
暗号で救いを求め警察がかけつける、ピストルで脅されるがリリが飛びついて間一髪
意地悪香代さんのロッカーから給料が紛失して疑われたりなかなかハードな日常、家内事情はさらに厳しく胃ガン手術した父の容態が悪化、結局なくなってしまう
母は内職をするが丁寧すぎるため期限が間に合わずせきたてられて、「死にたい」ともらす
家賃は値上がりし、大家は引っ越しをせまる
はじめのひったくり事件で知り合いになったアメリカ人夫妻クラークさんの計らいで母が家政婦に雇ってもらいなり少しは先行きもよくなりそう
パーティで給仕していた母が、目玉焼きで火を消したアメリカ人に「もったいないことを」と言ったことがきっかけでその金持ちリッチさんが母の清らかな心に感動し結婚を申し込むことになるがこれは実現せず
クラーク家が急にアメリカに超すことになったがその後に越してきた大山さんが引き継いで雇ってくれ母も一安心
会社関連でデザイナーピエールの歓迎会にカナリヤさんも出席することになり、チーフの縫ったドレスを着ていく
ところがドレスがインクで真っ黒にされている
先輩の丸井さんが嫉妬してインクをかけたらしいがマリ子は責めず、母が夜なべして短く縫い直してごまかす
サイズがおかしいというチーフも事実を言うと納得してくれる
母の勤める大山家は両親、息子はいい人なんだが、娘京子がたいそうないじわるでわがまま娘
車に乗せてもらうとひどく乱暴な運転で恐ろしくて途中でおろしてもらうマリ子
案の定、その先で事故して京子は入院することに
そんな京子だったが、心臓が弱ってきて命がわずかとわかってカナリヤさんにすべてを譲って死んでゆく
カナリアさんはデパートでの誠実な勤めぶりが認められロサンゼルス支店へ転勤が決まり、恋人やすしとも現地で会えることだとみんなに別れて旅立ってゆく所で32号終結
(090624)
◆◆
永田竹丸
「ロボットS1号」56年
「幼年クラブ」1956年1月号が閲覧できた初回(4Pカラー)
原一司さんがはじめて永田さんが引き継いだ様子
スポンジ先生が作ったロボットS号たち
先生、アップル君、S1号と、ピスパン博士の所へ挨拶に行くと夢を見せる帽子を被せられ
ピスパン博士のP号がS1〜3号をのしてしまう夢を見させられる
前谷惟光さんのロボットをマイルドにした感じだが同じような円錐形、担任のスポンジ先生も要所で活躍するユーモア物語
図版は57年1月号のもの、正月号なので凧を揚げている
58年3月号で「幼年クラブ」休刊とともに終了
最終回は
ロボットたちの力で東京など都市がどんどん近代化していく
古くからあるものや自然のよさも保存しなければならないと
博士やS1号が協力して田舎に桜が見事に植わる土地を作り出す
(090601)
◆
永田竹丸「ぴょっこりルルくん」57年
「小学三年生」連載
正月らしくセピアくんが凧を揚げていると、見慣れぬヘリが飛んできてセピアくんの凧をいじっている
凧の糸を伝って下りてきたのが小さなロボットルルくん
ルルくんはセピアくんをピンクちゃんの家に連れて行ってくれる
ルルくんはピンクちゃんのお兄さんが作った精巧なロボット
9月号ではお兄さんたちが山の湖に遊びに行くのでセピアくんを誘ってくれるが
セピアくんは朝顔の観察で咲くまで離れられない
ルルくんを預けてピンクちゃんたちは先に出発
湖からセピアくんから預かったハトのクックーを連絡に使うと鷲がクックーを襲う
小飛行機に乗って様子を見に来たルルくんがわしをやっつけ、いよいよセピアくんも列車で湖へ
嵐がやってきて線路に落石があり大事故になるところ、迎えに来たピンクちゃんたちが列車に知らせて事故もなく、セピアくんと合流
(101109)
◆◆
なるみあきら
「紅つばき」
「少女ブック」58年3月号新連載
顔立ち、すうっと立って首が細長い立ち居姿は高橋真琴さんマナーだが、背景がもっと緻密に描かれたなるみさん作品は目を引く
連載ものはこれと「ひとみ」での「いつか来た道」くらいしか知らないし、本作が雑誌デビューか?
しおりは大きな屋敷のお嬢さん
うらやまれる身分だが、うちには哀しみがいっぱい
というのも母は本当の母ではなく父の愛情も薄い
大島に祖父がいて母のことも詳しい様子で会ってみたいが両親が許してくれない
それが姉より許しが出そうだと聞かされる
母が病気で苦しむのはなくなったしおりの母のせいかもしれないと考え
しおり母の魂をなだめ罪滅ぼしにしおりを大島に送ろうと思い立った
っただ大島では自由な行動が許されず旅館にはおじさんが付いてきて監視しているから祖父に会えないかも知れない
大島の人から聞かされた話では、若い絵描きが島に来て病気になったのを看病して親しくなった二人は結婚
それがしおりの母らしい
絵描きの父親がやって来て夫を東京へ連れ帰り、金持ちの女性と結婚させてしまう
母は東京へ出て一人子供を産んで戻ってきてまもなくなくなったらしい
母の父(しおりの祖父)は貧しい暮らしをしているようで、旅行客の金を盗んだ容疑で逮捕されたと聞くしおり
事情を聞くと客というのがおじさんでどうも罪をなすりつけているようで、当たりを調べると盗まれた財布が出てきて警察に届ける
祖父は釈放されるが、おじはしおりがぐるになってやったのじゃないかと逆に疑ってかかるしまつ
9月号は付き添い小野先生の助けもあり、おじいさんと会うことが出来たしおり
おじいさんは娘のナギサと間違ってしまう
10月は雑誌がなく11月は本誌になく12月くらいで終了したのか翌年には続いていない
絵柄のすばらしさの割にストーリーが展開緩く、後半どうなったのかわからずもどかしい
(090722)
◆
なるみあきら「いつかきた道」8P
「ひとみ」59年2、3月号
母を捜して旅する父娘、諏訪湖のほとりで母を象徴する星にひかれた娘ユリは水におぼれ旅館で助けられる
娘がいなくなった父はともかく女中をしていた矢田部まゆみ(彼の妻)消息を尋ねに旅館に行き着きまゆみが生きていることを知る
一足違いで旅館を出てしまったユリは湖のボートで眠ってしまう
貸しボート屋を副業としている劇作家の滝川青年がユリを見つけ湖先の諏訪湖町まで送ってくれる
そこユリはで車にひかれそうになる
その時助けてくれた音楽の先生の家で話しているうちに先生が探しているかつての優れた音楽家がユリの父矢田部先生であることを知り思い出に浸っている
7月号まで所蔵なく、そこまで母と巡り会うハピイエンドを迎えたもよう、娘・父像は高橋真琴さんを
模したもの
(090312)
◆◆
南部正太郎「ヤネウラ3ちゃん 2巻目住めば天国」48年5月刊
「大阪新聞」に49年まで連載された人気4コマ漫画
3ちゃんは戦争で身よりなくなり浮浪生活をしていた青年
床屋の屋根裏に住まわせてもらうようになり、きっちりした定職につかず金もうけに手を出したりして失敗
とぼけているし抜けているが人並みに欲はある
文学館で閲覧した2巻目は46年末から47年前半の180回を収録
正規の漫画家についたり、絵の修業をしたわけでないため幾分ずれたような線がかえって新鮮
床屋の娘まりちゃんが色っぽくて、3ちゃんのやりとりが一番おもしろ
い
以前読んだ時は、3ちゃんってマリちゃんの相手にされていないと思っていたが
スケッチ旅行に出た3ちゃん、一週間も戻ってこないので木の下で寂しそうに待つマリちゃんが印象的
この後、マリちゃんに言い寄る大学生が出現してよりニュアンス深くなるみたい
(100521)
◆◆
新関健之助
にいぜきけんのすけ「小象のボビー」48年
「まんがランド」は全体にほんわかしたまんがが中心、連続ものがないのも物足りない
数少ない連載ボビーは友達と楽しく森で暮らしていたが落とし穴につかまり人間の手に(9月号)
王様に買われ、王子の遊び相手に
川に落ちた王子を助け、ごほうびに服と帽子を作ってもらう(10月号)
町に散歩のボビー、クリーニング屋をのぞいているとうるさいとこてを押し当てられ熱くて水場へ
子供達が遊んでいるように水鉄砲をしようと鼻をホースに遊んでいると
むこうで火事と聞いてかけつける
鼻から大量の水鉄砲でたちまち火事を消してしまうお手柄、家はクリーニング屋で主人も先ほどの無礼を謝る(11月号)
芸をしこまれたボビーは商人に売られ船で連れられて行く
先はサーカスへで同じように売られてきた母象と再会して物語は終了(12月号)
(110725)
◆
にいぜきけんのすけ「密林の大王」49年
「まんがランド」2月号3P、絵物語で連載開始
リアルな絵柄が「かば大王」などほんわかした動物絵で知る新関さんと様子が違う
絵は上手くてやはり動物が得意なのがわかる
猛虎ウォンに父を殺されたチャンの兄弟
仇を討とうとやってくると
川を渡って象の大群がこちら岸へ来ようとしている
木の枝を目隠しに川へ入って様子を見ている兄弟
木が動くのが変だと思ったのか象は引き返して行く
象が押し寄せると村には大きな被害だと、向こう村へも知らせに行こうとしていると
この様子を岩の上からウォンがうかがっている というのが3月までの6Pの内容
(110802)
◆
新関健之助「カバ大王さま」49年
1972年筑摩書房「少年漫画劇場シリーズ11巻」に80頁が収録されている
「動物園見学」「やぶ蚊退治」「ブートンやあい」「あけましておめでとう」「みみずおよがすべからず」
「おかしかないよ」「デンポー事件」「だいじなひげ」「ブートン故郷へ帰る」の9話
大柄のカバ大王様、部下や住民たちは動物ばかりが人間のように立ってしゃべって車に乗ってという暮らしぶり
中でも豚のコック、ブートンが大王様に次ぐキャラ
「ブートンやあい」では城の宝を盗んだと疑われたのに憤慨したブートンが城を去る
心配する大王、かたやブートンも城を見捨てがたく夜に戻ってこっそり食事の用意
これはブートンの味付けだと大王は調理室までかけつけブートンを見つけて大喜びというわきあいあいのユーモア短編(080805)
◆
新関健之助「森の王子」55年
「漫画少年」55年6月号
18Pライオン王子のユーモア物語
53年になくなった新関さんを特集して2作掲載、王子が床屋をしてカッパ刈にしたため後で大目玉という内容
(090408)
◆◆
西田一歩「一丁目一番地」58年
「たのしい二年生」12月号の4Pがなかなかかわいい絵柄でユニーク
新年を迎えるのに買い物に出たター坊とお母さん
商店街のサンタに会うが家ではクリスマスは飾らないのでつまらなそうにする
おねえさんがふとんに入っ
てきてター坊にお話をしてくれる
サンタのそりはどこから来るのとか
一回りしたサンタは袋に穴が空いていて取りに帰ってまた戻って
とか、なかなか寝ないター坊にお話も大変なお姉さん
◆
西田一歩「1丁目1番地」59年
「たのしい二年生」5月号で本誌に見える、小学生ユーモアもの
ターぼう(山上たけし)は「ごめんよ」と言う夢を見る、姉さんから学校で言えたらいいねと励まされるが
クラスの岡山みよ子ちゃんは、オート三輪に轢かれて入院したと先生がみんなに伝える
お見舞いしたい人は一度家にもどって親に連絡してから、午後学校に集まることになる
ターぼうが行ってみると女の子ばかり、それでも先生に連れられみよ子ちゃんのお見舞いに
結局この日はおたがい意地はって「あかんべえ」と言うだけだった
ゆったりした展開で話は物足りないが、絵柄がきれいでかわいらしい
「二年生」に続いて4月号では7Pで付録へターぼうは妹あき子が寝ているゆりかごで気持ちよさそうに眠る
この年の6月終了
◆
西田一歩「ひとみちゃん」60年
「たのしい一年生」
この年、注目されるのが西田さん
一年生になったひとみちゃん、学校ではさっそくしょうちゃんが友達に
工作ねんどでしょうちゃんの作ったのを笑ってたたかれ泣きだすけれど、すぐに仲直りというほのぼのした感じ
NHKTV放送劇「トンボちゃん」
7月号では少年主人公でNHKTV放送劇「トンボちゃん」をまんが化、これは10月号より絵と文交互の物語となり
11月号ではまんがコマに
10月よりは絵物語風に「1ちょうめ1ばんち」が10Pで始まる
この時点で3本を同時連載することになる
1年生には西田さんのかわいらしい絵柄が人気だったのでしょう
「トンボくん」だけ1月号で終了するが、「ひとみちゃん」と「1ちょうめ」は「たのしい二年生」に継続される
(110224)
◆
西田静二「マーガレットちゃん漂流記」48年
大阪瑶林社刊、96P、35円
別冊太陽「少年まんがの世界」を参考に文学館でも検索しましたがどうも読めなかったのが田川紀久雄と安田卓也
西田さんも少年ものはなかったが少女向け単行本があって閲覧しました
海外にいる父から船で来いという電報を受けたマーガレットちゃんは犬のビルと一緒に汽船に乗り込む
ところが嵐に巻き込まれビルといかだで漂流することになってしまう
島に流れ着き他に漂着した材木や道具を使って掘っ立て小屋を造り暮らし始めるが
この島は何匹もライオンが闊歩する大自然
仲よくなった猿とビルの力を合わせてライオンを撃退する
魚を釣って干したのをライオンが食いついてくるが電気線を通して感電させる
他にも大蛇が襲ってきたり
無線連絡が取れるようになってようやくパパが飛行機で迎えに来るというラスト
(100110)
◆
西田静二「森の獅子王」50年?(京都MM)
榎本法令館刊行A6叛48P、60円で3色刷一頁三コマ程度の形式
別冊太陽「少年マンガの世界」にも表紙が載る作品
年代がわかりませんが1950年少し前くらいか?
森を抜ける旅の若者ロビン
うまく射れば通してやると兵士たちが通せんぼするので鹿を射る
みごとに当たるが、大公領地の鹿を射たと捉えようとする男たち
横暴な行為に腹を立てたロビンは兵士を退治する
その腕前を見ていたシャーウッド森の住人たちはよくばりのウィル大公に抵抗する助けを求める
ロビンが山へ猟に行くと大男ジョンが現れロビンに挑んでくる
ロビンはジョンを倒し、ジョンは家来になる
道で泣く娘マリアンを見たロビンはわけを尋ねると、祖父が病で満月の日にとれた鹿肉を食べると治るのだがと言う
ロビンは鹿を射るが、大公から死刑を宣告される
ロビンは大公が主催する弓術大会に出て優勝、ほうびとしてマリアンをもらい受ける
その時、ロビン変装のヒゲがとれ正体がばれる
逃げ出す途中でジョンが射られなくなる
怒ったロビンは立ち上がり、射た矢は大公をとらえ地の果てまで飛ばしてしまう
(111023)
◆
西田静二「平和の名剣士」50年?(京都MM)
榎本法令館刊行A6叛60P、70円
絵は「森の獅子王」よりゆるめ、発行時期はほぼ同じでしょう
怪傑ゾロの働きで悪市長キンテロは捉えられた
町は平和になるが、キンテロは脱獄し、ゾロの邸宅にダイナマイトを爆発させる
町を荒らし放題の青トカゲ一味、その首領はキンテロであった
ゾロは生きていてキンテロ奪って金貨取る
ロリタ姫をえさにゾロをおびきよせ落とし穴に
ゾロはねずみの進む方向を見て、穴をみつけて落とし穴から脱出する
キンテロを倒し再び町に平和が戻る
(111024)
◆◆
西谷祥子「ふたごの天使」61年
「少女クラブ」61年夏の増刊(デビュー)
5Pで、これが好評だったので62年1年間6P連載
いつもけんかばっかりだが仲良し双子のアコとサコ
そっくりな顔つきの小学生
8月号内容は
暑くて宿題なんてやってられないとアコはパパの部屋から扇風機を持ち出し(家にいくつもなかった時代)
ホースとひもも
木に扇風機をくくりつけホースで上から水を落とす
扇風機にまわされてシャワーになるからとうアイデア
水出してアコがまずシャワーに入ってみるとなんと中は水が落ちていない
犬のペスが水だらけになった庭を喜んでかけまわるのにあきれたお母さんが叱りに来る
ペスが泥だらけの姿で走り寄るため逃げたお母さんは木にぶつかり扇風機が落ちてきて転んで泥だらけ
罰に扇風機を取り上げ自分だけ涼しい風に吹かれて見せつけるというラスト
絵柄の美しさがまず印象的ですが、内容も新進ならではの発想が新鮮です
(100425)この絵のキレは凄い
◆
学生たちの道」67年
白泉社が04年に文庫化してくれたおかげで読める作品です
藤本由香里さんの解説も要を得ていて
最初に男性を主人公にした少女マンガ
美男、美女が複数描きわけられている
というのがポイント
19世紀末から20世紀初頭の今はない学生生活を再現したような小説的作品
エドガーはかつて自分が通った学生街に息子のアルバートを連れてくる、妹のカロリーヌも美人
往き道で見た可憐
な女性ジョルジアは男装して男だけの通う大学に入学してくる
アルバートは彼女のことが忘れられないが、学生下宿で知り合ったジョアンナも魅力的
父の友人の息子、高邁なモーリス、その妹のロミナはアルバートを慕うようになる
それに仲間として新しく入ってきた少し田舎っぽの善良なヨーゼフ
彼らを巡って事件が展開するわけだが、単なる恋物語に止まらない
アルバートは母に続いて父をなくし、借金のため金貸しの娘ザザとの結婚を選択することに
ジョルジアの父には秘密があり、実は伯爵令嬢だということがわかる
モーリスはささいな争いから友人を殺した罪で逮捕される
めまぐるしく事件が交差し、終結していく手際は石森章太郎さんの漫画を少女版でやったみたいな感じ
「ジェシカの世界」は暗いし、「マリィルウ」は甘すぎて、華麗な絵はちょうどこの内容に合っている
そいうや「レモンとサクランボ」や「ジルとMrライオン」も買っていたんだ
西谷さんでは何が一番いいのかな、他作未読なんでなんとも言えないわ(080429)
◆
西谷祥子「レモンとサクランボ」66年
高校に入学した加茂礼子は活発で手厳しいところから「レモン」のようだと言われる
一番最初に友達になった品よくてかわいい娘、浅野さくらはさしずめ「サクランボ」
B組戸村クラスにはこのほか、演劇をめざす片見陽子、マンガ志望の沢田ケイ、優等生タイプの吉川東江と個性派ぞろい
男性は、暗めの優等生、新田次郎、前の学校の因縁を引きずる峰達彦、一年遅れの紺野文男
とこの作でも描き分けが見事
峰が不良にからまれたり、過去の傷害事件が問題となったりするが、番長がいい男でうまく取り仕切って解決していく
新田が体育に出ない事件などをはさんで
クライマックスがクラスで出かける夏の合宿一週間 さくらの兄が、父の再婚を良く思わず、自身も家が許嫁を決めたことに反発して相手のお嬢さんに辛くあたりそれが大事件を引き起こす
一転暗い話になるが、牧師をめざすという新田が落ち込んださくらの元気を取り戻させることができ、クラス挙げて明るい未来を予感するところで、急遽連載が終了した感じ
(080815)
◆
西谷祥子「パリジェンヌ」67年
「デラックスマーガレット」67年秋号21P
青春コメディ
パリでの服飾界の奇々怪々さにモデルのラブコメを混ぜ合わせた内容
アメリカからパリモードを取材に来た記者ハンサムとぼけ役二人組
人気デザイナー、ジマンシーのモデルモニカがライバルのガネル氏と会っている場面を目撃
ジマンシーのデザインを盗むよう頼まれている様子
一方でジマンシーはハンガリーからのぽっと出娘アニータを恋人にすると騙しガネルモデルに潜り込ませスタイル画を盗ませようと企んでいる
二人組は女装してガネルの所に入り込んで複雑な真相を次第に探り当てていく
モニカにはガネルにはプリシラという恋人がいるとスクープ写真を見せ
アニータにはジマンシーには妻がいると暴露
憤慨した二人はデザイナー達にぎゃふんといわせて、アメリカ記者と2組カップルがゴールインという結末
(090123)
◆
西谷祥子「チェエリー」69年
「週刊マーガレット」69年
バズは活発な女の子
女優で忙しくしているママに会いにマイアミへ出かけてゆくとグレッグさんという資産家の家で暮らしていて
二人はよい仲らしく、グレッグさんの娘はどういうわけかバズを憎んでいるようで双子の弟をけしかけてくる
絵柄は「学生達の道」と同じような美しく多彩なものだが随分ギャグ色強くなっている
ギャグ色強くなると西谷さんの絵柄がそこなわれて少し残念になる
(090705)
「マーガレット」35号
劇作家のママから迎えが来たチェエリー
別荘という所へ行くと、ママには恋人がいてグレックというのだと紹介される
ところが彼にはバズという娘がいて結婚には反対、チェエリーにもひどく当たる
さらに双子の弟、ジムとリムというのがいたずらな子供で忍び込んでチェエリーのペットのオウムペペをつかまえて連れ去る
ママもこの仕業には怒って、グレッグのことも考えているようだが
結末が見えません、別冊マーガレットで総集編があるようなのでそちらを当たってみる予定
(111030)
◆
西谷祥子「チェエリー」70年
オウムのペペが双子に連れ去られる
猿ぐつわをはめて浜の小屋にかくしておかれるが
旅の彫刻家が見つけて逃がしてやるが
探しに来たチェエリーがオウムを彫っている彼に会ってペペが飛び去ったと知らされる
故郷からボーイフレンドのアンディがチェエリーの様子を見にやってくる
車で向かうところバイクに乗るバズをはねてしまう
介抱してもらううちにバズはアンディが好きになって行く
アンディが訪ねてきた女の子の所までついて行くとなんと自分の家で
その相手というのが親同士の結婚で敵意をむき出しにしている相手チェエリー
チェエリーはペペが心配でテレビでオウムを見つけてと呼びかける
この映像でチェエリーと呼ばれているのを見て彫刻家はあれが自分の娘だと知る
土地を歩いているところ行き倒れになった彼をチ
ェエリーのママが発見するが
なんと元の夫グレッグ
小説家を志すが早く認められたママに気兼ねして家を出てしまったという経緯が明らかになる
ママは夫とよりを戻しても良いという気にもなるが
彼の方が病院を抜け出していなくなってしまう
もゆっくり自分の気持ちを考えたらよいと理解を示してくれる
浜ではママの劇「あぶく姫の物語」が上演され舞台を見てママを見直すチェエリー
グレッグも木の上からそれを見ていたが、ママが追うと逃げ去る
やはり違う道を歩むべきか悩むママ
チェエリーも故郷に戻ってアンディとは仲良くやっているが
バズも心がほがらかにんり、アンディの競争相手になるかもしれないという含みを残して物語りは終了している
(111214)
◆◆
西奈貴美子「母のひみつ」60年
「少女ブック」60年1月号より
中野チエ子は旅館女中のこども、病気がちの母に代わって仕事を手伝っている
東京からの客が母の昔の知り合いらしく、お嬢さんがチエにそっくり(チエ子の父と洋子の母が兄妹だから)
その安井洋子と母親はずいぶんの意地悪
中野母が持つ秘密とは
母は結婚して夫と折り合いが悪く安井家を出て元の仕事踊り子をしていたが
年もゆきいつまでも続けることができなくお寺で働くようになり夫を訪ねて行くと
自分の兄がゆすりに何度も来ていてとうとう大げんかからストーブの火で火事になり家が焼け兄は死んでしまう
そんないろいろなことがあり夫は刑務所に入れられていると聞く
旅館ではロケ隊が来ていてダカッペの歌を気に入る
ダカッペはチエ子の方がうまいと紹介して
洋子、チエ子両方に歌ってもらうとどちらも上手
くじびきになってチエが歌うのに決まるが母親が承知しかねて
世話になっている自分たちに譲れと強要してくる
しかし、チエ子の父が刑務所にいるのも洋子の父が熊田と組んで罪に陥れたからとしだいにわかってくる
熊田は自首すると行ったのものの、洋子の父に止められてためらっている
12月号でのチエ子の友達ダカッペ少年のせりふが威勢よい
チエはずっと父もいず泣かないでがんばってきた
それが洋子の父が犯人とわかったくらいで泣くのは変だ・・と
この言葉に母親も心をチエに開くようになり、熊田と父を捜すことに
父は自首する決意を固める
翌年3月号で洋子とチエがそろってバレエ公演に出演するところで完結する
西奈さん絵柄は人物がこの頃にしては大きく、描き込みもあっさりめ、ちばてつや風のもの
◆
西奈貴美子「エリの赤い靴」61年
「少女ブック」61年4月号より62年4月までバレエもの
小学校5年生エリは入院中の母を見舞うため小さな花束を持っている
車がスピード出してくるのであやうくよけたところ花を落としてしまう
車から出てきた婦人はわびて自分が持っている大きな花束を残して去ってゆく
エリは預けられたおばさん宅から黙って出てきたのだが帰ると当家の娘、早川春子から「本当のお母さんでもないのに大事にするのね」と皮肉を言う
春子が習っているバレエ教室の立花先生が訪ねてきてエリを知りバレエに誘うようになる
エリが入院した時、早川親子の態度がひどいのでおいの鉄太は見舞いの果物を投げつけて追い返す
後から来て事態を知った立花先生はエリを引き取ることにする
そんな立花先生もバレエ練習は厳しく、少し気の抜け練習をさぼったエリを叩いて叱りつける
エリは気持ちを入れ替えて真剣に練習に打ち込むことになり・・
多分バレエ公演成功で(立花先生が本当のお母さんだったかな)終わったのでしょう
◆
西奈貴美子「ルリ子はいつも」61年
「少女ブック」61年5月号より新連載
西奈さんは描き込みが少なくコマが大きいのであっさりしすぎなんだがこのあたりになると絵もこなれてきて美しさをます
ルリ子は母が療養所に入るため、千春の家に引き取られ、女中の息子富士雄と一番親しくなる
千春はシェーンという不良少女とつきあうようになって家の宝石を持ち出したりする
その疑いがルリ子にかかってきて、母に会いに行きたくなり出かける
母に聞かせるため持ってきたバイオリンケースをあけるとバイオリンは千春にいたずらされており弦は切れ落書きも
悲しむルリ子の気持ちを察して看護婦さんがバイオリンを貸してくれなんとかかっこうがついたが・・
母の命が長くないことを看護婦の会話で知ってしまう
最後は母もなくなり、ドイツから来た音楽家ハイネ先生がかつて親友だった男の娘という縁でルリ子の才能を認めてドイツへ連れて行くという形になるのでしょう
(090723)
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西奈貴美子「浜辺の歌」64年
「なかよし」8月号が27P読み切り
ユミの母はなくなる時、おまえはお屋敷の娘だと言い残す
母親がノイローゼになったため小さい方の娘を預かることになったというわけだった
それを証明する乳母が見つからないが、ユミは父と暮らしていけばよいと思って気にしない
そんな時、お屋敷の窓を見ていると少女が泣いているのを見て行ってみる
母親が5年前になくなり、乳母キクが連れてきた妹がわがままで困っているという
マリというのは明らかに偽物とわかるユミ、自分は亡くなった母親によく似ていると言われ
悲しがる妹のため一芝居打つことに
母親そっくりの格好にして乳母に化けて出て真相を白状させる
六べえさんの所に預けた子供が本当の娘さんだと
父親も死んだ妻のぶえだと思わせるほどのユミ、これで本当の娘と認められるが
父六べえが寂しがるので妹とは親しくするが六べえの子供でとどまると告げる
(110308)
◆◆
根岸こみち「あかいかんなちゃん」58年
「少女クラブ」3月号
昨日根岸さんの名前を出したついでで少し確認
絵を知ったのは「漫画少年」閲覧中の「たけくらべ」
カラーで掲載されていたので以前から活躍していた人のように思っていたが56年くらいからの活躍か
月刊誌の連載はこれくらいか
それも2月に始まって7月には別の読み切りになっているので短期連載
週刊誌時代には読み切りが少しあるくらい
「COM」にはエッセイ風のものが一つ
さて本作は山根赤鬼さんを思わせるユーモア作
弟が小学校に上がるので鞄や必要なものを買いにデパートへ行く母弟に付いての騒動
買い物が終わって昼ごはんはデパートの食堂で
いいおじさんがお子様ランチを注文しているのでおかしがるかんなだが
おじさんが亡くなった娘が好きでそれを偲んでつい注文してしまうという言葉を聞いてしんみるするところも
(100331)
◆
根岸こみち「花がたクッキー」58年
「なかよし」10月号より3回もの
母をさがして西部の田舎から都会へ出てきた少女クッキー
人気俳優のマシマロが好きになり、少年といつわって世話係に雇ってもらう
マシマロの相手方女優ウェハースはクッキーが目障りで目の敵にする
ダンスパーティにはクッキーを残して出かけるが、こっそりついてきたクッキー
ドレスを借りて一夜のシンデレラ
見慣れぬ少女と踊るマシマロはとっても気に入るが
ウェッハースに女の子と見破られて逃げ出してしまう
パーティ会場で西部の歌を歌っていたのがクッキーの母親
クッキーというこどもがいると聞いてマシマロは会わせてあげようと思う
クッキーは行き場もなく寒い町を歩いていたが親切なサンタが家を見つけてあげようと言うので言われるままサンタの袋に入ると
出たときは前に母親がいて再会がかなう
二人はマシマロの付き人になって、5年後、クッキーはマシマロと結婚するというパッピィエンド
(110326)
◆
根岸こみち「母を呼ぶ声」59年
「小学四年生」11月号付録28P
イタリアの少女マルミ
大地震のため兄を失い、父はけがで動けない
そのため母が遠路南アメリカまで出稼ぎに行くことに
三年して借金分働き終わった母からぷっつり便りが来なくなる
船員のサルモンさんに聞いてみると、母は勤め先の主人から求婚され姿を消してしまったらしい
船が行って戻ってくるには随分時間もかかるのでマルミは単身アメリカへ向かうことに・・
どうもあと2回ほどは続く様子、「母をたずねて」を女の子版に翻案したものでしょう
(100712)
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沼田ひろし
「美しき姉妹」8P
「少女ブック」57年夏増刊号
内容は普通だが、絵が美しい
それなのに他の作品を見ない作家さんで、この絵柄も見ない
ひょっとすると後、活躍始める沼田清さんの作では?
父がなくなってから半年、母は兄の家にやっかいになっている
家の仕事を手伝わされているが姉サナエは展覧会のため暇を見つけて絵を描こうとする
おじはまた遊んでいると酒に酔ってはなぐりつけるのだった
働いている母が一月ぶりに戻るが早く引き取ってくれと催促が厳しい
サナエは夜に絵を描いて病気になるのではと心配する妹よし子
やっと完成した絵だがおじに見つかり破られそうになる
妹もあたしが捨ててくると嵐の中を実は絵の先生の所へ
雨がひどく自分の上着を脱いでくるんで持ってゆく
そんな絵は展覧会で認められ、母も仕事について三人で暮らせるようになる(091018)
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野呂新平
「冒険ハッチ」48年
「冒険少年」連載
4月号で
カメ博士が発明した長生き薬が泥棒に盗まれる
犯人は服の毛糸をひっかけていて、糸をたぐると逃げ先がわかるとハッチが車で飛び出す
犯人を追い越しハッチはキングコングに衝突
ハッチがかわいそうと泥棒がコングに薬を渡すと一飲み
長生きするのかも知れないないが、カメから取った薬だからコングの頭は胴にめりこんでしまう
5月号は
万能馬(姿は木馬みたい)を発明したハッチ、そこへおじさんの所に強盗が入ったと連絡
さっそく馬で追いかけると山賊クロバットがバットを持ってハッチをホームラン
馬が先回りして受け止めてくれ、今度はハッチがバットで山賊を打ち、交番まで届ける
6月号
タコテン博士が持ってきたおみやげ
持ち逃げしたタコを追ってハッチは海中に
7月号
ここから最終回まで5回連続のストーリー性高い冒険譚となってよりおもしろい
ギラキン島のウラニュームを取りにハッチはP2号(ヘリ)で向かう
デロン一味も狙っていて、帽子ヘリで飛んで来た家来がハッチの家に
残っていたチビ助は、「デロン一味はしっぽが生えているというのは本当?」と巧みに相手の気を引き、「そんなことはない見せてやる」と服を脱ぎ始めた時、帽子を取り上げギラキン島へ追いかける
8月号
ハッチが乗り込むと島の地下入り口から顔を出したのがお姫様
元は水面下にあって平和に暮らしてきた島が海面上に出て、貴重資源を求めてデロン一味が乗っ取りを企むようなことになったと嘆いている
姫様から鎧をもらってデロンの部下のふりをして乗り込むハッチたち
9月号
恐竜怪物が襲ってくるのをかわして島の大エスカレーターへ
登ってくるのが本当の部下ではないと見破った見張りたちは怪鳥X(翼手竜)をさしむける
怪鳥につかまり飛んでいるうち、銃で撃ち落とされ恐竜のいる谷へ落ちる
10月号
谷を抜けてきたので、ゴリラを送り出そうとするデロンたち
風邪のためゴリラが寝込んでいるので部下オロキチがぬいぐるみをかぶって出されるが
ハッチにたたかれ飛んで落ちた所で、チビ助がカルメラ焼を作っている
粉ひくのを手伝おうとするのでチビ助はふくらし粉と偽って火薬を渡したから大爆発
11月号
降参したオロキチは城への道を教える
デロンは爆弾を発射するがオロキチの鼻にくっついて城までハッチが投げかえす
空中でデロンとハッチの目にもとまらぬ剣劇があってついにデロンを下して物語が終了する
(110804)
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野呂新平「魔王モンスター」49年
野呂さんの戦後の単行本は絵物語
国会図書館デジタルライブラーで2作品を読むことができる
高橋書店12月発行、80円(東京は75円となっている)、64P
冒険旅行家ライト氏はモンスター山へ出向く
「もし自分が帰らなかったら10年後スフィンクスの胸像を見よ」と妻やナナ、トムのこどもたちに言い残す
行方不明となり10年後、「オリオン河のみなもとに妖怪の館(モンスター城)がある」とスフィンクスが教える
その城の秘密を伝える紙が像の中にあるが、突然現れたモンスターが紙を義眼の中に入れ逃げ去る
それを追うトムを逃れて列車の屋根に飛び乗るモンスター
やがて追ってきたナナの車に飛び移り、ナナをさらって消える
トムはヘリでかけつけた父の友人ピーターとモンスター城をめざす
羽根の生えたステゴザウルスが襲いかかるのをかわしてヘリが落ち、二人は離ればなれに
トムは谷底に落ち、昔この地にあった王国の夢を見る
パール王が海底にある王冠を求めて出たすきに隣国ワルー国が攻めてきた
敵に通じる大臣モンスターは、王の家臣ジェフもさえぎり王を沈めたという
夢から覚めたトムは谷に住む怪物から逃れ、船を襲ったモンスターが戻って来て天文台のような入口から入っていくのを見て敵本拠地を発見
一方、ピーターは西部の勇者となりトラブルを引き起こすモンスター王国を攻めようとしていた
ピーター兄弟と力を合わせ、トムはモンスターを倒し父と再会して大団円
(120319)
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野呂新平「聖ゴールドマウンテン」49年
高橋書店12月発行、80円(東京は75円となっている)、64P
こちらも国会図書館デジタルライブラリーで読める作品
アフリカコンゴ奥地に金が埋まっている聖ゴールドマウンテンという山があり、入り込んだ者は一人として帰らない
黄金亡者達がその付近に集まり出来た町が黄金町
そこへサタンが空に現れ黄金カードを落とした
これに黄金山への入り方が記されていると人々はやっきになってさがし始めている
そんな頃、町をめざすのがA国探偵局長ルビック先生と娘メリー、ジム、ミルの熱血兄弟の一行
そこへバブ族に追われ逃げ込んだのがシェリフジャックの妹ロビン
占い師のペロ老人が空から落ちた黄金カードをシェリフが持っていると言い出したので
町のギャングに狙われるはめになり助けを呼びに来たらしい
一行が進む聖ゴールドマウンテンの入り口は猛獣や恐竜が支配する恐ろしい土地だった
ペロ老人が現れ、誘いにのったジム兄は谷に落とされる
ロビンを追ったギャングたちに襲撃され父が谷に落ちたミルとメリーはカヌーで川を行く
上陸するとカバやコブラが襲ってくるすきにサタンが現れメリーをさらってしまう
サタンを追うミルの前にサイのような怪獣が現れしっぽに巻かれて危機
シッポを切りつけ助けに入ったのが鎧武者、谷に落ちたジムが見つけて身につけたものだった
ミル、ジムはサタンの本拠地に潜入し見事倒して終了する
川をはさむ怪物たちはおもしろいが、本拠地での決闘は同時期の「魔王モンスター」よりあっけない
(120321)
◆
野呂新平「タン平キュー助」50年
「譚海」9月号新連載
打撃の名人タン平、おならの名人?キュー助
おまけにキュー助の兄貴として作者本人が登場、まんがでは売れないため易者を始めるという
51年2月号21回目、山のぼりに行くと熊にリュックを取られた夢を見たタン平は行くのをよす
53年3月号はカラー4P、36回目
◆
「ゲンシ原子郎」51年
「東光少年」51年新年号
6Pが注目、別に科学ものではなく日常をユーモアに描いた作
(090325)
◆
野呂新平「ピーナツ王子」53年
「探偵王」53年新年号4Pカラー
旅の王子(少年)が姉を捜して国中を回っている
魔法の村に行き着いて、メリーという女の子に出会う
メリーは魔法使いばあさんから王子の杖を取り上げるように命じられてやってきた
その夜は、ばあさんの家に泊めてもらうが、深夜杖を奪いにベッドまで現れた魔法使いを王子は見破って退治
使われていた娘が姉とわかり無事終幕
絵柄は戦前からよく
ある絵柄で素朴なもの
◆
野呂新平「コユビちゃん」54年
「少女」1954年4月号が3回目、9月号内容が
友達マルコと高原にハイキングに出かけたコユビちゃん
山小屋に誰もいないのをよいことに泊まると
深夜とんまな泥棒が入ってきて追っかけて隠れ家らしい洞穴まで付けていく
もう一人仲間がいて二人は見つかり脅されるところで山小屋のベッドで夢から覚める
(090815)
◆
野呂新平「青春の闘魂」55年
東映映画版単行本
下川原四段地元のボス関戸と戦い拳銃で撃たれなくなる
下川原の愛弟子、北大空手部主将岩淵三段がその遺恨を晴らす物語
ユーモア抜きの野呂作品は地味になる
◆
野呂新平「にじ姫物語」55年
「少女」2月号付録68P
映画「水戸黄門漫遊記」のまんが化
土佐犬山藩での化け猫騒動を収拾に出た黄門さま
格さん助さんが子年生まれのため化け猫はだめと仮病を使うので、水戸公孫の忍術使いにじ姫と剣の使い手虎之助が同行する
途中、土佐相国寺尼とお付き鉄平と道連れになる、この二人が化け猫と関連あるらしい
犬山では前藩主が謀反の罪で死罪、お家乗っ取りを仕組んだ家老の手下が化け猫にたたられていることがわかってくる
重点は化け猫騒動より、家老の悪巧み、黄門さま一同の裁きぶりに移ってくる
映画素材だけにストーリーおもしろく、野呂さんのキャラも素敵
ラストのアクションをもう少し派手にしてほしいが55年のそれも「少女」向けならこんな程度か
(090803)
◆
野呂新平「聖白バラ学園の鐘」55年
「少女」55年4月号8Pの小編ながら
「チコちゃん」の学園の原型に巧みな展開で事件が終結する
図画の太郎先生、女校長の息子、男前で人気だが少し甘くてクラスが騒がしい
新任の雪野すずらんがやってきてクラス担当に抜擢される
太郎先生が描きたい黒いチューリップを女生徒が崖の中程に見つけて取ろうとするが助けのすずらん先生と海に落ちてしまう
崖から飛び込んで救う太郎
これがきっかけで二人は親しくなり
厳格な校長は のためすずらん先生を辞めさせるという噂が流れる
実は教会で鐘を鳴らすのは二人の結婚式で、すずらん先生は雪野から に変わって再出発という話
◆
野呂新平「キャラ子さん」54年
「コユビちゃん」が「少女」54年5月号で完結し6月号より新連載>
あまり受けなかったのか、10月には「コッペちゃん」8P
6月号より野呂新平「キャラ子」3P新連載
家へ早く戻ろうとするキャラ子は、通りで大男が腕まくりし、その前で女学生があやまっているのを見かける
これは脅されていると警官を呼んでくるが、なんと女の子は時間を教えてもらっていて、シャツの中に隠れた腕時計をまくって見せようとしていたのだった
女の子が雑誌「少女」を持っていたので自分が連載されている雑誌と感謝のあいさつをはじめたキャラ子だが、女の子もおじぎをするとキャラ子の姿が消えている、キャラ子が踏んでいた縄はトラックから垂れていて発車したトラックにそのまま引きずられて連れ去られてしまうというあわて者ぶりがたっぷり描かれた初回
◆
それも翌年からは「ピン子の探偵帳」に変更、3月には終わった様子で「少女」とは合わなかった野呂さんは「少女ブック」へ移って「チコちゃん」「星の子」「一人ぼっちのすずらん」と傑作を発表する
(090716)
◆
野呂新平「のん子」55年
「少女ブック」55年
5月号付録66P
アフリカ。コンゴ奥地をダンゴくん・キューリくんと白バラ王子とともに、行方不明の父を捜して旅するのん子
谷を進むほどに象が死んで行く
折しも、崖の上から矢が飛んで来て、敵の襲来かと思うと、矢に当たった魚が死んでいる
猛毒の魚を酋長の娘カンナが倒してくれたのだった
村に迎えられた王子一行だが、国の悪大臣が王子が駐屯の外人部隊を狙っていると騙してつかまえさせる
カンナの手引きで逃げ出したが途中王子とはぐれたのん子たちは、修道院を見つけて駆け込む
なんとその尼が生き別れになったのん子の母親
追っ手がやってきてみんな連行されるがのん子だけ逃げだし、王子と再会
外人部隊の隊長に大臣の企みを暴いて母も救うことだできた
母親は彼女を頼りとする人たちのため修道院に留まることにして、のん子たちは再び父親探す旅に
(110926)
6月号「のん子」6Pは、コンドルにさらわれた父を捜して、キューリくん・ダンゴくんと道中
ハンサムすてきなバラ王子のいるバラアの国と別れ、極悪なフック船長似の王のポン国へやってきた
10月号では野呂新平「チコちゃん」5P、3回目、「のん子」は7月号付録なので詳細がわからないが終了した模様
(090611)
◆
野呂新平「コッペちゃん」55年
「少女」10月号では読み切り8P
学校に持ってきてはいけない焼き芋を木の穴に隠したコッペちゃん
友達とお昼に食べようとするとなくなっている
かわりに野球ボールが出てきてイニシャルがM
クラスのまき夫くんがあやしいとみんなが言うと、聞いていた補欠投手ガンモが同調
コッペちゃんは仲間はかばうものだといさめるが、ガンモ怒ってほっぺをぴしゃんと
学級会でまき夫は追及されるが、コッペは頬に残る指紋がボールの指紋と同じとガンモを犯人とつきとめる
◆
野呂新平「霧隠才蔵」55年
「少年」9月号付録32P
太田じろう「豪勇谷風」、永島慎二は「荒木又右衛門」、福田三郎「三船十段」と並んでどれも32P程度の長さの読み切り作が収録されている一つ
野呂さんの作は
江戸に入った豊臣方の忍者霧隠才蔵が評判になっている
一方、江戸で評判の水芸を披露する少女おつる
才蔵の顔を見た人はおつるにそっくりだと言う
おつるの方でも、才蔵が自分とそっくりと聞いて探している兄ではないかと気になり始める
しかしおつるの正体は徳川No1の隠密、豊臣方とは敵同士
おつるの同僚忍者とくべえと戦うことになった才蔵は、とくべえの術で氷づけになってしまう
凍った才蔵を抱いて温
めるおつる
おつるはその為寒さで倒れてしまうが、才蔵が息を吹き返し、徳川忍者を倒してしまう
才蔵を追ってきた猿飛は、敵おつるを切る使命を帯びていたが、事情を察しておつるの近くに生えたつたを切る
それで「つる」を切ったと上には報告
才蔵は妹としておつるを連れて関西に戻ることができたというハッピイエンド
(120213)
◆
野呂新平「三平旅日記」55年
「少年」付録
最近読んだ付録をコメント
48P、前半には小野寺秋風「名探偵正ちゃん:魔人ゴリラ」が
徳川の秘宝オウムの笛が盗まれた
坂崎デワの守の子孫、ドクロ将軍の仕業
徳川将軍の頼みで三平が追いかける
将軍は助っ人として柳生七之助に三平の後を追わせる
どくろ勢と遭遇した対戦で川に落ち、沼に沈む三平を付近の水車小屋娘てるちゃんが助けてくれる
その父は娘には秘密にしているが実はドクロ将軍、徳川から権力を取り戻そうとする豊臣方の残党
三平が敵の根城かげろう城へ乗り込むと恐竜が守っていて大混戦となるが退治して
ドクロ将軍を切らずの去らせる三平、将軍の以後蟄居する気持ちになる
てるが江戸へ医学を学びに出発するところで完
(090825)
◆
野呂新平「チコちゃん」55年
「少女ブック」55年8月号より連載
野呂さん、前年の「のん子」ではファンタジックな絵柄だったのが、「チコちゃん」第三回(56年10月)ではこんな風に線の細い写実風
57年にかけて「チコちゃん」や「まるみちゃん」がしだいに丸みを帯びた絵柄になってゆくのだが、56年は細め
また、野呂さんは文芸に関心高いのか文芸引用があちこちに
56年
10月号の第三回目では、田舎で両親や弟と楽しく暮らしていたチコちゃん
それがお父さんがなくなってしまう
チコちゃんは白バラ女学院に通っているのでお嬢さんという設定と思いこんでいたが、苦労している
1月号は
チコちゃんの母は仕事を見つけて働くことに、チコちゃんは東京のおばあさんの所へ身を寄せるため転校してくる
白バラ女学院の担任の若い男の三田先生はハンサムでおしゃれ
しかし「おしゃれは嫌い」というチコちゃん
すぐにできた友達は元気なスガちゃんで家は質屋さん
チコのおばあさんは予想に反して、貧乏で高利貸しに借金がある
今日も、取り立てが来ていてチコがかわりに仕事をさせられる
街頭で、頭にビール瓶を置いたチコ
ビール瓶に当たれば景品が出るという屋台の手伝いをさせられる
三田先生の弟、J中学の野球選手でやってみるが当たっても落ちない
そのはず、後ろのくいにビール瓶をさしてあるというインチキ
三田先生が見かねて、自分の服を質屋に入れてそれで借金を返してあげる
学校にははかま姿というバンカラ風、チコはこの格好は好きと答える
以後、チコちゃんも三田先生の取り巻きに
9月号で映画にスカウトされたチコちゃん、「安寿と厨子王」安寿役になって出来上がった映画を、11月号では学校で午後にやろうということになり校長も許可してみんなで観劇する
12月号
雨月物語を朗読する三田先生、白峰の段(崇徳院の妖魔)
幽霊話にこわがる生徒たちはみんな三田先生にしがみつく
おくれたスガちゃんがすがる所なくネクタイにぶらさがると首がしまって、これを見ていた校長はおかんむり
そこにストーブの上にあった弁当箱が持ち上がって妖怪のように鎌首をもたげた感じに
なんのことない、弁当に入っていた餅がふくれて箱自体が持ち上がってらしい
弁当箱の持ち主スガちゃんは学校に残されることに
遅くなってかわいそうと三田先生はスガの好物焼き芋を買って差し入れに
校長も口では厳罰を言うものの、心やさしく焼き芋を買って学校に戻る
二人が暗い所ではちあわせたものだから、泥棒と間違え相打ちしてしまうという落ち
三田先生は空手の選手だけど、受け持ちは国語らしい
授業では名作・名詩の朗読・引用が多く野呂さんの文芸趣味がかいま見える
(120326)
1957年の「チコちゃん」野呂新平
2月号
風邪引きのためスキー旅行へ行くなと三田先生から言われたユリちゃんは、三田先生はスガちチコばかりひいきにするとすねてしまう
不良に誘われてスキーについてゆく
行き先は水上と聞いた三田先生は責任を感じて追いかける
チコやスガも一緒に出るが駅について給料前、財布がからなのがわかるが気を利かせた校長がかけつけて電車代を払ってくれる
3月号
山にだましたユリちゃんを連れてきたギャング団
三田先生が救い出す
5月号
三田先生の授業は格調が高い
「あおじろく 十字はきれど うちわびて さみしきものを とりもせぬ まひるのひかり」と白秋の詩を朗読している
その頃、先生の弟三田あきらくんがアマボクシングに出るため東京へ向かう
壮行の友達が汽車で見送りするみやげにもちを持ってきてひっついて自分も列車にくっついてしまう
ズボンが脱げて恥ずかしい彼は前の座席のおばさんが赤ん坊を連れている
そのうわかけをかぶっていると東京で赤ん坊と間違われ連れてゆかれる
一方、残された赤ん坊をおばさんに届けようとあきらはひとまず兄の所へ
スガちゃんはおばさんが上京するがそのおばさんがあきらくんの前に座っていた人
あきらが赤ちゃんを連れてくるとうまい具合に探し先のおばさんに引き渡すことができる
話は替ってあきらの強敵がハワイ帰りのウルフの太郎
姓は神田と聞いて驚きのチコちゃん、いなくなった義理のお兄さんではないかと
6月号
10年ぶりの兄
やくざのゲジゲジ親分の子分になっていて、ボクシングの試合で八百長するように命じられているが
足を洗うつもりになっている
親分は裏切り者のウルフをピストルで撃つ
幸い大事にならずウルフは足を洗って警官になり生まれ変わる
実際は、組を抜けるために指をつめたというエピソードが7月号で明かされるのだが
7月号
学校にどろぼうが入る事件が相次ぎ、チコちゃんの学校でも生徒たちがパトロールすることに
警官になった太郎がどろぼう逮捕に手助けを
8月号
三田先生は信州へボクシングのコーチに行く
見送りのチコちゃんは自分のかばんと先生のかばんを間違えてしまう、中にはグローブなんかが入っていた
スガちゃんのお寺が上林(かんばやし)、先生の行き先の近くなので遊びがてらかばんを届けることに
お寺にとまった時、どろぼうが入って、昼間とろろでかぶれた頭の珍念を見てどろぼうはお化けだと逃げ出してしまうがかばんを盗まれる
せっかく持ってきたかばんを盗られてしまったチコちゃん、三田先生に謝りに宿舎に行くと
その旅館に昨晩のどろぼうが泊まりに来て、あのかばんとチコちゃんが感づいて三田先生が退治する
9月号
三田先生はあきらと暮らしているが、食事も満足に作れないので早くよめをもらうよう周りからせかされる
校長先生があきらと一緒に信州へ様子を見に
チコ・スガが出迎え、散髪をしてあげると始めるが、校長先生が三田先生のお嫁さん候補写真を持ってきたと聞いてショックで剃っている手がすべって
あきらくんは真ん中がすっかり剃れてしまって大弱り
結婚する気のない三田先生はあまりきれいでない写真を選ぶと、何と校長の若い頃の写真で・・
11月号
ラジオ放送で宝石強盗が入って、現場には神田警官の手帳が落ちていた
ショックの母とチコ、三田先生が心配して家庭訪問すると、ガス臭い
二人は自殺しようとしていたのを助け出し、なんとか回復するが、チコは学校へ行きたがらない
スガが音頭を取ってクラスのみんなでチコの応援に
綱引きしてスガが勝ったら学校へ来てと、指だけで引くからと言い出すので相手になったチコ
綱の後ろにはクラスのみんなが引っ張っていてチコもなんとか学校へ
臨時ニュースで強盗は逮捕、神田警官をつかまえて警官になりすまして犯行に及んだとわかる
12月号
北海道から音楽を教えに学校へ赴任してきたすずらん先生
乗ってきた列車の前座席の女のひとはわが子を捨てようとしていた
すずらん先生が子連れで現れたので三田先生はじめみんな驚くが事情がわかる
赤ん坊抱いて授業するわけにゆかず、校長が面倒を見てくれる
捨てた母親は自殺を考えてい
たが、警察に保護され警官太郎が車で送ってくる
こんな調子でクラス仲間の友情中心で進むが、チコの家では不良になった兄の改心
女子生徒たちのあこがれの三田先生が結婚するのではないかというやきもきが大きな話題になっている
(120222)
●
百合世界ほのめく「チコちゃん」
「少女ブック」57年4月号付録
ようやく「チコちゃん」の付録を一冊入手(翠光堂さんより)
57年と言えば、チコちゃんの兄さんがやくざから足を洗うため、撃たれ指をつめるとかなりの現実路線が見える時
この付録は上級生を慕うという学園もの
そこにほのかな百合気分が漂う
作者が身につけた戦前のムードが合間からにじみ出しているという感じ
卒業式のシーズン、3年になるチコちゃんは卒業する青山先輩と泣いている
青山先輩はスチュワーデスに合格して飛行機へ
一年生には先輩の妹が入ってくる
スガが気に入ってラブレターを出し、チューリップと呼ぶ
さて
チコちゃんのクラスは修学旅行に伊豆へ
弟の(中学生だが)あきらくんが持つ牧場へ泊まりに
チコちゃんはお姉様の写真を持ってきていて海を見せてあげようと出すと風で飛ばされしょんぼり
あきらが海際で拾って届けてくれ、俄然元気になり旗持ってみんなを牧場まで案内する
東京へはギャングの兄貴が弟分にスチュワーデスのかばんに入れておけと包みを差し出して飛行機に送り出す
それは爆弾で弟分スカンポには保険金がかけてある
飛行場でスカンポが青山さんのカバンに爆弾を入れる
変な男の後をつけてきたチューリップはそれを目撃するが兄貴分にさらわれ、
またそれを見た校長が追跡する
逃げる時、弟分を見殺しにする計画を聞いた運転手の鉄は親分に反抗して撃たれる
車の外へ捨てられた鉄はすぐ警官に保護され、飛行機に爆弾の連絡が届き、青山さんが投げ捨ててことなきをえる
一方、親分は逃げおおせようと山へ入り屋敷へ
たまたま来ていたチコ、スガちゃんも人質になってしまう
迎えに来た三田先生に犯人をばらしたので撃たれる
スガは最愛の青山チューリップを体でかばい肩に球が当たる
三田先生が親分をやっつけて逮捕
(120327)
58年の「チコちゃん」を追ってみると
3月号では
スガちゃんとバスで郊外に出たチコちゃん
三田先生と弟のあきら君も来ている、いろいろユーモラスな出来事があり
帰りのバスで乗り合わせたのがクラスのいいのさん
お母さんが病気でたいこ焼きが作れない
あきらの好きなかばやきを夕食に買ってきてやると出かけた三田先生はいいのさんが困っているのを知り
たいこ焼きを作ってあげると、お客さんから大好評
そうこうしているうちにあきらの食事の方を忘れてしまって大謝り
6月号では(この月、付録は「母よぶこえ」「しあわせの鐘」とTVまんが「おさげ社長」(作者は森安なおやらしい)
学校からの旅行に行けない田山さん、お母さんが病気で田植えをしなければいけないという
そこでクラスのみんなが田植えを手伝いに
お母さんの病気は破傷風とわかり、急いで血清がいる
三田先生が弟あきら君に持ってくるよう電話すると、学校の駅伝競走を利用してリレーで見事届ける
こうして田山さんも旅行に来れるようになる
7月号は「チコちゃん」は付録、ほかに「ふたりのねがい」と「おさげ社長」(これは7月で終わったようで付録ばかりで作者も不明)
8月号は
7月号付録からの続きで、チコちゃんは母のふるさと、灯台島へ遊びに来ている
とはいえ、かつては結婚を反対したおじいさん、夫に腹たてて記念のオルゴールを海に投げ捨てたこともあった
それを聞いたチコちゃんは、たまたま動物採取に来ていた三田先生やあきらくんに頼んで磯を探ってもらう
三田先生が拾い上げたのが見事にそのオルゴール
9月号は「山びこ少女」と「チコちゃん」は付録
11月号は小栗さんの困難を救う
12月号、本誌で7P
この年は毎回短めで、ユーモラスな流れの中にほろっとさせる話題をはさんで毎回読み切り感覚で仕上げてある
野呂新平「ピン子の探偵帳」56年
「少女」56年2月号
4P、名画モナリザ盗難の大事件だが、母に似た像を病気の妹に見せたいという犯人少年の動機はみんなの同乗を買った
(090719)
◆
野呂新平「まるみちゃん」56年
「りぼん」1956年8月号から始まったのでしょう、確認できるの初回が9月号縦3/5サイズの8P
まるみちゃんは後よしもう少し太めで足で洗濯物を力強く踏んでいるのが扉
目明かしの娘として謎解き事件解決を鮮やかに決めるパターンは初めからできている
(090726)
9月号より連載8P
目明しの娘、まるみちゃんが江戸の事件を解決してゆく
だいたい一話完結の連載物
はじめは縦3/5サイズで8Pが続く
9月号
父が電気洗濯機を買ってくれず、たらいに入れた洗い物を足で踏んでいるのが最初の扉
三太くんに頼むと、たらいの上に3枚のプロペラつけて、それをねずみ・ねこ・犬に結びつけるとそれぞれが追いかけ合い自然と軸が回り、下の板が水をかきまぜるという仕組み
事件は赤ちゃんをさらう赤マントという怪盗
三ちゃんが赤ん坊に化け、わざとさらわれ、行き先をさぐる
屋敷に乗り込み怪盗を御用
10月号
伊勢屋のだんなが金をかっぱに盗まれる
三太がおとりになりお堀を通ると、うわさ通りかっぱが現れる
大きなさいふをぶんどったかっぱだが中から飛び出したのがまるみちゃん、御用として
大岡越前さまへ連れてゆく
あっためるとかっぱのゴムが破裂して中から普通の犯人が出てくる
11月号
おのぼりさんをだますギャングの駕籠かきが横行している江戸
北海道からやってきたお嫁さんが荷物を取られてしまう
まるみが追うと飛行機に乗り込んで逃げるが、それは遊園地の飛行機で時間がくれば元の所へ降りてご用
大きな袋には生きた熊が入っている
お嫁さんはまんがの野呂先生の所へ行くと聞いて、熊のみやげなどどうするのか見に行くと、熊がかっぽうぎ着て女中さんがわりをつとめている
12月号
野呂先生のお嫁さんはこの号までは「チコちゃん」に登場するスガちゃんのようなふっくらした顔立ち
翌年からはもう少しほっそり目
もちつきをしていると、きねについたもちがにわとりの羽をひっつけ、羽をむしられたにわとりが起こってまるみちゃんにつっかかる
木の上に逃げて待っていると、盗みを働いて逃げてきたどろぼうが、もういいだろうとどろを落とすため木をけって下駄の土をはらう
まるみちゃんが上から落ちてきてどろぼうを倒すお手柄
越前さまの息子がまるみちゃんの所へやってくる(初登場)、もちついたどろぼうを見てこれは三日月頭巾の子分だと叫ぶ
江戸にも怪盗三日月頭巾が忍び寄っている
1月号
正月なので桃割れ髪に結ったまるみちゃん
きんのすけがあいさつに来たので変わったところはないと聞くがきんのすけははてな
玄関に獅子舞が来たので迎えて頭をかまれると鬘が取れてきんのすけは大笑い
本誌ではこんな風な正月の楽しい風景を描いて、付録で先月うわさになっていた三日月頭巾とのやりあいが・・
「りぼん」57年1月号付録
B6横版44P
金のこけしを狙う三日月頭巾の巻
まるみちゃんのお父さん丸平は幕府の岡っ引き
江戸城へのパスを盗むため、丸平を三日月頭巾が襲う
パスを使ってまんまと江戸城へ忍び込んだ頭巾は金のこけしを盗み出す
パスを盗まれた責任で丸平はお役を取り上げられ豚の世話を命じられる
父を復職させるためこけしを取り戻しにまるみちゃんが旅立つ
まるみには重荷とみたお奉行越前守は息子のきんのすけに追わせる
三日月の本拠地御殿に辿りついて格闘の末、まるみはこけしを取り返すが敵忍者隊に囲まれて窮する
そこへ虚無僧に化けたきんのすけが現れ救ってくれる
ぬかみそ樽に顔から飛び込んだまるみはきゅうりやうりがついたぬかみそを顔にかぶってまるで野菜の怪物のようになって頭巾の前に現れ三日月はおそれをなしてこけしを自分から差し出す
江戸に戻り父は元通り復職できてめでたし
(100510)
57年のまるみちゃん
2月号
やぶ医院のお医者さんが強盗にのされて金庫持ち逃げされる
まるみちゃんが調べると、足蹴にした時、残った赤土は本郷切り通しのもの
出向いて行くと、そこに構えている乞食が土手の上を見てはにたりにたりしている
さてはと登って掘り返すと奪った金庫
かわりにバネ入れておもちゃの足が飛び出すよう細工
開けた強盗、仕返しに足蹴にあってのされてしまう
3月号所蔵なく
4月号
「一本足の怪人」が将軍家のミルクのみ人形を盗み出す
ミルク飲ますと、将軍家の宝のありかをしゃべりだすから大変
ポッピングに乗ってはねているらしい、その足跡を追うとある家に行き着く
2本足ある男が入って行くが、ミルク買っているので怪しい
まるみちゃんは人形にすり替わって、泥棒におだんご欲しいとか次々要求
泥棒が宝のありかを知っているかと聞くので、おんぶしてくれれば教えると
まるみが指図するまま走り続け、行き着いた先は牢番所
5月号
本誌に初めてなく付録のみ
内容は白ゆり姫が家老のわるだくみで山に連れ去られ、助けにまるみちゃんがむかうというものらしい
6月号
悪者の計略にかかり牢に入れられたまるみ、三ちゃん
奥から魔物がせまってくるが、ピノキオくんが助けに来て
魔物に何にでもなれるというなら、ぼくより小さくなれるかと巧みに挑んで小さくして水筒に閉じこめてしまう
姫を迎えに来た家老の家来について、姫に変装したまるみが出かけてゆく
どくまんじゅうを食べさせられそうになったが、家老の声をほめて大きな口を開いたところに投げ込んで逃げ
刀をふりかざしてくる家老にひげそりで向かい片方のひげを落とす
うまい具合に姫を案じた黄門様がやってきて証拠のひげを差し出し家老の悪事をあばく
7月号
黄門さまとは4月号くらいから一緒に行動しているのか、ここでもお供をしているまるみ
箱根の山賊ごりら丸に三ちゃんがつかまる
おみやげを見ていた黄門さまが遅いので、まるみちゃんはお店にあった大きな鈴をならすと鈴が落ちて
黄門さまは見ていた天狗面が割れてしまう
買わないというので怒った主人が黄門さまの鼻に割れた天狗の鼻をつけたので取れなくなり無理に抜くとはれて本当の天狗鼻になってしまう
このかっこうで山賊の所に乗り込んだ黄門さまは、天狗の威力かたちまち退治する
8月号は付録
9月号が
黄門さまとうらめし山のテッペン旅館に泊まる
風呂桶が棺桶の形、こわがらなかった人には懸賞一万円さしあげるという宿
まるみちゃんは何が出ても何が起きてもこわがらず、きつねから賞金をもらう
そのはずで、耳栓して、目を閉じたまぶたに目を描いていたのだから聞こえず見えずこわくない
茶店で払おうとするとお札はなんと木の葉だったというおち
10月号
荒神コジラ(ゴジラ姿で小さいためコジラ)のいけにえに毎年娘が選ばれる
娘にかわってまるみちゃんがくびきり山に出かけ、コジラが中に人が入ったぬいぐるみと正体を見抜き退治する
11月号
江戸へ帰ってきたまるみちゃん、三太
まるみの父は表では気にもしていない様子だが、妻がいなくなるといそいそ出迎えに
母はチョコを作って待っている
家に戻ったまるみは食事をしているが、つじきりを父が丸平と二人で追ったと聞いて、二人では大変と自分も出かけて助太刀を
12月号は所蔵なく不明
ともかく
57年も毎月、7P程度で3/5サイズで続く
(120305)
58年の「まるみちゃん」
4月号、いもりぐみ事件
江戸の町で悲鳴を聞いたまるみちゃん、かけつけると死体が一つ
三太に父を呼びにやり死体の番をしていると死体が起きあがり持っている包みを渡せと迫ってくる
包みはいもり組強盗の証拠品、まるみちゃんは死体はいもり組子分と見破る
子分は「アジトはアサ・・」とまでしゃべった所で飛んできた矢で殺されてしまう
別の証拠品についている鳩の羽と次々起こるいもり組の事件から浅草観音がアジトと判断したまるみちゃん
さっそく父たちが駆け付け親分を逮捕
7月号、コンチキ教
巨大なかまきりが子供をさらうという事件が連続する
同じ頃、虫のたたりから守るお札をコンチキ教が売り出しおおもうけしているのを知ったまるみは事件の張本人が教祖だと乗り出すのだった
8月号、犬神家事件
覆面強盗が大店に押し入る事件、残された証拠はもちについた犬の歯形
一方、うぐいす谷の犬神家では父に犬のような歯が生えて人も変わったようになったと困っている娘
娘に家の持ち金のありかを聞き出そうとするので自分がしまった場所を忘れるのは変だと思って問いただすと忘れてしまったという返事
まるみちゃんがかけつけて、樽の中に閉じこめられた本当の父親を救い出し、最近監獄帰りの弟をつかまえる
町の強盗もその仕業だったというわけ
9月号、まんじゅう屋事件
まんじゅう屋にこにこ店であかんぼうがたぬきの子に変わるという事件が起こる
まるみちゃんが疲れをいやすのにもう一つのまんじゅう屋いじわる屋で買ってきた箱にはたぬきの毛が入っていた
にこにこ店が閉まって大もうけのいじわる屋
ピンと来たまるみちゃんは三太と店員不足のいじわる屋にアルバイト
調べていると子狸をさらわれた母狸を見つけて赤ん坊の泣き声を聞いたという情報を得る
さぐると奥の間のだるまが怪しい、中から赤ん坊が出てきていじわる屋のすりかえ事件が解決
11月号、別冊付録
12月号、黄門さまとの事件
黄門さまの還暦祝いをするまるみちゃん
村で起こる連続強盗に挑戦
あんまに化けていたザンバラ髪の男を逮捕する
(110328)
59年頃のストーリー
「りぼん」連載の江戸目明かしの娘まるみちゃんの捕り物活躍
4月誘拐まぼろし団の巻
5月続きで、逃がした一味を捕まえる算段、布きれで作った海に小舟を置いて「こどもを売るよ」
と呼びかけて誘い出す
見事一味を捕まえることができる
6月踊る病気にとりつかれた城主、娘を祈祷師ガマノスケに差し出せば直してもらえるというが、まるみが乗り出して殿が手首にかけている腕輪を天井に潜んだガマノスケ配下が磁石で操っていたという次第
7月黒い顔の幽霊が宝を城から盗み出そうとしている
種を探れば、サーカス団の悪人があしかにかつら・服を着せて盗ませていた
8月人形の目を盗むのっぺら仮面の巻、ある人形の目は宝石でできていてそれを盗もうとしていた
9月平家の宝をねらう「いかれ源ちゃん」という盗賊
白梅寺の小梅ばばあに蜘蛛のとりでにあると聞く
蜘蛛にやられて「げんじ」と顔にいれずみされる
「げじ」と書かれて笑いものに
10月一つ目怪人の巻
11月怪人百面相の巻
12月お歳暮の時期というので江戸城にも豪華な贈り物が輿に乗せられてくる
巨大な輿の中にひときわ光る贈り物マンモスダイヤ
それをねらっての巻
60年
1月カッパ事件
2月付録
3月身投げしたお局の幽霊が夜な夜な川から現れぬれた姿で部屋に忍び込むという怪奇ものだが、正体は9月で登場した源さん、宝石盗みのため事件を利用して
4月くちない入道の怪、新聞社が次々襲われる
なんとハッタリ社の社長が長い顔の下半分をえりで隠して仕組んだことだった
7月蔵が動いて、国宝五重の塔が盗まれる
ルパンが手製の蔵を作り、その中に塔をそっくり格納して移動させている
助けてやったカラスに爆弾をくわえさせ蔵を脅してルパン・まるみの国際対決はまるみの勝ち
8月橋の板を切り取り盗む怪盗
城の若様は大事な息子で外出するにも箱入りで守らせている
それなのに橋の下からすっぽり若様が奪い取られてしまう
まるみは駆けつけるが細工した落とし穴にはまってしまう
前に助けたもぐらがここでは活躍、穴をほって助けられる
9月新学期、スミス先生の所へ強盗が入ってという
10月アチャラカ国から親善に来たヤンチャラ姫の持つダッコちゃん人形は目玉が黒ダイヤ
姫一行が通りかかると木のおばけが手を伸ばしてよこどってしまう
まるみは南洋に生息するカラミヅルだと見破り屋敷で操っている権兵衛を取り押さえるお手柄
(090515)
◆
野呂新平「まるみちゃん」60年
「りぼん」2月号付録
南蛮屋を尋ねて江戸へ出てきた月姫、住所がわからずまるみちゃんの番屋へ聞きに入る
あの鷹と暮らす変人だわとまるみちゃんが案内すると、何者かに殺されていた
来たとき、塀を乗り越え逃げ出す賊二人を見たのがそれだったかと悔やまれる
15歳になったら渡すと教えられた壺がまだら怪人に盗まれている
まるみちゃんは現場を調べて10本足のガマを見つけ、神社で興業している薬売りが怪しいとにらむ
月姫は八幡船団の娘で配下のサソリ・まだらが裏切って父は海賊の汚名を着せられ牢獄死
ジャガタラ国出身の母は故国に戻っているが莫大な資産家で娘を呼び寄せようとしている
南蛮屋の飼う鷹が主人の仇を知ったのか、飛び出し稲荷神社の境内へ
まだら怪人が使う毒蛇も鷹が捕らえたが、サソリ・まだらは逃げ去ってしまう
雪の中、捜索中のまるみちゃんは雪駄に雪が固まり高下駄のようになり
かえって大木の上に作った小屋に二人が潜んでいるのを見つける
隠した壺を掘り出しに出かけた後、小屋に細工を
床をくりぬき戻ってきたら床ごとぬけて下でご用という段取りに
床をぬくのに必要なノコギリはまるみちゃんのお太鼓から取り出してくるのはドラえもんみたいでおもしろい
見事二人をつかまえて、代官様からのほうびにまるみちゃんは両親に湯治をプレゼント
途中までジャガタラへ帰る月姫に同行して、この話完結
(110211)
◆
野呂新平「チビタン小僧」56年
江戸時代舞台にユーモア風の体裁ながらなかなか奇妙な内容
チビタンは少年剣士
56年7月
「幼年ブック」時代の一番早い号のあらすじを追うと
チビタンは真田幸村配下の少年剣士、清海入道とともに活躍する
こばとの城を乗っ取ったどくろ怪人とばくだんこぞうを追いつめ城の屋根に
屋根の尖塔がロケットになっていて怪人たちはそれにつまかって飛び去る
後に残った尖塔の穴にへんな丸ば突き出ている、清海が抜くととらわれの殿様をまげごと引き上げた
殿は海へ流された姫がフカのえじきになったのではと悲しんでいるが、チビタンたちが助け出してチビタンのお父さんの島に預けてある
聞いた殿様は喜んで祭りを開いて御輿を繰り出す
ボートで戻る姫の頭上、逃げ出した怪人たちが飛んで来て姫をつり上げようとする
後ろの荷物をつり上げ、それが姫がおみやげにもらったうさぎ
うさぎをネタに姫をお
びき出そうとして、祭りの余興で姫と着物を取り替えた清海がばくだんこぞうに誘われる
一方、うさぎを探して出たチビタンは怪人につかまり、時計に刀をつけて時間が来たらまっぷたつという仕掛けにさらされる
姫に化けた清海、岩を持ち上げてばくだん小僧に投げつける
穴に閉じこめられていたうさぎがチビタンの縄をかみ切りめでたく悪人を退治する
城にとどまるよう請われたが、漫遊の旅に出ると去って行く
(101018)
◆
野呂新平「チビタンこぞう」57年7月号
5月号まで海賊船のスコッチと戦っていたチビタン
6月より大阪の町にゴジラが現れて大騒動
金星親分(金星人の首領)が3匹のゴジラを誘導して暴れさせている
大阪壊滅の脅しに屈して太閤は金星人の家来になって城を明け渡す
チビタンたちは山奥に逃げて時期を待つが・・
日本人は金星人にならって目玉を一つくりぬけと命令が下る
チビタンは島に暮らす父に頼りを送り発明で助けてもらうよう依頼
海のかなたからやってきたのが一台の巨大ロボット
それでもゴジラの力にかなわないようで相撲を取ったら首がもげてしまう
しかしこのロボット、胸から怪光線を発射、ゴジラはたちまち骨になってしまう
ゴジラいなくてはと金星人達は円盤で逃げ出し、腰ぎんちゃんのかまいたちも乗せてくれと駆け寄るが追い出されてしまう
(101019)
◆
野呂新平「チビタンこぞう」58年3月号
太閤殿下の宝の馬を盗んだバテレン風怪人
敵の南蛮屋敷に乗り込んで戦うチビタン
怪人がロボットを呼ぶと清海が相手になる
鉄の体には刀も通らず、怪人に組み敷かれたチビタンの頭を踏みつぶそうとする
チビタンがロボットの坊やロッチィに見えたためちゅうちょ
ロッチィが出てきてパパに悪いことをしないよういさめる
太閤の砲撃隊が屋敷に迫るので、チビタンを倒すよう命令
ロボットは殺人光線をチビタンはいなずま切りを手加減してどちらも無事
怪人はロケットに乗って逃げ出すが、チビタンの飛竜剣から電光が発してロケットをまっぷたつ
軍用金を掘り出して子ども図書館を作ろうという太閤のセリフがなんとも子ども向け
(101020)
◆
野呂新平「チビタンこぞう」58年
「日の丸」6月号本誌18P、チビタンの中ではこの吸血鬼編が一番緊迫したシリーズか
きり姫が吸血鬼にさらわれる(吸血鬼はおおこうもりの格好)
救出に向かったチビタンは吸血鬼に城の地下に閉じこめられ、そのスキに吸血鬼はみよちゃんの血を吸いに
きり姫の助けで城を脱出してみよちゃんを救いに
救出できたが吸血鬼に目をつぶされて見えないまま敵地に向かっている
青海はお手伝いに化けて城にもぐりこみチャンスを待っている
見えないチビタンだが真剣勝負で吸血鬼の右腕を切り落とす
城に逃げたのを追ってチビタンは門を入ろうとするが部下のこうもりたちがピストルを手に待ちかまえる
青海が下から穴を開け部下達を地下水へまっさかさまに落とす
万事窮した吸血鬼だが姫のほおに出来たコウモリ型あざを取るためにはチビタンの飛竜剣と薬を交換しようと申し出る
泉まで導き毒の方を飲ませようとするのをふくろうが教えて吸血鬼に切られる
剣を持って飛び去ろうとする吸血鬼にチビタンが投げた岩が当たり、飛んだ剣で残った腕もばっさり切れ谷底へ真っ逆さま
7月号では
太閤殿下がなくなり、哀しみのきり姫
チビタンの兄望月三郎がスパイ容疑で処刑されようとする、チビタンは兄の嫌疑をはらすため立ち上がるが・・
(101021)
◆
野呂新平「チビタンこぞう」59年
1月号
徳川方の知恵袋彦左衛門が怪ロボット、モジラを利用して大阪を攻めようと考えモジラをもらいうけに行く
2月号
モジラを手に入れた彦左衛門は大阪へ飛ばし木村の姫を人質に取る
姫を運ぶカゴが橋に通りかかった時、橋下から板を抜いてチビタンがカゴの姫と入れ変わる
カゴを持ち上げたモジラの中へ姫が取り込まれるはずが出てきたのがチビタンで大暴れ
3月号
大阪城に足跡だけ残る透明人間があらわれ大騒ぎ
秀頼公の命を狙う忍者かも知れない
一方、城の外でチビタンを訪れてきたみよちゃんが身投げしようとするアメリカ人に会う
アメリカの探偵でかくれマントの怪人を追ってきたが大阪で逃げられ町中探して見つからず死にたくなったという
城の中も探してみてはとチビタンの所へ行くと問題になってるくせ者だとわかる
みよちゃんのアルバイト真空掃除機で吸い寄せると見事にマントを吸い取って怪人も御用
お礼にチビタンはバットとグローブをもらい、おもしろそうだからと
秀頼がチビタンに習ってきてという
風雲急の大阪を後にしてチビタンはアメリカへベースボール留学とあいなり3年になる連載も終了
(101022)56年7月、どくろ怪人と爆弾小僧はこばと城乗っ取りに失敗して、さくら姫がかわいがるウサギを盗んで逃げる
これを囮に姫をさらおうとするが、チビタンが活躍してウサギを取り返す
57年5月
ここでチビタンは海賊船で船長スコッチと戦っている
ようやく倒したスコッチの道具空飛ぶじゅうたんに乗ってに天守閣に捕らわれた青海坊主とさくら姫を助けにひとっ飛び
金星の金おやぶんという異星人まで登場してガマガエルに化けたり、町に3匹のゴジラを誘導したり
翌58年「日の丸」になって6月号、コウモリに襲われ目が見えなくなったちびタン、吸血鬼の城に出向いて青海ときり姫を救い出し、正しい水で目を洗うと呪いがとけ見えるようになる
この大コウモリは「ひとりぼっちのスズラン」蜘蛛姫が操る大コウモリと同じ感じ
7月号ではせっかく兄に巡り合うが豊臣方の連判状を奪われ敵のスパイだと沼に沈められることに、兄を救いに走るちびタン
(090328)
野呂新平「チビタン小僧」
「日の丸」59年1月号11P、馬賊の頭、白虎から買った馬が伊達政宗から盗んだものでチビタンは伊達軍に追われる
後で文句を言うと、白虎も豊臣方の末裔とわかり馬ももらって協力し合うことに
徳川方知恵袋、彦左はガマ仙人の所へ出向いて巨大なカニロボット風の怪物モジラを譲り受けようとする
3月号は
野呂さん「チビタン小僧」終了
徳川・豊臣の争いの設定のはずが、野球をアメリカに学びに行くというチビタンを殿はじめみな親しく見送るという変なラスト(090630)
◆
野呂新平「どんぐりばんざい」56年
「おもしろブック」7月号より連載が始まる
どんぐり学校は青木先生が奉仕的に開いている学校
身よりないこどもたちが世話になっているが資金が不足し
金貸しの権三からしきりの催促、返せないと馬を取り上げると言われる
金を作るため六郎太たちはどんぐり一座を立ち上げ芝居をしてまわる
8月号付録48P
どんぐり学校の馬あおが借金のかたに馬肉にされる
金を稼ぐため六太郎たちはどんぐり劇団を作って巡業していたが
伊豆の天城で六太郎が別荘青成氏殺しの犯人と間違えられて警察で取り調べ
ガマ公たちは真犯人を見ていたマンドリン弾きの親子を見つけて六太郎は解放される
青成氏の娘が父と白蛇参りをする約束をしていたと知って心優しい六太郎は滝まで連れて行き、強盗犯人一味を発見
牛殺しのゴンという強敵がいるが頭突きのゴンズイくんがかけつて
親分の般若面は拳銃を乱射するが、カンパチくんは石にみんなの似顔絵を描きあたかも頭を出しているように見せ弾のあるだけ撃ち尽くさせる
親分を追いつめ追いかけ古寺の隠れ家であと少しで取り押さえというところ
大きな仏像が機械仕掛け、親分の操縦で六太郎をにぎりつぶそうとする
(この項目のみ111116)
9月号では
悪人般若と対決する六郎太たち
怪大仏が現れみんなが握りつぶされようとする時
般若が奥にひきこむと大仏の力がゆるむ
大仏を動かしていたのはかつて「どんぐり学校」で学んだ上級生一郎
当時は青木先生の考えに反発、反対を押し切り飛び出し、悪人一味となったらしい
飛び出す時、ずぼんのベルトで先生をたたいたのが原因で目が見えなくなったと聞き、反省しみんなを解放する
大仏を制して般若を倒すことができ元の学校に戻るが
やはり資金不足のため、ガマは相撲取りに、六郎太は新聞記者になることに
10月
青木先生の実家に泊めてもらい入社試験を受けた六郎太
大力が認められ早速取材の手伝いに
モサさんと銀行ギャング事件にかけつけてると相手は上京した時、駅でおのぼりさんだと六郎太に因縁をつけてきた二人組だった
その力でギャングをねじふせ大手柄
11月
モサ記者が行方不明になり怪しい宗教団体コロリン教を調べに出かける六郎太
泊まりのつたや旅館の娘が自分にそ
っくり
コロリン教の手下がつめかけた時は娘に化けて旅館から出る
12月
本寺にしのびこみつかまっているモサ記者を助ける
また旅館の母親がかつて息子が行方不明になった時からコロリン教を信じて寺に詣でていたが
教団側でこどもをさらっていたとわかり、それが六郎太だとも判明
旅館の娘は自分の妹だったと大ハピイエンド
どんぐり学校にもどってお祝いのケーキ、青木先生も目が見えるようになって物語も大団円
1月より野呂さんは時代劇「おれは猿飛」に、三等身の人物でかなりユーモア主体の内容になっている
(090219)
◆
野呂新平「おれは猿飛」57年
「おもしろブック」57年1月号から連載
57年「おもしろブック」拝見時には「猿飛佐助」だから話もわかるしとあまり熱心に読んでいなかったがさすが野呂さん
新年の御前試合にまぎれて曲者自来也が殿を暗殺しようとしている
2月号
ごえもんの上役金吾秀秋は徳川方のスパイ
幸村がそう主張するが認められず悔しい思いをする
猿飛は諸国の様子を探りに出かけることに
3月付録
信州から五右衛門を伴い江戸へ向かう猿飛
徳川将軍の持つ連判状を盗むのが目的
江戸を守る天竺徳兵衛という妖術使いの忍者と自来也
江戸への道のりで寺の和尚がばんだえもん
彼の助けも借り江戸へ乗り込むが、徳兵衛が察知する
そんな時、荷車の下敷きになっている男と悲しむ娘おさきぼうの姿を見て荷車持ち上げをしてやる
身動きできないため徳兵衛につかまり江戸城に連行される猿飛
感謝のおさきぼうも手を貸しばんだえもんたちも城に乗り込んで、連判状が殿のちょんまげにあると知って見事奪い取って逃げ去る
4月号
大坂城への密書を託された猿飛
白虎の親分とすりのお百が狙うのを見破る
ばんだえもんが徳川方につかまって網かごに入れられ護送されてゆくので救ってやりたい猿飛だが
10月号付録
徳川方に攻められ、無理に戦闘に及び城下町の人々に戦火に巻き込まれることを憂えた幸村は自分から城を出て山城に落ち延びる
江戸から柳生十兵衛と幽鬼斎が幸村暗殺に向かい猿飛たちと対決することになる
58年は
秘宝こけし爆弾を奪いに江戸城に侵入した猿飛、武士たちに阻まれ手傷を負い退散
しかし金庫は空いていて、お七姉さんというのが盗み出している
追うとあじさい変化とか幻術でけむにまいて
お七の狙いはこけしを猿飛に渡す代わりに忍術で手助けしてもらうこと
海賊の手下になりたくない猿飛だが江戸軍が追ってきてやむなく船に
事情を詳しく聞くと、海賊船でなく元貿易船、八幡船首領の父が南方で海賊に捕らえられていて救い出したい
それには猿飛の忍びの術が必要だと
姿を消して敵砦に潜り込む猿飛、3月号付録で終了した模様
(090219)
◆
野呂新平「チコちゃん」
「少女ブック」59年2月号
一話完結のユーモア作
父が海外航路の船長、チコちゃんは母と二人暮らし
親友のスガちゃんは少しこぶとりの気のいい女の子
その兄さんが朝から納豆売りのアルバイトをしている
出会ったチコちゃんには妹に内緒にしてくれと頼む
それもそのはず、妹通う聖白バラ女学院では担任の三田先生が冬山スキーに行く生徒に手を挙げさせている
スガは苦しい家計を考えると手を挙げられない
兄は妹を行かせてやるため費用2000円を捻出しようとバイトを始めたのだった
その納豆が盗まれどろぼうを追って学院まで来たがスキー募集の場面に出くわして手元には1000円しかない
それを聞いていたどろぼうはかえって1000円貸してくれるという妙な展開に
冬山では随行の慌て者女校長、スキーは初めてで熊に押されて上から雪だるまになって下ってくるという案配
(090111)
8月号15Pには哀しい挿話も
校長は戦争中、マレー戦線にいて両親とはぐれた少女を娘がわりに育てていたことがあった
クワラというその少女とも敗戦で別れなければならなかった
クワラはその後、父ジャカルノと巡り会い(今では閣下となった身分)成長する
しかし今では病身のクワラ、かつての母に一目会いたいと日本に船で来るが東京湾で意識が途絶える
校長が駆けつけた時かすかに意識を取り戻し再会を喜ぶのもつかの間、帰らぬ人となり海葬に伏されることに
9月号は高知編、スガのいとこが急に目が見えなくなり大騒動になるが手術が成功して回復
「少女ブック」60年1月号
チコちゃんはいつも通りの生活のペイソスにユーモア交じりの内容
チコの兄太郎は警官をしているが、今度結婚することになりお嫁さんをチコ、スガたちが迎え列車で戻ってくる
三田先生は太郎の先輩として厨房まで手伝ってくれる、母は実の母ではないがここまで育った太郎を見て感極まる
(090111)
野呂新平「チコちゃん」完結周辺
60年5月号では
スガ家出してくるのは、母が家を飛び出したから
その原因がまたささいなこと
母が作ったあんころもちで父が入れ歯をくっつけて呑み込んでしまい医者に行ってレントゲンを撮ってもらう大騒動
もちを出したのが悪いと口論になり母は悲しんで家出してしまうというもの
川に身投げしようと飛び込むと浅くて沈まない、川の中に落ちていた袋を拾ってみると
なんと、昔チコちゃんのパパが妻に贈ろうとした指輪が入っている
約束の指輪を買った帰りに自転車でぶつかられ川に落としたというパパの言葉をその時は酔っていたから嘘だろうと疑ったままだが、彼がなくなってからこんなに時が経って偶然見つかるありがたさを霊前に感謝するママ
スガちゃんの所も仲直りした様子でめでたし
6月号は
チコちゃんのおじさんは漫画家でパリに行くことになった
おじさんはチコちゃんのママの妹と結婚したが、仕事が忙しく妻にかまっているまもなく彼女は病気でなくなってしまう
生前、漫画家の妻になるものじゃないとこぼしていた
今度も小さな娘セイコをおば(チコちゃん母)に預けて行くと言うんだから
おじさんの乗る飛行機に怪盗ゼロが乗り込み飛行機を乗っ取ろうとする
銃を出して乗客を脅したが、おじさんが呑気なものだから怒ったゼロが発砲する
幸い、身につけていた大型ロケットが身を守ってくれた
ロケットには妻の写真が入っていておじさんは無き妻を片時も忘れず大事にしていてその思いが命を救ったと泣かせる終わり方
7月号では
めいのセイコちゃん、スガちゃんにドドンパ踊りを習って楽しそう
あまり品のよい踊りではないからと迷惑顔のママだが
町内では夏祭りに備えて景気よいドドンパ踊りをやろうということになったが踊りの師匠がいない
隣町ではスガちゃんがリーダーとなって上達しているというのにと困り顔のみんなにチコちゃんはセイコちゃんを推薦
スガちゃん仕込みのドドンパを櫓の上で踊って町内みんな輪になって練習するほほえましい光景が見られすっかりなじんだセイコちゃん
こんな風に家族を巡る物語が続いて8月号では
チコちゃんがフランスに留学してバイオリンを習うというので急遽最終回
形見のバイオリンを兄さんが届けて
みんなの見送りがあって物語が終了する
あっけない幕切れに次連載はどうなるだろうと思うところだが
素晴らしい傑作「星の子」が9月号より翌年一杯連載
同時期「りぼん」連載の「ひとりぼっちのすずらん」と双璧をなす幻想性・SF要素を含む野呂漫画の傑作
自分としては月刊誌時代の至宝と呼びたい
ところでこの「チコちゃん」、日常、生活ユーモア作
毎回話が切れる形式はあまり熱心な読者ではなく、校長の娘が南方で預かった孤児だったとかけっこう情深く関連しているんだなと思っていたが
中期チコちゃんの兄さんを巡る話を読んだ時は認識を改めました
後半の兄さんは警察官で嫁ももらってめでたしというくらいで出てくるので気にしていなかったが
実はこの兄さんはやくざ稼業の不良だった
それがあれこれあって心を入れ替えて警官になる
元親分が脅してくるので指を落として決意を示すというシーンがあるんですね
58年ころの少女低学年誌で指を落とすという場面が描かれていたとは、驚きです
ほんわかした絵柄ながら、時々見せるリアルな絵に見られるように野呂さんは人間のリアルさを常に想定しながら諸連載を描いていたと思えます、敬服!
(091110)
◆
野呂新平「星の子」61〜62年
61年の「少女ブック」では最も注目される連載
61年8月号で長期連載の「チコちゃん」もバイオリン才能を認められフランス留学することになり先生からバイオリンをはなむけにいただいて終了する
9月号より始まる「星の子」は当時としてはなかなか凝ったストーリー、絵柄も優れている
野呂さんの諸作でも一番魅力的なのがファンタジックでSF味も持ったこの作品ではないだろうか
新連載9月号は付録で本誌では読めず10月号2回目から粗筋を拾っていくと
10月号
紅島の駐在所では万作がやってくるかもしれないと警戒し嵐が近づく浜を見に行くと怪しい人物が
声をかけると拳銃を放ち警官は倒れる
一方すぎおばさんの家では浜辺で見つけた不思議な少女(キララ)と娘つねが話している
8時から9時の赤い星が輝く間、予知能力を持つことができ、万作が来ることを知らせる
11月号
警官を殺したと思いこんだ万作は崖の木に首をつって自殺しようとするが
そこに予知の一行が駆けつけ事なきを得ることになるのだろう
12月号は別冊付録で不明、1月増刊では野呂さんは「チョコレートがこわい」というユーモア作を載せている
62年文学館所蔵は少し飛んで5月号
紅島からさらわれたキララは港のおじいさんにやっかいなる
おじいさんは息子正一の命を奪った人食い鮫に復讐する機会を待っていて、キララの予知で鮫が港に近づいていることを知り、単独小舟で挑む
初めは鮫などいるはずもないと馬鹿にしていた網元も勇敢に挑む姿を見て、自らも海に飛び込んで加勢して鮫をしとめる
6月号
鮫退治に力を貸したキララに感謝しておじいさんは学校へ行く渡し船を出してくれる
今日も路を行くキララの前を子犬がはねたので拾おうとして車のじゃまになる
急ハンドルを切ってよけた車の運転手が大学生のお兄さん
今から丘の上の館、命が危ういという妹を見舞いに急ぐところ
キララは予知でその妹が死に神に連れ去られる光景を見る
死に神に抵抗すると妹を離して去ってしまう
太郎が実家に戻って部屋に行く
太郎は妹が死んだと思ったがクララが大丈夫と言うのでもう一度妹の寝室をのぞくと確かに生き返っている
カンナはキララが死に神を追い返してくれたと証言したので兄はじめみんな大感謝
7月号
この話が噂になって浜にいずらくなったキララは家を出ていく
暑いさなか、水がほしいと水売りに頼むが金をもたないためあしらわれる
そこに現れた怪人、水売りを殺したのを見られたとクララをねらってくる
女性タイムズの記者カッコーはキララを取材しようとスクーターで浜に向っている途中に倒れている女性を発見
キララのスクープも大事だが人の命が大切だと助けて病院に連れてゆく、その行き倒れがキララだったわけだが
8月号
縁あってタイムズ新聞社に勤めることになるキララだが
カンナの兄が国道で植物人間に会ったと知らせが入りかけつけると、あの水売り殺しの怪人
兄がひからびた男を車に拾ってやったところ雨を含んで甦ってきたので間違いないと言う
そこに怪人が現れキララたちは港に逃げ込む
9月号
ここでの逃走アクションがなかなか見物、構図も巧みで、その絵を一枚コピー掲載
キララを船に追いつめるが塩水を飲んで乾ききり真水を求めて逃げ出したところ、ますらお新聞記者に写真を撮られる
新聞社ごと破壊しようと迫る植物人間
10月号
植物人間エンガチョは下水道をたどりますらお新聞社地下に到着
11月号
みみず大の回虫を水道管にはなすと鯨大の怪獣になり大暴れ
キララはとうとうエンガチョにつかまってしまうが
12月号はなく新年から「怪盗白バラ」が始まるのでキララはエンガチョを退治して星に戻っていったのでしょう
(090210)
◆
野呂新平「ひとりぼっちのすずらん」61年
:「りぼん」61連載
舞台は信州伊那の終点飯田町
江戸では官軍が侵攻して戦の最中、母は家をたたみ一人娘すずらんを連れて飯田町で機織りの女工になろうと馬車を乗り継いでくる
飯田町寸前の川では橋板がはずれていてこれ以上馬車が通れない(橋横のそば屋が旅人を足止め
して客にしようと仕組んだ悪事)
そば屋で食事をすることにしたが、娘連れでは女工に雇ってもらえないと聞いた母はそば屋の薦めですずらんを預けることにする
食事代と部屋代を払ったがずるい主人ガメ松はすずらんを女中として使う
そのころ奇特な医者が村で青空学校を開いている
そばを通りかかったすずらんの聡明さに親身になってくれる青空先生
薪拾いの仕事はどうなっているのかというガメ松の叱責に大量のたきぎを背負うすずらんごと先生が背負ってしまう
この怪力を見てこの地に新しく赴任してきた白川警部はこれだけの力持ちはかつての脱獄囚だけだと怪しむ気持ちを大きくする
3月号
母が病気でもう助からないだろうと言われるが、青空先生の尽力で死に神から呼び戻し生き返る
村では青空学校校舎をみんな力を合わせて建てている
すずらんの母が退院してきたら花守になってもらう予定にしている
そんな折、橋板を抜いているのを警部に見つかりそば屋一家は夜逃げすることにして荷物持ちにすずらんも連れて行く
4月号
ガメ松たちは追手がかからないよう魔の山を越えて逃げようとすると大コウモリが現れすずらんをさらってゆく
5月号
魔の山城の主人は魔女姫、すずらんは城の召使いとしてこき使われる
どれいのキューさんはかわいい男の子
自分の分の米も食べさせてくれたすずらんに「生まれてはじめてやさしくしてもらった」と魔女姫の正体がスパイダーで360歳にもなると教える
一方、ガメ松を追った警部は山崩れに遭いつぶされそうになったのを怪力の青空先生に救われる
6月号
すずらんを追う母、そこに通りかかった怪傑ゾロ風の印旛の伊太郎は青空先生の旧知らしく先生を捜している
「すずらんを助けに魔の山へ向かった」と言うと青空先生の手伝いをしようと一走り
お城では魔女姫が近づく敵を察知して棺桶から起き出す、顔が老女の容貌
地下の井戸にコインを投げるとそこに住み着くデモンが若い顔にしてくれる
お城は山と同じ色に塗られているのでこちらから呼ばない限り見つからないと言う魔女
すずらんはウルフに見張られていて声を出すとのどをかみ切ると脅されている
7月号には「ご存じまるみちゃん登場」
「まるみちゃん」というのはかつて「りぼん」で連載されていた江戸時代ユーモア作「まるみちゃん」のおてんばヒロイン、すずらんとそっくりなんだけれど
道中出会ってかつての親友と認め合った伊太郎と先生は城に乗り込んだ
魔女の顔が老女に戻っていて急いでデモンの所へ、コインを増やさないと戻さないと言うデモンに「とっておきの方法を(すずらんの血を吸ってしまう)」と魔女が言うのですずらんに同情したデモンはただで
若返らせる
魔女はさらわれた若い娘になりすまし伊太郎・先生二人を部屋にとじこめる
母を慕うすずらんにデモンが井戸の底をのぞかせると娘を捜し求める母の姿が
母は江戸の役人の娘、いんばの伊太郎を追ってきたまるみをすずらんだと見間違え声をかけている
8月号
伊太郎・青空先生(重吉)の会話から過去が明かされる
重吉の父十兵衛は心ある地主で年貢の負担を江戸に直訴して処刑されてしまう
息子は医学に志し、沼田城の係つけ医師となる
ゆり姫の不思議な血が減るという病気は父の仇を沼田城と考えた重吉のしわざとされ地下牢へ送られる
伊太郎はその時の現場を目撃していて、血を吸い取ったのはくも姫(この城の魔女)だと教える
一方、魔女はカラスの大群をはなって母たちを襲わせる
逃げ出したすずらんも危機一髪だが
デモンがドラム缶を運び中へ匿いカラスから守り自分は入りきれず犠牲になる
9月号では母と再会するすずらん
10月号、付録でパス
11月号
くも姫はまだ追ってくるが魔の山からは逃れ里に下りてきたすずらんと母
母が黄金のお守りを持っていると聞いたガメ松は母の秘密をばらす
すずらんは母が白鷺のような女性から預かった子供だった
動揺するすずらんはガメ松の妻がほんとの母だと嘘も疑えず連れられるままに小舟に乗せられる
母は川へ落ち破傷風にかかってしまう
ここに馬車で現れたのが白川警部の息子太郎くん、彼もすずらんの良き理解者だった
すずらんを助け、血清を求め病気の母を町の病院に連れて行く
12月号
連れて行ったのは華族病院で庶民は相手してくれない
かつてのゆり姫が副院長となっていてその口添えで入院可能に
母に果物を食べさせてやりたいすずらんは新聞配達の仕事をする
クリスマスの贈り物を太郎がしてくれる
ここで飛んで5月号
男装の副院長が実の姉、その母伯爵夫人ふじ子が実の母
父桐之進は警視総監でスコットランドヤードに出張中
おばあさまがもくれん
お屋敷に引き取られ幸せに暮らすすずらんを見て一人身を引く母
6月号
港にはパロット船長の黒死船が接近している
船にペストねずみがいるのを発見した母がさらわれてしまう
くも姫はパロットと組んですずらん・ゆり姫を襲おうと企んでいる
すずらんのお披露目舞踏会が近づいてきたが、「招からざる客」というくも姫からの予告状が届く
すずらんはゆり姫が着替えをする所を見て首にくもの形のあざを見る
かつてくも姫に吸われた跡でこのため結婚もせず男装で通していたらしい
母ふじ子がすずらんに打ち明けたのは、くも姫に狙われる血筋であることを知られたくなくて重吉が処罰されるのに事実も告げられなかったし
もう一人の娘も犠牲になることを恐れすずらんを預けたのだという悲しい事実
9月号
浜辺の小屋に閉じこめられた母にペストねずみの群れが襲いかかるが伊太郎に救われる
まだくも姫は船から狙っているので、帰国した警視総監は警備を1000人にして守っている
いそがしく動き回る総監の車にぶつかりそうになったのはまるみ
小学校に入ることになり、すずらんと並ぶと双子のよう
木曽谷のそば屋ガメ松娘トラ子も入学してきて
すずらんを見つけると女中にしていた子供だとさげすむ
10月号
伊太郎は母を助けた時ねずみにかまれて死んでしまう
死に際、重吉に沼田城主が県令となり、現在は警視総監になっていると告げる
一方すずらんは姉ゆりのくもあざを消すことが出来るのはかつて罪にした重吉という医者だと教えられ
それが青空先生だと悟る
この後は確認できないですが、くも姫は太郎・先生の活躍で退治され
ゆりもあざも先生が直して大団円を迎えるという
あっとすずらんの母ですが、まるみちゃんをすずらんとして幸せに暮らすという結末か
62年中に終了したのでしょう
野呂さんの「星の子」と並ぶ大傑作
'(090411)
◆
野呂新平「怪盗白バラ」63年
「少女ブック」63年1月連載開始
あやしげな3人組が福島県浄土平の潮(うしお)黒天のかくし館を探すところから物語はスタートする
元水夫長のボースンと手下はやぶさ、あなぐま
10年前、船の一味が船客の村上男爵が持つインカの宝在処を記した櫛を狙って男爵を殺したのだが船長黒天が独り占めにしたと逃げた船長を探しに探していた
黒天は妻と赤ん坊を逃がして迎えうつが一味に撃たれてしまう、「財宝はなかった」と言うと3人組は櫛を求めて妻達の乗った馬車を追う
入れ代わり屋敷に向かっていたのが、男爵の息子(10年前海に飛び込みアンデス王者コンドルの船に拾われに育てられた)で今は「白バラ」と呼ばれる義賊になっている
馬車に追いついた一味は赤ん坊は足手まといと捨てて妻を連れ去る
事情を知って追いかけてきた白バラ、赤ん坊を取り上げ育てるようになり10年、赤ん坊はすみれと呼ばれる美しい娘になった
日本にボースン達が久しぶりに入港した情報を受け、手下のスリのツタと三吉を港に張り込ませている
3月号
女スリがボースンの持つ櫛をする、気付いた一味に追いかけられて電話ボックスへ逃げ込む
白バラが現れて救い出し、櫛はすみれに戻す
白バラに追われたボースンは通りを走る馬車に飛び乗り運転手を落とし乗っ取るがそれが黒天を乗せた囚人列車
馬車にひかれそうになって転倒したすみれは記憶を失う
4月
馬車を乗っ取ったボースンは黒天に足をつかまれ馬を操れず馬車ごと崖から海へ落ちてしまう
すみれはさまよううちに悪い連中に拾われ働かされるがある時逃げ出す
5月
悪人にだまされたてきたのですみれは人が信用できなくなる
白バラが見つけてくれるが彼のことも記憶になく悪人と勘違いで逃げだし、線路に出て伝って歩き出す
橋まで逃げたところで汽車が近づいてくる、よけるため足を踏み外し橋桁の下にぶらさがったショックですみれは記憶を取り戻す
(090211)
◆
野呂新平「さゆりちゃん」
「りぼん」63年連載
さゆりちゃんのパパ谷博士は動物学者で家にはさまざまな猿類を飼っている
大学生の山上くんがさゆりの勉強を教えに訪れるところから物語りが始まる
娘が猿人で高く売れると知ったワンブル親分は大男ゴジゴジにさゆりをさらわせに行く
家に来たゴジゴジを撃退するが、散歩中の娘を捕らえようと間違ってチンパンジーのチンパちゃんをさらってしまう
かけつけた山上くんも捕まって、探しに行ったさゆりちゃんも閉じこめられるが
三人は巧に縄を解いてビルから脱出
一方、博士はさゆりたちが自力で逃げ出したとも知らず誘拐身代金を払ってしまう
そのころ、アフリカのサバンナ王国から大使がやってきて谷博士に探検を依頼する
家計を助けるため、母とさゆりは谷バレー教室を開くという幕間挿話が8月号に載り
博士は山上くんとアフリカへ向かい留守の間、ママの兄さんは刑事で仕事が忙しくなり高校三年のトシ子と小学校6年生のヨシ子を預かることに
ヨシ子はわがままな性格だが、アヒルのおばさんが子アヒルの一匹ガアコに普段厳しいのにイタチが狙ってくると命をかけてガアコを守るのを見て
自分がいなくなったのを井戸に落ちたと思いこみすぐさま井戸に降りようとするさゆりの母の優しさを見て心を開いて行く
そんな挿話があっていよいよ物語が佳境に
10月号では博士がアフリカ奥地で行方不明になったという知らせが入り、さゆりたちがアフリカに向かう
サバンナ王国の王・王妃はどことなくさゆりに似ていて、十数年前行方不明になったこどものことを話題にしているし
さゆりは谷博士がアフリカ奥地で見つけてきた孤児でそれゆえ猿人という噂も立ったのだからさゆりが最後は王女だったという感じを匂わせている
さゆりは奥地に入り部族に捕まるが、谷博士の娘と知って歓待
かつて博士が子供を拾った事実を聞いてさゆりはやはり博士の子供ではないと知ることに
酋長の話では博士は巨大な豹の怪物に捕まっているらしい
12月号はなく不明だが、豹から博士を救い出して、さゆりの出生もわかって完結したことでしょう
(090824)
◆
野呂新平「バッチリ天使」63年
マーガレット63年16号より新
連載
バッチリ天使と呼ばれる「明日テルコ」を主人公とする小学校ユーモアもの
かつての「チコちゃん」をもう少し現代風、活発にした感じ
若杉先生はハンサム、弟の若杉くんがクラスメート
テル子の親友はカモちゃんという少し太め
新任の英語の先生、スミス女史はとっても美人
19号では台風の夕方、船に住む小さい子供を送っていくと船には両親もいなく嵐も強くなりしばらく一緒にいてあげるうち船が沖に流されてという大騒動
横のガラスにSOSを出して救出される
23号では学校の彫刻の下に地下道が通じていて金庫破りが侵入、先生の月給をそっくり盗んでいこうとする
テル子たちが見つけて泥棒退治
男子校、ますらお学校と一時同居することになり、柄悪い茶借ガメ松(すず蘭のガメ松を子供風に)とやり合いびんた合戦
手にたっぷり唐辛子粉をつけたテルコが圧勝
28号ではハンサムな転校生に胸をときめかすテルコ
(090507)
「バッチリ天使」
「りぼん」掲載の「まるみちゃん」のような小学校ユーモアもの
前に比べるとしんみりするところが少なめでからっとしている
もう少しテルコと若杉くんの恋愛めいたエピソードがあるか、幻想性があったらもっとよかったかな
ぐっと詰め込んだコマは64年にもなるとストーリーを語るには狭苦しいか、ユーモア作としか映らないのがとても残念
年末号ではスミス先生と若杉先生が結婚
年開けた3号では作者野呂さんが校長先生の弟として登場して、アトリエを姉の家となりにかまえたが怪物が出てとテルコたちに泣きついてくる
様子を探ったテルコは怪物の巨大な足跡は木の根もとの置物を利用して校長がつけたものですべて弟を怖がらせようと仕組んだこととばれ
てしまう
子供の頃、おばけで脅かしたのを思い出して隣に越してきたのを機会にびっくりさせてやろうとしたとわかってお笑いのうちに幕(090702)
◆
野呂新平「いたずら王子」64年
「週刊マーガレット」7号より連載
13号は、隣国の王妃さまがやってきて幼い王女は王子と遊び仲間に
町でやっている縄跳びを見てみまねでやろうとするがスカートがじゃまして
王子がスカートを頭
の上で結んで、目の部分二つくりぬきタマネギの化け物みたいになって飛んでいる
◆
野呂新平「ロビンちゃん」65年
王夫妻が悪代官に攻められ、娘のロビンちゃんは森に逃げ込んだ
そこは山賊の根城になっていたが事情を聞いた彼らは王を助けるため力を貸してくれる
◆
野呂新平「Mr.カンクロー」67年
「週刊マーガレット」25号より新連載、40号頃終了した様子
カンクローは身よりないカラス、セッちゃんに拾われて家へ連れてもらうが
パパがとってもけちで住ませてくれるかどうか心配
幸い家では長男の大学生ジン六がドイツ語苦手なので教えてくれる学友を募集している最中で募集張り紙を見てカンクローが引き受けると言い出す
なんとドイツをさまよっていた頃、ハイデルベルグ大学町でドイツを習得したという
そんなわけでセッちゃん一家の世話になるカンクローの毎回ユーモア騒動が始まる
オウムのベラ子も一家に加わりカンクローの弟カラスたちも合流して大にぎわい
33号は
パパママ25周年結婚記念の日、パパが忘れているので怒りのママ
みんなで祝おうとプロポーズの場所、房州白浜へカンクローたちの手はずしたヨットで出る
プレゼントの金の指輪をその時落としてしまったという思い出話を聞いたカンクロー兄弟は浜をくちばしでつつきまくり
見つけたのはよいがなんと高いはずの指輪は鉛の金メッキとわかってまた怒りのママ
35号では海水浴に出かけたセッちゃんがサーフィンするのに鮫が出て向かってきてトンカチでたたいて退治する
続いてやくざ三人組が現れてセッちゃんをさらって売り飛ばそうとする
カンクローがライターで火を噴きふせいでいるうち弟カラスが大援軍を連れて三人組を浜に吊してしまう
36号ではしゃべるカラスと話題になりTV出演するカンクロー
画面に映っていないカンクローの元先生カラス(すでに物故している)まで登場してカンクロー賢いところを披露する
ベラ子への愛も高まるカンクローというところでこの後数号連載があったはずだが・・
(00923)
◆
野呂新平「王女ミラー」67年
「別冊マーガレット」、くだん書房のリストによると3月号〜9月号(7月はない)で連載されたようです
6月号は見落としてしまっているので
連載初回の3月号
王女ミラーは霊界
の王女
鏡を見て普通の世界にあこがれる
何かのひょうしにこの世の美男子が鏡を通じてミラーの世界に迷い込む
美しい彼に恋をしてしまう王女
彼の方も王女を慕うが
どうせ同じ世界に住めない二人なので侍女は
9月号では絵が幾分粗め
昆虫採集をしていて霊界に迷い込んでしまった女の子
彼女と親しくなったミラー
女の子が帰るのに何か欲しいものはないかと聞くと学校でみんなに見せる時自慢できるような珍しい昆虫がほしいという
ミラーは大男ダイダーラを呼んで珍しい昆虫をつかまえるよう命じる
女の子は鏡をすりぬけて戻って行く
学校に行く日になるが約束の昆虫は届かず学校に直接送られるという
ミラーがダイダーラにわけを問うとつかまえたのが大きくて校庭にはりつけることにしたという
それは珍しいはず、昆虫採集の獲物は巨大なモスラ一匹
(110624)
◆◆
羽黒高雄「ファイトマン」60年
まず他作は見たことのない羽黒さん
「少年クラブ」7月号より連載
絵物語風絵柄で描くSF作
ミグロ星に滅ぼされたラリ星人は星から脱出して宇宙船で航海しているが、それをもミグロ星人が襲い、子供だけを緊急避難ロケットで逃す
一年の旅の間、ロボットが赤ん坊を育て、地球に到着する頃には一通りの知識、体力を身につけ、父博士が連絡を取り合った佐島博士の所へ向かう
地球ではファイトマンとしてスーパーマンのような活躍をするが、ミグロ星から一人追ってきて彼がはなつ怪鳥ロボットや巨大ムカデと戦い、最後はかけつけた父と宇宙に戻ってゆき11月終了
橋本よしはる
「草笛探偵」
「おもしろブック」57年
絵柄はあくが強い感じ
猫山邸の娘こゆきがさらわれるところに出くわした草笛
草笛を吹くとアイデアが浮かぶという少年探偵
1月号付録48P
「草笛探偵」は1月号では一話完結だが「シリーズ」となっているから連載開始と意識されていたのでしょう
57年中頃が橋本さんの大活躍時期で1月号では粗さの残る絵が6月頃にはなめらかでアクのある独特の雰囲気を持つようになる
56年には「道明寺探偵」も始まっていて、トリック・からくりには意外性のあるおもしろい素材を盛り込んでいた
ここでも、タイトル怪力光線とは予告した相手を自殺させてしまう光線銃のことで、奇抜な発想が生きている
金森氏を訪ねてきた怪しい老人蛇田は500万円出さなければ自殺させると高言してさる
予告通りその時間になると金森氏は護衛用のピストルで自分を撃って死ぬ
ショックの息子はここで少年探偵草笛くんに依頼することに
ちょっとニヒルな風貌の草笛くん
「新聞で発明狂ピストル自殺」の記事を見つけると、草笛で「箱根の山」を吹きながら研究室を訪問し、殺人光線のメモを見つける
光線銃を買った蛇田が博士を殺害して事件に及んだと推定した草笛くんは、次の鮭鱒産業社長事件で、光線銃に応じて本人を狂わせる機械が社長の服につけられていることを発見して殺人を防ぐ
追いつめられた蛇田は車で追突死して、事件は解決する
(111118)
かつて夕霧博士が開発した「悪魔のよだれ」(人間の心をおかしくする薬)を横取りしようとした助手の猫山郷三が薬共こゆきを奪っていったというのが事実
今回は博士がこゆきを助けようとしていたのを草笛が見て事件に関わっていく
猫山は本拠地に乗り込んきた草笛探偵に「よだれ」で対抗するが草笛探偵には薬が効かず爆弾をセットして屋敷ごとぶっとばす計略を
(4月号付録)よだれではロボットにならなかった草笛探偵は化石銃を奪い猫山を待ちかまえて化石にしてしまう
ところがしかけられた爆弾が後1分で爆発する
戦いの疲労と爆弾への焦りで意識を失う草笛
上手い具合に探偵志願の強力くんが助けにかけつけ霧島博士の協力もあり爆弾は解除されことなきをえる
猫山の部方たちはボートで逃げ出していて、化石になったはずの猫山もいない
ボートは上に覆いがあるとのことでどうも海にも潜れるものらしい
しばらくすると金塊を積んだ貨物船が浮遊機雷で沈没する事件が起こる
猫山たちの仕業とにらんだ草笛は船で現場に急行するが
船員になりすました猫山甥の三毛山につかまり拷問を受けロボット剤を飲まされるが
薬の効かない草笛は・・
(090221)
◆
橋本よしはる「スーパー探偵長(金剛太郎)」57年
「少年クラブ」1957年4月号より7P新連載
知恵のある猿モン十郎を仲間に活躍する探偵もの
青木博士がなぞ
の死を遂げる、続いて弟子の当間博士もなくなり事件は複雑に
原子爆弾を無力化する発明を続けていた博士だがそれをねらう国際スパイ団IASが犯行の裏に暗躍している様子
博士の娘孝子が連れ去られ、探偵長が追っていく
モン十郎は敵との抗戦で犠牲になる
探偵長は孝子を取り返すが、一味の18号は謎の物体のため死んでしまう
IAS団に逃げられたものの、スパイ団の本拠は謎の物体のため壊滅してしまう
あまりあっけない幕切れだったが青木博士の生み出した新生物は恐ろしい威力を秘めていた
奇怪な白い布(カーテン)のような塊が飛んでくると人間が死んでしまうという不思議な現象が起こる
それは特に高音にひきよせられて・・
(090602)
◆
橋本よしはる「スーパー探偵長 金剛太郎」57年
「探偵科学ブック」(少年クラブ8月号付録)所収48P
他にまんが集団「怪盗ジゴマ」(桜井はじめ、カゴ直利あたりの合作か)
小山勝清「彦一とんち捕物帖」石田英助絵がそれぞれ48P
「金剛太郎」は
青木博士が密室で殺された
IAS陰謀団の仕業と見て、UABC組織から依頼された金剛探偵がリビアへ向かう
飛行機は途中のホンコンで撃墜されてしまう
ルン博士が助けてくれるが、金剛はIASにつかまり、サルのモン十郎を人質に絞め殺すと脅し、組織で働く科学者たちの名前を問いただす
殺人カーテンが現れ、IASの手下たちを殺してしまう
この殺人カーテンは正悪関係なく生き物を殺害するらしい
ナナップ博士に救出された金剛探偵はリビアへ到着し、水爆発進を阻止しようとA基地に潜入した
ここでの働きを見て金剛と呼ばれる理由がわかる
金剛太郎は鉄の腕を持ち、ロケットの金属でも打ち破る
あいにく東京向けの5号機ミサイルは発射してしまう
ミサイルに飛び乗っていたモン十郎が中身を壊して海へ落として一段落
海へ落ちたモン十郎はかけつけたシュノーケル潜水艦に助けられる
IASは全滅したが、殺人カーテンはあいかわらず出没し
青木博士の忘れ形見、ソプラノ歌手の洋子さんがリサイタルの最中襲われ事切れる
同じような「探偵科学ブック」は2月号にもあり、そこには
藤子不二雄「奇岩城」64P
木山シゲル「ミイラ博士」64P
角田じろう「インドのつぼ」64Pの読み切り三編が収録されている
(120421)
◆
橋本よしはる「コックリ探偵」57年
「幼年ブック」57年5月号より
同年、「おもしろブック」でも連載を始めた橋本さんの少年探偵ものはふるっている
2年も母のお腹にいた小栗イガ助の息子は生まれるとすぐしゃべり英語まで話せるという天才ぶり、8年後には探偵として大人顔負けの活躍を始める
7月号では、空を飛ぶ二人乗りの装置を試運転していると変わった塔を見つける
塔の窓や穴からたこのような足が何本も出てくるので近づいてみるとサボテンみたい、食べるといろんな味がしておいしい
これは凄い発明だと感心していると、塔の中から火に包まれた巨大怪物がバルルバルルと叫びながら飛びだしてくる(090322)
「幼年ブック」57年8月号、おばけやさいの巻
パラソルヘリで赤いほのおの怪物を見届けに行くコックリ探偵と助手の大山さん
建物から出てきたサボテンの化け物は食べるとおいしい
建物に入ると主人に見つかり、わざとつかまって何をするか探る
主人は野菜を怪しげな薬で促成栽培している、コックリ探偵は宇宙のウラン人だと見破る
ウラン人ブラリンコンは円盤で来た一味から残って地球で一仕事するらしい(10人子供を星へ連れてゆく)
二人を催眠音楽で眠らせて町へ地球のこどもをさらいに行く
音楽が効かなかった探偵は抜け出してヘリで再び町へ戻りブラリンコンを発見
正体ばれたブラリンコンは一人だけでもコックリ探偵をさらって宇宙船の到着地までかける
大山さんが自衛隊に連絡して、宇宙船を撃墜してこの話、完結
(110205)
9月号は、あぶく沼の化け物の正体をビニールででっちあげた巨大な代物だと見破るという話で、科学分野のしかけもたっぷりで楽しそう
◆
橋本よしはる「道明寺俊介探偵日記」56年
「少年画報」11月付録
連載は7月から始まっているらしい、今回は「謎の下宿人の巻」完結編
強盗犯人九鬼十郎は冬木博士を誘拐して整形手術をさせる
隠れ家の下宿にはしばらく留守にしていると言ってあるので潜むようにして手術にのぞませる
一方、俊介探偵は犯人の乗った車がレンタカーだとつきとめて怪しい付近を捜索
下宿に目を付け、水道屋になって探りを入れ
さらに変装して隣の部屋を借りて録音し、人が潜んでいることをつきとめる
博士の甥伸也少年も手助けに来て警察と連携して九鬼を逮捕する
活躍した伸也くんは以後も助手として働く
アクション少なく、探って行く過程がなかなか真に迫る
絵柄はこの時期から独特の写実タイプ
(100525)
橋本よしはる「道明寺探偵」58年7月
やけに腕足が長い絵柄は外国絵が由来か、顔つきも実写タイプをくずした風でユニーク
「草笛」「金剛」「コックリ」と探偵ものが中心の橋本さん
本丸とも言える「少年画報」連載作は初めての見聞
神成博士の発明、人工頭脳を狙う赤い手型という国際スパイ団
戦車も繰り出しているから相当な組織
道明寺探偵と助手の伸也くんが追いかけて迷路の森へ
森の中の本拠地はもぬけの殻で、博士も到着して聴音マスクで敵位置を探る
敵戦車が機関砲を撃ってくるので近づきがたいが
人体操縦器で運転手を同士討ちさせ、ついには奪われた人工頭脳を取り返しこの巻終了
(100505)
◆
橋本よしはる「疾風鞍之助」58年
「痛快ブック」58年5〜12月号に連載
与力の息子鞍之助は鷹の羽という名前で活躍する
江戸では猫の目怪人が現れる
幕府に恨みを持ち騒動を企てる典医が配下の武士をつかって捕らえた人間に次々猫の目を植え付け魔人に変えていく
多くの黒猫を飼っていて念力で自由に操っている
6月号では鞍之助も捕らえられすんでのところで手術を施されるところ
意識を取り戻して向かっていくと
実験中の壺が刺激されどろどろの怪物が出現
たちまち猫を飲み込み骨にしてしまうどう猛さ、そんな怪物が鞍之助に向かってくる
配下の武士達も典医の雨だれ屋敷に戻ってきて万事休するが・・
12月で典医の悪事をくじいて物語は終了する
◆◆
長谷川町子
「仲よし手帖」上下(94P2巻)
両親が北海道に赴任するため祖父母の所にやっかいになろうと上京する中学生ウメコ
サザエさん初期の画風で6等身大、ウメコはカツオを大きくした顔つき、中学でできた友達マツコとタケコのうち背が高い方のマツコはワカメを大きくした感じ
3話で学校休んでいるテルエの家に見舞いに行くと母が病気で看病、出てきた家族はみんな下駄ばき、昭和20年代前半は家では下駄履きなんだ
待ち合わせに遅れたウメコのわけを「ブラジャーを探していたんだ」とすっぱぬくところなんて家ではしてなかったのか
朝日新聞連載「サザエさんをさがして」ではないが当時状況の方が内容より目につくなぁ
下巻では英語塾の月謝が200円で安いと出てくるが今川焼き12円とあり、今なら120円として2000円感覚?
(090319)
◆
長谷川町子「似たもの一家」49年
「サザエさん」人気はたいしたもので現在でもTVで一番の時間帯に放映されていますよ
46年地方版で始まって51年から20年余「朝日新聞」朝刊に連載
その間、2本の長期連載を持っていてどちらも有名
57年からの「エプロンおばさん」は中期の絵柄で円熟していて内容はほんわかしたもの
66年から「いじわるばあさん」は鋭利な線になり内容は過激、ギャグまんがを4コマで先取りしたような出来ですね
「サザエさん」初期の49年、1年だけ「似たもの一家」というのを連載していたようです
全く知らなかったが姉妹社からの単行本を今回見つけました
サザエさんの隣人、作家の伊佐坂なん物一家をメインにした10コマ少々のもの
なん物、妻のお軽は波平、フネタイプ
大学生の長男じん六がとぼけた人物
長女うきえはTVサザエさんのような美人でなく愉快なあわて者
のんすけおじさんがのりすけタイプ
お隣に越してきた未亡人富田さんはサザエさん風の顔つき
富田さんが子どもたち二人を預かってもらう回は題が「ヒロポン」
覚醒用に伊佐坂先生が買っていたのを飲んでしまって子どもたちがげらげらやけに陽気になってしまう
51年に規制されたものが49年には何の問題もなく愛飲されていたんですか
この時期「少女」に「仲よし手帖」というのも連載せいていた
(080819)
◆
長谷川町子「サザエさん」54年
上田さんと同世代というと女性漫画家では草分け的な存在
長谷川さんですね、もちろん代表作は今でもTV放送が続く「サザエさん」
朝日新聞の4コマとしておなじみですが「少女クラブ」1月号より2年間連載されました
初回を読んでみると、ざっとこんな内容が4Pに渡る
サザエさん一家の年頭のあいさつが2コマ分で扉代わり
ヒサコさんの家に呼ばれたサザエさん、カツオたちをまくため父のコートを拝借して抜け出すが
ワカメまでしっかり先着している
恒例のかるた大会、コートを脱ぐとサザエさんは和服で袖を結び挙げている
遅くまでじゃまをしていると波平が迎えに行くと、ワカメが負けて歌わされようとしている
幸いと波平が一曲語るが(講談)あまり上手くないんでしょう、みんな閉口の顔つき
ヒサコさんの家に鎮座する大きな火鉢といい、おやじさんが講談を語りたがることといい時代ものです
サザエさんの絵柄はすでに完成していて余裕ができた長谷川さんが雑誌分もひきうけたのかな
20数コマの毎回4P、この2年分はどこに収録されているのでしょうか
姉妹社から刊行された「サザエさん」は4コマ以外のものも少し見られるが4P連続のものはなかったような
それ以上にいつ掲載されたものかわからないのも困りもの
ネットで調べてもサザエさんの掲載日時は皆目見あたらず
「サザエさんを探して」のように社会風俗の参照資料となるくらいなので日付くらい知りたいなぁ
(100329)
◆◆
馬場のぼる
「馬場のぼるこどもまんが集」2011年
復刻ながら新刊を珍しく2冊買いました
こぐま社から復刻された初期まんが集
「ころっけらいおん」62年(「一年の学習」連載全部)
「ブウタン」54年(「幼年ブック」連載、57年8月までが44回分あるとしたら、その5回分、55年中頃の分)
「ポストくん」50年(「おもしろブック」50年11月〜54年10月、こちらは48回くらいか、終了後のまとめ57年10月の45P)
「山から来た河童」51年(「冒険王」51年10月〜54年3月、とくに記載がないので197Pで全部でしょうか?)
「ウサギ汁大作戦」74年(「別冊少年ジャンプ」5月号、30P)
「ころっけらいおん」は絵本風の絵柄で、「ウサギ汁」は大人週刊誌風の絵柄
豚の村へやってきて、狼を近づけてはいけないのに、狼のおじさんと仲良くなってしまうはずれ気質のブウタンを描いた「ブウタン」が一番絵がすっきりしていると見えるが、豚など動物ばかりが出てくるので迫力にかける
「ポストくん」は50年初期の絵か、まとめの57年の絵かわからないが、どちらにも出ているラッキョウくんが同じ感じなので50年初期
の絵みたいだが
問題作はタイトル自体気になる「山から来た河童」
◆
馬場のぼる「山から来た河童」51年
日本アルプス
から祖父母の所へ一人転校してきた山野三吉
おっとりした性格ながら変わり者
風貌が河童に似ているので、三吉自身も自分が河童なのではと思うことがある
クラスのガキ大将ゴリちゃん、子分のコンキチが仲間になったりはずれたり
正月におばあさんから紋付きを着せられて学校へ行くと大笑い
三吉は開き直って教卓に上がり、笑ってとみんなに言うのでかえってひるんでしまったクラス仲間
これを見ていた先生は三吉の勝ちと収める
こんな感じでものに動じない三吉
帰りに言うあいさつ「さーなら」がほほえましい
半分ほどの所で東京からきざな春山京太という少年が転校してくる
京太は風貌からラッキョウをあだなされ、女の子と遊んでばかりいる
ゴリちゃんはいじめるが三吉はかばう
三吉は感謝して自分の所へおいでと言うが遠慮して近づかないので、三吉はゴリちゃんからも京太からもはずれなんとなく仲間はずれになる
そのうえ、チヨちゃんと仲良くしているので夫婦とからかわれ、チヨちゃんにも近づき難い
この辺がが三吉の大きな危機だが・・
沼に行き、大木の下でぼんやりしていると河童の国へ迷い込む錯覚を見る
その中でゴリたちが追いかけられてるを助けるところで現実に戻るが
この事件のすぐ後、三吉は村から消えてしまい物語も突然に終了する
チヨちゃんにおもしろいものを見せるとうしろむかせ手でめかくしする
おチヨがふりむくと三吉は消えていて、ゴリたちに河童の六の太郎からきゅうりをもらわないよう声だけの忠告があったあとぷっつりと消息が途絶えてしまう
なんと不思議な終わり方
(111117)
◆
馬場のぼる「宮本むさし」53年
おもしろブック53年7月号付録、114P初期の馬場さん、時代ものだとどうかというとやはり彼流のほんわかのんびりした作風のすでに生まれている
子供時代から剣術は秀でたむさし少年
からすと鳶が空で決戦している動きを見て二刀流に開眼、大喜びで駆け回る
京の吉岡伝七郎との決闘
対戦して相手の刀を二刀ではさみ取るなど、かなりまんが的だが動きはシャープで見所有り
門弟達が取り囲む中、「からす」と脇見させて隙に逃げ去るなどとぼけた感じもよく
佐々木小次郎との決戦では偽むさしも登場させ、ユーモラスかつシリアスに描いている
(100111)
◆
ばばのぼる「はなぼう」56年
「りぼん」5月号より新連載
「幼年ブック」連載の「ブータン」で登場する妹はなぼうを少女誌の主人公に仕立てたまんが
青い鳥をつかまえると幸運が舞い込むと聞いたぶたの坊やたち
ぶうたんは川に落ちて脱落、はなぼう一人追いかけて森に迷い込んで道がわからなくなってしまう
オランウータンのおやじが出てきて慰めてくれるが
その後もはなぼうが青い鳥を探し続ける筋、動物が沢山出てくるユーモアもの
◆◆
林栄子「山の子マキ」61年
「なかよし」61年1月号
おじいさんと山で暮らすマキは療養に別荘暮らしいているお嬢さん春乃と親しくなる
春乃は病弱だが自分とよく似たマキに心を打ち明け、山の暮らしが楽しく思えて体もよくなってくる
調子に乗ってマキは連れだしてはだめと言われたお嬢さんを使用人達に頼んでしばらく散歩に連れ出す
やはり春乃と仲良くしたい朝子が嫉妬して森に出た二人に犬をけしかける
ほうほうの体で戻ると別荘のばあやから「お嬢様を連れ出すなんて」と叱られる
おじいさんは体力もなくなり雇い主からの樵仕事を若い男たちに取られてしまい
そんな悪い時に山火事が起こり、おじいさんが腹いせに放火したのでは疑われたり
親しくしている近所の健ちゃんがサーカスについて大阪まで行ってしまうなど事件続き
春乃は東京へ戻るというので山を下りてしまう
マキは小松島の盆踊りで春乃に偶然会い、花を渡して別れを惜しむ
空き家になった別荘に賊が2人入りこみおじいさんとなんとか撃退するなどその後も御難続く様子(9月号まで追ったところ)
その後、マキは東京に出てきて、春乃と再開する
12月
マキは屋敷に呼ばれ前のように春乃の相手をする
ある時はマキが大きな木の上に登っている
そんな元気なマキがうらやましくもありなにかと頼りにする
マキがいないと姿を探し、誤って二階からのぞいて車いすから落ちてしまう
ばあやはマキのせいだと叱るが、春乃の父は理解があり、マキが自然を恋しく思っているのを知ってみんなで田舎へ行けるように計らってくれる
春乃たち東京の仲間達とみんなで田舎へ出かけマキはおじいさんの元で健ちゃんたちと楽しく暮らす
みんなが東京に戻る3月号ではマキはおじいさんと健ちゃんが恋しくて山に残ることにして物語も終了する
(100104)
◆◆
原一司「カンラカラ兵衛」48年〜52年
「漫画少年」連載
カラ兵衛の特徴は刀を抜かないこと
戦後GHQ指示で柔道・剣道が忌避されたことが理由
学校部活動では柔道が1950年、剣道が53年許可されたそうですから
カラ兵衛はそのため大柄で力持ち、巨大な金棒を振り回す
図版に示した52年3月号40回目は最後の方、4P
絵もかなり緻密になっている
特にこの回はカンラ村とニガムシ村どうしのけんかから始まるので遠景が多くて楽しい
双方がぶつかる寸前まで走り寄った所へ仲間と馬で分け入ったカラ兵衛
大力と大声で血気盛んなニガムス村の若者たちを一喝して村へ帰らせる
カラカラ幼稚園へ戻ったカラ兵衛はおみやげのデカデカ風船をふくらませて遊び出すと
そこへニガムシ村の連中が今度は大声に負けじと太鼓や笛の鳴り物を用意してやってくる
風船をオバケと見違えて気圧されて逃げ帰るという結末
原さんは「幼年ブック」で「ロボットS1号」を始めるが57年になくなる
永田竹丸さんの「S1号」はその後を継いだんでしょう
(100523)
◆◆
東浦美津夫
「笛吹き山の物語」54年
「少女」1954年4月号4P新連載
サクラは白ひげじいさんと山で暮らす
白雪の谷へ迷い込んだという知らせでモグラ山へ向かう途中この地にやってきた少年カチグリ太郎と探しに行く
山には魔王がいてほっておくと大変なことになりそう
7月号では
サクラは山へ入ってモグラばあさんという魔法使いにとらえられたらしく、ばあさんの城から逃れる
その折にサクラの大事な金のコケシが川に落ちて、隣国オニユリ城の武士二人が拾って戻る
オニユリ城は城主以下よこしまな連中ばかりだが、息子の三日月丸は心根よく持ち主に返すべきだと主張している
そこに蜂に化けたモグラばばがコケシを奪いに来る
12月号、最終回
三日月丸に助けられ母が住む山の上に向かうサクラ
雪に埋もれるが母の声で息を吹き返す
カチグリ太郎もかけつけサクラはめでたく母と城に戻る
(090815)
◆
東浦美津夫「はやぶさ頭巾」54年
「冒険王」連載
勤王方に伝わるピッコロ笛を父の遺言であまがき、わらび兄妹が坂本龍馬に渡すというのが大きな筋書き
勤王派のはやぶさ頭巾がそこへ絡んで、最大の敵がバテレンの青面剣士
55年
1月号、どくろ仮面がわらびと笛をさらってゆく
目明かしの鬼吉がはやぶさ頭巾を見破り、通報して新撰組が寺へ押し寄せる
5月号付録は「なぞのピッコロ笛」の巻
京都で流行る唐人奇術一座、そこへ町方に追われたあまがきが逃げ込んで
一座の人気者ラーメン嬢に匿われる
あまがきは唐の一員として芸をすることになるが
ラーメンの父親が座長だが裏のある人物
あまがきに多額の賞金が付いているのを知り役人に通報する
幕府方の使い手どくろ仮面を連れた役人が劇場を襲い、危ういところにはやぶさ頭巾が現れて助け出す
あまがきの持っていたピッコロ笛、座長に取られていたのをわらびが取り返したのはいいが一味に捕らえられる
一座は京の娘達をさらい異国に売りさばく密貿易をしており、わらびも共に大津の港へ連れられて行く
はやぶさ頭巾が馬車一行を急襲し助け出す
座長は改心せずはやぶさに撃たれ、悪事を憎んだラーメンは故国へ戻ることに
ピッコロ笛を作った天海和尚は嵐山の月光寺に住んでいて、どくろ仮面が一足先に和尚の所へ
あまがきがそこに参上、はやぶさたちは遅れて向かおうとする場面で次号へ続く
(100528)
6月号
舞台が嵐山、幕府側どくろ仮面は天海法師を連れ去る
宝眠る白たかの鍵の在処を知っているためだった
どくろ仮面と対戦したばかりの頭巾
嵐山の月光寺を狙う新撰組から天源和尚を救う
56年
2月号
京都で仏像が盗まれる事件が多発、青面剣士の企み
青面剣士は京都の金銀仏像を狙い金に変えようとする
3月号
泥棒団の一味、水玉の武士とはやぶさ頭巾が闘う
5月号
はやぶさ頭巾は役人達に京都の堤に追いつめられるが桂小五郎やあまがきが助けに
8月号
さらに新しい敵、剣の使い手銀之丞が登場
わらびがさらわれようとして助けに入ったのが桂小五郎
9月号
はやぶさ頭巾は銀之丞の飛竜剣に挑み敗れる
一方、伏見には青面仮面が生きていて、京都の金や銀の仏像をねらっている
将軍に届ける密書を持ったあまがきは青面仮面の仲間黒服面にねらわれる
10月号、五条川原で銀之丞と対決する(この月は付録に別作品を提供しているので「はやぶさ頭巾」は3Pのみ)
11月号、密書を取り戻しに出たあまがきは青面仮面に見つかり
はやぶさ頭巾は再び銀之丞とまみえることになる
12月、はやぶさ頭巾は飛竜剣を破るが、あまがきは青面につかまってしまう
57年
2月号、異国の大砲を積んだ南蛮船ではやぶさと青面の決戦が始まり、打ち破って船も沈む、剣士の青面が割れ一つ事件が解決
3月号、頭巾は新撰組に襲われる老人を坂本龍馬と共に助ける
老人は花巻次郎吉といい、航海術を研究する学者で幕府にとってやっかいなもの
4月号、頭巾は山科の里で花巻先生の娘ケセラを助ける
5月号、ケセラの父は新撰組につかまり、設計図も黒装束の忍者に奪われてしまう
かけつけたはやぶさ頭巾が忍者と闘うが取り逃がしてしまう
7月号、新撰組が手に入れた図面は偽物で、そうとも知らずに船を造り出す
9月号、花巻先生を助けに鳴門島へ渡りながら落とし穴にはまってケセラ、あまがきは花巻先生と窮地に立つ
はやぶさ頭巾が助けに来て、黒猫仮面と決闘して破る、その黒猫仮面の正体は銀之丞だったということで物語が完結
最後に明かした頭巾の正体が坂本龍馬というのがあんまりか
(090518)
◆
東浦美津夫「キノコちゃん」55年
「少女クラブ」55年9月号より新連載6P
キノコは母を12年前の空襲でなくし紀州で育てられていた
紀州のみかん農家でキノコがねえさん(いとこ)と協力して作ったみかんが一位になる
面目まるつぶれの村長雷
五呂蔵は草木を枯らす薬を畑にまき妨害する
みかん畑が無惨になっているのを見てキノコが悲しんでいると台風襲来のさなか、悪人達が襲いかかる
好漢足柄金太郎が退治、キノコは木の下敷きになっている
あたりが光り、楠の妖精が現れ、使いとしてうさぎをキノコにくれる
ねえさんから手紙を渡され、10年前戦争で父が戦死して母も後を追うようになくなったと聞いていたが、その父が生きていて事業に成功して東京に戻っていると知る
キノコはその父を訪ねて上京することに
父、三千草大二郎は豪邸に住み新しい妻を迎えている
娘のいばらは随分意地悪、義母も大二郎の前では貞淑だが、なにかとキノコにつらくあたり追い出そうという魂胆
家を飛び出したキノコはサーカスに入れられ危険な綱渡りをさせられる中、サーカスの少年ケンジに助けられる
宝石がらみで悪人に狙われることになったキノコは大阪まで逃げてきてくろねこ商会という密輸団につかまり川に流した手紙で救出される
父と巡り会えたキノコは東京へ戻る列車にスターが乗り合わせていて、3月号で終了
(090608)
◆
東浦美津夫「そらまめ童子」55年
55年より「少年クラブ」連載、56年まで
1月号
慶長5年、関ヶ原の戦いで豊臣方三日月星之守討たれ、息子のそらまめ童子に秀吉より賜った三日月かぶとを譲り逃げ延び再興を果たすよう言い残す
敵側の骨皮筋兵衛が聞いて以後しつこく追い回すことになる
家臣満月小次郎と飛騨高山まで逃げ、かぶとをひとまず湖に沈めて隠そうとする
小舟で湖に出た小次郎はかぶとを沈めたところで何者かに矢で射られる
2月号
小次郎を射たのは飛騨に集まるシラサギ党
代表のもみじ姫はそらまめ童子を三日月家の子息と認め臣下を誓う
箕笠左衛門は豊臣家に付いていた残党を集めシラサギ党を組んでいた
3月号
党のスパイが代官の所へ密告し飛騨高山に一党が隠れていることを教える
代官が攻めて来て、出撃したそらまめ童子は縄でからめられる
そこへ天狗岩を根城とする白狐面の兵隊たちが現れる
4月号
6月号
甲武信岳のツバクロばばあはかぶとの秘密を聞いて湖に潜る
7月号
筋兵衛は徳川方の野党クロクモ党をそそのかしシラサギ党を襲う
笠左衛門は妖術使いツバクロばばあに敗れる
8月号は付録でこの後
そらまめ童子たちはツバクロばばあをとらえるが
クロクモ党の龍巻太郎は湖に落ちたかぶとを拾い上げ箱の中身だけ抜いてツバクロばばあと交換し舟で逃げ去る
空の箱をつかまされたそらまめ
12月号
代官たちはカブトの秘密を解いて富士山山麓へ向かう
そらまめには白狐党も味方して、そらまめ童子は白狐の面をかぶって敵の駿府城へ乗り込む
56年は
家康配下の武士と組んだツバクロばばあが富士の洞窟で宝探しを始める
宝が見つかると武士とツバクロばばあが仲間割れして最後はそらまめ達の手中に
これを軍資金として大坂城の戦いに参じる所で3月号完結する
(110311)
◆
東浦美津夫「獅子丸一平」56年
「鳴門の獅子丸」より少し前、「少年クラブ」2月号別冊付録に載る64P読み切り
主人公の名前は同じだが、内容は違う
獅子丸というキャラクターが魅力だったので連載作にしたのでしょう
この頃の東浦さんの絵は流麗、復刻には63年「なかよし」1月号読み切り「すずらんの峠」も収録されているが
そのころになると絵柄が少しゆるんでくる
三河の国、猿投山の雪城に生まれた獅子丸
見ると死ぬといわれる山の神の姿を見るが、心が正しいものは安心せよと教えられる
山神にひかれその下で修行する
神から城が攻められていると聞いて、かけつけ野党を倒すと、そばに娘が倒れている
名古屋城下の大津屋の娘千代野で、城主から預かった刀とともにさらわれてきたという
娘を送り届け城主に刀を返すため獅子丸も同行する
元服の年齢になった獅子丸は両親から実は帝の息子だと教えられ、受け入れがたい気持ちになる
山神の下で元服し一平と名前をもらい、山を下りる
千代野を訪ねると江戸尾州家のお屋敷に奉公に出たと聞いて江戸をめざす
千代野は将軍に見初められるがそのカゴを獅子丸がはばむ
武士達に向かおうとするが、山神の教えで私の争いに力は使えずとらえらえてしまう
それを聞いた父は帝の力を借りようと京へ向かうが上皇側の今出川が切り殺す
帝の父が危篤で一度獅子丸と対面したいと呼ばれ、帝と会う決心をする
帝の計らいで千代野も将軍から戻されるだろうと話はまとめるように終わってしまう
55年10月公開の同名映画が元ネタで、まとめるのは苦手な東浦さんという感じの終わり方です
(120322)
◆
東浦美津夫「鳴門の獅子丸」56年
「少年クラブ」4月号より新連載
1758年、阿波の国、唐玉城
殿がなくなり、若の後継を認めてもらうため証明する青銅の唐獅子を江戸に届ける任務を帯びた隼人
その行列を襲う武士団のため隼人は谷川へ落ち、獅子は盗まれる
若の後見人青鬼大膳の仕組んだことで、隼人は切腹を申しつけられる
残った弟の獅子丸は青銅の獅子を求めに旅に出る
城では若を亡き者にしようと企みが進むが、幽霊のように神出
鬼没な覆面武士が若の危険を幾たびも阻止する
ここまでと最終回を以前本誌で読んでいたが、アップルボックス復刻を入手したのでその間が判明、こんな展開
獅子丸は唐獅子城からの追っ手に短銃で撃たれ川へ転落
野党の首領の娘つばきに看病される
首領は青鬼大膳の命令で隼人を襲って青銅の獅子を奪っていた
牢に入れられた獅子丸をつばきが逃がし獅子も持たせてくれる
父の命令に逆らうつばきは覚悟の上、獅子丸を逃がして自害する
以前、腕前を勝負した炎小次郎と偶然道で出くわし、勝負を再開するうち、唐獅子城の者に獅子を奪われてしまう
城では、青鬼大膳が若を斬ろうとする、そこへ幽霊武士が現れ救い出し、隠れ家へ連れ帰り、隼人だと明かす
12月、自分のバカ息子を偽若様に仕立てた青鬼大膳が江戸城へ乗り込むと、もう一組本物の若様を連れた獅子丸も乗り込んで鉢合わせ
獅子丸側不利と見えた時に、幽霊武士が現れ青銅の獅子を差し出し、自分は隼人だと身分を明かし大膳の悪事を暴き物語も終了する
(091022)(120322)
◆
東浦美津夫「カナリヤさん」55年
月刊誌デビューとなった作品、絵柄は既に熟練のもの
東京に母と二人暮らしの青山トモ子、歌が上手いのでカナリヤさんと呼ばれている
クラスでやることになった劇「白雪姫」ではトモ子が王女、親友の池田いずみが王子に選ばれたが
トモ子は母が事故に遭い、いずみは父親が調子をくずしたため家事を手伝い、劇に出れなかった
トモ子の母はなくなる間際にトモ子は実の子でなく、小さい頃歌劇に行ったとき火事で焼け残った身よりがない子どもだったと言い残し、その時持っていた母親の写真の切れ端を託す
トモ子は神戸の奥のおじさんの所へ引っ越すが働かされるばかり
息子の竹男くんが親切で東京に戻るよう電車賃も出してくれ、ばあやや川田先生を頼って戻る
竹男くんはマンガ家志望の少年、手塚さんに似せた人物像でその後、東京に出てトモ子を助け「少女」でデビュー
トモ子は偶然から町の流し歌手、島さんにやっかいになり、島さんが怪我した時は妹さんと一緒に町で歌う
その歌声が人気歌手松田トシエとそっくりだと評判になり
最後は実の母だとわかり大団円
いずみも大阪に越していたが、宝塚に入って見事男役でデビューする
竹男の顔つき、宝塚素材に手塚さんの影響が色濃く出ているなぁ
(100422)
◆
東浦美津夫「バラ色天使」56年
「少女」連載
みなし子マリ子はおばさんにやっかいになっているが口うるさく辛い日々を送る
公園で会ったおばさん折原千恵が自分の母のように思える
マリ子という名を告げた時の驚きようはかなりのものだった
いじわるな玲子は折原さんがビラまきをしているのを思い出し女剣劇士だと気づく
マリ子の友人ひとみ宅にも、マリ子の両親にも手紙を出し芝居の女と会っていると中傷する
マリ子のおばはそんな人と会ってはいけないとマリ子を屋根裏へ閉じこめる始末
ひとみのお父さんは公園に出かけて折原さんを探し悪い人ではないとわかる
3月は
千恵は元女優、結婚して一女をもうけるが体をこわして家を出され、旅役者の一座に入る
東北へ巡業に行った時、また病気に襲われ、娘千恵子が行方不明に
月日が流れ東京へ戻ってマリ子を見てそっくりなのに驚いた
5月
マリ子はおばの家から逃げだし、大船の松竹撮影所を訪ね女優宇治さくらから同窓の女優を見せられ母だと知る
小田原のおばさんを頼りに歩き出すが列車に乗る金もなく疲れている時、通りがかったトラックに乗せてもらう
2台のトラックはやはり小田原方面に向かう劇団のものだった
なんとマリ子が乗る前のトラックには折原千恵が乗っている
6月号は付録で終了したもよう
(101027)
◆
東浦美津夫「涙のオルゴール」56年
「少女」56年8月号〜57年2月号
大阪の洋子は父母がいず、育て親のおじいさんが車にはねられ、いまわの際の言葉で母が生きていてこれが形見のオルゴールだと手渡される
それで洋子は身寄りを頼って東京に出る
知り合った青年ともはぐれ、レストランで働くがうまく給仕が出来ないためオルゴールも取られて追い出されてしまう
町で不良に絡まれているところを前の勇治青年に救われ、オルゴールも取り返してもらえる
勇治のガールフレンドさつきは勇治が洋子を好きなのではと嫉妬する
オルゴールには探検家であった洋子の父が見つけた犬神島の宝のありかが記されていて、事情を知った九鬼男爵が狙っている
一方、さつきの母はバレリーナで洋子の名前を聞いて驚く、小さい頃、別れたもう一人の娘ではと思うようになる
大阪から訪ねてきた洋子の受け持ち久賀先生から洋子の姓が緑川で
部下に命じて洋子をさらわせるが、間違えてさつきをさらってきたので、オルゴールと交換条件を出す
洋子は大事なオルゴールだがさつきの命のために差し出し、さつきも心が開かれる
オルゴールが示す宝の在処犬神島へ警察も乗り込んで一味を捕らえ事件も解決する
さつきと洋子はやはり双子の姉妹で、母もバレー公演のため日本へ戻ってきて2月号で終了する
(100220)
◆
東浦美津夫「夕やけの曲」57年
「少女クラブ」57年4月号より
中学校卒業して信州花さき村に去ったまゆみは村長の息子不二雄と村のダム工事に反対する
ダム工事を推進する会社の社長がまゆみの中学友達みち子の父
みち子はひょんな所からまゆみの消息を知って心配する・・
(090609)
◆
東浦美津夫「白菊ちゃん」57年
「少女」3月号より新連載
幕末の京都、角兵衛獅子を踊る白菊をからす組がつけねらう
阿弥陀笠のくれない頭巾が助けてくれる
角兵衛獅子の親方は「舞扇に宝の秘密が隠されている、白菊の父は幕府の家臣だったがペリーと親交を深めすぎ疑われて捕らえられてなくなったという
彼がペリーから預かった宝がどこかにある」と言い残して死んでしまう
7月号では、母は琵琶湖の小島に幽閉されていたが逃げ出す
8月号、新撰組と組んだからす組はくれない頭巾弟子の杉作をとらえ、くれない頭巾も助けに向かうが杉作を殺すと脅されつかまり舞扇の秘密をばらしてしまう
地下牢で水攻めにあいあわやのところ、白菊が妹に思えてならない新撰組の新之助が縄をおろしてくれる
白菊を捕らえようと向かった新撰組は追いついたくれない頭巾に追い払われ、行き会った婦人が湖から逃げて娘を捜していた母親
白菊と再会して物語りが終了、様子を見守る新之助は組を抜けて世の役にたつため生きようと誓う
(090728)
◆
東浦美津夫「進め天狗丸」57年
「幼年ブック」8月号新連載
鞍馬から出てきた少年天狗丸、クモ太郎のうずまき流をかわした腕前を認められる
彼の持つ父母の形見が日本一の名刀「こんぺい刀」とわかりそれを狙うものが続々と・・という剣術もの
翌年「幼年ブック」が「日の丸」に改題して、「こんぺい刀」がくろねこ組に奪われクモ太郎は千代田城へ取り返しに
殿様の部屋では吊り天井を用意して待ちかまえている
白頭巾という剣士がクモ太郎の味方についてくれるが吊り天井を落とされる
運良く床が抜けて助かった白頭巾が敵を食い止めてている間にクモ太郎たちは脱出する
途中、天守閣上にとらわれた父母がクモ太郎を見つけて声をかけ、父上の姿を認める
父は山鹿素行、白頭巾は素行を助けようとする勤王の志士ということがわかる
くろねこ組に阻まれるクモ太郎だが、大天狗が現れ救われ終結する(3月号)
◆
東浦美津夫「あけみのねがい」58年
「少女」連載
みどり学園のあけみが誘拐される
少女俳優の夕陽マリが怪しいと同級の金太郎・さゆりが様子をうかがいにいくと
家の前にはマリが生き別れになった子供だと訪ねてくる女性がいる
マリ・あけみ双子の子供をなくしてブラジルから探しに来たという
屋敷ではマリが病気にかかったためそっくりのあけみが代わりに働かされているということがわかる
◆
東浦美津夫「どこに青い鳥」58年
「夕やけの曲」が3月で終了して5月号より引き継ぎ「少女クラブ」に連載される
高村ひづるは叔母に預けられた子供
叔母は舞子に仕立ててもうけようというずるい人物
二人が乗っていた列車に飛び込んで自殺しようとした女がいる
それがひづるの母八重垣ふみ、死の間際にかけつけると「本当の母は別にいる、東京の池の上宅を訪ねていけ」と言われる
池の上まさみというと日活映画の花形スター少年
まさみがふと見ると母が書いている手紙がひづる当てになっていてどういう関係かいぶかっている、これが5、6月内容
付録などの関係でしばらく飛んで次が11月本誌、まさみとママはダイヤのりぼんをねらう花島のためがけから川に転落してしまう
二人を送ってきたタクシーの運転手が機転をきかせて引き返してきたのに助けられる
そのころ東京の池の上宅をひづるが訪ねてくる
女中は映画スターを訪ねてきたファンかと怪しんでいるが折から帰ってきたまさみは真っ先に姉だと直感
本当の母の胸に飛び込むひづる、このハイライトコマでは東浦さんサインしてますよ
すぐさま幸せが来るのかというと、ダイヤがなかったことで一家を花島がまた狙っている
(090305)
ひづるの母は入院することになった
花島の手下石浜謙が悪事にイヤになりひづるたちを助ける側にまわる
一味がねらっていたダイヤのリボンは少年ねずみが持っているというので花島一味につかまるが
逃げるときに病院の一室に投げ込んでいた、たまたまひづる母の病室で退院の時気がつくことに
花島はダイヤがひづる達の手元にあるとにらんで、まさみの命をねらうと脅してくる
2月号では
まさみのセットがくずれ、同時に上からナイフが飛んでくる、照明係に入れ替わった仕業らしい
花島側はオートバイに油を満載させ、まさみの乗る車にぶつける計画を立てる
まさみはこの事故が元で足が不自由になり俳優をやめる
資産がかたむき家を出て暮らしも貧しくなる
ひづるは京都のおばの所に戻り舞子修業を続けることに
舞子として成功し、意地悪だったおばもひづるを認めるようになり幸せも見えてきたかと思えたとき
東京では悲観したまさみが家出していなくなってしまう
美しい絵で話も順調に進んでいた物語もこのあたりから作りすぎ不幸が次々重なり形をくずした感じ
飛んで9月号
まさみを北海道まで探しに行ったひづるは山奥で熊に襲われる
たまたまサーカスに使える熊を探しに山に入り込んだ青い鳥サーカス団の人に助けられ旭川でサーカスの一員として舞いを披露することに
すれ違いが重なるが12月にはまさみを見つけ出し、駆けつけた母と三人東京に戻ってゆくところで大団円
◆
東浦美津夫「走れ朝風」59年
「たのしい五年生」4月号より連載
みや子は朝風という馬を愛しているが、おじが才能を見て競馬でかせごうとしている
東京へ連れ去られる朝風を追ってみや子は友達のけんじと船に
津軽海峡で船が嵐に遭い列車に間に合わなかったので東京まで追って行く
東京でみや子は本当の父母に出会う
父は馬狂いで全財産を馬に費やし、子どもを養うこともできなくなり知り合いに預けることになったという
それ以来、競馬で成功し今はたくさんの馬を持った資産家となる
朝風も買い戻してくれ、みや子は東京で暮らすことになりけんじは北海道に戻って行く2、3月がないのでこの後は不明、多分朝風と北海道に戻って行くのでしょ
◆
東浦美津夫「白い星赤い星」60年
「たのしい五年生」4月号より連載
父母がなくなった姉妹、姉は歌手になるため東京へ出て、小学生のひかりは親戚に預けられる
姉からの連絡もなく会いたくなったひかりはおばさんに黙って東京行きの列車に乗るが
切符や金をとられ、親切なギター弾きの水原青年と広島で降りる
ひかり歌う死んだ母に教わった「白い星赤い星」は人気で水原さんは金を稼ぐが悪人達に脅されて海に落とされる
ひかりは黒めがねの女エミーにだまされクラブで歌わされるが、逃げ出して青年と再会
東京ではスターにみちるがマネージャーから同じ歌を歌う少女の話を聞いて妹だと知る
それからすれ違いが幾度か重なり、嵐山ロケにみちるが来ていると作曲家の峰先生に教えられたひかりは水原さんと訪ねて行くが
偽者だと疑うマネージャーはいないと旅館としめしあわせて追い出してしまう
峰先生の助けで東京の姉宅まで訪ねていってひかりはようやく巡り会うことができ、3月完結
◆
東浦美津夫「夕月の山びこ」60年
少女クラブ連載
花の里に住むさくら、妹もみじとたあいない冗談を言い合う暮らしが
見慣れない武士がさくらを迎えにきて急変する
父母から「さくらは実は高貴な家柄の娘で預かっていた、迎えの天狗太郎について実の母に会いに都へ行け」と印の刀を渡される
途中、兄松王丸が迎えに来ていた
さくらたちの父は夕月城主だったが高山一族の謀反で父が殺され、母はとらわれ、城はのっとられた(
城は以後おおかみ城と呼ばれている)
この時、松王丸をかぎつけた高山の手の者が襲い掛かり斬りつけられる
さくらは逃げ、町でゆり姫と会いお城に連れられ供の者となる
ゆり姫はさくらを気に入り、自分の身代わりにして町に遊びに行く
わがままそうなゆり姫だが実はいい人物、その兄のしし丸が曲者でなかなかの実力者
ゆり姫は町ですりと間違われそうになったのを救ってもらったことが縁で松王丸と知り合い引かれる
その松王丸は社に潜んでいるところをみつかり城に捉えられ太郎とともに穴蔵牢へ
さくらの妹、もみじが女中として城に仕えることに
戦が大変でいけにえを捧げようと提案するしし丸、太郎・松王丸が候補になり、ゆり姫の配下から一人とみじまでも候補に選ばれてしまう
むらくも族の軍勢が迫ってきたので松王丸はしし丸に従軍してむらくも族と戦うように命令される
天狗太郎、母の萩乃が人質にされて、松王丸は従うほかない
戦闘の混乱でしし丸軍から離れた松王丸はむらくも族の長と出会い、黒十字城へ迎えられる
黒十字王はかつて夕月城時代、国境を守っていた兵隊長で今も失地回復のためむらくも族といって立ち上がっていると知らされる
城主の息子を迎えて意気あがり、おおかみ城へ進軍して次々敵を打ち破る
城主は萩乃たちを毒殺するつもり
一人で来なければ母たちを殺すという脅しで向かった松王丸は捕まえられ
ゆり姫は自ら、むらくも軍に投降し松王丸と人質交換するように依頼するが父城主が拒否
もみじが松王丸を救い出し、母を救いに黒御殿に向かうが火事が起こる
かけつけたむらく王女がもみじたちを助けるが自身焼け死ぬ
ゆり姫はむらくも軍を抜け出し、松王丸を捜しに行きようやく再会を果たす
しかし、しし丸が兵を立て直して、牛の角に火をつけて城になだれこむ戦法で、黒十字王を倒し城を奪い返す
さくら姫もつかまってしまう
二転三転の攻め合いで(12月号ラストがないが)しし丸を倒して大団円となるのでしょう
(090418)
62年1月号
しし丸はさくらを囮に松王丸を呼び出す、山彦童子が助けに入り、逃げおおせることができたが、かばいに入ったゆり姫は矢に当たって倒れる
2月号
しし丸は古小屋に萩乃が隠れていると見当をつけ急襲して奪う
今度は萩乃を囮に松王丸を呼び寄せ、閉じこめた館ごと焼き殺してしまおうと計画を立てる
3月号
萩乃を救出に向かった山彦童子はつかまって地下牢に落とされ水攻めにあう
5月号
なつめに救われた山彦童子は城の中を萩乃を探してまわる、ゆり姫の提案でしし丸が松王丸を山攻めしているすきに城を奪う工夫を進める
7月号
山攻めされ、全滅の危機に、姫と松王丸は二人仲間の命を助けるため敵陣に投降しにくる
対面の最中、毒蛇にかまれたしし丸を救った松王丸の態度にオオカミ一族も感服して二人を縄せず城へ同行する
8月号
山彦童子は松王丸たちの兄だと判明
しし丸はゆり姫を松王丸に託して父と狼一族を率いて遠くの地に旅立ってゆく
母萩乃も回復して城に平安が戻り、長い物語も終了する
9月号より「黒姫さま」、今度は飛騨の黒姫山山麓で暮らす活発な黒姫
育ての母が死に際に自分は実の母ではない、あなたの正体を知るため○に十の紋所を探しに堺へ行けと言い残す
道中、京都で暴れ馬から救った娘が堺の大商人大丸屋のお嬢さま花絵
彼女について堺へ向かい、若君椿新太郎と出会う
秀吉からは敵視されている椿家はキリシタンの家系で持ってきた形見の品から黒姫は新太郎の妹と判明
国内に安住の地はなく、外国へ旅立って終了する
(090607)
◆
東浦美津夫「はばたく少女」63年
「週刊少女フレンド」63
年32号より新連載
令子の母は自分がバレリーナだったが途中であきらめその夢を娘に託している
父はピアノ弾きだったが指をつめて弾けなくなり以来よっぱらいになってしまった
ある時、銀行ギャングが家に逃げ込み二人が人質になる
家を捨てていた父も心配でかけつけ娘を守ろうと進み出て銃弾の盾になり負傷する
父は入院するが、いくらか母子との距離も縮まってくる
令子は足の不自由さから初めは白ゆりバレーで断られるが熱心に頼む姿を見てモダンバレー主宰の石山先生に声をかけられる
母はクラシックしか認めないと言うが折れる
石山先生がかつてのつてでTV出演をもらい5人が選出されることになった
競って令子に負けたことが悔しい京子は仲間数人を連れて研究所に移ってしまう
TV出演の人数が揃わない石山先生は全く信頼を失い困難な状況になるが
令子が父に頼んで劇場を紹介してもらいオーディションを受けられることに
そのオーディションでたまたま居合わせたニューヨークバレー団のロジャーズ氏が令子の踊りを認めてニューヨークへ来ないかという誘いを出す
喜びの令子だが、嫉妬した白ゆり先生は京子の母を令子母になりすませさせ断りを入れさせ妨
害しようとする
そんな細工も石山先生が防いでくれ晴れてニューヨークへ出発するところで41号終わり
(090813)
◆
東浦美津夫「ふりそで剣士」63年
「週刊少女フレンド」63年
1612年、甲斐の国若葉城では雪姫が父の病気を心配している
家老の太田黒玄蕃が主治医竹庵に毒を盛らせている
とん平という少年が城内に入り込み、知り合った雪姫は剣士姿にやつしとん平を案内に立て密かに城下見物に
代官の横暴を止めようと得意なはずの剣をつかうがどうも城内では姫様ということで手加減していたのか現場では歯が立たない
「雪姫だ」と名乗っても、かえって人違いと斬ってしまったなら上役玄蕃に好都合かと容赦ない代官の手から姫を救ったのが
国の悪政をとがめる一派の首領疾風之助
彼のアジトについていき、剣の先生をしている宮本武蔵から雪姫は夜ごと城を抜け剣を習うことにした
しばらくすると父がなくなり、家老はまむしの妖四郎という剣客を雇い姫もなきものにしようと機会をうかがっている
疾風之助の助言で馬鹿のふりをしてかわす姫
剣も上達して疾風之助にも勝つほどになる頃、武蔵は小次郎との決闘で旅立ち
姫は正体を妖四郎に悟られ対決することに
誰にも破られたことのない妖四郎を破り玄蕃の仕業を知らされる
姫に縁談が持ち上がったので救いに来た疾風之助だが落とし穴にはめられ水牢責めにあうが
徳川家から玄蕃の助けに向けられた忍者紅ばらに助けられる
紅ばらは姫たちの思いを知って二人で国を出て幸せになれと諭す
しかし城を取り戻そうとする姫はそのまま残り、城を出た後を徳川のもう一人の忍者毒蜘蛛平左につけられる
毒蜘蛛平左の術にかかって蜘蛛の糸に疾風之助たちは絡め取られる
姫は冷静で、蜘蛛は見せかけ、平左は別の所にいると潜む所を見破りみんなを救う
平左の術は破ったものの、居場所を玄蕃に知られ総勢で襲来される
最後は紅ばらが味方してくれるが、その術が効かない
紅ばら妹の美鬼率いる死に神五人衆が新たに玄蕃に雇われていたのだった
ラストは64年11号
山犬に攻められ食われようとする姫を我が身を犠牲にしてかばう疾風之助の姿を見て美鬼は人の愛を初めて知る
姉がかつてかばった行動もわかり山犬の術を解き、二人に味方する
五人衆は山犬に逆に攻められ手出しできない
姫は玄蕃を倒して城の跡を継ぐが、ヒーロー疾風之助が死んでしまう少女まんがとしては辛口のエンディング
(090813)
◆
東浦美津夫「花びら剣士」64年
「なかよし」6月号27P読み切り
幼なじみの伊賀のさぎりと甲賀の風丸
越後3万石が織田軍に攻められ、落ち延びた菊姫
追っ手の忍者にあやめられる所、さぎりが救う
肥後の国まで逃げ延びるのに同行することに
織田信長は風丸とかげろうを暗殺に送る
まずかげろうがさぎりと対戦して敗れる
風丸はおさななじみさぎりとわかったが殿の命令を優先
木の葉の術でさぎりを破る、さぎりの親しい山の猿たちが助けに来て風丸が負ける
風丸はさぎりと和解するが、かげろうが許さず風丸と果たしあう
風丸が勝ち、肥後の国で二人は幸せになっただろうという最後
東浦さんは戦い場面がある方が絵柄が冴える
(110308)
◆
東浦美津夫「石の顔」65年
「少女フレンド」31号よ
り33号、東浦さんには珍しい恐怖もの
石の面には神が宿るのかその神様は4つ願いをかなえてくれるらしいが運命に逆らって願いをす
ると願った者が死に至るという
サチ子の姉由美子は200万円がほしいと望むがなんと工場の機械にはさまれて死んでしまう
会社の慰謝料がちょうどその金額で、サチ子は恐ろしくなって姉を生き返らせてくれと望む、すると今度は恐ろしい姿で姉が・・
33号で最終回
窓の外には死んだはずの姉の姿が写り恐怖におののくサチ子
望める最後の願いを「姉を墓場に帰して」と言うことでこれ以上の不幸を押さえることができた
叫び声を聞いて二階に両親が上がってみると血の跡が畳から窓の外へ続いている
不幸の始まりとなった石の顔は、父が海へ捨ててしまう
面はまたどこかに流されて新たな不幸が起こりそうな含みを残して物語は完結する
(100122)
◆
東浦美津夫「こんにちは!お嬢さん」65年
「少女フレンド」49号から新連載
横山光輝「東京の青い空」の焼き直し、内容は同じでも東浦さんの絵がなかなか優れていて違った味わいを楽しめる
日本にやってきた折原めぐみ
泉バレエ学校に入り幸子の家に下宿し、母の治療代を肩代わり、家を改造して練習場を作ってしまうと・・ストーリーが全く同じ
翌年8号で終了、パパはママ富美子と和解してさつきもビルマへついて行く
(091215)
◆◆
久松文雄
久松文雄特集「少年なつ漫王」26号
「なつ漫王」では28号高野さん特集号を捜索中(「赤ん坊帝国」)なんですがなかなかでないのでこちら
作品解説ないのが残念だけど復刻作載るのが魅力
書き下ろし「まんが道」第一回 絵が枯れていず楽しく読める
66年「冒険ガボテン島」第一回(「少年サンデー」)
66年「シャネルNo5」二回分全32P(「少女フレンド」)
76年「フリント銃の秘密」32P読み切り(「希望の友」)
タイトル不明宇宙もの21P
66年「うしわかまる」(毎月2P「よいこ」連載4回分)
66年が充実した時期だったみたい
米沢さんの解説もあり、それによると「脂ののったこどもたち」と形容されるようにこの時期はぽっちゃりした体型
76年になると石森さんの70年代風で粗めの描写、ナイロビロケで監督が殺害される事件が起こりたまたまバカンスに来ていた大道ケン探偵が乗り出す
タイトル不明作はその間になるんだろうか、絵柄は70年頃の手塚風で、ぽっちゃり感はない
地球に激突する軌道の隕石を爆破するため派遣された宇宙船で全能のコンピュータが反乱を起こす
これのコメントないが、代作なのかな
特集号以外でも読みたい作が復刻されていれば求めたいが何が載るのか情報不足
(100606)
◆
久松文雄「宇宙少年9」
61年
ふっくらした美形ヒーロー・ヒロインが特徴的な久松さん
「スーパージェッター」の印象が強く残っています
手塚治虫のアシスタントから始まったというので「ジェッター」より古い作品を求めてみますと
確かにこれは手塚マナー
未来の地球、ガンマー王宮では長官指令のもと、女、子ども、老人が銃殺されていく
この長官がランプそのもの
殺されたのはリゲルという人間そっくりの宇宙人
リゲルは人間と共生を望むが、人間以上の体力・知力を持つリゲルは人類にとって脅威
地球支配者ガッポ総統がリゲル抹殺をかかげるのでリゲル達は月にすみかを求めている
両親を殺されたナイン少年は父から人間と共存せよと教えられるが
ガッポ一味に発見され、月に逃げ延びる
そこで暮らしていたリゲルは人間と戦う用意をしているので
ナインは人間のスパイと疑われ友人となったクーキーと地球へ再び
つかまって地下の秘密基地へ連れて行かれる
ここも手塚さんの「白いパイロット(61〜64年)」ミグルシア王国秘密基地に似ている
海底の食人花、土中を進む巨大ロボットモグラーなどの描き込みはあっさりした塗りの「ジェッター」とは少し違う
ナインの乗るロケットに流星号の原型がしのばれる
絵柄の安定、人物のふっくら感はまだだけど、けっこう見所多い作品でした
「みみちゃん日記」も併録されているというので「冒険少女ミス・ワンダー」は欲しいなぁ(難度高そうだけど)
(100904)「冒険王」61年12月号
ガンマー王宮では独裁総裁の命令でガンポ長官(手塚さんのランプそのもの)が子供女まで射殺している
リゲルという人間そっくりになる生物を絶滅さそうとしているのだが
反発する勢力も出てきて・・
(090627)
◆
久松文雄「流れ星ビリー」62年
「冒険王」62年
西部劇、保安官ビリーはお尋ね者ジャック・パランに命を助けられ恩義がある
賞金稼ぎがやってきてかくまうわけにもいかず、結局はパランと一騎打ちすることになる
対している時に賞金稼ぎが撃ってしまう
パランは潔くビリーに後を
託して死んでゆく
「ジェッター」時期の丸い顔つきはまだで手塚絵そのもの
(90628)
◆
久松文雄「ファイター3」64年
64年「冒険王」11月号18P
大助たち地球少年隊は地底人の企みを阻止すべく潜入して、一平がつかまる
巨大ロボットアキレスのコントロールを乱して暴れ回るようにした大助
地底軍は試作ロボット黒いジュピターを向かわせるが、二体が暴れて地下帝国は総崩れ
混乱に乗じて反乱軍がほう起し、将軍が死ぬ
軍指令官は大助に助けられ地上制圧の野望を思いとどまり終了
同時期「ジェッター」と同じようなふっくら顔の人物たちがかんじいい
(090629)
◆
久松文雄「スーパージェッター」65年
30世紀から犯罪人を追って20世紀にやってきたタイムパトロール、ジェッター、機械の故障で20世紀に止まることになる
空も飛べ海も潜れるるスーパーカー流星号と時間を30秒制止できるタイムストッパーを武器に悪人達と戦うアクションもの
まずは追ってきたジャガー、20世紀の悪役科学者ハイド博士と組んで光バリヤーを開発して手強い相手となる
ジェッターの仲間として登場の女性カメラマン、カオルさんがキュート
国際科学捜査局の西郷氏もジェッターを助けて活躍
なんといってもタイムストッパーが魅力
絵柄はきれい、少し線が
細すぎるくらい
悪役の魅力が少ないのが物足りないところか
(080507)
◆
久松文雄「シャネル005」66年
「少女フレンド」3号より
日本の秘密警察所属の南京子
ケンちゃんという少年と知り合うが、その兄真一は黒ずくめの格好でなにやら悪の手先となっている様子
世界的な宝石泥棒スペード・ジェーンが日本に来ているアラビア商人の持つ太陽のひとみを狙っているのを阻止するため008と
組んで出発
商人アンリ・カーン夫妻に化けて・・
4号(5号と合併号)では、襲ってきたジェーンの強盗団に宝石を奪われるがそれが予定のうち
逃亡するヘリに005は発信装置をうちつけて追いかける
海底の根城へ乗り込み真一と渡り合う
ケンちゃんのことを言うと真一もまっとうな仕事に戻る気持ちになる
ジェーンたちが来ると005はベルトに仕込んだ光で敵の目をくらます
ジェーンは宝にこだわりダイヤと共に海に沈んで物語は2回で完結
「スーパージェッター」の少女版としてもっと連載続いてもよかったのでは
◆
久松文雄「星のパトラ姫」66年
「少女フレンド」47号からローマ時代エジプトが舞台
ローマからの使節として訪れたリシウス、アントニオ
親善試合としてリシウスがエジプトの精鋭と試合する
相手の馬車が暴れ出し転げ落ちたリシウスが、車輪を投げ止めたところ馬車が転倒、兵士は自分の持っていた剣に突かれ死んでしまう
親善試合を汚したとリシウスは牢に入れられる
アントニオは逃げ出してローマへ向かい両国が戦闘に入りそうな様相となる
試合前、水辺でリシウスと知り合った姫パトラは身を案じて牢を見に行くがエジプトの計略だと顔を合わせようともしない
ここまでが48号までの内容だが、所蔵ない49号で終了したらしいのであっけなく収束したのでしょう
(091219)
◆
久松文雄「ミスワンダー」68年
アップルBOX復刻134P、「なかよし」連載
サーカスの人気者ミスワンダーことサリーと豹のヒョーロク
フクフク島から来たローズを見て、パパ(サーカスのピエロ)が突然サリーを連れて逃げ出す
パパは実は博士で島で重大な発明をして恐ろしくなり逃げてきたらしい
サリーがローザの相手をするがかないそうにない
そこにサイレンが鳴り連中はいったん引き上げる
サリーの大ファンミキ夫くんが追いかけてきて機転を利かせてラッパを吹いたというお手柄
パパはなくなってしまう
ミキ夫の父が探偵をしていてフクフク島の女性軍は大変な強敵とわかるので
アメリカにある平和少年同盟へ加入しようとサリーはサーカスの退職金で飛行機に乗る
ミキ夫はひそかに荷物に紛れて乗り込む
機内ではローズが現れ、争ううちにサリーは飛行機から落ちてしまう
ケーンという少年が続いて飛び降りパラシュートが開きサリーを救う
下には少年同盟の潜水艦が待っていて、サリーは向こうから来てもらう形になった
しかし、この潜水艦がフクフク島軍に襲われ、小型艇で逃げ出さした、ケーン、サリーは島でつかまる
一方、荷物に隠れていたミキ夫はやはりフクフク軍の手に落ち、島まで運ばれて虜となっていた
牢屋でサリーはミキ夫と母に会うことに
小型飛行機を奪って島を脱出、中途で終了しているのが残念
(111120)
◆◆
平川やすし「白馬の剣士」55年
まんが王55年11月号付録、48P
代表作「金星金太」は少年画報連載なのであまり見る機会なく、「青空大将」「あめん坊」など絵柄が子供向けすぎて今までひっかかってこなかった作家さん
もっと以前の絵柄ではどうなのかと文学館にある付録を閲覧するとすでに熟練した作品になっています
福知山城7万石では殿の代行を勤めていた名代本多左馬守が地位を若様に譲りたくなくなって若様殺害を思い立つ
悪家臣黒木大膳が企みを持ちかけじゃまな家老は味方に付かないため処分される
辛くも逃げ出した息子朝之助は復讐を誓う
若様は気がふれたふりをして命は助かるが幽閉され一年後牢から逃げ出す
残された奈美姫は落ち延びて城中のとある宿屋で女中をしていた
左馬守側に奈美姫の消息が知れ、危ういところ朝之助が戻ってくる
朝之助は父の復讐だけを考え奈美を利用して敵中に入り込もうと考えるところもあったが、最後は若と仇を討ち城の復興に手を貸すことに
「あめん坊」などでは少々冗長な絵柄になる平川さんだが、この時点では周囲と同じような絵柄
(100112)

◆◆
平田弘史
「少年武士道」59年
「冒険王」59年6月号18P読み切りで登場
ともかく絵は完成していてうまい
修三郎というわがままな少年剣士をいさめる話
平田弘史「のろわれた武士」16P
「冒険王」59年8月号
城下では辻斬りが問題になっている
主人公竜之進の所に小菊が訪れて兄(山沢)が犯人だと言う
瀬田さんが切られた所に居合わせた竜之進は辻斬りと間違われ処罰される
まわりには処刑されたことにして真犯人を捜せと藩主から命令を受け
人を切らずにはおれない山沢を動かしている神尾を突き止める
(090314)
◆
平田弘史「帰参」63年
60P
写実風絵柄はこの時すでに完成している
人物もほぼ等身大で迫力あり、内容も武士の世界を描ききる
自分としては50年代後半の澄んだ顔立ちが好みなんだけど・・
内容は跡継ぎがいないと一家断絶、仇討ちが叶うまで国に戻れないなど武士の厳しさが描かれている
◆
1966年「少年キング」の平田弘史
この年、「少年キング」で一番目を引くのが平田弘史さんの登場、34号が何度か登場、白土絵とも通じる絵柄で、内容に少年誌にない深さがある
34号は、「座頭市海を渡る」31P
年末まんだらけでこのサンコミックス単行本を見る、タイトルはもう一つ、「座頭市の歌がきこえる」がある様子
2編で一冊だから「歌がきこえる」は150Pほどあるのかとネット検索すると復刻も出て今は電子書籍で読める、立ち読みするといくらか頁が見え目次より152Pあると判明、解説より「歌が聞こえる」の方は掲載誌不明とある、平田ファンクラブ作品リストでも不明のままなので書き下ろしかも知れない、
内容は同名映画に準じているらしい
さて、「海を渡る」の内容は
金比羅参りに瀬戸内海を渡った座頭市
村の金貸し藤八から30両の借金をした栄五郎は座頭市を斬るよう命じられる
腕もない栄五郎はあっさり斬られてしまうが、藤八の思惑は身よりなくなる妹のお吉を借金のかたに自分のものにすることだった
敵討ちとお吉と弟吾一が切りかかると市はよけもせず肩を切られてしまう
全く戦意のない市に驚いたお吉は市を介抱する
栄五郎の手下がお吉を連れ出しに来ると少し回復した市が守る
話を聞いて市は藤八の所へ乗り込んで香典30両をせしめてくる
弟の吾一は恨みを持ったままで、市の食べ物に毒を入れ倒れてしまう
栄五郎たちは吾一を人質に弱った市を誘い出し死ぬほど痛めつける
さすがに後悔した吾一は、蜂が入った袋を栄五郎の家に投げ入れ混乱に乗じて市を逃す
最後は栄五郎一味をすべて切り捨てた市がお吉姉弟を残して去って行く
絵柄は描き込み少なくかえって迫力があり、市の顔など勝新太郎を模して生き生きしている
筋があっさりしており、映画に即している制約で突拍子もないキャラクターが出てこないのが残念
40号「血汐川」32P読み切り
江戸時代の物語
10年前、悪家老大膳の反逆で殿は片足だけ顔はやけただれ復讐を誓う
子どもの時拾って育てた恩義で一人忠義を尽くす甚左を使い、何人も子どもをさらって人間兵器に作り替えて行く
一人人間らしい心を残している少年に甚左はこの事実を打ち明け、殿たちに槍天井を落としてすべてを終わらせようとする
かえってつかまり殿の命令で爪をはがれ苦しむ
少年が乗り込み武士達を切り、屋敷の外に
人間兵器たちを次々倒す
一人などは体が蛇のように細長くなり曲がるという奇抜さ
少年も指先に埋め込まれた鉄の爪出し相手をり刻んでしまう
長剣をかぶとに持つ男が最後の対戦相手で巧みに爪を切ってしまう
男が飛びかかり少年は下からもぐりこんで足でつく
足先にも鉄の剣が埋め込まれていて相手を倒す
こときれかかった甚左に「殿たちを全滅させる」ことを誓うのだった
主人公の少年は大きい目がりりしいというか妖しいというかなかなか魅力的なキャラクター
完全に劇画になるとこの手の顔立ちは出てこないし、以前の月刊誌ではもう少しリアルタイプ
平田さんには珍しいキャラとして注目したい
その同じ顔立ちの少年が活躍するのがはじめての連載「ボロ」
また、殿の醜い姿、爪をはぐ処刑は少年誌では憚られてきた現実味あるもので平田さんは容赦なくぶつけている
45号より「ボロ」9P新連載(48号完結、40頁程度)
乱世の時代、村で不気味だと怖れられる少年ボロ
鬼神部落で人間を兵器に改造する鬼神斎に不死身の体にされていた
最後は、鬼神斎の作り出した武士たちと戦う場面
男は目玉をはずすと眼光線を発射できる
それをかわしてボロが首をひねり倒してしまう
ボロの力はかえって村人をおびえさせるばかりで村には居場所がないと悟ったボロはむなしく去って行くというもの
(110113)

◆◆
深井あきら「父の子母の子」61年
「ひとみ」61年1月より連載
デザイン的な絵柄が印象的、扉絵色つけは美しい、人物の表情は少なめ、デッサンが弱いのが残念
中原美奈の母は2年前結核で入院し、それは治るのだがガンに犯されていて退院するも亡くなってしまう
今は父と二人暮らしの美奈、墓参りへの電車で気分が悪くなり薬をくれた女の人が母にそっくりで父娘とも驚いてしまう
美奈は部屋に飛び込んできた文鳥を育てることにする、母が亡くなる時、あなたのそばで見守っているわといった言葉で文鳥が母の分身のような気がして父ともそんな話をする
父は哀しみを抱いたままの美奈を少しでも慰めてやろうと春休みになったら福島五色沼へ遊びに行こうと約束する
その後、父は出向いたバーのマダムが列車の妻に似た人で、五色沼へ行く列車でもその人と乗り合わせる
その人を迎えに来た娘由紀は美奈が母と親しくしているのに嫉妬を抱く
由紀と話すうち、由紀の母は東京勤めで福島へは月に一度会いに来るのだと聞いて美奈には由紀に対する親近感が生まれ二人は仲よくなる
東京に戻ってしばらくすると、父に上司から縁談の話が持ち上がり美奈を連れて初めて相手に会いに行くとなんと母とそっくりのあの人だったから
これからどういう展開になるのだろうと思うところ、掲載紙「ひとみ」が4月で休刊になり「5月号に続く」が宙に浮いたまま
(100103)

◆◆
福田三郎「天狗天助」57年
少年誌では連載多数で名も知れているのがだかっちり決まった絵柄から作品を挙げていなかった
少年画報の「さるとび佐助」、冒険王の「怪力雷光」当たりが代表作でしょう
57年から「少年」連載の本作もいいかな
勤王の志士を父に持つ天助は京都に向かおうとする
大岡越前守が便宜を図ってくれ江戸を出ることができるが、幕府スパイ山犬の計略で代官につかまる
事情が知られると越前守に迷惑がかかると困っているところ白頭巾が助けに来てくれる
4月、京都まで行き着いた天助は新撰組の芹沢加茂といざこざとなり逃げ出す
おじさんは近藤勇の妻を姉と間違ってつかまる
えんえんと59年末まで続く様子
◆◆
福元一義
「ラドン」56年
「少年」10月号付録
古代プテラノドンの卵が阿蘇山麓で発見され、孵化して巨大な怪獣になって九州の街で大暴れする事件
「ゴジラ」に続く東宝怪獣映画の漫画化であらすじは知れた通りだが車や人を襲うラドンのどう猛な顔つきが光る
手に負えない怪物だが阿蘇山の噴火に巻き込まれ最期を迎えるのは少しあっけない
(100211)
◆
福元一義「怪獣博士」56年
「冒険王」56年10月号では8P新連載
三浦博士が実験で怪獣に変身し追いつめられるが、弟ジキルがへりで逃がし大事件に
(090518)
◆
福元一義「轟名探偵」57年
「少年クラブ」1957年1月、7P新連載
透明人間事件
古沢博士は生物を透明にする研究中、行方不明になる
その夜、赤坂西山ホテルで透明人間が現れインド王室に伝わるダイヤを盗み出す事件が起きた
博士の研究が盗賊団に利用され博士も連れ去られたらしい
友人林さんより預かったダイヤを求めてスペード団が博士にありかを白状させようするが拒むので息子次郎くんも誘拐する
一方、犯行に残された指紋からダイヤ強盗は前科一犯の鈴木章三とわかり轟探偵は博士の家で透明人間を待ち受ける
忍んできた透明人間を部屋に閉じこめることができたが、博士たちと交換条件を出され逃がしてしまう
透明人間を追い轟探偵は警察と協力して一味スペード団を壊滅する、首領は博士の知人高松公爵であった
逃げ延びた透明人間(鈴木)は故郷小樽へ向かって、轟も現地に飛ぶというのが6月までの筋、7月で透明人間もつかまるか最期を迎えるのでしょう
8月より魔の村墳墓事件
南星博士の住む村では白い浮き船が空を走り飛ぶ怪事件が起こる
博士の助手河井氏の息子弘やチャ子ちゃんがさらわれ轟探偵は博士の屋敷捜索に乗り出す
広大な敷地に入るとと当たりはとかげや猫の白骨だらけでますます怪しい雰囲気が漂う
博士に捕らわれた轟はウラン線で動物を怪物に変える実験を見せられ自分もあわや光線を当てられるという時
博士の友人シュナイダー博士がアメリカから訪ねてきて大あわてになる
轟を助けに来た団くんは地下に閉じこめられ地下牢の白髪の囚人に出会う
彼が博士の助手河井さんで閉じこめられてから時間をかけて鉄柵を切りようやく脱出できるようになっていた
河井さんの話で博士は走り飛ぶ白い玉に人格を乗っ取られたらしくそれ以来人が変わって、妻や娘マリ子も失踪していった
轟は逃げだしシュウナイダー博士や団くんたちと合流し南星博士の日記を発見する
そこには、博士がドコール星と交信してドコールに必要なウランが自分の土地に埋蔵されているので、星の科学知識と交換する契約を結んだ
ドコールの先発機に乗るのは悪人で博士を乗っ取り、地球を我が物にしょうと企んでいる と書かれてあった
白玉生物は生物の血を食料とするので敷地に膨大な生物の死体や白骨がころがっていたらしい
轟達が読み終わる頃、ドコールから続いてやってきた3つの白玉はニセ博士を退治しようとしていた
塔がロケットになって逃げ去るのを全速力で追って博士を退治して星に戻ってゆき、連載も終了する
翌年1月号からは「妖怪人間」事件
交通巡査が町中変死する事件が起こる
新たな敵は妖怪人間、吸血鬼でもありかまれて死んだ人間が動き出す
さらに妖怪人間は何にでも変身できて無敵な様子
轟探偵が敵の牢から逃げるとき得た情報からQ型血液を仕込んだ銃が武器になることを知り妖怪人間を撃って倒すことが出来た
逃げる妖怪人間は飛び魚に化けて海を渡るが
助けに来た黒めがね一味の船も撃破して事件を終息させる
(090602)
◆
福本かずよし「わたしはポピちゃん」57年
57年「なかよし」
を見ていたときになんとなく気になっていた作品
福元さんは探偵もの中心で少女作が少ないことを知り全貌確かめたく
また57年本誌を借りてたどってみると
1月号
気弱な兄に自信を付けさせるため演芸大会に出場させる
兄ダンボはポピが倒れるのを助けようと相手を突きのけた時から力に目覚め、柔道を習うようになる
というほのぼの出だしが
翌月号から一転して
ポピの同級生千代ちゃんが誘拐される
ダンボ兄さんも力を貸してくれいろいろ探し出すところから
4月号
さらわれた千代をサッちゃんとポピがさがしていると新聞広告に「お友達求む」と出ていて探ってみることに
沢山少女が応募しているがその当のお嬢さんは万里子と言う
髪型変えると千代だとわかり、二人は連れ出す
屋敷を見張っている男が気になり、戻ってから病気で入院してしまう
そこでポピたちはスカンク草井風の男を捜すことに
5月号
ポピはタクシーの運転手に頼んで男を乗せるが逆に捕らえられ、千代の身代わりにしようと
医者に整形手術をさせる
医者が無理だと断るので、万里子の母は目が見えないからこのままでもごまかせるだろうと病院へ連れて行く
6月号
悪人達は病室のそばで見張っているのでポピはしばらく万里子になりすまして事情を探ることに
万里子のお母さんは戦争空襲のどさくさで娘が行方不明になり以来心配で病身になってしまったらしい
深夜、男達は病室に忍び込んで母親の持つ箱を盗もうと近づく
気づいたポピが止めようとすると男に首をしめられ気絶してしまう
ダンボ兄さんたちが警察と連携してポピの居場所をつきとめ踏み込んで危ないところを救われていた
千代ちゃんは形見からお母さんが探している実の娘万里子だと判明してめでたく物語も完結する
(091006)
◆
福元一義「第二の宇宙」57年
「少年」新年増刊号付録「探偵漫画ブック」(1月)に次の読み切り四作が収録されている
鈴木光明「地底X団」47P
福元一義「第二の宇宙」64P
酒井不二雄「夜光怪人」48P
下山長平「黒い黄金像」64P
「第二の宇宙」
月まで飛ぶ準備を進めている高見博士のロケット
「科学少年」の少年記者がインタビューに訪れ、誤って乗ったロケットが発射してしまう
月へ着くのかと思っていると地球そっくりの星
ちゃんと「科学少年」も発売されている
彼の持っている「円」は値打ちがある、この星では「丸」という単位で「円」より低い
人々はデムという人間型ののっぺりとしたロボットを雑用などに使っているので科学力は優れているようだ
「科学少年」があるくらいならと調べると自分と同じ名前の記者がいて、マンションを訪れると自分とそっくりの少年
しかし、オルゴール星のスパイと勘違いされ警察に通報されて逃げ出すはめに
この星のマイティという宙に浮く守り神電子頭脳が少年をスパイでないと証明してくれる
マイティはこの星に攻めてくるオルゴール星のロケットを倒すためには少年が持つ記憶が必要だと言う
高見博士の設計図を見て記憶しているものを利用してマイティが敵ロケットを爆破する
この星の恩人となって地球へ帰還してゆくというラスト
(120401)
◆
福元一義「スーパーくん」57年
「少年画報」連載、12月号付録 48P
福元さんというと「わたしはポピちゃん」から入ったので、他に見ないものだと思っていたのが、少年まんがと関わりが深かった
その後はどうなったかというと、手塚プロに入って下支えを手塚さんがなくなるまで続けていたと「手塚先生、締め切り過ぎてます! 」を読んで知る
その本に載る挿絵も手塚マナー
「スーパーくん」に出てくる怪人のマスク、ロボットは横山光輝「鉄人28号」の影響が濃いけれど・・
刑事に化け銀行を襲うスペード団
スーパーくんは警官たちと柱に縛り付けられている
スペード団が金を奪っている最中に、怪ロボットが現れ横取りし
てゆく
白ひげの男が操縦しているらしい
翌日から、スペード団は予告なしに銀行を襲うようになるし、怪ロボットは次々と科学者を殺し始め、世間は大騒動
スペード団は怪ロボットに抵抗するため別のロボットを手に入れようと科学者保田博士をねらうが
怪ロボットが現れ車ごとたたきつぶす
怪ロボットはこれ以上ロボットができないように科学者と殺していたのだ
スーパーくんが怪ロボットを追い、その後をさらにスペード団が追う
橋の上でロボットを見失うが、橋の下に潜んだロボットは橋ごと持ち上げてみんなをひっくりかえし
白ひげの男がスーパーくんたちを殺せと合図するところで次号へ
(120411)
◆◆
藤木輝美「ノンちゃん劇場」62年
「りぼん」1962年5月号2回目
病気療養でお父さんが田舎に越すことになったノンちゃん
父はスバル劇場を立ち上げるが、地元に
はもやし座があり座員の千吉たちが石を投げつけたりの妨害が起こる
小学校ではもやし座の息子玄治がいじめてくるしいろいろな難題も持ち上がるが
10月号には玄治も入れてスバル座で行われた楽しい劇にはもやし座長も理解を示しようやく地元になじんだ所で父の病気も癒えノンちゃんたちは東京に戻っていき終了
(090411)
◆◆
藤本章治「マサ子の谷」59年
「なかよし」59年4月号、アフリカ舞台ものが新連載
コンゴ奥地で医者を
している父について暮らすマサ子
ある時森の奥に迷い込んでヒヒに襲われさらに奥地へ入り込んでしまう
ハエハエ族につかまり白い女王に処刑されそうになったが近隣のピグミー族に救われる
同じ肌の色の少年も一緒にいて日本語が通じる
けんじは飛行機事故で一人生き残りアフリカ奥地で暮らすことになったという
文明から離れた奥地には外国人が知られておらず外界の情報もない
呪術師の予言で白い肌の女王を頂く部族が勝利を納めるという
ハエハエ族の威信をくじくためマサ子にピグミー族の女王になってほしいとけんじから頼んでくる
父のいる所とすぐには通じないため、要請を受け入れることにしてマサ子の冒険が始まる
1月号、マサ子と父はようやく再開することができた
追ってくるピグミー族から逃げる最中、ハエハエ族トンドーが矢に打たれる
なんとか敵から逃げおおせたが、夜、ダイヤ女王の力によって呼ばれるマサ子
同時にピグミー族が攻めてくる
4月にはローラン火山が爆発して落石に当たったショックで女王は魔力が解けたか急激に老化し本当の姿に戻る
女王の死によってピグミー族も軟化して諸部族と融和、ようやくマサ子は故郷日本に向かうことができる
(090530)
◆◆
古沢日出夫「冒険ゴット」52年
「漫画少年」52年8月号に古沢日出夫「冒険ゴット」2回目、8P(ということは7月より新連載)
店の人も見放すようなおんぼろバイクを買ってレースに出場するゴット
ゴットにはバイクの気持ちもわかるのでバイクと協調していい走り
ずるいレーサーがいて手下にパンクさせる鉄びしをまかせたり
近道の渡し木をヘリで崖におろさせたりするのでゴットも追いつけない
それでも一等賞を取った男に手下を捕まえて見せて八百長を証明する
9月号にゴットの経歴が描かれる
戦争中、神様からスーパーマンのような能力を授かり訓練を受けて部隊に戻る
12月号では、ジャングルのブラックタイガーと戦う
53年2月8回目、戦争を止めさせようとして仲間に投降を勧め逆に上官から狙われたりした
原爆を積む爆撃機に悪魔が取り付いているのを見たゴットは止めに飛び立つ
悪魔の力がすごくて苦戦する
投下された爆弾をつかむがあまりに熱くて思わず手を放して広島で爆発させてしまう
もう少し自分に威力があればと落ち込むゴットに神様は特別製の服を作ってくれる
5月号は舞台が現在になって
撃たれた小鳥を拾ったバッタ屋は焼き鳥にしようとするのでゴットが食べ物を天から頼んで交換する
これを見ていた人々はゴットが望のものを出せることを知りいろんなものをお願いする
天のピーターが運んでくる
欲張り男が金の増える金庫が欲しいというのでそれも出してやるが
金庫から金が溢れ家もつぶれて男は「いらない」と叫ぶ
ピーター君は男も元持っていた金ごと持ち去ったので一文無しになってしまう
「ゴット」は6月号で終わっているようなのであまり冒険や役に立たない感じ
◆
古沢日出夫「進め三太郎」56年
「少年クラブ」連載
けんかばかりのちびの栗山太郎、のっぽの蜂谷太郎を仲直りさせたのが主人公臼井太郎
三人組を結成して降りかかる問題を解決してゆく
まずは蜂谷の家では妹チャコが病気で料亭勤めの母を呼びに行くが、忙しいと女将は暇をくれず若い衆といざこざになったので用心棒が次々を現れる
腕自慢の臼井がやっつけて、目が覚めた用心棒は元のプロレスラーに復帰する
7月号より栗太郎の弟が誘拐される事件
3人組がマンホールに目を付け悪人を追いつめるが3人目の黒めがねの拳銃でつかまえられて、海岸のどこかへ連れ去られる
最後は黒めがねが栗山家の執事だとみやぶり、手下も漁民たちで悪事を反省して自首することに
船で送ってもらう時に隣国船から砲撃を受け、海に落ちた一人を置いて逃げるのを見て三人組はこれでは悪い心が直ってないではないかと諭す
漁民達が犯行に加わったのも隣国に海域を制限され貧しくなったためというシリアスな話題が付いて物語は12月終了
◆
古沢日出夫「鉄腕太郎」56年
「おもしろブッ
ク」56年7月号
科学者を誘拐し世界の覇権を狙うヒトラーと対決
円盤も飛び出すが弱点のアンテナをねらい退治する
一転日本に戻った太郎は悪人に囲まれた娘を助けたことがきっかけでその兄の柔術家と対戦することに
アトラス弾(原子爆弾より威力ある爆弾)を持ち世界征服を企てるヒトラー一味
博士を取り込み円盤も作らせるが、太郎が救出、敵側の円盤の弱点も教えられ3機を打ち落とし野望をくじく
日本に戻った太郎は悪漢に襲われた万里を助けたことでその兄伊波俊介の元へ
兄は金塊を積んで沈んだ船の秘密を知っていたので、人を疑って太郎とも対決する
元々病身の兄は対決で命を落とすが、太郎のわざのするどさと人柄を見込んで金塊の在処を記した手帳をたくす
兄は沖縄独立のためその金を役立てたいと考えている
金塊を狙うのは前の悪漢、坂崎、ガマ一派だけでなく海外のサルベージ会社も加わり騒動が
沈没船操作のため沖縄へ向かう太郎・万里の乗る列車に見なれない外国人が乗り込んでいて太郎の手帳をピストルでおどし奪い、列車の屋根からヘリで逃げていく
太郎は手帳の肝心な所を切り取っていてその在処に潜ってみると難破船は見つかるがすでに金塊は持ち去られて後らしい
坂崎一派の船とセルベージ船が互いに攻撃しあい互いに沈む
万里に金塊はすでに運び出していてこれで費用に使えると事実を語る太郎でラスト
◆
古沢日出夫「無双剣四郎」57年
続いて「おもしろブック」1月より新連載は時代物
通りがかりに村娘を助けたことで剣士剣四郎はスッパ党と対決、敵15人を退治さいたことで自信をつけ諸国を武者修行し無双の実力を誇るまでに
石地蔵までまっぷたつにするほどの剣の強靱さではかなうものもいず自信過剰に
さらば父上と形見の父の血がしみた守り袋を谷底に投げ捨てる
父は弱かったので敗れたのだと自分の力を過信していると谷底から守りを拾ったと初老の男が現れる
その老人を剣四郎はどうしても切ることができない
宮本武蔵で一喝されうぬぼれも消えるところで終了、3月号で早くも済む
翌年4月号から「青空源太」を連載した下山長平さんは古沢さんの絵柄を継ぐ感じ
(090219)
◆◆
細川知栄子
「くれないのバラ」58年
順序通りでは夏増刊号をタイトルにするところだが、これに掲載された細川作品がデビューに当たるので
「少女クラブ」夏増刊号掲載28P
その号の内容は、120円、338Pで
東浦美津夫「あっゆうれうが灯をともした」16P
鳥海やすと「人魚のオルゴール」16P
木下としお「花ちゃん小町」16P
山根あおおに「めだかちゃん」縦2/5サイズ16P
木山シゲル「黒い十字架」32P
丹野ゆうじ「こずえよさようなら」24P
荒木まさお「クリちゃん」6P
水野英子「青い星の夜」10P
松本あきら「この空にかねがなるとき」32P
いずみあすか「はるかなる国から来た処女」48P
細川千栄子「くれないのバラ」28P
デビューですから、一番最後に載る
絵柄はすでに光るものがあって、普通に読んでいっても一番印象に残った
ゴールド公の娘ローザに新しい母が来るが従兄弟のブラック公に嫁げと脅される
継母の手から逃れ、谷へ落ちたローザは、流されて下流でサンドとイッチの兄弟に助けてもらう
そのお屋敷にはホワイトというすばらしい青年がいて憧れる
いとこの乱暴なブラックがやってkるう
ローザは夢でバレエの場面を見て、ホワイトと踊っている
ブラックの母は継母とそっくりで恐ろしがるローザ
ホワイトはさらわれたフラワー王子だっととわかり王位に返り咲くことに
そこへ現れたブラックが拳銃で乱入するがローザがかわって撃たれるという悲しい結末
(120131)
◆
細川千栄子「銀のバレーぐつ」59年
「少女クラブ」59年正月増刊
(ひとみが確かに十字、ただこの号では銀の花びらも十字だが)
白鳥の湖オデット姫が踊れないと悩む丘ひとみ
踊りをよく知っているマリ子という少女からアドバイスを受けて練習する
マリ子は一年前はさっそうとバレエを踊っていた
日本公演に来た名バレリーナセシリア女史から記念のバレー靴までもらったのが
病気のため一年後には踊れなくなってしまう
マリ子は大事にしていた銀のバレー靴をひとみに譲り自分の分も踊ってほしいと期待をこめるのだった
絵柄がとてもかわいい、正面首をかしげた様子など抜群
3月号には、細川知栄子さんが「ふぶきのワルツ」読み切り
4月号には「赤いリボン」13P読み切り
5月号より「黒いこうもり」14P連載開始
という次第で59年「少女クラブ」は細川さんの当たり年でしょう
細川知栄子「母の
名よべば」「少女クラブ」60年1月号16P新連載
(090417)
◆
59年の細川知栄子
「少女クラブ」3月号には
細川千栄子「ふぶきのワルツ」読み切り
バレエを練習している少女ゆかりは女中のハルエさんと二人で暮らしている
ふぶきの夜に不思議な少女百合子が現れて、バレエをよく知っていてレッスンを教えてくれるがどこに住んでいるのかと聞くと涙になる
翌日、ハルエさんは誰も訪ねてくるはずがないと言う
百合子は訪ねてきた何度か目に家に招待してくれるというので付いていく
百合子の部屋で踊っていたのだが、かけられた声に気が付くとそこはなんとがけっぷち
駆けつけたバレリーナ春日さんが事情を教えてくれるのによると
百合子はバレリーナだったが三年前がけから落ちてなくなった
自分のバレエを伝えたかったのだろうという
ゆかりも不思議に思いながらも思い出に踊りを覚えてゆこうと終了
4月号には「赤いリボン」13P読み切り
病気の姉を人質にして、悪人に父の宝石店から五千万円相当「火の女神」を持ち出してくるように命じられたまゆみ
宝石を持ち帰った時、はずみでサングラスがとれ男が前に勤めていた青田とわかったため隠れ家に連れて行かれる
まゆみは身につけていた赤いリボンに文字を書き高い窓から外に投げる
店の支配人がまゆみの動向がおかしいと連絡をとったことでリボンを見つけ事件は解決する
読み切りが続いて
◆
細川知栄子「黒いこうもり」
5月号より14P連載開始
白鳥よしえバレエ研究所に通う牧すみれは資産家の娘で「にじのおとめ」という宝石を身につけて次の踊りに臨む予定
一年前にバレエ優秀賞をとったあこがれの早川映子が励ましてくれる
すみれが舞台にあがって踊り始めると、黒いこうもりと名乗る賊が現れすみれにぶつかり宝石を奪っていく
6月、宝石は五郎が偽物とすりかえていたので安全だった
映子の兄五郎の部屋をうかがう怪しい男
五郎の調べで「にじのおとめ」にはいわくがあり、かつてこの宝石を所有していた萩原安造が殺され宝石が行方不明になっていたとわかる
牧家はどこでこれを手に入れたかが問題
萩原家の妻が復讐を誓ったらしいし当時赤ん坊だった娘も成長しているだろう
8月、宝石をねらう黒いこうもりは岸壁ですみれに襲いかかり海に飛び込んでゆく
9月、すみれは五郎が助けるが次の公演に出ることが難しく、映子に代役を頼む
10月、こうもりの正体が明かされて大団円
こうもりは映子、母の恨みが彼女の心に住み着いて二重人格のように悪い行動を引き起こしていた
すみれを苦しめていることを悩む映子は入水自殺しようと身を投げるが五郎が手を取り救う
牧氏も宝石を映子に返すことにし、映子たちをすみれの姉兄として迎えるというちょっとやりすぎの結末で
ともかく59年「少女クラブ」は細川さんのあたり年でしょう
60年にはさらに長期の連載「母の名よべば」、ただ絵は59年の方がかわいらしくていい
◆
細川知栄子「母の名よべば」60年
60年少女クラブ連載
わかなの母は小学校の二人三脚で怪我をしそれが元で足が不自由になる
兄の明夫は愚連隊に入りほとんど家に戻っていない状態
病院に向かうタクシーの運転手が忘れ物と投げた袋に65万円の通帳があったことが悲劇の元に
母の手術代金が10万円足らないと困っていたのを知った兄が勝手に通帳を引き出す
明夫の実の母、高木女史が帰国、彼女はパリで成功して戻ったので事態は好転するかと思えるがそのわがまま冷淡な性格ゆえさらにやっかいたことが生まれてくる
女史は、明夫を不良にしたとわかなの母をなじったため、家を出て行く母(おまけに妹みよ子はえきりに罹るがこれはなんとか)
わかなは念願のバレエ発表にこぎつけ、出て行った母も劇場に来ている
母は療養所で働いているが、火災が起こり出火責任を所長になすりつけられ警察につかまってしまう
母の疑いが晴れるがわかなが訪れた時はすでに行方を知らさず去ってしまっていた(東京を離れ犬吠埼の旅館で働くことになる)
一方、通帳はわかなの友達あや子のものだと判明
使ってしまった10万円の工面をしなければならないが、店を開く資金が不足した高木女史が通帳を狙ったり(これはうまくいかないのでさっさとパリに戻ってしまう、明夫を誘うが彼も日本に残る)
わかなは母の居所を探し当てようやく再開したが、10万円の工面として母が旅館から一年分の給料を前借りした
そのため娘ともくらせずまだ千葉にいる
信頼回復したわかな
はあや子一家に引き取られて暮らすことになり生活は楽になるが別荘でみよ子が海に転落
これが元で危篤状態、母を呼ぶが行き違いになったりと大変だがなんとか駆けつけたがみよ子はなくなったしまう
明夫は船長の菅原さんに認められ船乗りの修業に邁進する決意を示して2年間の連載もラスト
(090423)
◆
細川知栄子「ふたりの白鳥」62年
「少女クラブ」62年1月号
付録、バレーもの
真弓は病弱でおとなしい性格、かおるは活発な少女、二人ともバレリーナを夢見る仲良し小学生
実力は上だが、父の仕事の関係で北海道へ行かなければならなくなったり
かおるの母が自分の娘かわいさのあまり、真弓の発表をじゃましたり
きわめつきは真弓が交通事故にあって記憶をなくし、踊り方すら忘れてしまう後半
12月号では、かおるが機会を奪ったと他バレエ団生徒に恨まれ、材木置き場で事故に遭わそうという密談を聞いてしまった真弓
駆けつけてくずれる木材から間一髪かおるを救った時、すべての記憶を取り戻してグランプリにのぞむ
その踊りは甲乙つけが
たく二人が優勝することになって次のトップをねらうバレリーナとして認められ物語は終わる
(090607)
◆
細川知栄子「なくなパリっ子」63年
「週刊少女フレンド」63年20号より連載開始
フランス人の母がなくなりゴトー・キヨシという音楽家の父を訪ねてナオミはフランスから貨物船で密航して神戸港に到着
起重機の下で寝ようとしてフーテン少年、三公と知り合う
キャバレーであやうく売られそうになったのを三公が助けてくれる
拾った子犬チロと列車に乗り東京に
どこもナオミを雇ってくれないので観光バスに潜り込んで夜を明かすと朝には動き出してしまう
バスが事故で火事になった時、救出を手助けしたことで気にかけてくれたバスガイドのお姉さんが泊めてくれる
(090424)
「なくなパリっ子」続き
バス会社の寮に泊めてもらうナオミ
近所で宝石がなくなりナオミが疑われるが真犯人がわかって一安心
ユリさんの代わりにガイドを務めると、観光バスに金を盗んで自殺しようとしている犯人が乗っていると連絡がはいる
高崎市観音像に付いた時、上に登った中年の夫婦がそうかと追っていって間違いとわかり
怪しんでいなかった老夫婦が、娘が犠牲になったのを恨んだ会社への復讐とわかり説得してこれも切り抜ける
旅先、旅館の風呂で歌っていると美声に驚いたプロダクションの男が、弘田美枝子の代役でホールで歌ってほしいと頼まれる
ナオミは東京で父と似た名前の指揮者を知り会いに行くとおじさんで父はなくなっていた
細川千栄子「泣くなパリっ子」
ナオミのピアノが認められる、西条先生も推薦してくれるが実の娘よし子がねたむ
TV局に来た時、ナオミは偶然番組に駆り出され、あたふたする姿が人気を呼んでいくつもTV局が出演依頼をすることに
お世話になっている西条先生系の局を選ばなかったことでナオミは損得しか考えないとゆかりは腹をたてる
そんな言葉を耳にしてバスの寮には戻れず、町をさまよううちに不良サキコに巻き込まれドライブして遠くに
黒服の男がナオミを見守ってくれ寮に返してくれる
この後も、養護施設慰問にバス仕立てで行った時、すねる一人の少年にコロがさらわれたり
東京にやって来た三ちゃんがまたやくざに関連して人殺しの汚名で逃げ回ったり
ナオミの回りは次々と問題が発生
よし子の妬みからピアノが弾けなくなったナオミはバイオリンを弾くことで自分を取り戻す
ナオミのバイオリンリサイタルで謎の父から白いバラを付けて父として名乗り出ると知らせがあり期待と不安で一杯になるナオミ
当日バイオリンを手にしたナオミは客席などで白バラを付けた人見ずがっかりしそうになると
舞台に上がった指揮者西条先生の胸にバラが飾られていて見事なハッピーエンドになる64年12号終了
(090813)
◆
細川知栄子「東京シンデレラ」65年
「少女フレンド」8号より連載
「少女フレンド」66年分を閲覧してようやく「東京シンデレラ」の結末まで
8号、東山ノッコは父が病気でモデルの姉さんカノ子が一家の稼ぎかしら
ノッコは家事をはじめとして姉さんの世話すべてをまかされ奴隷のようにこき使われている
10号、カノ子は専属するデザイナー奥村からライバル磯村さんのデザインを盗むよう命じられ、断って首をしめられる
さらに奥村はカノ子の車のブレーキを細工する
12号、怖ろしくなったカノ子はノッコにデザインを盗ませる
一方、家が火事になり病気で動けない父が危ない
火の中を救い出してくれたのは自由行動したいと側近から逃げ出して東京をさまよっていたシルビア王子
これをきっかけにノッコとシルビアが引かれあうことになる
14号、火災で困窮した一家にシルビアが金を貸してくれ、ノッコの友人カン太が奥村をつかまえてくれたので万事よい方向へ行きそうなのだが
カノ子が家を売って、財産が全くないと知った父はショックで死のうとする
22号、カノ子の助手として北海道まで行くノッコ、飛行機で火災が起こり、けがを負ったカノ子のかわりにノッコがモデルをつとめる
この成功でマリア磯村がノッコをモデルとして引き抜き、腹をたてたカノ子はノッコに硫酸を浴びせる
26号、奥村はマリアから奪ったデザインで服を作り、ファッションショーを挑戦してくる
ノッコは事故の後遺症で目が見えないのにモデルとして受けて立つと言う
奥村方の策略でノッコは舞台から落ちてしまいショーは失敗、敗北する
27号、ノッコの手術は失敗して目は見えるようにならず、絶望して線路で死のうとするとシルビアが現れて助けて勇気づけてくれる
29号、竹屋デパートで決戦ショーが行われるが、今度も奥村方がノッコの履くハイヒールのかかとが折れるように細工する
30号、ノッコは舞台から落ち、脳内出血で手術を受ける
31号、この手術でノッコは目が見えるようになり
32号、東京でのショーは難しいが関西から誘いを受け磯村先生はやる気に
33号、ショーの服をノッコも縫う
34号、シルビアは後妻王妃グローリアの息子ケーシーを王位につかせてやろうと、自分がオリン
ピック出場で東京に来たとき身を隠していた本当のスェーダン王子だとわかる
36号、王子を誘い出すためノッコがさらわれる
ノッコはカン太と王子を救い出そうとするが、国のため戻ると告げるシルビアだが
37号、シルビアは逃げ出してカノ子たちの車が拾ってゆく
39号、カノ子は奥村の盗みを暴露し襲われる、ノッコはカノ子を復帰させてほしいと磯村先生に頼む
40号、シルビアをマリア先生の親戚の家にかくまうことに、そこは田舎なのでそう見つかりそうもない
ところがそれを知ったカノ子は新聞社に電話して情報を流してしまう
41号、たまたま記者が東方新聞の狩田さんというノッコの知り合いで先に連絡してくれたのでシルビアを逃がすことができたが他の報道機関にももれ村中あげてシルビア捜索に
42号、山へ逃げたシルビア・ノッコを山狩りにする村人たち、向こう側に出たところ、通りがかった車が狩田さんで救われる
43号、ノッコが足をけがしているので病院に行かねばならない、シルビアは自分を犠牲にしてでもノッコを助けようと名乗り出る
44号、シルビアはスェーダンに帰国することに、ノッコに一緒に来るよう誘うが、国元には婚約者もいると聞いたノッコは断る
11時発の飛行機になんとか見送りが間に合ったノッコ、その姿を見てシルビアも再びノッコを迎えに来ようと決意するのだった
46号、ノッコは無理がたたって血を吐く、胸の病に冒されていた
そんな頃、シルビアが再び日本へ向かう、その飛行機が墜落事故に遭い、新聞にはシルビア死去の記事が・・
49号、RHマイナスという珍しい血液型のノッコ、なんとか輸血も集められ手術は成功する
ノッコを手術した若い内田先生はノッコの美しさにほれこむ
治療代がかさみ、マリア先生がすべてかぶり、仕事を犠牲にしていることを知ってノッコは療養所を抜け出す
飛行機事故でなくなったと思われたシルビアが発見される
50号、ノッコは海へ入り行方不明に
ノッコがいなくなって1年過ぎ、ジャズのトランペット奏者として名も売れたカン太は伊豆へドライブに出てノッコが飼っていたミミを通りで見つける
52号、ノッコは内田先生が発見して、帰りたくないという事情を聞いて知り合いの村上医師の所で働けるようにはからう
内田先生も今度、富士山麓の無医村へ行く決意をし、ノッコにも付いてきてほしいと気持ちを打ち明ける
お世話になったノッコは内田先生について行こうと列車に乗り、マリア先生やカン太を思って花びらを投げ、最後にシルビアを思って・・
この号の思い切るようなノッコの扉絵は実に美しい
(110821)
◆
細川知栄子「東京シンデレラ」66年分
1号、みんなの下から失踪して一年のノッコ
内田医師について富士山麓の無医村に向かう
カレ沢部落についてみると約束の診療所もない、医療道具もない部屋が用意されているだけ
失望した内田は帰ると言い出して、ノッコは見損なう
その頃、東京ではマリア先生のショーが成功し、シルビアが来日する知らせが
2号
村のミツが肺炎にかかった
内田医師はノッコに何も告げず伊豆へ帰ってしまう
免許もないのにノッコはミツに注射を打つ
3号
ノッコはしょう紅熱と判断した子供を病院に連れてゆくという
病院に見せるのは大反対の祖母はそんな病気ではないと言い張る
なんとか説得して母親と町の病院に送り届けると、町の医者は手遅れにならずよかったとノッコをたたえる
急にそこへ現れた警官がノッコを注射をした件から医師法違反で逮捕すると言い出す
4号
カレ沢の人々が来て訴えるのでノッコは許され部落へ戻る
シルビアが来日して伊豆にノッコがいる事実をつかんで内田医師に会いに来る
内田医師は村を見捨てた卑怯さを知られたくないのでノッコの消息は知らないとしらを切る
5号
それでもカレ沢のことを聞いたシルビアは出かけてみることに
一方、シルビアのことを聞いたノッコは東京へ出てゆきすれ違いになる
6号
東京で姉カノ子に会うが、カノ子はシルビアの伝言を伝えず
7号
木が倒れて村人が大怪我したという知らせを聞いてカレ沢に戻るノッコ
止血が効いてなんとか血が止まる
シルビアは向かえが来て領事館へ連れ戻される
8号
ノッコは町の議会へ出て、カレ沢に診療所を作ってくれと嘆願する
村会議長は怒って新聞にその記事が出ると、いろんな補助が出なくなるのではカレ沢の人々は心配になる
9号
領事館へ戻ったシルビアは義弟ケーシーに国には帰らないと告げる
義弟を王位につけようとするローデシア側がシルビアの毒殺を図っていた
こんな事件に巻き込まれのを憂えていたのだった
毒殺が失敗するとローデシアは、通りでシルビアをつかまえ拉致しようとする
男たちともみあう中、出所した奥村がやってきてシルビアへの恨みをはらそうとナイフで刺す
カレ沢ではノッコの行動が迷惑になり恩も忘れ追い出そうとする動きが
東京からかけつけたカン太はノッコを連れ出す
10号
騒動からローデシア側の男たちは逮捕される
シルビアを車で運び去った者がいて彼の行方はわからないまま
11号
シルビアを隠しているという疑いはノッコにかかってくる
12号
連れ出していたのはカノ子で、シルビアが記憶をなくしているので自分が婚約者だと教え込む
13号
奥村に閉じ込められるノッコ、狩田記者がつけていて助けてくれる
逃げ出した奥村はカノ子を訪ね、部屋にシルビアをかくまっていると感づく
14号
カノ子とシルビアを奥村はつけ、呼んであった殺し屋も現れ危機一髪
そこへノッコがかけつけてくる
逃げ出したシルビアは川に転落
15号
ショックでシルビアは記憶を取り戻す
ノッコは姉のかわりにシルビア誘拐の罪で自首する
16号
ノッコは無実となりカレ沢へ戻る
一週間がたち、カン太がシルビアが帰国するのでお別れパーティがあると強引に誘いにくる
パーティではシルビアの婚約が発表されることになっていた
ノッコは領事館でドレスを着せられシルビアの前に
あれほどすれ違いの二人だったがこうして再会するとすんなり愛情を確かめ合うことができたのだった
スェーダンに行ってしまう妹をあっさりカノ子が祝福しているのは今までの執念深さからは意外な感じ
これでもかという強引な展開だが絵柄の美しさで読者は納得してしまう
細川さんというと、絵柄では59〜60年ころか、ストーリーでは「あこがれ」の68年ころかと思っていたのですが
「東京シンデレラ」もなかなかのもの
65年8号〜66年16号まで、60回ほどの連載なので単行本にすれば4〜5冊、復刻がほしい作品
だいたい「王家の紋章」で現役でとても有名な作家ながら初期作品が一度も単行本になっていないとうのが驚きです
(110822)
◆
細川知栄子「マイラブ」69年
「少女フレンド」1969年36号
日本舞踊の名門緋桜流の名手祖父は命いくばくもなく、跡を継がせるのにアメリカ帰りの利香(リカ)に継がせる気持ち
後援会長黒田は辰彦・あや子兄妹を立てて名門の資産もわがものにしようと企み、舞も舞えないリカに資格はないと主張
リカは男として育てられているが、この危機に際して自分から女に戻って舞を習うと言い出す
(090620)
◆
細川知栄子「アテンションプリーズ」70年
「少女フレンド」70年49号
九州から上京した美咲洋子(ヨッコ)は訓練生、彼堤健二はパイロット候補生
ヨッコ初めてのフライトで車輪が出ないアクシデントが発生してなんとか乗客を落ち着かせて任務を果たすことができる
(090622)
◆
細川知栄子「あこがれ」68年
母無し子がいじめられながらもあこがれを実現させる成功物語で、やはり年代を思わせる内容
舞台は佐渡、雪村千穂はホテル経営者の伯父相良に引き取られ、シンデレラのように雑用を押しつけられる
実の娘みさ子が7歳の時、事故で足が不自由になった原因が千代にあるというのでよけい厳しく使われるのだった
東京に出て花嫁衣装のデザイナーになる夢を支えに生きていたある日、ロケに来てモーターボート事故に遭ったスター上月光を助けることに
東京に出てユリデザイナー事務所で働くことになった千穂にはこれでもかこれでもかというほど艱難が待ち受けている
それを救うのが光という筋書きだが、すれ違いで大変な危機に陥ることも再三、一つトラブルが済めばすぐ次のがと読者ははらはらのしどうし
後半、佐渡に戻され、幼なじみ祐介と結婚させれる所が最大の危機
わたなべまさこさん譲りの人物絵、光だけでなく年配の男性まできらきら目には参るけれど
デザイナー仕事だけあって、服飾に見応えあり、細川さんのゴージャスな絵柄がよく映えている
(080322)
◆◆
保谷よしぞう
「くるみ探偵長」59年
「少女ブック」59年2月号18P
ちばさんの「オデット城の虹」をついだ保谷さん、次第に絵もこなれ「くるみ探偵長」が一番良いデキかな
母と二人暮らしのくるみは女探偵を自負
みどりさんの母が再婚するがその相手がどうも不審な人物
結婚にこぎつけると正体を現した怪人、遺産の黒い真珠を狙って母に近づいていた
みどりは真珠を守って死ぬ覚悟、入水するところをくるみが助ける
くるみも怪人に襲われるが犬のムクが助けてくれる
みどりの母は怪人に監禁されている
家ごと焼け始める
みどりは狂乱する、使えるじいやが実は怪人で、4月号は別冊か本誌に載っていなくて5月号がなくそこで終了した感じ
6月号からはやはり少女探偵もの「おじょうさん」へタッチ
(090111)
◆
保谷よしぞう「虹をつかむ少年」59年
「たのしい五年生」4月号連載
弱虫でラッパッチ兄弟にいじめられているあきら少年
夢の中では強くて活躍できる
今度も、野球選手になって巨人軍に入っている
相手はラッパッチ三兄弟
四方に球がゆれ、いくつにも見えるジェットボールに打者はみんな手を焼いている
実はラッパッチの口に映写機が仕組まれ球を多く見せていたと見破る
6月号ではジャングルが部隊
8月号では、ラッパッチをのしてふじ子にボクシングジムを紹介される
入ってみれば実力があり、ジュニアフライ級でデビューの松本あきら
対戦相手が強敵ラッパッチ
それを倒したのは夢ではなく現実であきらはいつの間にか弱虫でなくなっていたというラスト
続いて「たのしい五年生」に
◆
保谷よしぞう「富士子」59年
「たのしい五年生」9月号より新連載
富士子は両親がいず、兄と二人暮らし
広場でクラスのきんちゃんたちが電線を盗んでいるのを見た富士子
駆けつけたおじさんには残っていた富士子が疑われ、問いつめられても友達の名前は出したくないためかえって泥棒呼ばわりされてしまう
兄も富士子に失望
家出を考えた富士子だが・・
クラスの美人清水先生が富士子たちのアパートに越してきて、兄さんは先生を思うようになる
二人はお似合いだと考える富士子は、先生が中年の本間先生と結婚すると聞いてショック
実はこれは冗談で、兄さんが病気になり輸血が必要になったときも清水先生が助けてくれる
血液をもらいにかけだした富士子を以前追いはぎしていたところ富士子に止められた二人組が立ちはだかるがこれもおまわりさんに救われ
兄の病気もよくなりそうで先生ともうまく行きそうなところでラスト
◆
保谷よしぞう「海はよんでいる」60年
「たのしい四年生」8月号連載開始
瀬戸内海の島で暮らす母と姉妹、父は東京に行ったまま行方知れず
母が網取り漁を続けなんとかやっているが貧しい、網元からは借金の催促が
網を上げに船で母が出るが海が荒れ出し流される
幸い浜辺に打ち上げられたものの肺炎にかかり薬に金がいる
母の方は無事回復したのか、2月号では が東京にいる父をさがしに出る
東京でさまざまな事件に巻き込まれることになるのだろうが、3月号からずっと付録
人気作だったらしく、「五年生」でも継続、以後ずっと付録で掲載
(110114)
その付録いくつかを閲覧すると
村長の家で金庫を開け金を盗もうとしているのをおみよは見つかってしまう
子供がしたことを父親に謝りに来いと言われ村長のところへ行くががまんできない父はけんかになり村長をなぐって警察ざたになる
おもしろくない父は東京へ出てしまった
61年1月号では
村で仲間外れになるおみよ一家、ただ一人味方してくれる三太もそれが原因で村でもめごとになり、母親から付き合わないでくれと言われる
おみよは父を捜しに東京へ黙って出る
東京で知り合ったケンちゃんという同じ年くらいの少年に頼って何とか暮らすが、母が危篤だとさゆりが迎えに来る
ここまでは普通の不幸な物語だが4月号から急進展
さゆりとおみよは静岡に向かうトラックに同乗させてもらうが積み荷を狙う盗賊キャプテンガンのためトラックが崖から落とされる
ガンの正体は東京に出た父親で、重症のさゆりを病院に運んで輸血に応じる
何度もの輸血に応じるので病院の松本院長はガンが実の父ではないかと気づく
警察が来てガ
ンは逮捕される
5月号ではさゆりが危篤の連絡を受け、病気だった母が東京へ向かう
さゆり、おみよが駆け付けた時は東京へ向かって歩いて行ったと聞いて海岸沿いに戻り、生き倒れという女のひとのことを聞いて藤本先生とかけつけると・・
別人だったが回復して話すうち、ケンちゃんが探していたお母さんだとわかり東京からケンちゃんを呼び親子の対面なる
一方、東京へ出た母は物を取られ追いかける最中、焼き芋屋の屋台にぶつかり記憶喪失になる
責任感じたおやじさんは焼き芋仕事を手伝わせ世話をすることに
7月号
母ともはぐれた姉妹は藤本医院の世話になるが、さゆりは藤本さんが貧しかった時代に預けた子供だった
二人は偶然町で母親を見つけるが母の記憶は失われたまま
おみよの父はというと警察につかまったあと、東信両というギャングのボスが保釈金を積んでくれ釈放されギャング一味にさそわれる
もう話がどんどん進展してしまい
12月号では
母がすりの手先になって、一緒にいるおみよは警察につかまらないかどきどきしている
さゆりは東一味に誘拐され、東信両の娘アケミと親しくなっている
父キャブテンが助けに来て一味ともめるという内容
(110204)
◆
保谷良三「愛のつばさ」67年
「少女フレンド」11〜19号連載
小学生美和の両親は旅行へ行って、あさって福岡発のあかつき号で戻ってくる
たまたまそのパイロットがクラスの友達晴夫のお父さん
二人が迎えに行った空港であかつき号は墜落してしまう
父の遺体を前に泣く美和を非情にもカメラに収める新聞記者
新聞にのり、美和はクラスでつらい思いをする
また、記者達はパイロットの家族ということで晴夫の家を訪ねお父さんの体調はどうだったかなど聞き出そうとする
なんともなかったと答える晴夫だが、帰り道、記者にしつこく聞かれた美和はそういえば苦しそうだったと答える
それが新聞に載せられ晴夫と仲が悪くなる
その後、美和は目が見えなくなり手術、不安な気持ちを晴夫が支え、手術も成功する
美和はスチュワーデスになると、晴夫はパイロットになると誓う、19号終了
保谷さん、絵柄は安定しているが、絵も内容も意外性がなくおわってしまうのが残念
◆◆
堀江卓
「矢車剣之助」57年から「少年」掲載
アース出版10巻完全収録版
1巻目(8月号より12月号)
正義の剣士矢車剣之助、上司は大岡越前、助っ人が魚屋の魚八たち
大名行列に掲げられた金竜の槍をねらって盗賊が襲来、居合わせた剣之助は間違って盗賊と勘違いされる
盗賊団は鬼の顔一味といい、次に襲ったのが近江屋、駆けつけた剣之助は首領の腕に傷を負わせる
抜刀太を賊だと問いつめたが浴びせたはずの刀傷がなく、侮辱したと剣の柄で額をしこたま打たれる
これがトレードマー
クの額の三日月となり、この後覆面をして「夜の帝王」と名乗って登場するスタイルをとる
2、3巻目(33年7月号まで)
火炎隊の巻:首領はグロンサンという外国人、土塀が動いたり、空飛ぶ人間爆弾
城の下がキャタピラで動く(中で人間が人力で動かしている)戦車を駆動して江戸の町を蹂躙、海でも動くことができる兵器とはずいぶんのもの
この話の副主題が母親(剣之助は母と生き別れしている)
その母しのぶが松葉城百万石の若殿お守り役として登場
すれちがいが度重なり数々の危機を乗り越え3巻目160Pでようやく再会
ところが剣之助の母ということで誘拐され海での対決には城の上にさらされてしまう
敵を破り無事母子に平穏な日常が訪れる
4、5巻目(34年2月号まで)
前話登場の火薬作り名手煙竜兄弟から技術を受け継いで次の悪人一味
人間が中に入って動かす走る石で襲いかかる甲賀五列隊
剣之助を助ける覆面男に甲賀源三郎、甲賀の正統だが黒部鬼軒に追われ復讐に燃える
彼と組んで悪役を滅ぼすことに
6、7巻目(34年11月号まで)
親善使節を襲う火炎頭巾一味から物語が始まる
火炎頭巾はオオカミ仮面、海賊木金金が正体
伊達藩への恨みを晴らすため暗躍している
麻薬を使って男たちを操り黒衣団としてまとめている
娘の千賀はそれを知ってやめさせようとする
剣之助に敗れ、刑を終えて娘の所へ戻ろう改心する
千賀はそれまで彼の元で妹扱い
8、9巻目(36年1月号まで)
空飛ぶ将棋隊を操り、コマを使って一味
金を強奪、娘たちをさらって大量に外国に売りつけようとする
首領が鍋島守
もう一人の不思議な登場人物がネコ面の男
彼こそ本物の鍋島守で部下の典膳が主君を捕らえ顔を焼き当人になりすましていた
城の地下水路からかろうじて逃げ出した守はネコの面をかぶり復讐を誓う
千賀もさらわれ売られようとするのを救出
そのほか、アイヌツキノワ族が登場する「白い森」が数回分
最終巻(36年12月号まで)
「白い森」続き少しに
「くらやみ党」の巻(以前付録を紹介した空飛ぶかごが出てくる話)
越前を襲う黒衣一味、同時に剣之助の家も襲われる
越前屋敷に駆けつける越前はさらわれとかぶと虫がびっしり天井に張り付いていて爆発する
一味はくらやみ党といい品川燈台を爆破して地下に隠された幕府の秘密を暴こうとたくらんでいる
銃をつんできた籠から降りた虫兵衛が用が済んだと籠をたたくと無数の虫になって籠が消え失せる
剣之助は大阪でも燈台が爆破され、関連で江戸へ派遣された女目明かしおこんと共に動く
光の剣士が現れくらやみ党に入るが実は相手の状況をさぐっている幕府の隠密隊
腹側は暗闇にまぎれる黒い色、背側は光をまぶしく反射する白い色の衣を着る
彼らの助けで暗闇でも黒いくらやみ党と戦うすべを手に入れる
くらやみ党の首領は左京といい、元甲州の3人忍者の一人
3人とも八丈島流しになってそこで燈台制作者の生き残り夜霧白斎から秘密を聞き出し、白斎には忍術を教える
白斎は娘おこんの肩に燈台地下迷路の地図をおしろいでかたどったらしい
秘密を求めてほかの二人、天童一角、狼小源太が対立するが
剣之助が向かう頃には同士討ちで左京一味が待ち受けることになる
剣之助の味方になっていた謎の老人が実は白斎でその手下にはアメリカガンマンまで登場するという派手さ
危ういところ覆面Xが現れるがこれがおこん、彼女も撃たれて死んでしまい白斎は改心してくらやみ党に爆弾抱えて体当たりする
最後に幼時マヒを治すワクチン草を求めてシャムまで出向き当地のムーア団と格闘するのを2回ほど掲載して長い連載も終わる
全編、時代劇に復讐譚・母ものという定番を組み込みながら西部劇風に銃連射するアクションがみもの
中でも、城の戦車が大仕掛けとしてとってもユニーク
技は将棋隊、複数組んで車輪となり疾走する姿がおもしろい
最終巻でも、かごが昆虫のかたまりだったなんてからくりまであって飽きさせない
絵柄は終盤(1961年)が幾分枯れた感じになっています
1961年「少年」12月号ではタイ国に渡った剣之助、ムーア団をやっつけて長い連載も終了
(090524)
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堀江卓「天馬天平」57年
堀江さんと言えば「少年」の「矢車剣之助」
続いてが「少年画報」の「天馬天平」
昨年末復刻が出たがその時はパスして、「少年画報」復刻を読み直してみて「天平」がないのに気が付いてまずは1巻目と4巻目(最終巻)を購入してみることに
1巻目は57年6月号の連載初回から57年中の内容を収録する
「燃える水」
燃える水(石油)を手に入れ幕府転覆を企てる仙波岩石一味に立ち向かう浪人医師天馬天平
得意のむちをふるって相手を倒す
蘭学仲間で悪に染まった抜手大五郎は天平の正義心にうたれ影ながら彼を助けるようになる
やはり燃える水を狙うさそり動人も倒して第一話は終了
天平は江戸に到着、燃える水の地図を天平に託して亡くなった二見さんの妹お通の兄代わりとなりすっとび長屋に暮らすことに
天平は以後、遠山金四郎に仕え、力を合わせ難事件を解決する
第4巻59年の連載は、大型のマジックハンドを操り幕府を倒そうとする黒手組との戦い
見事破って7月号で連載は終了する
同時期連載の「矢車剣之助」ほどアクションが派手でないのは武器が銃でなくてむちだからか
人気が高かったので、約1年後60年5月号から再開し、「かげろう組」「どくろ仮面」の2話を描いて61年3月で終わる
後半の連載はより派手な立ち回りが多いが、絵柄が硬くなっている
(111115)
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堀江卓「風速一平太」58年
「少年クラブ」58年9月号17Pで新連載
インディアンに育てられた一平太、三平太、五平太
敵対する赤いマントに討たれ生き残った一平太が父の遺言で日本に向かう
一平太が到着した江戸では家が持ち上がって地面ごと空を飛ぶ怪事件が発生
一平太は台風十三号と名乗って悪人と対決することになる
怪事件は蛇の巣一族の仕業で、以後一平太は正義の味方として難事件に立ち向かっていく
59年1月 巨大な竹とんぼで五重の塔が空を飛んでいたというからくり
台風十三号の名をかたる悪人が出てくる
(090409)
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堀江卓「ハンマーキット」58年
「少年」連載、60年1月号ではオペラ座の怪人が虎谷金太をねらう
戦争中、偶然見つけた透明になる薬草の実験に使われた鬼目二等兵が怪人となり復讐するストーリー
ジェット靴で駆けるキットが鬼目を追いつめるが、実験台に使った上官虎谷も罰せられると説得してそれ以上の悪事を思いとどまらせる
8月号で海底の鉄くずを伝ってジェット靴で浮上したキットは船で大暴れ、ロシアスパイを逮捕して7月で終了
◆
堀江卓「少年冒険王」59年
「冒険王」59年10月号新連載
覆面作家と銘打たれているが絵を見れば堀江卓と瞭然
フランスより展覧会のゴッホ絵画をねらうマッハ族と称するギャング団、4台のバイクに8人曲乗りする派手なアクション
対する正義の味方が
冒険王、同じくバイクで離れ業、マッハ団は電気鞭を出してきてさて・・
(090314)
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堀江卓「ブルージェット」59年
「おもしろブック」59年7月号新連載
サハラ砂漠が舞台
ロンメル将軍の赤い腕時計が財宝の鍵でそれを狙うタイガーラッグの戦車隊とか、正義・悪入り乱れての派手なアクションもの
海底の宝を狙うタイガーラッグ、殺し屋バスターの提案でラッグとジェットがピストル対決
(090413)
◆
堀江卓「ガンキング」60年
「少年」1960年8月号より新連載(62年4月号まで)
独りでに動く悪魔の銃が騒動の発端
ガンキングは愛馬シルバーに乗ってその銃を持ち去ろうとするが
途中じいさんから言づてで頼まれた先のブルーセブン町はゴーストタウン
約束の床屋の二階に上ると床板がはずれていて転落するところ
誰もいない町に同じく訪れた娘は
・・・
秘密工場で赤い銃を製造する革命党の討伐を要請しようとガンキングはワシントンへ向かうが農民隊長が革命党のスパイだと見破って前途を開く
なんと60年堀江さんは「太陽仮面」を1月〜8月、「ハンマーキット」は7月まで、8月から「ガンキング」、当然「矢車」は続いているので「少年」に「太陽仮面」連載中は三本同時連載と信じられない大人気
(090523)
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堀江卓「黒王子」62年
「少年ブック」1962年2月号新連載
昭和19年、戦争で沈んだ駆逐艦天の川が17年後引き上げられた
運命をともにした船長は黄金のカプセルを飲み込んでいてかつての霧島少佐がカプセルに秘められた宝をねらって動き出す
10月号
核作戦図を巡って正義の味方黒王子と怪盗ピエンチャンが対決(ピエンチャンの正体は霧島少佐)
そこへ、アフリカ暗黒街のボス、ハウトゼッケンが影の戦艦を率いて乗り込んでくる
戦艦はくじら型に形を変えたかと思うと消えてなくなったりする不思議な兵器
磁石鉄片が集まったものと見破り
最終決戦でゼッケンの飛行爆弾にねらわれた時、ピエンチャンが身を犠牲にして爆弾を阻止
黒王子が影の戦艦を破る結末で12月終了
(090413)
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堀江卓「忍者シデン」63年
「少年キング」63年
江戸のめあかし平助は裏では隠密シデンとして悪事に対抗して活躍する
始まりは不気味な寺門が江戸の夜に現れるが、こうもりの群れが作ったまぼろし、二つに裂けてこうもり群が飛び立つ
これを操るのが飛騨忍者達
奪われた密書を追って日向に向かうシデンには下忍の勘八がつくが、顔を自由に代えられる敵がなりすます
途中ではウィンテェスター銃を撃ちまくるバテレンお絹という謎の女が敵側に味方するが、以下どうなるの?
堀江さんらしく展開がめまぐるしい、シデンの存在自体がはっきりする前に展開するので少しわかりづらいか
(081218)
◆
堀江卓「赤い風車」67年
「ぼくら」連載分を単行本にしたもので読む
上巻
1話は品川灯台工事を襲う事件、舞い降りる紙の折り鶴が人を殺してしまう
普段は寺子屋塾の先生、車大八が覆面して忍者装束となり赤い風車と名乗って悪を討つ
松平伊豆守の配下として働いている
折り鶴の謎は毒入り氷りが鶴の嘴に仕込んであるという仕掛け
推理小説ネタを先取りしたような種明かしがおもしろい
それでも各話短めで敵のからくりも「矢車」より一回りこぶりか
さらに下巻では
6話は「落ちた英雄」
こねずみ小僧として江戸で評判の義賊は主人公の鉄火器講習時代の同窓生、仙波
追いつめられた仙波の最後を人々は注視しているが、赤い風はあえて命乞いをするようなみじめな死に方をしてくれと頼む
そうでなくてはこねずみに続く賊が現れては討たれるという悲劇が繰り返されるという言葉に納得して討たれてゆく
10話では巨大な赤鬼風の怪物が暴れ出すがそれは幕府の兵器倉庫から盗み出さしたもの
犯人は幕府の悪政に苦しむ人々を救おうと立ち上がった黒手組首領黒手正雪
怪物は黒手組の手下が人力で歯車を回しているもの
下巻に至って赤い風車がやっていることが本当に人々のためになっているのか疑問が出るような展開がしばしば
絵柄も子供やその他おおぜいはアシスタントが描いているのでしょうか、堀江さんのと違うような
切った後に血しぶきが飛び出すなど派手なリアルさがついて「矢車」初期のように単純に楽しめない