やけど(熱傷)
小児・高齢者のやけどに注意
この項目は「やなぎばし快快通信第2号」の記事と重複します
【最近の傾向】
日に日に寒くなり火を使う機会が多くなりました。以前は冬にはやけどの患者さんが多かったものですが、近年はそうでもなく季節による変動が少なくなったようです。とくに、幼児の手のひらのやけどがたいへん少なくなりました。これらの変化は、ファンヒーターが普及し、熱い天板のあるストーブが減るなど、暖房器具の変化によるものと考えられます。
【やけどの程度のいろいろ】
(1) 深さによる重傷度
その深さにより一般に3つの重傷度に分けられます。
<第1度熱傷> 表皮のみの傷害でもっとも浅く、痛みが強い。赤くなるだけで、1日くらいで治ってしまう。
<第2度熱傷> 真皮までの傷害で水疱ができる。治るまで2週間くらいかかることがある。跡を残すかどうかの瀬戸際。
<第3度熱傷> 皮下脂肪に達する傷害でその部分の皮膚が死んでしまう。死んでしまった皮膚は溶けてなくなるので、面積が大きいと手術(植皮術)が必要。
(2) 面積による重傷度
当然ながら面積が広いほど重症で、ときに生命にかかわります。面積の広い大やけどは、皮膚のみならず全身の強い脱水を引き起こし呼吸器系・心臓・腎臓など多くの臓器に想像以上の悪影響を及ぼします。また、必ずMRSAなどによる創面の感染症を合併します(全身が培地のようなものですから)。
近年、救命技術が進歩し、かなりの重症熱傷でも救命できるようになりましたが、小児・高齢者は比較的広くない受傷面積でも危険なことがあります。とくに、幼児で片腕だけのやけどで死亡した例が知られており小さいお子様にはやけどをさせないよう十分ご注意ください。
【やけどをしてしまったら】
とるものとりあえず皮膚科へ飛んで来る患者さんが時々おられますが、これは正しい対処とはいえません。あわてず、まず水道水を流しながら冷やしましょう。受傷直後にまず冷やすことが重要なのです。それから医療機関へ向かっても、遅くはありません。
適切な滅菌措置・外用治療も治るまでの期間や治ったときの跡に大きく影響します。素人治療はあまりおすすめできません。