いぼ(尋常性疣贅・じんじょうせいゆうぜい)
ウツルんです



【いぼって何?】
 ヒト乳頭腫ウイルスという、ウイルスによる感染症です。ウオノメにちょっと似たような硬い盛り上がりで、ウオノメと違って表面がザラザラして黒い点々が見られます。この黒い点々をみつけたら、まずイボと考えて間違いありません。ふつう、小さいものが多発しますが、まれに500円玉くらいまで大型化することがあります。子供の手足などによく見られ、放置すると直接・間接的に他人にうつす可能性があるため、放っておくべきではありません。

【液体窒素法】
 治療法は、ほとんどすべての皮膚科で「液体窒素法」を行っています。液体窒素は氷点下196.5℃の超低温の液体で、これをイボに軽く当てて瞬間凍結させます。すぐに体温で溶けますが、この凍結・融解を繰り返すことにより不要な組織を破壊します。冷凍食品を思い出してください。冷凍庫に出し入れを繰り返すほど、風味が落ちるでしょう。これは食材が凍結・融解の繰り返しによって破壊されるからです。
 液体窒素法のよいところは、次にのべるような副作用が少ないことです。大部分の患者さんはこの方法で完全に治ります。ただし、治療のときに少々痛みがあります。また、正直なところ治療期間が相当かかります。この治療期間については、ずい分短く見積もっている医療機関と、正直に「相当かかる」と言っているところと、さまざまあるようです。2週間やそこらで治ります、という意見には、はっきり言って賛同できません。そういう短期間で治る人は、例外的です。教授クラスのエライ先生方は実際の治療は若手にまかせっきりにしますので、イボのような、ごくありふれたものがどのくらいでなおるか、あまり体験していない・・・などと、指摘されています。そのためどうしても楽観的なものの言い方をしてしまう傾向があるのでしょう。

【液体窒素以外の治療法】
(1) 漢方薬「ヨクイニン」
 イネ科の植物「ヨクイ」(はと麦)を主成分とします。効果が出るまで数週間かかりますが、かなり効果があります。ウイルスに対する免疫をつけやすくすると考えられています。
(2) DNCB感作法
 DNCBという化学物質を使い人工的なカブレを起こさせます。この時の炎症反応によってイボがとれるというものです。この方法は、いくつかの医院・病院で行われています。ただし、効果が不定(効かないことも多い)ですし、なによりもDNCBには動物実験で、ある種の困った副作用があるようです。(詳細は院長にお尋ねください。)
(3) レーザー治療
 これは即効性がありますが、レーザーによるヤケドを伴い、ジュッと焼けるときに病原体が飛散する、などの問題があります。なにより、保険が効きません。
(4) そのほか薬品を使い「腐食」させる治療に期待が持たれています。

貝瀬皮膚科情報紙「やなぎばし快快通信」7号にも「いぼ」を特集しています。あわせてご覧ください。

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