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冬は、観光シーズンではありませんが、私は、古都歩きには一番よい季節ではないかと思っています。
冬というのは、次の「生」の季節への序曲。新しいものを生み出すために、じっーと我慢する時期ですね。この何もない、「静」は「清」や「聖」であり、事物が本来持つ美しさを際立たせてくれるような気がします。
澄み切った大気の中にそびえ建つ古寺の伽藍。緑少ない中に静かに、しかしながら凛と花を咲かせる寒牡丹など。
冬の古都の魅力を少しでもお伝えできればいいな、と思います。
1.静かな境内で冬の花を楽しもう
春は早春の梅にはじまり、桜、カイドウ。夏は紫陽花、ハナショウブ、ノウゼンカズラ。秋は萩にはじまり、ヒガンバナ、コスモス。晩秋の紅葉・・・、と鎌倉は四季を通じて花に彩られていますが、さすがに12月下旬から1月にかけては花も少なくなります。
しかしながら一年の中で人の訪れも少ないこの時期、古都の寺社の静かな境内を落ち着いた気持ちで逍遥するのも悪くありません。雪化粧した鎌倉の街はあたかも水墨画のようで殊のほか美しいですし、晴天の日に風花(かざはな)が舞うのなどはなんともロマンチックではありませんか。
しかも花も全くないかというと、そうでもありません。鶴岡八幡宮の牡丹苑では雪よけの「こも」に覆われて冬牡丹が大輪の花を咲かせます。
※風花 晴天の日に風と共にちらちら降る雪。まるで消えるために降っているような、はかない雪のこと。 |

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源氏池のほとりには、約2000本の牡丹(ぼたん)を集める神苑ぼたん庭園がある。通常、牡丹は春先に花を咲かせるが、薦(こも)の覆いの中で花を咲かせる冬牡丹は世界的にも希少なもの。見頃は、冬ぼたんが1月上旬から2月上旬、春ぼたんが4月上旬から5月中旬。 |
また、浄智寺の境内などでは「蝋梅(ロウバイ)」が咲きます。 |

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蝋梅の花は字のとおり、形は梅の花に似ているが、まるで蝋細工のような花びら。これも寒さから身を守るための自然の進化の形なのだろうか。
浄智寺のほか、鶴岡八幡宮や明月院などでも見ることができる。 |
2.展望台からの景色を楽しもう
大気の澄み渡った冬は、展望台からの眺めもひときわ素晴らしく、遥か彼方、地平線や水平線までも見渡すことが出来ます。
そこで、鎌倉と鎌倉周辺のおすすめの展望台をご紹介したいと思います。
江の島展望灯台
鎌倉周辺の展望台でなんと言っても有名なのは、平成15年4月にリニューアルオープンしたばかりの江の島の展望灯台。
高さ41メートルの展望フロアからは、西に富士山・丹沢連峰、南に大島・伊豆半島など360度の大パノラマを楽しむことができます。
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クリスマスシーズンには、「江の島ファンタジー」というライトアップイベントが行われ、展望灯台が美しく電飾されるほか、停泊しているヨットもライトアップされるなど、江の島全体がファンタジーのステージになる。 |
勝上けん展望台
江の島の展望灯台が「海」の展望台だとすれば、勝上けん展望台は「山」の展望台。建長寺裏手、半僧坊権現から更に階段を登った山中にあります。
ここは夏は夏でよいですが、冬もまた格別です。夕暮れ時、西の空にシルエットとなって浮かぶ富士山は雄大であり、その下に街の灯がキラキラと宝石のように輝いて見えます。
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夕刻、勝上けん展望台にのぼり西の方角を眺めると、富士山の大きなシルエットが。 |
パノラマ台
この展望台は穴場中の穴場。知る人ぞ知るです。
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ハイランド住宅地の外れの、ちょうど逗子と鎌倉の市境付近に位置し、逗子と鎌倉の海も街並みもグルリ360度見渡すことが出来るこの展望台からの景色、本当に素晴らしい。 |
3.鎌倉の美術館めぐり
寒い季節、外歩きはちょっと。。。という方にオススメしたいのが、鎌倉の美術館めぐり。
鎌倉には、神奈川県立近代美術館や鎌倉国宝館・鎌倉文学館のような公共団体が運営する大きな美術館・博物館のほか、地元企業やアーティストが自前で経営する小規模の美術館がいくつかあります。
中でも私が好きなのが、絵本作家、葉祥明氏の個人美術館「葉祥明美術館」(北鎌倉)と、鎌倉駅の近く小町通にある和菓子店が運営する「吉兆庵美術館」。
「葉祥明美術館」は、明月院への道の左手に建つ瀟洒な洋館が美術館となっていて、常設展示のほか、企画展も催されています。 葉氏は絵本作家ですが、美術館を訪れて氏の作品に実際に触れてみると、絵本という枠を遥かに超えていることに気づきます。
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どこか懐かしく、ノスタルジーを感じさせる画風。絵から伝わる物語の予感。特に私は『White Planet』という作品が好きです。
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「吉兆庵美術館」は、和菓子店「鎌倉 源 吉兆庵」が運営する美術館で、北大路魯山人の陶芸・書画を中心に展示しています。
魯山人という人は非常に幅広い分野で活躍した人で、大変な美食家だったのですね。それで「食器は料理の着物」だと言って、
自分が気に入るように皿や器を作りはじめて、その道でも一流になってしまいます。
魯山人は北鎌倉の山崎に邸宅兼陶芸用の窯を持ち、晩年の約30年間をそこで過ごした鎌倉所縁の人です。 |

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左は、魯山人邸址。
一時は、画家のイサム・ノグチ夫妻(夫人は山口淑子(李香蘭))も魯山人邸の敷地内に一緒に住んでたという。場所は山崎小学校のあたり。
魯山人邸の母屋は、昭和40年に茨城県笠間市に移築し、笠間日動美術館別館「春風萬里荘」として公開。魯山人遺作の名品が展示されている。
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そのほか、
・「鎌倉大谷記念美術館」(鎌倉駅西口)
ホテルニューオータニ前会長故大谷米一氏の鎌倉の別邸を改装し、大谷氏のコレクションを公開しています。こちらは、残念ながら、冬季は休館ですが。。。
・「棟方板画美術館」(鎌倉山)
棟方志功の板画(版画)を展示しています。
・「鏑木清方記念美術館」(鎌倉駅から小町通りを北に徒歩7分左折)
近代日本画の巨匠、鏑木清方の絵を展示。
など、素敵な美術館がたくさんある鎌倉は、美術愛好家にとっても魅力的な町なのであります。
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「鎌倉大谷記念美術館」は、鎌倉の美術館では一番見応えがあると思う。所蔵品のうち日本画は、創業者米太郎翁
と知遇のあった横山大観、速水御舟などの作品が中心。洋画は、デュフィ、ヴラマンクをはじめ、エコール・ド・パリの
画家たちキスリング、モジリアーニ、ユトリロ、ドンゲンの作品を多数収蔵。
特に米一氏はデュフィ収集で有名な方であり デュフィの絵画の展示を行うときがおすすめ。 |
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