萩往還 苦しきことのみ多かりき

2007年萩往還に参加して

足が痛い。食べられない。眠い。暑い。
もう走ることはできない。もう歩くことさえ辛い。
こんな思いは二度としたくない。
昨年までそう思いながらもまた参加してしまった萩往還
なにがそんなにおいらを引き付けるのか。
萩往還はなにもいい事うれしい事はないはずである。

辛いだけである。


左は瑠璃光寺
中はスタート前(写真提供やましたさん)
右は名物委員長 小野さん 今年もお元気でした。

長い長い旅路のスタート(山口市瑠璃光寺0キロ 2日18時10分スタート)

2007年5月2日18時
山口県山口市瑠璃光寺にはまたしても多くのウルトラランナーが集まってきた。

なんとも物好きな(失礼)
おいらも紛れもなくその中の一員なのだ。
ど〜〜んど〜〜んど〜〜〜ん
太鼓が鳴り響く中、エイエイオーの掛け声とともにいよいよスタートだ!
ことしもウエーブスタートだ。
例年第1ウエーブでスタートしているのに、今年は出遅れた。
まあどうでもいい。
気がつくと多くの仲間がそばにいてくれた。
きたむらさんひろっさんふきこさんいまちゃんやましたさんsataさんこがみちゃん
いっぱいいっぱい雑談しながらスタートを待つ。
五月晴れの今日も夕暮れが迫ってきた。
明るかった日中と比べると日差しに赤みが差し瑠璃光寺の五重塔は紅を塗られたようだ。
美しい。

いよいよスタートだ。
いってらっしゃ〜〜いの声に見送られて瑠璃光寺を後にする。
さぁやるぞっと気合を入れるが、なんとも先は長い。まあ気楽に走るさ。

夕暮れ迫る(上郷駅13.2キロ 2日19時38分到着)
山口駅を過ぎると川の流れに沿った平坦な道をただ走る続ける。
北村さんと冗談を言いながら進む。

北村さんはブラインドランナーで今回250キロ初挑戦。
伴走者のひろっさんと相当練習を積まれてこられたご様子。
なんとも頼もしい走りに惚れ惚れする。
上郷駅が近くなり10キロも過ぎると、あたりは夕暮れが迫る。
遠くの車のライトが眩しい。
ところどころあるネオンサインがこれまた眩しく見えてくる。
上郷駅13.2キロ17時38分到着

親分だ
上郷駅ではエイドを短く切り上げ、いざ出発。
とその時後ろからふいに声をかけられる。
稲井の親分だ。親分今年も参加されていました。
お元気そうにおおきなお腹で走っておられます。
もう日はどっぷりと暮れており、あたり一面夜のとばりが降りてきています。
上郷の駅を過ぎると長い長い自転車道に入ります。
Sataさんこがみちゃんと前後しながら進みます。

二本木峠のエイド
曇り空なのでしょうか星もまばらに輝いているだけです。
月はみえません。二本木峠(19.8キロ)で大きなエイドがありました。
例年なかったところにエイドがあると大変嬉しい。
思わす水とチョコレートをいただいてしまいました。
こんな不便なところでもエイドを出していただいて感謝です。
萩往還は、自分ひとりで走っているのではなく、
エイドなどを開いてくださるボランティアの方そして
多くの仲間のランナーと走っているんですね。本当に感謝しなくてはなりません。

ほたる (下郷駐輪場 27.8キロ 2日21時25分到着)
ランナーが後ろにつけている灯り。
車からもランナーが充分認識できるように点滅灯をつけているわけです。
以前までは星型のあまり明るくない点滅灯が主流でした。しかし今年は違います。
点滅灯の灯りがはっきり見えます。遠くまで見通せる点滅灯が主流になったのです。
その通称ほたるという灯りがとっても綺麗です。
遠くのランナーから放たれるホタルもよく見えます。
ほたるが一列に整然と並んで行進しているようです。なんともほたる鑑賞会ですね。
下郷駐輪場27.8キロ21時25分到着


蛙の大合唱
下郷の駐輪場で弟の兄さんと遭遇。
東京でも元気に走られているご様子。なんとも頼もしい。
こがみちゃんsataさんも元気に明るく走っています。
ここらあたりは田んぼが広がっています。
そこで例年どおり蛙の大合唱。
げろげろげろげろ、永遠と歌い続け応援してくれている中を
これまた永遠と走り続けます。月明かりがやさしく行き先を照らしてくれます。
時折見える月はほぼ満月。この満月をみていると、今夜はとても優しい気持ちになれます。

好きなことして気持ちよく走れてなんだかとっても幸せな気分。


 
淡路島一周の練習会
3月17日NAMIさんが淡路島一周の練習会を開いてくださった。
ウルトラマラソンの強豪がひしめくメンバー
とても付いていけそうにないなぁ
走れなくてもリタイヤしても
呼びかけていただいただけで満足しそうです。

まっいっか
何度も走っている淡路島
置いていかれたらひとりで一周してくるさ

開き直って淡路島一周に参加してきました。

Kado
さん・おシオ師匠・ダブルさん・斉藤さん
ぶちやん師匠・NAMIさん・うえちゃん
クワちゃん・タラちゃん・こがみちゃん
Sata
さん・ちびた君・そしておいら

やっぱおいらはレベルが低すぎる。

90キロぐらいの福良までは
こんなレベルの高いランナーが集団走してくださる。
おいらは
できるだけエイド時間を短くして付いていく。
でもオーバペースでした。
後半そのつけが来てペースダウン

それでも
おシオ師匠・Sataさん・こがみちゃんが
集団走してくださる。
ほんとありがたい!!

そしてタマゴンさんのエイドも嬉しかったですね。
真夜中に心のこもったエイド
もう感謝感謝です。

途中胃がいたくなった時
おシオ師匠から胃薬いただいちゃいました。
助けていただきました。感謝です。

それとKadoさんがおいらの走るフォームを見て
以前より腰が高くなっていいフォームになりましたね。
だって
これも嬉しかったです。
自分ではそんな意識なかったんですがね。
天下のKadoさんに褒められたので
舞い上がってしまいました。

行く前はあれこれ心配ばかりしていましたが
結局、いろんな方に支えられて無事ゴール
とっても素晴らしい練習会になりました。
この完走を萩往還を走るときの糧にします。

一緒に走っていただいた皆さん
ありがとうございました。


西寺エイド (43.9キロ 2日23時31分到着)
門村の交差点(37.5キロ)を左折するとき、
道案内にボランティアの方が立ってくださっています。
なんともこんな夜更けに、ありがとうございます。
ここを過ぎると西寺エイド(43.9キロ)まではもうすぐです。
思わず自然に走りにも力が入ってしまっています。
若いおねーさん方がエイドしてくださっています。熱いコーヒを一杯いただきました。
またここはガソリンスタンドだったんですが、
なんとすでに廃業されたとか聞きました。なんとも寂しいですね。


ここでやましたさんに遭遇。

ここから以降は山道なんでここまでは一生懸命走ったそうです。
西寺エイド(43.9キロ)23:31到着

夜は冷えました (豊田湖 57.1キロ 3日1時19分到着)
美祢線の踏切を渡ると山道になります。そして57.1キロ地点の豊田湖を目指します。
外灯もない真っ暗な山道を進みます。
登りは歩きながら下りは走りながらの気ままな走り旅です。
曇り空です。月明かりがあったりなかったり。風が冷たく感じるようになりました。
おそらく歩きをいれるようになったため体が冷えたのでしょう。
ウエストバッグからウインドブレイカを出して着込みます。
ウインドブレカを着ると少々暑いんですよね。
豊田湖57.11キロ1:19到着

豊田湖から俵山温泉へ(俵山温泉65.9キロ3日2:41到着)
豊田湖ではおにぎりと味噌汁をいただきました。味噌汁が疲れた胃に沁みこみます。
五臓六腑に沁みこみます。おにぎりをほうばりながらこれまた急いでスタート。
エイドは短くしなければなりません。長くエイドにいると、体が冷えます。
筋肉が固まります。常に体を動かし続けることを心がけます。

行く道の右手に豊田湖の湖面が広がっています。
静かな静かな湖面なんですがうっすらと月明かりが照らしているだけで、
不気味な表情をしています。なんか突然湖面からネッシーでも現れそうな表情です。
ここから俵山温泉を目指します。

相変わらず前を行くランナーのほたるを見ながら夢心地で走ります。
眠気はありません。
まあ一晩目から眠いようじゃ先が思いやられるぞと気合をいれなおして進みます。
俵山温泉(65.9キロ)2:41到着


足腰難儀回復 御守護
京都御所の西にある護王神社のお守りをいただいた。
足腰にいいお守りでる。
護王神社では御祭神・和気清麻呂公が京より宇佐八幡宮へ向かわれた際、
どこからともなく現れてた三百頭ものいのししが宇佐までの道中を無事に案内した。
その時、清麻呂公が悩んでおられた足萎が不思議と治ったという故事により
足腰の健康保持や怪我病気の回復には格別のご利益がある。

これで足腰が痛くなることはないのである。


砂利が峠(じゃりがたお)
俵山温泉のエイドは例年のバス停ではなく、大きなエイドに変身していました。
お茶とお饅頭をいただいてしばし温泉ムード。
でもよく考えると俵山温泉は何度となく通りましたが
いつも夜中しか来た事がありません。なんだか寂しいことですね。
としばらく行くとランナーが逆走してきます。
どうやら道に迷われ引き返されたようです。
あの三叉路ちょっとだけ分かり辛いですよね。
その方と一緒にいよいよ山越えの砂利が峠(じゃりがたお)を目指します。
真っ暗ら山道を永遠と登ります。もうすでに70キロ地点、
疲れも感じ始めましたが、ここで挫けてはいけません。
まずは砂利が峠の頂上を目指します。頂上につくと看板が一枚あるだけです。
苦労して登ってきたわりには夜中だけに
景色が楽しめるわけでもなく、例年がっかりさせられます。

大坊ダム  大坊ダム76.4キロ 3日4:00到着
さてこの頂上からは大坊ダムまで一気に駆け下ります。
例年調子に乗りすぎて飛ばしすぎて足を痛めるところです。今年は慎重に下ります。
冷静に冷静に調子にのることなく着実に降りることを心がけます。
下り坂を駆け下りるのは気持ちがいい。
ちょっとルンルン気分になりあたりの木々を
縫うようにして降りていく。
大坊ダム(76.4キロ)4:00到着

海湧食堂へ  海湧食堂85.7キロ 3日5:51到着
大坊ダムでは豚汁をいただく。
例年美味しくいただくのに、今年はあまり美味しくない。
そろそろ胃を痛めたか!!念のために胃薬を服用しておく。
例年大坊ダムで夜が明けることが多いが今年はまだ暗い。
例年に比べ今年はいいペースで走れているようである。でも油断は禁物。

Kadoさんの名言を思い起こす。
「時間の貯金は体力の借金」もう身にしみて分かっている。
実力以上のスピードで走ると、つぶれてしまうのだ。しばらく進むと油谷の海にでた。
もう日本海である。思えば遠くへ来たもんだ。
油谷の海は穏やかにおいらを迎えてくれた。


しばし海岸沿いを走ることとなるが、なんだか海風がここちいい。
ここでヘッドランプを消した。ウエストバッグにつけた点滅灯も消した。
一晩中走り続けた。もう夜が白々と明けてきた。遠く俵島がある油谷島が見渡せる。
遠いなぁ。あそこまでまだいくんや。海湧食堂(85.7キロ)5:51到着

俵島往復
海湧食堂に行く前に着替えを置いた油谷中学に行って、さっさと着替えをした。
ロングシャツを着替えてさっぱりとした。
油谷中学では校舎に着替えの荷物を置いてくれていたが
校舎内も土足を許してくださっていた。なんともランナーに優しい学校である。
足元を汚さないように慎重に歩いた。海湧食堂では恒例の朝粥をいただいた。
ここで頼さんの奥さんがボランティアなされていた。
奥様に朝粥をいただいたがしかしここでも食欲がない。内臓が弱っているのだろうか。
また胃薬を飲んでおいた。
さてさて早々に海湧食堂を出立、はじめてのチェックポイント俵島を目指す。


海湧食堂を出立するとすぐに、ボランティアの方から栗をいただく。
俵島についたら食べてくださいとのこと。勝栗だ。
なんとも縁起がいいなぁと思わず微笑んでしまった。
しばらく海岸沿いの坂道を上り下りする。

穏やかな油谷湾を眺めながらの平穏な旅が続く。
風があいかわらず冷たいが、火照った体にかえって気持ちいい。
良く見ると前方はるか彼方に山下さんが見える。いつも間にか逆転されてしまった。


恐らくおいらが油谷中学に着替えに行った時間に逆転されたようだ。油谷島に入る。
田んぼに水をはって田植えの真っ最中のようだ。
そうこうする内にCP1の俵島チェックポイントに到着。
やましたさんに写真を撮っていただく。

今年はチェックポイントの案内板までしっかりあって、
チェックライタも分かりやすいところにあった。伏見さんがなんと反対方向から登場である。
我々は油谷島を時計回りに一周するが、
伏見さんはどうやら反対周りに回られるようである。


俵島のチェックポイントを過ぎ時計回りにすばらく進むと、小さな小さな俵島が眼下に見渡せる。
穏やかな油谷の海にぽっこりとお椀をのせたような可愛い島が見える。
アップダウンが厳しい。行きに比べて距離は短いがアップダウンが途方もなく厳しい。
油谷島を一周した後、たけじい・Y子さんに遭遇。
こちらはこれから俵島に向かわれる。
たけじい・Y子さんがまだこんな所を走られているということは、どうやらおいら、
今年はオーバペースのようである。時間の貯金は体力の借金なのである。
自重しながら走ることとする。

すでに100キロは走破した。
しばらく進むとこがみちゃんSATAさんのペアに出くわす。
SATAさんからそんなに飛ばすと後でペース落ちちゃいますよとのアドバイス。
ほんとこれからは自重した走りに切り替えよう。
また暫く進むと北村さんひろっさんふきこさんのトリオに遭遇する。
最初ふきこさんだけに出くわしたので、おや北村さんにアクシデントと思ったが、
その直後をひろっさんと北村さんが力強く走られている。
エールを交換し、互いの健闘を称えあう。

偲ぶ


奥代さんを偲びながら走った。萩往還をこよなく愛しておられた奥代さん。
ご夫婦でも完踏された奥代さん。去年亡くなられて初めての萩往還を迎えた。
奥代さんの喪章をつけて走った。一緒に走っていただきたかった。
軟弱なおいらを励ましながら走っていただいた。


でも寂しかった。

川尻岬沖田食堂 107.2キロ3日9時18分到着、9時26分出発。
農協でパンを買ってかじりながら歩いた。
お日様も上昇してきて日差しもきつくなった。
サングラスを着用にし、帽子を深く被りなおして日差しを遮る。
日焼けして余計な体力の消耗を防ぎたいと思った。川尻岬は谷底にあるようだ。
急な斜面を、ゆっくりと下っていく。伏見さんと遭遇。
川尻岬沖田食堂107.2キロ9時18分到着、9時26分出発。


遅咲きの桜マラニック
4月15日遅咲きの桜マラニックに行った。

滋賀県南彦根をスタートして八日市(現・東近江市)までの53キロ
山に自生する桜が自然でとっても綺麗でした。
山肌に点在する桜、木々の緑の合間にピンクのパッチワーク
これぞ自然の情景です。
人間さまが綺麗に一列に桜を植えなくても
桜は自然の配置で自由に咲いてくれています。
季節が到来すれば、忘れず咲いてくれるものです。

山深い山村の一角に桜の木が密集しているところがあります。
(これは人間さまが植えたようですが)
山深く気温が低いせいでしょう、まだ5分咲きぐらいでした。
折り重なる山々の中に、そこだけ薄化粧した妖艶な美女がいるようです。

今年の桜、長い期間楽しめたように思います。
ここは気温も低いようで、まだまだ楽しめます。
もう一度満開のとき行きたい!!


棚田 喫茶店シーブリーズ112.7キロ3日10:26到着
川尻岬を出て暫くいくと畑峠。ここを左折すると素晴らしい棚田が広がる。
眼下に迫る海との間の僅かな土地に先人の苦労が偲ばれる。
おびただしい数の棚田である。初夏の日差しに照らされて今やおそしと田植えを待つ。
しかしこの素晴らしい景色とは裏腹に、
走りの方は急坂を降りていくため膝が悲鳴をあげている。

ゆっくりゆっくり降りるが、膝への負担は厳しい。眼下に鳥居が見える。
あの鳥居まで降りれば、急斜面は多少緩やかになりはずである。
川尻の漁港では漁船がたくさん停泊している。
ここらで、獲れたての魚で冷たいビールを飲みたいものだ。
喫茶店シーブリーズのオレンジジュースでぐっと我慢するのである。
喫茶店シーブリーズ112.7キロ10:26到着。


立石観音 117.3キロ3日11時14分到着11時27分出発
さて次は立石観音を目指す。立石観音まではひとやま越える。
山をどんどん登っていく。歩きと走りを交互に繰り返しながら、頂上を目指す。
相変わらず日差しは厳しいが風が爽やかで気持ちがいい。
暫く進むと、海岸に立石観音が見える。また海岸縁まで降りていかなければならない。
数年前の大雨の萩往還を思い起こしていた。あの大雨で体が冷え切っていた。

もう唇もガタガタと震えていた。しかし今年は快適である。
日差しは厳しいが相変わらず爽やかな風が吹いていた。
立石観音117.3キロ11時14分到着11時27分出発


難関の千畳敷 千畳敷124.8キロ3日12時53分到着13時丁度に出発。
次は難関の千畳敷を目指す。何度も挫折させられた。いや挫折してしまった。
とにかく千畳敷のてっぺんまで長い。
距離にすれば立石観音からわずか7.5キロであるが、これが途方もなく長く感じる。
道もだらだらとした上り坂が続く。傾斜度はそう急でもない。走ろうと思えば走れる。
がしかしである。ここを頑張って走って登ると後が続かないのである。
8割がた登ったあとの道が単調でやたら長い。
ここはじっくり構えて、時間がかかってもいいから、着実に進む戦法にでた。
3分走って2分歩く。このペースを着実に守って進んだ。
進めば進むほど高度が上がって、沖の瀬の港が見通せる。
いよいよ千畳敷の駐車場が近いように感じたが、そこからが長い。
駐車場に通じる新しい道路もできており、そこもコースに設定されている。
なんだか様変わりだ。
ごくごく至近距離に、風車の白いプロペラがぶ〜〜〜んぶ〜〜〜ん
不気味な音を立てて回っている。
千畳敷124.8キロ12時53分到着13時丁度に出発。


チームアジア 西坂本集会場129.0キロ3日12時53分到着13時出発
千畳敷のてっぺんでは、チームアジアの辻さんがエイドを開いてくださっていた。
辻さんは去年11月ソウルウルトラマラソンに参加させていただいた時、
お世話になった方だ。
今日はSATAさんの応援のためにわざわざチームアジアで応援に来られたそうである。
なんだかSATAさんのご相伴に預ったしまった。
コーラとバナナをいただいて、丁重にお礼を行って、いざ出立である。
遠くに青海島が横たわっている。あそこまで走るんやな。
なんか俄然ファイトが沸いてきた。


千畳敷のてっぺんから風車の音を聞きながら、ひたすら下る。
途中大きな蛇が歩道に横たわっていた。思わず踏みそうになって急ブレーキ!!
なんとも足が痛いのに。西坂本集会場129.0キロ12時53分到着13時出発

カップヌードル
西坂本集会場では中学生達が、エイドのお世話をしてくれる。
ミニカップヌードルをいただく。
塩分不足なのか、とても美味しくいただく。なんだかもう一杯欲しい。
恐る恐るもう一杯をお願いしてみる。快く2杯目のカップヌードルにありつく。
日ごろはインスタントラーメンなど口にしないのに、
今日は極限状態なのかカップヌードルが美味しい。塩味が汁が旨い。
クニさん山下さんに遭遇。


長門市内を抜け仙崎へ
仙崎公園往路142.7キロ3日16時20分到着16時20分出発
さて次は仙崎。
13.7キロ先であるが、ここは長門市の市街を通るので比較的平坦な道が続く。
黄波戸峠を越えると、深川湾を左手に見ながら進む。
もうすでに135キロを越えて体力も相当消耗した。
無理せず着実に歩を進めることを心がける。
暫く進むと、見慣れたモスグリーンのTシャツ軍団が見える。
なんとチームアジアの辻さんをはじめ、軍団の皆さんが応援中である。
辻さんに聞くとSATAさんこがみちゃんのペアはおいらと1時間差だそうだ。

まあいずれ追いつかれるわ。

長門の市内は単調である。
車の往来の激しいところを進まなければならない。
久々の街中なのにあまり楽しくない。
やはりトレイルを走っている方が楽しいのである。
途中私設エイドで冷たく冷えたスイカをいただいた。
瑞々しく甘いスイカの水分が喉を潤す。ほんと美味しかった。
長門の市内ではJRの線路を2回横切る。
1回目美祢線の線路を横切っているとき、列車が通りかかった。
わずか1両編成であるが、力強く、長門の駅に向かって走り去っていった。
おいらもあの列車のように力強くありたいと思った。
2回目の線路越えは比較的早く訪れた。歩道橋の階段を登って線路を跨ぐ。
そうするともうそこは仙崎港である。
仙崎公園往路142.7キロ16時20分到着16時20分出発。


写真
今回は写真を撮る余裕はなかった。写真を撮りながら風景を楽しみながら走りたい。
今回やましたさんが、レース後写真をくださった。
その写真をみながら思い出に浸るのである。


金子みすずを思いながら青海島へ
いよいよ青海島往復である。
仙崎では金子みすず記念館の看板を目にする。
薄幸の童話詩人であるがなんともおいらの心をひき付ける。
もう目と鼻の先にその記念館がある。余裕があれば立ち寄りたいところだ。
後ろ髪を引かれながら、青海大橋を渡る。いや渡るというより青海大橋を登る。
青海大橋のてっぺんでは、奥村さんに出くわす。
なんでも相当なスピードで走ってきたが足を痛め走れなくなったようである。
記録を狙っての当初からのスピード計画であろう。
失速したとは言え
そのチャレンジ精神に敬意を表したい。


萩往還とトランスエゾ 
静ケ浦キャンプ場往路148.8キロ 3日17時21分到着17時35分出発。

青海島をひたすら駆ける。このあたりでたけじいY子さんに追い抜かれる。
そうとうなスピードで追い越して行かれた。その元気が羨ましい。
そしてトランスエゾで一緒だった大坪君にも追い抜かれる。彼は大男である。
まるで2階から声をかけられた気分になる。大坪君とおいらと話したことがある。
萩往還とトランスエゾとどちらが難しいか。
おいらは、萩往還は難しく苦しく、トランスエゾは比較的楽で楽しいと答えた。
大坪君はまるっきり逆の考え感想を持っていた。
おいらは最低でも一日3時間眠れるトランスエゾの方が楽で楽しいと感じる。
反面、萩往還は地獄かも知れない。
静ケ浦キャンプ場往路148.8キロ17時21分到着17時35分出発。


鯨墓へ
静が浦キャンプ場の往路ではまたもやカレーをいただく。
ビールも飲みたいがじっと我慢である。
ビールを飲むと着実に体力を消耗するように感じる。
まだまだ長丁場油断は禁物なのである。
途中アップダウンを繰り返しながら、
先行する多くのランナーと行きかいながら鯨墓を目指す。
幾重にも繋がる入り江を通過してやっと鯨墓に到着。
すでに思考能力が落ちていたのであろう計時し記録する作業を忘れている。
帰りの静が浦キャンプ場復路は素通りした。暫く進むときたむらさんご一行と遭遇。
北村さん疲れたとおっしゃっていたが
まだその声には張りがありまだまだ粘り強く走られているご様子である。
また暫く行くとくーさんとも遭遇。このあたりで2日目の夜に突入である。


必死でついて行く
仙崎公園復路に到着すると、たけじいY子さん大坪君ご一行様がスタートするところ。
おいらも仙崎の到着時間を記帳した後、直ちに出発。彼らの後を追う。
宗頭を目指す国道191号線旧道までちょっとややこしい。
彼らに離されないように必死で着いていく。
ぐねぐねと曲がりくねった後、見慣れた小浜踏切を通過
ここさえ通過すれば、後は宗頭まで一本道である。


眠い眠い眠い眠い 宗頭文化センター174.7キロ3日23時到着4日1時06分出発
ほっと安堵したとたん猛烈な眠気が襲ってきた。
真っ暗な夜道をとぼとぼと歩くことになる。
それにしても眠い。眠い。眠い。眠いと思うと余計に眠い。眠い。
思考能力はすでにない。
ただ黙って歩いているだけだ。暗い夜道が眠気を一層激しくする。
ふらふらと蛇行しながら歩いているようだ。
本能のなすがまま、バス停のベンチに横たわる。しかしそれでも眠れなかった。


なぜか、突風がベンチの下から吹き上げてくるのである。
ぼーって冷たい風が眠っている頬にあたる。とても寝ていられない。
仕方なく起き上がると、もう夢遊病者のようにふらふらと歩き始めるのである。
なんとも情けない姿であったと思う。眠い。眠りたい。
宗頭文化センター174.7キロ23時到着1時06分出発


やばい 今何時だ!
宗頭では短時間休憩して23時30分には出発するつもりだった。
早速おにぎりと味噌汁をいただく。
すでに内臓は疲れはてており食べ物が喉を通りにくい。時間をかけてゆっくり食べた。
預けた荷物を受け取り着替えをした。この時点ですでに23時30分。
またもや猛烈な眠気が襲ってきた。
このままではまた夢遊病者のようにふらふら歩き続けることになる。
思い切って10分だけ仮眠することにした。
携帯のタイマーを10分にセットしアラームが鳴るようにした。
そして宗頭の2階のふとんに潜り込んだ。
23時40分には起きるつもりだがすぐに深い眠りに入ったようだ。



ふっと気がつくと時計は24時45分を指していた。
しまった寝すぎた。驚いて跳ね起きる。
なんと10分寝るつもりが1時間15分も寝てしまった。
がしかしおや、なんだか体がすっきり。眠気もさめている。
俄然やる気が湧いてくる。
急いで1階に下りると、タマゴンさんに遭遇。
タマゴンさんは今年は故障で走れず、
ボランティアとして宗頭でランナーのお世話をしていただいている。
Sataさんこがみちゃん達は1時間前に宗頭を出発されたとのこと。
いまちゃんは1時30分に出発するためもっと休憩するとのこと。
そうこうしているとタマゴンさんが教えてくださった。
弟の兄さんがいま出発されるところだった。
そこで弟の兄さん達に同行させていただくこととした。
なにしろ三見の駅から玉江駅までの道が自信ないのである。
なんとか弟の兄さんに同行して道に迷うことなく進みたかった。
宗頭文化センターを出立すると、もうすぐに漆黒の闇が我々ランナーを取り囲んだ。



行動を共に 藤井商店178.0キロ4日1時15分到着。
弟の兄さんをはじめ4〜5名のランナーと行動を共にする。
ランナーの放つホタルがなんとも頼もしく思えた。
ゆっくりしたペースであり、これだったら付いていけそうだと妙な自信を持つ。
藤井商店178.0キロ1時15分到着。


魔法のみつあみロープ そして 魔よけのみつあみロープ
去年トランスエゾにいった時、
かもぱのおけいはんが魔よけのみつあみロープを作ってくれた。
伴走用のロープなんですがブルーの紐3本を束ねて編んでくれた。
気持ちが切れないようにとちょっと太めにしましただって。なんとも泣かせる。


今度の萩往還ではシルバの紐を織り込んだ魔よけのみつあみロープを編んでくれた。
この魔よけのみつあみロープがあればもう睡魔には襲われることがないのである。
魔法と魔よけのみつあみロープは萩往還でもずっとおいらを守ってくれたのである。
特に宗頭で1時間15分も眠ってしまったが、眠った後はスッキリした。
でも何故1時間15分も眠った後目がさめたのか不思議である。
誰に起してもらったわけでもない。
疲れきった体で1時間15分眠り込んでしまったらもう眠りから覚めることはなく、
そのまま朝まで眠るであろう。


しかし、魔よけのみつあみロープが起してくれた。なんとも摩訶不思議な力よ。




全面照明作戦 三見駅187.3キロ4日3時30分到着
さあここからは相当な上り坂が続くはずである。
しかし複数人数での走行でありなんとも頼もしい。
国道191号線までの急坂を喘ぎながらも着実に登る。
国道に出たとき、大型トラックが轟音を上げて猛スピードで走り抜けていく。
眠いからとふらふら歩いている場合ではない。
大型トラックと接触すれば即大事故になってしまう。緊張した走り歩きが続く。
鎖峠の頂上で点滅ライトがふたつチカチカと点滅している。動かない点滅灯である。
なんだろう??
そこを大型のトラックが猛烈なライトを周囲に放ちながらけたたましく走っていく。
そのトラックのライトに浮かび上がった点滅ライトの主は、
なんとランナーがふたり、道端にうずくまって眠りこけていりではないか。
「危ないよ。もっと道の奥で寝たら」と声をかけた。
なにやらごそごそと動く気配は感じた。
そこからだらだらと下っていく。ほんとだらだらと下っていく。
まだまだ下の方に民家らしき街灯らしき灯りを確認できる。
ぐねぐねと曲がりながらまだまだ下っていくのである。
鎖峠を下りると、三見の分岐である。

ここからは平坦な道が三見駅まで続く。矢印を探しながら進んだ。
道の左をおいらが照らし、右の端を弟の兄さんが照らした。
そして念のために真ん中を他の方に照らしてもらいながら進む。
この全面照明作戦で矢印を見過ごすことはないはずである。
なんとも見事なコンビネーション。
三見駅187.3キロ3時30分到着



明るい時の三見駅(写真提供 やましたさん)

幻覚を見る 玉江駅194.3キロ4日5時到着
三見駅から玉江駅まで、ここが難関である。道に迷いやすい気がする。
弟の兄さんと気合をいれなおして
矢印を見過ごさないようにしてゆっくりと歩いて進む。
7〜8名にランナーと行動を共にした。600メートル程進むと矢印を発見。
右に曲がる矢印である。
ここから直進して(曲がらないのであるがこれが結構判断しずらい)
河内第一踏み切りを目指す。多くの道の分岐がある。
分岐につくと矢印を探しながら進んだ。
なかなかお目当ての河内第一踏切が見えてこない。
ひとりのランナーがさっきの矢印は左に曲がる矢印ではなかったかと言われる。
いやそうではない。おいらはしっかりと右に曲がる矢印を確認して曲がった。
行動を共にしているランナーに動揺が走った。自信のないおいらも動揺した。
しかし進んだ。
ヘッドライトに照らされて踏切が見えた。やった〜〜
河内第一踏切の文字もヘッドライトに照らされて見えた。間違いない!!ほっとする。
気が緩む。



明るい時の河内第1踏切(写真提供やましたさん)

しばらく山際の道を進む。綺麗なモザイク模様の塀が続く。
大きな家でもあるんだろうか。長い長いモザイク模様の塀が続く。
こんなところに塀などあるわけがない。
なんと幻覚だった。
山肌が続いているが、なんともただの土の壁が続いているだけである。
またもや幻覚を見てしまった。
左の山肌がモザイク模様に見えた
                    写真提供 やましたさん

体は憔悴しきっているのであろうが、こんなところで立ち止まることはできない。
立ち止まったところでなんの解決も得られない。
幻覚を見ても前に進むしかとるべき方法はないのである。遠くに小さな灯りがみえる。
こんな山の中でエイドを開いてくださっているのである。
こんなにありがたいことはない。
道が間違えていないことを確認できたし、暖かいお茶チョコレートまでいただいた。
山深いところで灯りもなければ、エイドの方には相当怖い思いもされるはずであろう。
ほんと感謝感謝である。エイドの方に丁寧にお礼をいって先を急ぐ。
複数の踏み切りを横切ると海岸線にでた。
夜が白々と明けてきた。
ここからは玉江駅までは1本道のはずであり道に迷うことはない。
最大の難関を突破できた。弟の兄さんにお礼を言って先を急がしていただく。
思えば弟の兄さんと行動を共にしたお陰で、最大の難関を突破できたように思う。
弟の兄さんに感謝感謝なのである。
玉江駅194.3キロ5時到着


萩市内を走る 虎ケ崎207.4キロ4日7時15分到着7時35分出発
玉江の駅から250キロ初参加のランナーに引っ張ってもらう。
去年140キロに参加して今年は250キロ初挑戦であるが、
ここからは140キロでも走っているコースなのでコースは分かりますとのこと。
そして宗頭には20時に到着しなんと3時間も睡眠をとったそうである。
相当早いランナーとお見受けする。案の定ものすごいスピードで走り出す。
おいらもコースは分かっているので付いていく必要はないが、
たわいのない話を交わしながら、おいらは一生懸命ついていく。
Bコース140キロのランナーをちらほら見かけるようになる。
萩城を越え萩焼会館から萩の港を左手に見ながら進む。
このあたりでちぎられてしまい、単独走になる。
すでに笠山虎ケ崎を回り終えたランナーとすれ違う。
岡村さん高山さん、長身の良本さん、たけじいY子さん、クニさんみんな速い。
おいらはまだ行くところ、もう帰っておられる方々が羨ましい。
そしてまだまだ元気なB140キロのランナーが元気においらを追い抜いていく。



萩城跡

明神池から笠山へ登る。すでに200キロは突破した。
でも宗頭で1時間以上寝たお陰で眠気はそれほどでもない。
足はさすがに重いがまだ走れる。笠山ののぼりでSATAさんこがみちゃんに遭遇。
彼女達は笠山を登り終え虎ケ崎に向かうところ。
おいらはこれから笠山に登るところ、逆転されている。
おいらが宗頭で1時間以上寝た間に抜かされたようだ。
こがみちゃん相当眠そうである。そしていきなり、カワニャンさん登場。
140キロを走っておられるようだ。そしてエゾラーの中島さんも登場。
なんとも賑やかな笠山である。
笠山を登った後はSATAさんと歩きながらおしゃべりしながら進む。
眼下に広い海原が見えるが、もうすでに最大の関心事は虎ケ崎の食事のことである。
虎ケ崎207.4キロ7時15分到着7時35分出発


東光寺へ 215.8キロ4日9時到着
虎ケ崎ではまたまたカレーをいただく。ガツガツとかきこむ。
マリオパパさんと挨拶をかわす。
ふと大村湾一周160キロを思い出していた。
この大会に参加させていただいた時マリオパパさんがゼッケンを
手作りしてくださっていた。その時はありがとうって思っただけで声にはでていない。


カレーを食べた後は急いで出立。
明神池に下りたところで、若旦那たちのわか練の集団に遭遇。
140キロのようでまだまだ元気なご様子。なんとも走れる足が羨ましい。
虎ケ崎からの帰りでは元気な140キロランナーに遭遇。
わかちゃんまだまだ元気そうでした。
Boss高木さん、もう漫才でもしていそうなコンビです。
萩焼会館を左折すると、広い道路に変身していました。
矢印がしてありますが、どうも進む方向と違います。
真っ直ぐ進みたいのに何故か右折。変だなと思いながらも矢印どおりに進む。
少々遠回りしながらも、次のチェックポイント東光寺を目指す。
広くなった道路をただひたすら進む。今日も日差しが厳しくなってきた。
自販機でコーラを買って飲み干す。
日ごろコーラなど飲む機会はないし、飲みたいと思うこともない。
しかしウルトラを走っていると何故か無性に欲しくなる。
カロリーは相当高そうである。川沿いの道に並行して東光寺を目指す。
単調な道であきあきしたころやっと東光寺に到着。
東光寺は萩藩毛利家の菩提寺であり、最後のチェックポイントである。
東光寺215.8キロ4日9時到着。


ミキティときぃさん 道の駅「萩往還公園」223.4キロ4日10時20分到着
松蔭大橋を渡り、大通りを南下するころには140キロ70キロのランナーとすれ違う。
彼らの元気がやけに羨ましい。
おいらもあんなに元気だったのだろうか?
とぼとぼと往還道への登りを登っていると、いきなり前方から声をかけられる。
ぼーっとした目で見つめる。見覚えのあるお顔がある。なんとミキティだ。
ミキティは70キロの部、35キロの往復のはずであり、ほぼ半分を走り終えている。
いやあもうこんなところで鉢合わせするとは。それにしてもミキティは速い。
羨ましい。復路でも抜いていってくださねって声をかけて分かれる。
しばらく進むとこんどはきぃさんに遭遇。きぃさんとってもお元気。
こちらも帰りも抜いて行ってくださねって分かれる。
なんとも早い速いふたりであった。
道の駅「萩往還公園」223.4キロ10時20分到着。

吉田松陰 涙松の碑

明木市(あきらぎし)エイド227.0キロ4日1118分到着
道の駅のエイドでおにぎりとらっきょをいただく。
らっきょのすっぱさが疲れ果てた体に沁みこんでいく。らっきょが旨い。
ぼりぼりとたくさんいただいてしまった。さあここから往還道。
残り30キロ弱で7時間40分。
本来なら楽に完走できるのであろうが、すでに足はぼろぼろ。
ただ精神面はめげることもなく、興奮することもなく、
穏やかに物事を考えられる状態にはある。
休まず立ち止まらず、
少しでも足を動かし続けていれば瑠璃光寺にはきっと付けると思えた。
例年になく前向きな思考に終始できたのは、おいらにも多少の進歩はあったようだ。
うっそうとした往還道を進む。かけていたサングラスを外す。
アップダウンが続くが走りと歩きを混ぜ合わしながら、できるだけ先を急ぐ。
気持ちだけは前に進んでいるようであるが、
実際は歩いているぐらいのスピードなんでしょうね。
明木市(あきらぎし)エイド227.0キロ1118分到着。
4キロ弱の山道だが約1時間要していた。


萩往還道

佐々並市234.9キロ13時24到着13時27分出発
明木のエイドで饅頭をいただく。歩きながら食べる。
行儀が悪いが、もう緊急事態であり許してくださいな。
さて次はこれまた難関の一升谷の登りにはいる。
ウォーキング35キロ70キロの元気なランナーと次々すれ違う。ただひたすら登る。
石畳の道も歩きにくい。
草鞋をはいた時代は石畳は歩きよかったのだろうかとふと思う。
古き良き時代だったのだろうか。現代のランニングシューズではとっても歩きにくい。
石畳を登りきると、国道にでる。高速で多くの車が行きかう。
急に現代社会に引き戻されたようだ。釿ノ切峠は自動車道を走って越える。
日陰もない単調な道を登って下りる。
次の目標は佐々並まで14時には着きたいと思った。
国道を走り往還道を走り、佐々並市234.9キロ13時24到着13時27分出発


ゆるりゆるりと
佐々並では名物の冷奴をいただく。冷水に晒した冷奴が冷たくて美味しい。
思わずお代わりしてしまった。エイドの方が北村さんのことを訪ねられる。
どうやらランナーの写真を撮って回っておられるようだ。
またサングラスをかけ日差しを遮りながらゆっくりと歩き出す。
県道62号線のところで草餅エイドを開いてくださっている。
私設エイドなのだ。ここで水をいただく。井戸水で美味しかった。
ふと見ると、ミキティがエイド中。速い。もう35キロを折り返して来たんですね。
ミキティはまだフルマラソンも走ったことないのに、いきなり70キロ。
もうこのチャレンジ精神も凄いが
またそれを楽々やり遂げてしまう走力にもビックリ!!
ミキティには先に行ってもらって、ゆるりと草餅を味わう。
さてここから夏木原キャンプ場241.7キロから板堂峠を登る。
散々走ってきた体には、この急斜面は相当堪える。石畳もたくさんあり滑りそうだ。
まだ時間的には余裕がるので、
ゆるりゆるりとこの急斜面を苦しみながら喘ぎながら登りつめる。
県道を横切る時はちゃんと、交通警備の方が車をとめて道を渡らしてくださる。
車を止めてくださるのがいいが、こちらが道を横断するのに予想以上に時間を要す。
車にも交通警備の方にも申し訳ない気持ちにさせられる。


ビールが美味い 46時間49分38秒の旅が終わる。
多くの石畳をよろけながらも下りてくると、
天花畑(てんげはた)、山口側の往還道の入り口である。
ここでやまさんと遭遇。下りてくる多くのランナーの応援をされている。
ビールを勧められるがもう飲み干す元気もなく、ふらりふらりと下っていく。
右手に一の坂ダムが満面に水をたたえて横たわっているのが見える。
もうすぐゴールだ。夢にまで見た瑠璃光寺だ。