-  試験問題2 -

問 次の文章を読んで、辞書についてあなたの考えるところを述べなさい。

次の条件を守ること。

一、三段落ないし四段落にすること。

二、文体は「〜である。」「〜だ。」調で統一すること。

三、文字は、九〇〇字以上、一〇〇〇字以内にすること。

 

 世界中に存在する辞書は、どういうふうに分類できるのだろう。一般的には、ことばの意味などを説明する単一言語辞典と、一言語を別の言語に翻訳する複数言語辞典に大別される。前者は、ことばや物事などを同じ言語で説明しているので、「説明辞典」といえばよいだろう。後者は、一つの言語を他の言語に置き換える、つまり翻訳する辞書なので、「翻訳辞典」といえばよい。

 ただし、この大分類も、辞書の一形態から分けてみたまでで、最近の例では、本来の印刷物の形をしているものと、電子辞書の形をしているものに大別することだって可能だ。もちろん、後者は専用のものから、CD−ROMやDVDなどで提供されるものも含まれる。

 また、読者の対象を分類して、一般向け、専門家向け、こども向けといった分けかたもあるだろう。使用者側を分けるとしたら、日本人向け、韓国人向け、英国人向けといった対象国別に考えることも可能である。

  さらには、辞書の大きさや規模から、ポケットサイズ、机上版、書架収納版などに分類することもできる。一つの辞書でも、ポケットサイズや卓上版に分けて出版しているケースもあり、高齢者向けとして、文字を大きくしたものなども登場している。

 このように種々雑多な分類法も可能だが、ここでは従来からのオーソドックスな方法をもとに、分類してみた。

 ところが、こうした基本的な分類法と思っていた方法でも、分類不能な実例もあることに気づいた。日本ブリタニカから出ている『ウェブスター英英和辞典』という辞書のことだ。一ページを半分に分割し、左は英英、右に同じ単語の英和を並べてある。私は実際に使用したことがないのだが、確かに使い道がありそうだ。

 この辞書の企画に関していえば、「全ての辞書は二つに分類できる」という過去の常識を、みごとにうち破った快挙の作と受け止められる。ものごとの新しい発想は、過去の実績や経験から生まれるとしても、こうした突飛な考え方が、新しい需要をよび起こすことは十分に想定できるからだ。

 これだけ出回っている辞書を完璧に分類することなど不可能といったほうがよい。

                          (久保田博南氏の文章に基づく)

 

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