カネト製茶
「これであなたもお茶通・・・。」
この原稿は、戸塚家がイベント出展した際、お客様に配布した小冊子です。
目次
はじめに
一章:なぜ産直販売なの?
二章:農家仕立ての深蒸し茶
三章:我が家のお茶
(お茶の値段はどうして違うの?)
四章:茶農家が教える、緑茶選びのコツ
五章:「深蒸し茶」の飲み方
おわりに
はじめに
静岡・牧之原台地にて
はじめまして、私は静岡県・牧之原台地に茶園2.7ヘクタールを持つ自園自製茶農家の経営主、戸塚雅睦(とづかまさちか、四五歳)と言います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
戸塚家の家族構成は私の他に妻(美紀子、四六歳)、長男(勇太、二十歳)、長女(明日香、高一)、両親(父七三歳、母六八歳)、と柴犬一匹が居ます。
私は皆様に「農業の事」、「お茶の事」、そして「戸塚家の事」を少しでも知って頂きたいと思い、このミニ冊子作りました。
なにぶんにも文書を書くのが仕事ではありませんので、まとまりがなく、読みにくい箇所もあるかと思いますが、その辺はご勘弁いただき、お付き合い頂ければと思います。
では、お暇なときにでもお読み下さい。
戸塚 雅睦
第一章・なぜ産直販売なの?
戸塚家は家族労働力のみで茶園管理からお茶の製造・販売までを行っている自園自製の茶農家です。戸塚家で生産したお茶は製茶問屋へ販売しますが、一部は通販等で直接消費者の方へ販売しています。
戸塚家も昔は、一般的な茶農家同様全量を製茶問屋へ販売していましたが、それでは生産の喜びをあまり感じることができなかったので、もっと喜びを感じられる農業にしようと、十年以上前から産直販売に力を入れ始めました。
「しかし、そう簡単に売れるようにはなりませんよネ。」
その後の我が家は、産直販売をやってはいるものの売り上げは伸びず、やがて、私は売ることの厳しさを知る事となりました。
当時の私の考えは、自分の作ったお茶が茶問屋の言い値で買われることが面白くなく、それなら「自分で直接消費者の方に売った方がましだ。」と考えただけで、本気でお客様のことを大切にしようとした産直販売ではなかったのです。今思えば、農家が片手間でやる産直販売だったのです。
「このままじゃダメだ、私にしか出来ない事は何かないのか・・・。」
そう考えた私は、「茶ちゃちゃ通信」と言う農家通信を5年ほど前から発行し始めました。しかし、発行当初はお客様からの反応をほとんど感じることができず、「本当にお客様は読んで下さっているのだろうか?」と不安でなりませんでした。
また、1999年2月3日には、インターネットへ「大茶園の小さな農家」と言うタイトルでホームページを公開しました。ホームページを作るにあたって出来るだけお金をかけないようにと、私は農作業の合間、あるいは夜に勉強し、苦労の末やっと公開することが出来ました。
当時はインターネット通販が有望視されていて、これで新規顧客の開拓ができると、私はインターネットに大きな期待を持ち、有料ショッピングモールへも何度か出店しました。しかし、結果は無惨なもので、実際にはインターネットでの新規顧客開拓はほとんどできず、私にとっては大きな無駄使いとなってしまいました。
しばらくの間、「茶ちゃちゃ通信」も、インターネットも思うような結果が出せず、月日は流れて行きました・・・。
するといつ頃からか「茶ちゃちゃ通信」への反応が出始めました。
ある日、一人のお客様から「茶ちゃちゃ通信は他のDMとは違い、そのままゴミ箱へ捨てることはとてもできません。」と言うお言葉を頂いたのです。
このときの私は本当に嬉しくて、妻と大喜びをしたことを覚えています。そのときにやっと、お客様に読んでもらえる通信物とはどんな物か、自分なりに解ったような気がしました。
それから少しずつですが、「茶ちゃちゃ通信」には返事を頂く事が増え、あきらめずに発行し続けて本当に良かったと思っています。
そして、最近ではお客様から返事ばかりでなく、いろいろなものを頂くようになりました。お茶を買っていただいた上に、そのような心遣いまでして頂いてたいへん申し訳ないのですが、本心はものすごく嬉しいですね。
たとえば娘の高校合格祝いに「図書券」を頂いたり、その他「お茶の記事のコピー」、「手作りのお皿」、「手作りカレンダー」「自家製干し芋」「納豆」「お客様が読まれた本」「映画のチケット」「横浜のシューマイ」「鳩サブレ」「お菓子」「旅行のおみやげ」「記念切手」「無添加石鹸」「その方の土地のお茶」等を頂いたことがあります。この方達は親戚でも知り合いでもなかったのに、我が家のお茶を通してお付き合いが始まった方達ばかりです。
そして、今年はお客様から年賀状をたくさん頂きました。
本当にありがたいことです。
また最近では、お客様の娘さんが静岡の大学への進学が決まったので、ご両親がこちらへ下見に来たいから、どこか宿泊するところを紹介して欲しいと頼まれました。
このような事が起こりはじめると、お客様が身近に感じられるようになり、自分のやってきたことが間違いではなかったと自信が持てるようになりました。そして、本当の意味での「お客様と、顔が見えるお付き合い」が出来るようになった気がします。
また、「インターネット」や「茶ちゃちゃ通信」だけでは新規顧客の開拓は期待できないので、私達は、一昨年十一月に埼玉県川口市で行われた「川口市民エキスポ21」と言うイベントを皮切りに、いくつかのイベントへ出展するようになりました。これらのイベントへの出展は私達夫婦にとって、大きな刺激となり、私達の考えを大きく変えました。
実は、私と同じ立場のお茶農家の友人が、「イベントへ出店しても、昔は売れたが、今ではほとんど売れず出展料にもならない。それに新規顧客の開拓はほとんどできない。」と言って、「川口市民エキスポ21」へ出展する権利を私に譲ってくれたのがきっかけでした。
その当時の私は、「経験のない私のような者がイベントへ出展しても、どうせ売れっこない。」と、イベントへの出展には消極的だったのですが、「川口市民エキスポ21」に限り、なぜか五日間という長丁場にもかかわらず、ふたつ返事で受けてしまったのです。今思うと、なぜか解らないのですが、とにかく受けてしまったんですよネ。
そして、不安を抱きつつ川口へ出向いた私達を、思いがけずも川口の皆様は暖かく受け入れてくれました。そして私達夫婦は、ほんとうに楽しくも有意義な五日間のイベントを過ごすことができたのです。
イベントが終了し、静岡へ戻った私達夫婦は、「なぜ今までイベントへ出展しなかったんだろう。」「なぜ、友人はこのイベントを私に譲ってくれたんだろう。」と不思議に思ったものでした。
しかし、人にはそれぞれ、時期、タイミングと言うものがあり、私はちょうどそれにはまっていたのかも知れないと今では思っています。あるいは、「茶ちゃちゃ通信」の読者が、私達に勇気と自信を与えてくれたのかも知れませんネ。
また、現在ではインターネットでの新規顧客獲得はあきらめて、有料ショッピングモールへの出店は一切しない事を決めました。しかし、インターネットには思いがけないメリットがあったのです。
我が家ではホームページを公開して5年程経ちますが、ホームページを見ていただいたお客様からメールを頂くことが少しずつ増え、お客様からの生の声を聞くことができる様になりました。また、ホームページでは私の考えや戸塚家の様子を皆様に知って頂く事ができ、ホームページを持つことで、お客様との距離が縮まった様な気がします。
これって、お茶が売れる事よりも大切なことですよネ・・・。
そう思いませんか?
ホントはお茶も売れてくれればもっといいんですが(笑)。
それと、これは私事でたいへん恐縮なのですが、私達夫婦には今年成人を迎えた息子(勇太)がいます。
彼は高校卒業後、今年3月までの二年間を「独立行政法人・野菜茶業研究所」で、研修生としてお茶の勉強をしています。ここでの二年間は彼にとってとても有意義であり、親バカなのですが、彼は本当によく頑張ってくれたと思います。
勇太はこの2年間で、「一般毒物劇物取扱者」、「危険物取扱者乙種第四類」、「小型ボイラー」、「大型特殊運転免許」の資格を取得し、さらには「日本茶インストラクター」の資格までも取得したのです。そして先日は「手揉み茶技術教師補」に挑戦し、今はその結果待ちをしています。
これからの農業は学力も大切ですが、このような資格と技術はさらに大切になって来るのではないでしょうか。
勇太はこの春から我が家の農業を継いでくれますが、これからの若い農業後継者が魅力を感じる農業とは、規模拡大や大型機械化を進めることばかりでなく、販売力をつけることが大切だとは私は思います。そして、それ以上に大切なことは、お客様との信頼関係を築く事だと私は思っています。
これからの農業は農作物を作るだけでなく、消費者の方達に私達自身を信頼していただけるような努力をし、そのうえで私達の作った農産物を販売する努力をする必要があると思います。それが実行できれば、日本農業はとても魅力ある職業として成り立つのではないでしょうか。
ただ単に人が口にする為の食料を生産する農業ではなく、作った人の気持ちが農産物に込められなければならないと思います。輸入農産物の様に「安ければ安いほど売れる。」では、あまりにも寂しいではありませんか。
勇太には、せっかく取った資格を無駄にするのでなく、それを生かして消費者との信頼関係を築く事の大切さを知った上で、農業に従事して欲しいと思っています。
第二章・「農家仕立ての深蒸し茶」ってなに?
私達茶農家の新茶収穫(四月下旬〜五月上旬)は、早朝から茶畑へ出て茶葉を摘み取ると、その生葉を出来るだけ早く製茶工場へ運び込みます。運び込まれた茶葉は、その日のうちに製茶工場でお茶に加工されます。
そこで出来上がったお茶を「荒茶」と呼び、通常農家は荒茶製造までの作業を行います。出来上がった荒茶は、大海と言う大きな袋に詰めて、翌朝、製茶問屋へ販売します。
製茶問屋はこの「荒茶」を農家から仕入れ、再製加工(形状を整えて見た目をよくしたり、ブレンドしたり、火入れをする)して小袋へ詰め、小売店、もしくは消費者へ販売します。このお茶を「仕上げ茶」と呼びます。通常小売店等で販売してるお茶はこの「仕上げ茶」です。
そこで、この製茶問屋がする再製加工と言う作業を、農家が独自に行ったお茶を「農家仕立て」と私は呼んでいます。(「荒茶仕立て」とも言います。)
私たち茶農家は再製専用の機械を持っていないため、きれいな「仕上げ茶」を作ることが出来ません。「農家仕立てのお茶」は、他のお茶とはブレンドされていない純粋なお茶ですが、見た目はあまり良くありません。しかし、飲むにはなんら差し支えないので、お得なお茶と言えるかも知れません。
「深蒸し茶」とは、製茶行程の「蒸し」で通常よりも強く(長時間)蒸したお茶をいいます。この「深蒸し」と言う製法を取ると「普通煎茶」よりも渋味が抑えられ、煎じが効く様になるため、飲みやすいお茶として多くの方に親しまれています。
しかし、「深蒸し茶」は強く蒸すためにどうしても茶葉が細かくなり、普通の急須ですと、注ぎ口が目詰まりするという欠点があります。この欠点を解決するのが、抽出口に目の細かい大きな網のついた「深蒸し茶用急須」です。「深蒸し茶」を飲まれる方は、普通の急須だとどうしても注ぎにくいので、是非この「深蒸し茶用急須」をご用意下さい。
第三章・我が家のお茶
(お茶の値段はどうして違うの?)
「きわみ」、「じょう」、「なみ」と言う商品名の由来は?
我が家で販売しているお茶には「きわみ」「じょう」「なみ」と言う三種類の他、「棒茶」「水出し茶」「粉茶」があります。
ここではそれぞれのお茶について、我が家の新茶収穫作業に照らし合わせながら、説明させていただきたいと思います。
では、まず最初に商品名の由来から紹介させて頂きます。
きわみ(極)
まず最初に「きわみ」ですが、「きわみ」は私がインターネットでの通販に興味を持ち始めた頃、インターネット上である方と知り合う事が出来ました。その方は「ホームページ作成本」を何冊か執筆したほどで、ホームページの作成にはたいへん優れた技術をお持ちです。もちろん自分のホームページもすでに公開していました。私はその方に協力して頂いて、自分のホームページを立ち上げる事が出来たのです。
しかし、私がホームパージを立ち上げるまでには長い時間を要し、それまでの間、その方のホームページで我が家のお茶を販売して頂いたという経歴があります。そのときに、その方に命名していただいたお茶の商品名が「極」で、それをひらがなで読むようにしました。いつか私もお茶作りを極めたいという夢があり、この商品名は私自身とても気に入っています。
じょう(穣)
次ぎに「じょう」ですが、「上」をただ単にひらがなで書くようにしただけです。しかし、私は「じょう」と言う言葉にもう一つの大きな気持ちを込めています。
私は東京都多摩市にある、農業後継者を養成する為の学校「農業者大学校」を出ています。この学校は全寮制で、全国から同じ志を持った若者が集まり、「豊穣寮」という寮で三年間を共に暮らします。
この「豊穣」という言葉は、「穀物が良く実ること、土地が肥えて作物が良く実ること」と言う意味があり、農家にとってはとても大切な言葉で、私はこの「豊穣」と言う言葉が大好きです。そこで、「じょう」には、「豊穣」の「穣」と言う意味も込められています。
なみ(浪)
次ぎは「なみ」ですが、「なみ」もただ単純に「並」をひらがなで「なみ」と書いただけですが、実はもうひとつの意味があります。
私の住んでいる牧之原市は駿河湾に面していていて、いくつかのという海水浴場があり、夏になるとたくさんの海水浴客でにぎわう町でもあります。
また、映画「ウォーターボーイズ」のロケ地として撮影が行われた町でもあり、何かと海には関係深い町です。こんな牧之原市にちなんだ漢字として、海にさざめく「浪」が思い浮かびます。夏の海で海水浴客達が楽しくたわむれる浪の様に、我が家のお茶も多くの方に楽しんで頂けたらと思います。
私はそれぞれの商品に思いを込めましたが、このような思いを込める事はとても大切だと私は思っています。私達が自分の子供に名前を付けるのと同じですね。
我が家のお茶
我が家では収穫作業の都合で「手摘み茶」は製造しないので、世間一般で言う「走り茶」は販売していません。
しかし、我が家の新茶収穫が始まったばかりは、ある程度ミル芽(若くて小さな)の茶葉を機械摘みし製茶します。この頃のお茶を原料として作ったお茶が、我が家の「きわみ」です。
この頃は、面積あたりの収穫量が少ないため、問屋販売でも比較的高値で取引出来ます。しかし、高値だからと言って大量に製造しても、単位面積当たりの売り上げが最も良いとは限りません。ですから、この頃の我が家は目が回るほど忙しいという訳ではありませんが、高価なお茶を製造しているため、たいへん神経を使います。
じゃあ、なぜミル芽で摘まれたお茶は高価なのでしょうか?
それは収穫量が少ないからです。同じ面積の茶園から収穫された生葉、たとえばAと言う畑では早い時期に摘んだので400s/10aの生葉が収穫できました。Bと言う畑は最後に摘んだので800s/10a収穫できました。それぞれの生葉を加工して、できあがった「荒茶」を茶問屋へ販売したとします。荒茶単価は品質やその日の相場にも左右されますが、通常ですとAとBの荒茶単価は大きく違い、AはBの二倍位の単価で取り引きされるでしょう。(本当はこんなに単純ではありませんが・・・。)
「収穫量が少ないから高い。」と言われると、何となく納得してしまいますが、本当にそれで納得できますか?
できませんよね。
やはりミル芽のお茶にはそれなりの価値があります。それは、茶葉はミルければミルいほど、お茶の旨味成分であるアミノ酸が多く含まれているからです。(実際には肥料や土、茶園の管理方法でも変わってきます。)
ですから、お客様の中には、「やはり、きわみがいちばん美味しい。」と言って、「きわみ」ばかりを購入される方もいます。また、「きわみ」は贈答用に使ってくださる方も少しずつ増えてきました。
「きわみ」は、お茶が好きな方や、何煎もお茶を入れて楽しむ方にお薦めなお茶だと言えます。
次ぎに「じょう」ですが、「じょう」は新芽がある程度成長し、味が乗ってきた時期に収穫したお茶です。新茶収穫が始まり、収穫作業が本格化して来た頃、昨年で言いますと、ちょうど新茶の最も美味しいとされる「八十八夜」頃に摘まれたお茶です。そして、私が製造したお茶の中でも自信の持てるお茶を原料としています。
利用方法としては、ご家庭での普段飲みからお客様用に、あるいは贈答用にと幅広くご利用頂けます。
次ぎは「なみ」ですが、我が家の新茶収穫も終盤を迎えると、面積あたりの生葉収穫量もだいぶ増えてきて、「荒茶」の単価もだいぶ下がってきます。そして、この価格帯のお茶は、問屋販売においても販売しやすいため摘採面積も自然と広くなります。その為、我が家の製茶工場も昼夜を問わずフル稼働してお茶は製造されます。
この頃になると、私達は睡眠をほとんどとることができず、疲れはピークとなります。そして、新茶収穫の終わりが見えて来ると、あとは無事に収穫作業が終わる事のみを祈り、私達はラストスパートをかけて頑張ります。
「なみ」の利用方法としては、ご家庭での普段飲みなどにご利用頂く方がほとんどですが、「友達などに何かのお礼としてあげるには、手軽で良いですよ。」と、お客様から言われたことがあります。また、会社などでたくさんご利用頂いている所もあります。
やがて、我が家の茶園の最後の新芽が摘み取られ、その日の深夜にはお茶の製造が終わります。最後のお茶が機械から出ると、製茶機械は止まり、茶工場はシーンと静まりかえります。その静まりかえった茶工場で、できあがったばかりの「荒茶」を「大海」に詰めながら、私は毎年同じ事を思います。
それは、「今年も無事に新茶収穫をやり遂げる事が出来た。」という達成感と、「これでもう来年の一番茶まで、新茶を揉むことが出来ないんだな。」という寂しさが入り交じった、複雑な気持です。
次の日の朝、最後の荷を製茶問屋へ納めると、私は肩の荷を下ろし本当にホッとします。そしてその日の我が家は、皆のんびりと過ごします。私も何をする気力もなく、しばらくの間ただ眠るだけです。
そして次の日から、我が家では茶園管理と平行して、通販用のお茶の再製加工を始めます。こんな訳で、我が家に「新茶」のご注文いただいたお客様への発送は、「初摘み新茶」以外は5月下旬になってしまいます。
大変申し訳ないのですが、その点だけはどうかご了承下さい。
「棒茶」ってなに?
お茶の製造最終行程には乾燥があり、乾燥機から出てきたお茶を「電気棒取り機」と言う機械を通します。これは高圧電流が流れているドラムが回転していて、そこを乾燥したお茶を通すと棒だけがドラムにくっつき分離されるというものです。この分離された棒が「棒茶」の原料となります。
しかし、我が家の「棒茶」を見てもらえれば解ると思いますが、実際には棒だけでなくお茶の細い芽も棒と一緒にドラムへくっ付いてきてしまいます。この部分は飲んでみると大変おいしく、すっきり飲める「棒」とこの芽が自然にブレンドされて、我が家の「棒茶」ができていると言うわけです。 最近では、色彩選別機と言うたいへんすぐれものの機械が登場し、本当の「棒」だけを選別できるようになってきました。この機械、大変高価なため我が家ではとても手が出ません。そのおかげで皆様に美味しい「棒茶」が提供できるというわけです。
「粉茶」ってなに?
「粉茶」どこかで聞いたことがありませんか?
そうですお寿司屋さんで使われている「あがり」、あれが粉茶ですね。
粉茶はどうやって作るのでしょうか?
別に作っているわけじゃありません、出来ちゃうんです。
この冊子の第二章で説明した「農家仕立て」と言う作業は、まず「荒茶」を予備乾燥します。予備乾燥は乾燥機の設定温度を六〇度位にして、素早く流します。この時、乾燥機から出てきたお茶を細かい通しにかけて粉だけを外します。ここで粉を取り除いておかないと、本乾燥の時、「荒茶」に混ざっている粉が焦げてしまうからです。この取り除いた粉が「粉茶」の原料となります。ちなみに本乾燥は一〇〇度以上の高温でゆっくりと流します。(この作業を火入れと言います。)
本乾燥直後、お茶はもう一度ふるいにかけ、電気棒取り機で再度棒を取り、小袋に詰めて製品の完成です。
先ほど取り除いた粉は再度ふるいにかけ、きれいな粉だけを「粉茶」の原料として使用します。また、この粉茶の本乾燥は普通の乾燥機ではうまく出来ないため、我が家では「棚式乾燥機」を使って少しずつ時間をかけて丁寧に行います。
「粉茶」はすっきり飲めるため食後のお茶に向いています。
お寿司屋さんが使うのもそんな理由からではないでしょうか?
「水出し茶」ってなに?
「粉茶」をティーパックにしたのが「水出し茶」です。
「粉茶」は、すっきりと飲めて、食後に向いている事は先程述べたとおりですが、いざ普通の急須で飲もうとするとたいへん飲みにくいのです。「深蒸し茶用急須」を使っても、網が小さかったり、茶葉の量が多いと目詰まりを起こしてしまいます。そこで粉茶を飲みやすくするために作ったのが、この「水だし茶」です。
「水だし茶」とは言っても、ホットで飲んでも全然構いません。また、最近では急須のないご家庭もあると聞きます。そのようなご家庭でも手軽に「緑茶」を飲んで頂く事が出来ます。
そして「水だし茶」は茶殻処理が簡単なので、一年中ホットにしたり、冷たくしたりして飲んでいるご家庭もあります。
又、暑い夏の外出時にお茶のペットボトルをお持ちになる方が居ます。ペットボトルを買うと、安くても一〇〇円位はしますよね、だけどこの「水だし茶」のティーパックを使えば、三〇円で手軽に美味しい「水だし茶」500ミリリットル位を作ることが出来ます。
また、「水だし茶」のパッケージは持ち運び便利なチャック付きなので、旅行やアウトドアの携帯にとても便利です。
「深蒸し茶用急須」のご紹介
「深蒸し茶」は茶葉が細かいため、普通の急須ではお茶を注ぐときに抽出口が詰まったり、茶葉が出てしまったりして飲みにくい事があります。これではせっかくのお茶がだいなしですよネ。そこで「深蒸し茶」を飲むときには抽出口に目の細かい大きな網目の付いた「深蒸し茶用急須」が便利です。
我が家では三重県四日市から直接取り寄せ、「万古焼き急須」を安価にて販売させて頂いております。
上手なお茶の保管方法
我が家のお茶は窒素ガス充填してお届けしますので一年位は常温でも充分保存できますが、必ず日が当たらない、涼しいところで保管してください。 また、開封後は茶缶に入れて、できるだけ早くお飲み下さい。出来れば開封後二週間位で飲みきるように心がけてください。
お茶は保存状態が悪いと変質臭(湿気臭い、かび臭い)が出てしまうので気をつけましょう。せっかく高価なお茶を買ったり・頂いたりしても、お客様用にと大切に取っておき、変質させてしまうご家庭がたまにあります。本当にもったいない話ですから気をつけて下さいネ。
もし開封したお茶を保存するなら、ゴムなどでしっかりと封をして、冷蔵庫、もしくは冷凍庫で保存してください。このときも冷蔵庫に入れてある他の食品の臭いが移らないように気をつけてくださいネ。
第四章・茶農家が教える、緑茶選びのコツ
「あなたは、本当に良いお茶を飲んでますか?」
そういわれると誰でも不安を感じてしまいますよね。ここでは良質茶と欠点茶を見分ける、基本的な知識を私と一緒に学びましょう。
まず最初に、あなたはお茶を選ぶとき、どんなお茶を選びますか?
「紅茶」「緑茶」「烏龍茶」、または「深蒸し茶」「普通煎茶」「釜入り茶」、それとも「中国茶」ですか?
さらに「品質」「値段」「産地」「お店」「ブランド」「利便性」「通販」等を考えて選びますよネ。
では、あなたがこの中から「緑茶」を、しかもある程度良質な「緑茶」を選ぶとしたら、どうやって選べばよいのか、ご一緒に学びたいと思います。
では、まず最初に基本的知識を身につけることからはじめましょう。
一、良質茶と欠点茶の見分け方
外観で見分けるには・・・
「普通煎茶」は細くよれていて、色艶が良く、濃緑色で芯のあるお茶が高級茶です。通常は鮮緑色で細くよれていれば問題ありません。
太いよれ、扁平、不揃い、葉切れを起こしているお茶、または色がくすんでいる、赤い、赤黒い、茶色っぽい、笹色(色が抜けたような緑色)等のお茶は製造工程で何らかの問題がある欠点茶です。
「深蒸し茶」は普通煎茶に比べると粉っぽく、黄色みを帯びているので、外観で判断するのは少し難しいのですが、細くよれ芯が残っているお茶は良質茶です。
色が赤い、赤黒い「深蒸し茶」は「普通煎茶」同様、製造工程に問題があるお茶です。
また、通常市販されているお茶は切断やブレンドがしてあるため外観では解りにくいのですが、色艶が良く、お茶の色が赤く無ければ特に問題ありません。
香りで見分けるには・・・
お茶の香りはすっきりしていて、新鮮な感じのするものが良質茶です。また、「深蒸し茶」は味を重視した製法のため、「普通煎茶」に比べるとお茶本来の香りは薄くなってしまいます。
市販されているお茶は「火入れ」がしてあり、お茶の「火入れ」と「ブレンド」でお店の特徴が出されます。火入れを強くしたお茶には「火香」が付き、この香りをお茶の香りと勘違いされる方も多くいますが、これはお茶本来の香りではありません。解りやすい例が「ほうじ茶」の香りが火香です。水質が悪い地域ではこの火香が好まれる事もあります。
また、むれ臭(すっきりしない)、焦げ香(火香の行き過ぎたもの)、異臭(不快感を感じる)がするお茶は欠点茶です。と、ひとことで言っても解りませんよネ。とにかくおかしな臭いがしたら要注意です。
また品種茶には独特の香りのするものがあり、それを異臭と勘違いすることがあります。気になる香りがしたら販売店に聞いてみるのが良いでしょう。
また、保存状態が悪いお茶は変質臭(湿気臭い、かび臭い)が出てしまうので気をつけましょう。
水色で見分けるには・・・
緑色で少し黄色みがあり、透明で明るいものが良質茶です。この水色は「普通煎茶」は薄く、「深蒸し茶」は濃くなります。「深蒸し茶」の場合、抹茶が入っているような緑色になることがありますが、しばらく経つと粉が沈殿してお茶本来の水色になります。これも必ず確認して下さいね。
水色の赤み、赤黒み、濁りの強いものは欠点茶で、外観の赤み、赤黒み、のお茶に出やすい欠点です。特に水色の赤みが強いものは商品価値がありません。
味で見分けるには・・・
一般的に濃厚で旨味のあるお茶が高級茶と言われますが、最近ではすっきりとして美味しいお茶も好まれます。人と場合によってはある程度の渋味が望まれる事もあります。眠気を覚ますためや、甘いお菓子にはちょっと渋めのお茶が合いますよネ。
苦渋味、にが味、むれ味、異味、癖の強いお茶は嫌われ、特に「にが味」が強いお茶は製法、または生葉の保管方法に問題がある欠点茶です。
品種茶の中には癖の強いお茶がありますので、香りと同様お店の人に確認して下さいネ。
少しのむれ味は、人によって美味しく感じることがあり、飲む方の好みで判断して構いません。お茶を入れるとき、わざわざ急須の蓋をするのは、中で茶葉を蒸らしてるんですよ。
二、良いお茶を見つける方法・・・
お店でお茶を購入する場合、お茶の外観を必ず見せて貰いましょう。専門店に行けば商品見本が置いてあると思います。もし商品見本を見せてくれないお茶屋さんがあったら、そういうお店で買うのはやめた方が無難かもしれませんネ。
お茶を見る目が肥えてくると、外観だけでだいたいの品質が判断出来るようになります。わかりにくい場合は、商品見本を並べて比較するとわかりやすいかもしれません。
次に必ず試飲させて貰いましょう。一般的に試飲のお茶は小さな湯飲みで出されますよネ。これだけのお茶で品質を判断するのは、そう簡単ではありません。ですから試飲用のお茶を受け取っっても、すぐに飲んでしまわない様に気をつけて下さい。
では次ぎに、試飲の方法をご紹介しましょう。
試飲の仕方
1.まず最初に水色を見ましょう
先ほど学んだ欠点がないかここで確認をします。「赤くないかな? 赤黒くないかな? 濁ってないかな?」そんな感じでよいと思います。貴方の目で見て合格したら次は香りの確認をしましょう。
2.香りの確認をしましょう。
お茶の入った湯飲みを出来るだけ鼻に近づけて、ゆっくりと息を吸います。この時に一番解りやすいのが火香だと思います。この火香が貴方にとって合格なら、その他の臭いを見つけるように頑張ってみて下さい。
貴方にとって、良い香りなら問題ありません。
ここまでで、水色、香りのどちらかに問題があったら遠慮なくお店の方に質問してみましょう。「これ火香が強くない?」「ちょっとこのお茶、水色が赤いわね」「変わった臭いがするけれど、品種茶なんですか?」思ったことを何でも聞いてみることです。自分で悩んでいるよりも、その方がお茶を知るのには早道です。
この時のお店の方の対応もちゃんとチェックしておきましょう。「言い訳をしているのか。」「ちゃんと親切に答えているのか。」お店の方の対応で、そのお店の信用度が決まってきます。
3.では、飲んでみましょう。
いよいよ飲むわけですが、絶対に一気に飲んでしまってはいけません。まず最初は三分の一位を口に含んで、ゆっくりと舌の上全体でお茶を転がすようにしてみて下さい。舌は味を感じる場所がそれぞれ違います。甘味は舌の先、にが味は舌の奥の方でしたっけ、そんな具合に違いますので、必ず舌全体で味の確認をします。
ひと口めの試飲が終わったら、自分なりに必ず感想を持つことが大切です。「渋味が強いかな?」、「味が濃くて旨味があるな。」、「すっきりしているけれど美味しいな。」、「にがいお茶だな。」どんなことでもいいから、自分なりの感想を必ず持ってくださいネ。
ここまで来たら、思い切って自分の感想をお店の方にぶつけてみましょう。そして、ここでも先ほどと同じように、お店の方の対応をチェックしておきましょう。
4.最終チェック
湯飲みに残して置いたお茶で今一度水色と香りを確認し、残して置いたお茶の半分を飲み、冷めたお茶の品質を確認します。
これで貴方のお口に合ったお茶なら、お財布の中身と相談してお買いあげ下さい。まだそれでも確認できなかった場合は、湯飲みに残して置いたお茶でいまいちど確認しましょう。
5.それでも迷ったら
もう一杯試飲用のお茶を頂いて最初からやり直してみましょう。それでもまだ迷ったら、少量で結構ですから買ってやってください。通常のお茶屋さんは通販をやっていると思います。家で飲んで家族の評判が良ければ、電話等で注文すればいいんです。ある程度の量をまとめて買えば送料サービスになるお店も多いと思います。
(ちなみに我が家は、三千円以上で送料サービスです。)
三、どんなお店を選べばいいの?
まず最初に、できるだけ流行っている専門店を選ぶのが基本ですが、そのお店がどんなお茶を扱っているのか必ず知りましょう。
お茶選びは産地も大切ですが、最初に聞くのは「深蒸し茶」か「普通煎茶」かを聞くことが大切です。どちらも扱っているお茶屋さんもあると思いますが、そのお茶屋さんはどちらに力を入れているのか、またはどちらがお店のお薦めか聞くのも良いでしょう。自分が「深蒸し茶」を飲みたいと思っているのに「普通煎茶」ばかりを薦めるお店は、あなたとお店の方の考えに隔たりがあると思います。
「深蒸し茶」か「普通煎茶」かが決まれば、選択肢が減り、自然と産地も絞られてきます。お茶が栽培されている産地は全国各地にあり、北は茨城から南は沖縄まであります。それぞれの産地にはそれぞれの特徴があり、どこが一番良いのか決めるのは実に難しいものです。しかし、自分の好きな産地があったら、そこのお茶を扱っているお店を選ぶのがよいと思います。
そして、初めてのお店でお茶を購入する場合は、一度にたくさん買ったり、高価なお茶を購入するのはやめて、最初は、あなたのご予算応じた手頃な価格のお茶を少し購入しましょう。
ここで「深蒸し茶」と「普通煎茶」の違いを再度確信しておきましょう。
「深蒸し茶」と「普通煎茶」の違いは、お茶の品種や栽培方法の違いではなく、製造方法の違いです。簡単に言ってしまえば、お茶を製造する最初の行程の「蒸し」で決まってしまいます。長時間蒸したものが「深蒸し茶」短時間のものを「普通煎茶」といいます。
では、なぜ製造方法を変える必要があるのでしょうか?
それは、それぞれの茶産地に合った製造方法があると私は考えています。日照時間の短い山のお茶は葉が薄く「普通煎茶」に向いていて、日照時間の長い台地のお茶は葉が厚く「深蒸し茶」に向いているのです。その他、土質や気象条件でも育つ葉の品質は違い製法も変わってきます。
製造方法の違いは簡単に説明しましたが、ではその出来上がったお茶にはどんな特徴があるのでしょうか?消費者の方は製造方法よりも、それぞれのお茶の特徴を知る事が大切ですよネ。
「深蒸し茶」は水色が濃く鮮やかな緑が出るため、よく「抹茶が入っているのですか?」と聞かれます。抹茶は入っていませんが、蒸しを強くするためにどうしてもお茶が粉っぽくなり、そう感じる方が多いようです。
香りはどうでしょうか?お茶独特の香りは「深蒸し茶」にするとどうしても薄くなります。お茶の香りを楽しむのでしたら「普通煎茶」が良いと思います。
味はどうでしょうか?「深蒸し茶」はこくがあってまろやかな味がし、「普通煎茶」は薄くても旨味が強く甘みが感じられるお茶と思って下さい。これは飲んでみないと説明しにくいのですが、「普通煎茶」は山の高級茶、「深蒸し茶」は台地の大衆茶と私は考えています。
私のイメージとしては食後や、お煎餅をかじりながらは「深蒸し茶」、和菓子など頂きながら喫茶の時間を楽しむのは「普通煎茶」と言う感じがします。もちろん飲むお茶の価格帯や、その人の好みでもこのイメージは変わります。
四、試飲が出来ないお店では、どうすればいいの?
専門店ならお店の人に言えば必ず試飲させてくれるはずです。お茶屋さんはお客様に飲んでいただけるだけで嬉しいものです。遠慮なく頼んでみましょう。もちろん買う買わないを決めるための試飲ですから、気に入らなければ全く買う必要はありません。もし、試飲させてくれないお茶屋さんがあったら、買うのはやめた方が無難かもしれませんネ。
また、どうしても言いにくい場合は、お茶の外観だけでも見せて貰いましょう。先程のことを知っていれば、お茶のだいたいの品質は判断できます。また、貴方自身のこだわりと予算をお店の方に話して、それにあったお茶をお店の方に選んでいただくのも良いと思います。
五、おみやげ店などでお茶を買う場合
ここではお店の人の話を聞く事が出来ません。お茶の外観を見ることも、試飲する事も出来ません。そんなときはどうやって選べばいいのか、とても難しいことですネ。
茶産地のおみやげ店には様々なお茶が沢山並んでいることがあります。こんな時、誰でもどれを買えばいいのか本当に迷うものです。店員さんにどのお茶が美味しいのか、一番人気はどれか聞いて選ぶのもひとつの方法ですが、それだけではよくわかりません。
そんな時はパッケージで選ぶしかありませんよネ。
パッケージはそのお茶の洋服と考えて構わないと思います。パッケージを見てそのお茶のこだわりが感じられれば、選んでよいでしょう。
もし私が服装だけで結婚相手を選ばなくてはならないとしたら、派手なだけの服装の女性よりも、地味でも暖かみのある服装の女性を選びます。
また、ホームページアドレスが書いてあるものは、買って失敗したときにEメールなどで苦情が言いやすので選ぶときのプラス要因となります。
以上のことに注意して緑茶を選べば、きっと貴方にあった緑茶が見つかるでしょう。また、現代では生活スタイルにあったお茶選びも必要だと思います。
「紅茶」「烏龍茶」「釜炒り茶」「中国茶」「品種茶」「茶産地」、それぞれのお茶を、あなたの生活スタイルに合わせて使い分けるのもひとつの楽しみ方ですし、あまりお茶を飲まない方や、一煎で茶葉を捨ててしまう方は、高価なお茶ではもったいないと思います。また、お茶が本当に好きな方、あるいは何煎も入れてお茶を楽しむ方には、ある程度高価なお茶がお薦めです。
また、お茶を入れる過程を楽しみたいなら「玉露」や「高級普通煎茶」がお薦めですし、気楽に飲みたいなら「深蒸し茶」が良いと思います。
また、自分の好きな産地で選ぶのも大切なことですネ。静岡県出身の方や親戚が静岡にある方には、ぜひ「静岡茶」を飲んで欲しいと思います。もちろんその他の産地でも構いません。
では、あなたのお気に入りの「緑茶」が見つかることを祈って・・・。
ご健闘を祈ります。
ちなみに、我が家のお茶は「静岡牧之原産・深蒸し茶」です。
第五章・「深蒸し茶」の飲み方
お茶の入れ方は本当に大切です。どんなお茶も入れ方次第で美味しくも不味くもなります。
ここでは、「深蒸し茶」を出来るだけ美味しく飲んでいただくために、私が良いと思う方法をご紹介します。入れ方は大切ですが、これはあくまでも私がよいと思う方法なので、皆様は自分の好みで湯の温度や濃さ等を加減してください。
@.
まず、お湯を沸かしましょう。お湯はカルキ臭をとばすために沸騰してからしばらくの間(5分位)、火にかけておいて下さい。
A.
次に人数分の湯飲みと、深蒸し茶用急須(注ぎ口に大きな網がついている)をお持ちの方はご用意下さい。普通の急須ですと目詰まりして注ぎにくいかもしれません。
B.
先ほど沸かしておいたお湯を冷ますため、人数分の湯飲みに100ml位ずつお湯を注ぎ、しばらくお待ち下さい。お湯の入った湯飲みを両手で包む様に持ち、熱すぎなくなれば良いと思います。
C.
お湯を冷ましている間に、急須へ茶葉を入れて下さい。(一人分2〜3g、ティースプーン一杯位が適量ですが、好みにより調整してください。少人数の場合は少し多め、多人数の場合は少なめでよいと思います。)
D.
茶葉の入った急須へ、湯飲みに注いでおいて冷ましたお湯を注いで下さい。
E.
そのまま三〇秒〜四五秒位待って下さい。
(普通煎茶の場合は一分半〜二分位です。)
F.
いよいよ、湯飲みに注ぐわけですが、それぞれの湯飲みのお茶の濃さを均一にするため、それぞれの湯飲みへ少しずつ数回に分けて注いで下さい。
G.
半分位まで注いだら、急須の中の茶葉を泳がす様に、急須を数回廻して下さい。
H.
急須を廻し終わったら先ほどの続きで、残っている急須の中のお茶をそれぞれの湯飲みへ注ぎ足して下さい。
I.
急須の中の湯は、最後の一滴にお茶の旨味が残っていると思って、急須を垂直になるまで傾け、最後の一滴まで注ぎきって下さい。急須にお湯を残したままにしておくと、二煎目が美味しく入りません。
J.
では、いよいよお飲みいただくわけですが、まず最初に水色を見てから、湯飲みを鼻に近づけて香りを楽しんで下さい。そして少しのお茶を口に含み、舌の上をゆっくりと転がしながら飲み、味を確認して下さい。 そのあとは、ご自由にお楽しみ下さい。
K.
二煎目は一煎目よりも熱めのお湯を使って、抽出時間も短くサッと出すのがコツです。
「水出し茶」の飲み方は?
(水は湯冷ましか、ミネラルウォーターが良い。)
@.水出し茶用ティーパック1〜2個を、1リットルの水に入れてかき回せば飲めます。
A.「深蒸し茶」なら水でも抽出できますが、抽出時間は少し長めにして下さい。
B.長時間保存する場合は茶葉を取り出し、冷蔵庫で保管して下さい。
お茶は食べてもいいんです。
お茶は本当は飲むよりも食べる方がいいんです。飲むだけでは抽出されにくい有効成分(ビタミンE・カロチン・食物繊維など)が茶殻にはたくさん残っています。茶殻は鰹節などと混ぜて、醤油等で味付けすれば食べる事が出来ます。でも、古くなった茶殻は絶対に食べないでネ。
ここで、お茶料理を紹介したホームページを紹介しますから、興味がある方はどうぞ・・・。
「世界緑茶協会」のお茶料理レシピのページ
http://www.o-cha.net/japan/kitchen/rcp/rcp030801.html
おわりに
こんな「ミニ冊子」で、私達の気持ちが皆様に伝わるのだろうか?
内容はこれで良かったのだろうか?
はたして、皆様が読んでくれるのだろうか?
不安は尽きませんが、作ってみて「どんな事でも自分に出来ることがあればとにかくやってみる。」それが今の私には大切だと思える様になりました。 さて、我が家の茶園でも四月になると新芽が膨らみはじめ、その後、新芽は少しづつ伸びてきます。
私はこの新芽達が遅霜にやられないことを祈りつつ、四月下旬に迎える新茶収穫を心待ちにしています。
では、皆様もお体に気をつけて、お元気にお過ごし下さい。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
戸塚 雅睦
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