「動きますよ」
痛みで硬直していたロイの身体から強張りが少しずつ消えていくのをキスの間に感じていた。 「う、動かすなっ!!」 内部が圧迫されていたのが、少し楽になるが、これから襲う衝撃にロイは身を竦ませた。 「うああっ!!」 挿入された時の圧迫感も凄まじかったが、内部で繰り返し出し入れされる圧迫感に、なりふりかまっていられなくなる。 「ひっ!うあっ・・・あ、あ、」
止むことのない揺さ振りに、喉をついて出る声に、艶が混じるのは、まだ先で。 中に熱を注ぎ込まれた感覚に血の気が下がった。
抱かれるのに慣れた身体は、血の滑りに助けられた注挿に、少しの快楽を見出そうとした。 ヒューズにもハボックにも今後どう対峙していいか分からなかった。
体内で脈打つ肉と、一呼吸置くように覆いかぶさってきた男に、中に出されたのだと分かった。 「大佐・・・」
ハボックは、ロイの中から抜かずに、上体を起こして、ロイの頬を両手で挟んだ。
「ヨカったです、大佐は?」 泣いて上手く言葉を紡げない。 相手を威嚇などできない、情けない声だと分かっていても、無理矢理に銜え込まされた相手に、何か言ってやらねば気が済まなかった。 「ホント、大佐って可愛いっすね。こんなになっても、強情なとこ全然変わらないんすから」 狂気の光を宿したまま、声だけはいつもの穏やかな声で。
本当は自分が知らないだけで、いつもハボックは自分をこの目で見ていたんじゃないか。
「ああ、イってないですもんね。そりゃあヨクなかったのも仕方ないか」 ロイの下半身を見て、半立ちになっているモノを掴む。 ハボックの手に握りこまれたことの嫌悪感で、少しずつ快楽に答えた中心が力を失くす。 「うわ〜失礼じゃありません?せっかく、こっちはイカせてあげようとしてるっていうのに」
おどけて言っているものの、怒りが混じっているのが伝わる。 「くっ・・そっ・・!!」
後ろ手に縛られていて、両足の間に入り込まれているので、蹴り飛ばすこともままならない。 「積極的っすね」
ロイの意図を知りつつも、強請るようにしか見えない動きを揶揄する。 「ふっ・・!あぅっ、ああっ!」
一番の性感帯を刺激されれば、嫌でも背筋に快感の痺れが走る。 「こっちもお願いしますね」 中心を弄ることで、ロイの後孔が締まり、ロイの中から抜かず挿入したままだったハボックの雄が力を取り戻す。 「ま、また!?」 腹の中の圧迫感が増し、自身へ与えられる快楽に加えて、突き立てられるソコからの刺激に、ロイは身体が完全に陥落してしまう予感がした。 「気持ちいいんでしょ?」
ハボックはゆるゆると動きを再開し、ロイの前も弄った。 「意地張っていられるのも今だけですよ。 それとも、ヒューズ中佐のために心だけでも感じないってヤツっすか?」 ヒューズ・・・。
涙で視界がぼやける先にいるのは恋人とは違う男。 そう思うと、情けなさで心が潰れそうになった。
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(up.05.06.19)