賢い塾の選び方

5.塾との上手なつき合い方


その1 −−− 塾からの情報入手

 塾からのプリント類

月に1回とかのペースで塾から配布されるプリントは、きちんと目を通すこと。つまらない内容のことが多いが、最新の受験情報など、とても大事なことが書いてあることもある。このようなプリントがない塾は、面倒見が悪い塾か、塾長が作る暇がない個人塾(面倒見が悪いわけではない)。

「入塾したばかりの頃はしっかり配布されていたが、最近は見かけない」という場合は、たいてい子供のカバンの中にある。底の方でくしゃくしゃになっているはず。もしも「もらった覚えはあるけど見つからない」という場合は、塾に電話して、もう一度子供に手渡してもらおう。

「見つからないし、もらった覚えもない」、つまり塾が突如としてお知らせのプリントを作成しなくなった場合は、要注意。塾の指導方針が変更になったか、最悪の場合は経営危機に陥ったかである。急いでその理由を塾に問い合わせた方がいい。納得できる理由を明確に答えてくれない場合は、その塾は閉鎖間近の可能性が大だから、次の塾選びを開始しよう。

 模試の成績表

ある程度の規模の塾になると、中学生や高校生の模試を、塾の教室で受けられる。わざわざ模試会場に出かける必要がないので、この点では便利。模試を受けると、必ず成績表が返ってくる。この成績表は会場となった塾あてに人数分がまとめて送付されてくるので、生徒は塾の講師から手渡されることになる。

要注意なのは、模試を受けたはずなのに、いつまでも子供が成績表を持ってこない、という場合。成績がアップしなかった生徒には成績表を渡さず、簡単に口頭で結果を知らせるだけ(それも「今回は残念だったから、お父さんお母さんには内緒にしておこう」とか言いながら)、というあくどい儲け主義の塾が、たまにある。「成績が向上しないことが父母にばれると、退塾してしまうかもしれないから、そのような場合は父母にはなるべく成績を伝えないようにしよう」という作戦だ。

この作戦は、極めて卑劣だ。「塾の風上にもおけない」とはまさにこのこと。成績が上がらないのにズルズルと通い続けさせられる本人にとっては、受験までの貴重な時間をダメな塾のために浪費してしまうことになる。また父母にとっては、安くない授業料を無駄に支払うことになる。模試の成績表は、毎回必ず受け取って、成績をチェックして、大切に保存しておこう。

その2 −−− 塾の行事

 父母面談または3者面談

たいていの塾では、年に数回、父母面談や3者面談が行われる。塾から提供される情報により、父母は志望校を絞り込むことができる。また父母からの情報(日頃の生活習慣や、通塾を始めてからの家庭での変化など)は、生徒への最適の指導を進めていくために、大いに参考になる。

面談の場では、志望校に関する質問(校風、校則、教師の質、生徒の雰囲気、クラブ活動のハードさ、受験に対する取り組みなど)をされる父母が少なくない。しかし、その場で即答できないことも多々ある。事前に調べておけば、面談の際に時間が無駄にならないので、質問事項は前もって申し出ておいた方がいい。

父母面談や3者面談は、面談をしている時間に加えて、そのための準備(生徒の成績の整理・分析、志望校に関する情報の収集・整理などなど)が必要だ。そのため、睡眠時間を削りながら働いている塾長や講師にとって、とても大きな負担となる。「しかし、やらないわけにはいかない。最適の方法での学習指導のためには、面談での情報交換は必要不可欠だ」という決死の覚悟で開催しているので、万難を排して出席すべき。もしも塾側で提示された日程ではどうしても出席できない場合は、行ける日や行ける時間帯を逆提案してみよう。面倒見の良い塾なら、深夜や土日でも、きっとなんとかセッティングしてくれるはず。

 レクリエーション行事

社会人の場合、職場の人間関係はとても重要な問題である。これは子供の世界でも同じこと。学校や塾でも、生徒同士や生徒と先生の人間関係の良し悪しで、日々の生活が楽しくなるかそうでないかが決まる。

塾のレクリエーション行事の目的は、生徒同士や生徒と講師の人間関係をより良いものとして、なごやかでリラックスできる雰囲気の塾とすること。すなわち、塾の中では余計なことに気を使わず、しっかりと勉強に集中できるようにすることである。社員旅行や社員レクリエーション行事と似たような発想だ。決して、単なる遊びの会ではない。単なる遊びの会につき合えるほど、塾長や講師は暇ではない。

「勉強には直接結びつかないから、時間のムダ」と考えて欠席する生徒が少なくないが、その塾にまだしばらく通う気なら、参加して損はない。「入塾したばかりで、まだあまり友達がいないので、参加しにくい」と思って欠席する生徒は、根本的に勘違いをしている。そもそも、君のような生徒のための行事なのだよ。新しく入塾した生徒がすぐに塾に溶け込めるように、と開催される行事なのだ。入塾してすぐにレクリエーション行事があったら、ちょっと行きにくい気がするが、良く考えればむしろそれはラッキーなこと。絶対参加すべき。

その3 −−− 塾への連絡

 欠席の連絡

風邪を引いたりして急に欠席することになったら、必ず塾に電話を。中学生でもたまに、仮病で塾を休んで(生徒本人が塾に電話した)、しっかりゲームセンターで遊んで、いつもの帰宅時刻に何気ない顔で帰宅して、子供の活躍ぶりを知らぬは親ばかり、という剛の者がいる。それだけでなく、ついでに最近の塾での様子を聞いたりもできるので、欠席連絡の電話は父母から入れるようにした方がいい。

電話をする時間は、なるべく塾の授業(当日の最初の授業)が始まる前に。塾長や講師は、授業に入ってしまうと、電話には出られない。

法事やクラブの遠征試合などで、欠席することが前もって分かっている場合は、早めに連絡を。当日連絡ではたいてい不可能だが、数日前までに連絡すれば、塾によっては振替授業をしてくれる。振替授業は、塾によって、熱心なところ(貢献主義の塾に多い)と不熱心なところ(儲け主義の塾に多い)がある。熱心な塾であったとしても、欠席の振替授業は塾側が負担増をかぶる形で授業を行うのだから、「1か月に1回まで」などという回数制限を設けていることが多い。

 退塾の連絡

たいていの塾では、「退塾する場合は、**日前までに退塾届けを出すように」というような期限が設定されている。しかし、個人塾や小規模塾、中でも面倒見が良いと定評の塾では、この期限を守らない父母が少なくない。ひどい場合は、月が変わったら無断欠席が続くので詳しく事情を聞いたら、「先月一杯で退校させてくれ」。ルール違反を指摘すると、「まあ、そこを何とか・・・」。「父母がそういう考え方では、生徒の今後のためにも良くない」と思ってしまうので、じっくりと論戦を挑みたいところだが、あいにくそんなことをしている暇はない。しぶしぶ「分かりました」と言ってしまう。滅入る。

電車の指定席や飛行機の切符は、後になって「使わなかったので、返金してください」は通らない。塾の席も、同じはずなのだが・・・。

退塾届けの期限は、塾にとっては、クラスに穴を空けないためのもの。期限を過ぎての退塾届けを受理すると、短期間にクラスの組み替えをやる羽目になる。クラスの組み替えは、パズルゲームに似た作業で、とても手間暇がかかり、さらに悪いことに手間暇かけても完成しないことがある。クラスの組み替えに失敗すると、穴が空いたままになる。かくして、期限破りの退塾届けは、塾長の身体か塾の収支、最悪の場合はその両方に対して大きなダメージを与える。

「立つ鳥あとを濁さず」・・・よろしくお願いいたします。

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