<2003 大阪>

すべては愛だ〜今度はアイーダ〜

2003年12月27日


 劇団四季の会員になった。会員の特典は、前売り券の先行予約と10%の料金割引だ。アイーダは2003年12月21日、大阪MBS劇場(写真=劇場入り口にて)でそのロングラン公演をスタートした。先行予約開始の日、朝からインターネットでホームページ、「チケットぴあ」や特設電話へアクセスを試みたがなかなか繋がらない。なんとか通じたときは既に夕方だった。でも先行予約だもんね。その時は、悪条件の中まずまずの席を確保できたと思っていた。

 「なあにぃ?こんなに後ろ」。妻が席について嘆いた。予約のときはそうも思わなかったのだが、座って見ると確かに最後尾だ。まあ仕方ない。開幕だ。プロローグは博物館のシーンから。どうやら、時は現代に近いようだ。最近、視力が急速に衰えている私には、出演者の顔がひどくぼやけてしか見えない。最近の仕事疲れと寝不足から、ひどい眠気にも襲われる。物語は一気に古代中近東へ。少しずつ物語りに引き込まれる。知らず知らずのうちに眠気もどこかへ消え失せた。

 エルトンジョンは、かつてのメロディメーカーの面目をそのままに、より多様なそしてより多彩なミュージカル作曲家へと円熟している。それはライオンキングの時、以上に感じた。ロックンロールあり、R&Bあり、ゴスペルあり、そしてお得意のバラード満載だ。第一幕終わり、祖国に想いを寄せてアイーダと囚われのヌビアの民が歌うメチャ盛り上がりのゴスペル調ナンバー「ザ・ゴッズ・ラブ・ヌビア」は圧巻である。第二幕では第一幕で使われた曲のリプライズを多用して有機的なつながりを強める。やがて第一幕とは対照的に静かな、そして美しくも哀しい終わりを迎える。娘は、開幕前にあらすじを読んで「きっとハッピー・エンドよ」と言っていた。「ハッピー・エンドじゃなかったね」と言うと「あれはハッピー・エンドよ」と切り返された。確かに、時空を越えた二人の愛は成就されたわけだ。

 現代的で斬新な演出や照明が目を引いた。やしの木の影絵とバックを彩る黄色い太陽が美しい。牢獄でさえも幾何的な模様の連続美を主張する。また、ある時は立体的な視線で観客の目を惑わす。映画「マトリックス」に影響を受けたかのような現代的な衣装と踊りも登場する。
 娘にとっては今まで一番よかったそうだ。確かにアンドリュー・ロイド・ウェッバーの古典的な音楽で進められる「キャッツ」や「オペラ座の怪人」や少しばかり幼いテーマ性が見える「ライオンキング」よりも高校生の女の子には一番ぴったり来るのだろう(写真=カーテンコール、劇団四季ホームページより転載)。

 JR駅に貼られているアイーダのキャッチコピーは「すべては愛だ」。私たち、中年男性にはちょっと抵抗感があるものの、少し心を開放すれば楽しめるものだ。中高年男性も結構見かけた。もちろん割合からすれば一割に満たないが。女性は人生の楽しみ方を多岐に持っていると改めて感じた。

<トップページへ>