ここではパイプの加工方法を紹介し、製品にどのように活かされているかを御紹介いたします。なお加工分類方法は日本塑性学会編”チューブフォーミング”潟Rロナ社発行を参考とさせて頂きました。

  1. 切断加工
  2. 口絞り加工
  3. 口広げ加工
  4. バルジ加工
  5. 曲げ加工
  6. 異形加工
  7. 溶接


1.切断加工

パイプの切断方法にはバイト切断法、カッター切断法、カットグラインダー切断法、ロール切断法、プレス切断法などがあります。
バイト切断法はバイトで切断する方法で、弊社設備ではモリ工業の全自動パイプ切断機がこれにあたります。パイプを回転させながらバイトで突っ切る方法で、切断時に外面取り加工もできます。(写真)自動車など量産品の材料はほとんどこの機械を使用しています。カッター切断法は、丸のこで切断する方法で、斜めにパイプを切ったりするには最適です。弊社設備では(有)コーキのFOCUSがこれにあたります。カットグラインダーはいわゆる砥石を回転させて切る方法です。ステンレスなど固いものの切断には向いています。ロール切断法は外周が尖ったロールを回転させながらパイプに押し付けて切断する方法です。プレス切断法は上型がV字型の刃物となっておりこれでパイプを押し切る方法です。(株)八菱機械からプレス式の切断型が市販されています。端面の面取りには専用の面取り刃物が市販されているのでこれを回転させて行うのが手っ取り早い方法です。内外面を同時に面取りする機械もあり、弊社ではこれも利用しています(スギノマシン製)。その外ワイヤーホイールを用い内外面を同時に面取りする機械も販売されています。端面をRカットする加工には、弊 社はカムを利用したプレス型を使用しています。少量物にはフライス加工で対応します。

2.口絞り加工


スウェージング加工とは、パイプの場合、パイプの一部分を絞り外径を減少させる加工のことをいいます。基本形状にはテーパースウェージング、平行スウェージング、中間スウェージングがあります。テーパースウェージングはパイプをゆるいテーパー状にする加工で、ロータリースウェージングマシン等を使用します。平行スウェージングは絞り角度が大きく平行部分を必要とする加工法で、内側に円錐部を有する円筒形のダイスをパイプの軸線方向に加圧、押込み、絞る方法です。中間スウェージングはパイプの両端はそのままとし、中間部を絞る加工です。このようなスウェージング加工の中で特にパイプの端末部を加工する場合口絞り加工といいます。代表的な方法として、プレス成型法,スウェージングマシンによる方法があります。
プレス成型による口絞り加工

弊社では千代田工業(株)のパイプワーキングマシンならびに自社製の油圧機械でプレス成型法による加工を行っています。この写真の製品は平行スウェージングした後プレスによりパイプを一部切り欠いています。その他テーパースウェージング加工はヨシダキネン製機械を使用しています。



3.口広げ加工

口広げ加工は、パイプの端末を押し広げ外径を増大させる加工のことをいいます。
油圧プレスによる口広げ加工

加工法にはいろいろありますが、弊社では円筒形ポンチを使用する方法で行っています。これは拡菅部内径と同一寸法の円筒形のポンチをパイプの軸方向に押込んで加工するもので、千代田工業(株)のパイプワーキングマシンならびに自社製の油圧機械で行っています。写真中央はΦ35をΦ50に口広げしたものです。その他プレスで行う方法や、液圧をパイプ内部にかけて圧力で口広げする方法などがあります。口広げ加工は拡管、またはエキスパンド加工とも言います。

フレア加工

フレア加工とはパイプの外側または内側にフランジ状の辺を作る口広げ加工です。弊社ではシングルフレア、ダブルフレア加工共に油圧による専用機を使用しています。





4.バルジ加工

パイプのバルジ加工とは、パイプの全体または一部を外側へ膨らませ目的の形状にする加工法です。パイプを膨らませる方法として、パイプの内側に油や水などの液体を入れてこれに高圧を作用させる液圧バルジが一般的ですが、弊社ではパイプの座屈現象を利用し、圧力媒体なしでバルジ加工を行っています。
軸方向圧縮によるバルジ加工

弊社ではバルジ加工によるビーディングを行っています。ビーディングとはパイプの円周上に紐状の隆起およびくぼみを付けることをいいます。弊社の加工はロールによる方法、及びパイプの座屈利用による方法です。ロール方法とはパイプの内側に心金を入れ、外周にローラーを押し当てて成形するものです。専用機は川崎技研製のものを利用しています。また加工が容易なものは旋盤を利用して、専用機のように使用しています。パイプを軸方向に圧縮すると塑性変形し、座屈する。これを利用し、自社製専用機を用いてVENT TUBE等のビーディングを行っています。


5.曲げ加工


弊社で通常行っている曲げ加工方法は、プレス曲げ、圧縮曲げ、引き曲げ、ロール曲げです。丸パイプ、角パイプを中心に異型材の曲げ加工も対応しています。材質は鉄鋼、ステンレス、アルミ、真鍮、銅などです。

自動車安全装置の機構部品です。丸パイプから角パイプを成型、パイプベンダーで90°曲げを一工程で行います。
曲げ加工の工法について特許出願中です。
吸気系の自動車部品です。アルミ押出し材を絞り、曲げ加工、ビーディングします。曲げ部をクランプし次の曲げ加工を行います。クランプ力を大きくすればパイプが変形、小さければ滑り加工出来ません。これらの問題を解決するノウハウが必要です。

自動車安全装置の機構部品です。従来から有る油圧パイプベンダーを自社にて改造、1D曲げを実現しています。
フォークリフトのヘッドガード部品です。材料は70×40の板厚3.2ミリです。曲げ個所は2個所あり、従来の引き曲げとプレス曲げを併用し、効率のいい曲げ作業を行っています。心金構造によりしわを防止。このほか店舗用什器などに角パイプを曲げ加工しています。
NCパイプベンダーを利用し、量産部品を高精度に曲げ加工します。写真はΦ48.6の自動車部品です。

6.異形加工

パイプの異形加工とはパイプの一部又は全部を使用目的に応じて各種の異形断面形状に成形することです。

丸パイプを角パイプに異形加工

写真は肉厚2mmの丸パイプから角パイプを成形した製品の一部です。加工には専用の油圧装置を使用します。


7.溶接

溶接方法は主に炭酸ガスアーク溶接、TIG溶接、スポット溶接、ろう付けである。量産物には炭酸ガスアーク溶接ロボットを用いている。写真はロボット溶接によるエンジンカバー部品です。炭酸ガスアーク溶接は溶接部を炭酸ガスでシールして溶接する。TIG溶接はタングステン電極と被溶接物との間にアークを発生させ主にアルゴンガスでシールドして溶接する方法です。ステンレスなど非鉄金属の溶接に主に利用しています。スポット溶接は一般的に板同士を重ね、上下より電極で押さえて通電し溶着させる方法です。ろう付けとは接合される金属の溶融温度よりも低い溶融温度を持ち、また母材金属となじみやすい溶融金属で接合する方法です。銅管等を溶接するのにろう付けを行っています。

少量物には熟練工が対応し、薄物から厚物まで丁寧に溶接を行います。下記に代表的な板金加工製品を紹介いたします。これらは塗装まで行い出荷します。

中物板金溶接加工
生ごみ処理用の焼却炉を製作中の写真です。9mmの鉄板をロール加工し、プラズマ切断、溶接、断熱処理したものです。ロールの外径が約1mあります。
油濾過洗浄機の筐体です。アングル、チャンネル、角パイプをフレームとし、ベンダーで板金加工、溶接、組み付けます。ベースの一辺が3mぐらいのものまで製作しています。


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