平成17年度 科学研究補助金の配分状況

最終更新日:2006年2月19日 

 

 

 

3.平成17年度 科学研究費補助金の配分 (詳細は、文部科学省HP参照下さい。)

 科学研究費補助金(科研費)は、人文・社会科学から自然科学までの全ての分野にわたり基礎から応用まであらゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを目的とする「競争的研究資金」であり、ピア・レビューによる審査を経て、独創的・先駆的な研究に対する助成を行うものです。大学等の学術研究を推進し、我が国の研究基盤を形成するための基幹的な経費であり、平成16年度は、総額1,625億円(対前年度37億円、2.3パーセント増)が各大学 ・研究機関に配分されることが決定しました。

 

表-3.1 大学設置形態別科学研究助成金配分状況(平成17年度)  

大学等設置形態

大学教員数

申請件数

採択件数

配分額(間接経費含)

国立大学

60,937(37.7%)

60,885(38.4%)

66,728(57.8%)

59,979 (57.7%)

27,821(62.0%)

26,385 (61.9%)

1,151億円 (70.8%)

1,134億円 (71.4%)

公立大学

11,426(7.1%) 

11,188 (7.0%)

7,685(6.6%)

6,990 (6.7%)

3,013(6.7%)

2,858 (6.7%)

75億円 ( 4.6%)

74億円 ( 4.7%)

私立大学

89,350(55.2%)

86,683 (54.6%)

28,738(24.9%)

26,300 (25.3%)

9,481(21.1%)

9,237 (21.7%)

212億円 (13.1%)

203億円 (12.8%)

国立研究所他

12,393(10.7%)

10,661 (10.3%)

4,579(10.2%)

4,137 (9.7%)

187億円 ( 11.5%)

177億円 ( 11.1%)

合計

161,713(100.0%)

158,756 (100%)

115,544(100.0%)

103,930(100%)

44,894(100.0%)

42,617 (100%)

1,625億円(100%)

1,588億円(100%)

 

上段:今年度

下段:(前年度)

上段:今年度

下段:(前年度)

上段:今年度

下段:(前年度)

上段:今年度

下段:(前年度)

[解説1]

1.国立大学は、採択件数で60%以上、配分額で70%を占めて、国立大学が科学研究機関としての役割を担っていることが判ります。

 *詳細は、文部科学省ホームページの「配分状況(研究機関種別)」を参照ください。

2.また、配分比率も国立大学、公立大学、私立大学、国立研究機関で前年度(平成16年度)とほとんど変わっていません。

3. 次に研究分野別の補助金配分額比率は、@生物系(医学、生物科学系)、A理工系、B人文・社会系の順です。

4.今年の新規採択分を見ると、人文・社会系が激減し、その分が理工系、生物系へ配分されているのが特徴です。

 *詳細については、文部科学省ホームページの「配分状況(研究 分野別)」を参照ください。

 

表-3.2 平成17年度(新規採択+継続分)科学研究費補助金 採択件数上位30大学

順位

大学名

採択件数

配分額
(億円)

順位

大学名

採択件数

配分額
(億円)

1

東京大学

2,812

(2,676)

 201.1

(221.0)

16

 新潟大学

489

(453)

12.3

(11.4)

2

京都大学

2,203

(2,031)

131.1
(122.8 )

17

金沢大学

 453

(435)

13.6
(11.3)

3

東北大学

1,703

(1,599)

 94.8

(82.8)

18

徳島大学

 399

(377)

11.5

(11.2)

4

大阪大学

1,657

(1,592)

 89.3

(92.4)

19

長崎大学

394

(402)

 10.0

(10.9)

5

九州大学

1,365
(1,287)

 56.8

(54.1)

20

熊本大学

 392

(348)

14.5

(12.4)

6

北海道大学

1,318
(1,183)

 56.1

(53.5)

21

東京医科歯科大学

375

(364)

 17.7

(14.9)

7

名古屋大学

1,232

(1,078)

 64,6

(67.2)

22

日本大学

340

(338)

 5.9

(6.5)

8

筑波大学

857
(741)

30.2
(26.1)

23

大阪市立大学

335

(319)

 12.4

(10.8)

9

広島大学

 842

(842)

23.2

(24.0)

24

信州大学

334

(336)

7.1

(7.4)

10

東京工業大学

 775

(757)

45.4

(41.6)

25

山口大学

329

(324)

 7.0

(6.7)

11

神戸大学

737

(669)

 24.7

(22.2)

26

首都大学東京

319

(266)

 9.8

(11.5)

12

岡山大学

603

(608)

 18.3

(17.0)

27

群馬大学

310

(296)

9.1

(8.8)

13

慶應義塾大学

589

(578)

24.9

(22.3)

28

鹿児島大学

309

(316)

6.1

(7.2)

14

千葉大学

575

(539)

17.9

(18.6)

29

岐阜大学

275

(259)

8.3

(8.9)

15

早稲田大学

509

(460)

17.8

(14.2)

30

 愛媛大学

271

(279)

8.4

(8.6)

 

 

上段:今年度

下段:(前年度)

上段:今年度

下段:(前年度)

 

 

上段:今年度

下段:(前年度)

上段:今年度

下段:(前年度)

[解説]

1.東京大学が、採択件数及び配分額とも,ダントツです。その他、赤文字で示した「旧7帝大」が、上位を独占している。

2.「旧7帝大」に続く、「旧11官立大」の筑波、広島、神戸、東工大や、「旧6医科大」の岡山、千葉、熊本、長崎、新潟などが上位を占めています。

3.つまり、戦前からの「大学の格」が、そのまま維持されています。

4.文部科学省を始め、日本社会の「暗黙の大学の格付け」は、旧7帝大でも、「東大、京大」、「東北大、大阪大」、「北大、名大、九大」の間にも格差があります。

5.中央教育審議会大学分科会が「我が国の高等教育の将来像(答申)」(2005年1月)で示した将来の大学の7つの内、@「世界的な教育・研究拠点大学」としてのは、まずこの30校が候補と思われます。その内、まずベスト15校を「世界的な教育・研究拠点の総合大学」を位置づけ、重点的に科学研究補助金を配分してはどうでしょうか?

.中四国地方の総合大学における採択件数では、「広島大 9位」、「岡山大 12位」、「徳島大 18位」、「山口大 25位」、「愛媛大 30位」と5校が、上位30にランクされいることは、広島県公立高校の「地元の国立大学」志向を考えると歓迎すべきことです。

7.因みに、公立大学への採択件数・金額共、国立大学に比べて、極端に少なく、中国地方の公立大学への配分額は以下と通り、国立大学と比較すると、はるかに小額となっている。

・島根県立大学:2,760万円(11件) ・岡山県立大学:2,400万円(20件) ・県立広島大学:5,290万円(43件)  

・広島市立大学:8,600万円(51件) ・下関市立大学:440万円(4件)   ・山口県立大学:2,130万円(19件)

将来、研究者を目指す方は、科学研究助成金が多く獲得でき、研究する環境に恵まれ大学を選択する方が、賢明では、ないでしょうか。