風の谷のナウシカ

 このページはあのナウシカについて、かってに語りまくろうという自己満足的なページですが、実のところ、このH.P.のメインだったりします。 また、自己満足なページだけに、勝手な思い込みや、勝手な解釈、偏見等、多々見られるかもしれませんが、間抜けなヤツだと笑い飛ばしていただければ幸いです。

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ここでは、風の谷のナウシカのマンガ版(全七巻、A4版)を前提にしております。詳しくは直接質問してください

一巻

(ユパの谷への帰還から、腐海の底からの脱出まで)

 読んでみてなにを思ったかっていうと、まずこの世界仕組みに見入りました。このナウシカの舞 台いは、現在より未来?過去?おそらく未来でしょう。滅亡した過去の大文明というのが、おそら く現在の私達のこの近代文明に照らし合わされているのだと思います。そして世界の大半を覆い尽 くしているとされる腐海。その海からなんとか逃れる人々。執拗に大きく溢れ返る虫達。動物 は・・・ほとんどの種は絶滅してしまったんだろうか。それでも争いをやめず、私利私欲に溺れる 人々・・・。なんとも心を絞め付ける世界ではなかいか。
 始めからいくと、まずペジテの姫君「ラステル」の死。彼女はこの場面だけの僅かな間しか登場 していないのだけど、いかんせん、その人の良さが伺えるではないか。それだけに、このシーンは 目頭が熱くなりました。そもそも、彼女が死んだ理由は、その船が腐海に着陸し、蟲を殺したから みたいだけど、彼女になんの罪があったのだろうか。まさかラステルが直接、あるいは指示して殺 した訳ではないだろう。根本にはヴ王にペジテ市が逆らったことがあるのかもしれないな。
 次に見せられたのは、クシャナと始めて対峙する場面。ここでは、ナウシカのやさしさの中にあ る、猛々しさとか誇り高い内面が、うまく描写されている気がする。
 そして、ついに風の谷を立つ。谷では若者が貴重なため、五名の城ジイ達とカイを連れて。こ のナウシカの住む風の谷、この平和な谷が、ガンシップを持っているという理由でトルメキアの戦 争に巻き込まれるんだな。
 この後の腐海でのアスベルの救出。ここはやっぱ映画だと、一段とスリルがあるね。手に汗握る よ。アスベルが蟲から逃げてるときに「もう蟲を攻撃するな!」と心で叫んだ人は、私の他にいっ たい何人いることやら。でも、その結果腐海の仕組みを目の当たりにできたのだけど・・・。ここ でアスベルのさり気無くかっこいいところは、メーヴェを直したり、チコの実を食べているときに 、メーヴェの出力が落ちていることを知っていたため、自分は、この腐海の底から出られないこと を覚悟していたのに、そんな態度は微塵も見せなかったことだ。なんて爽やかでいいヤツなんだ、 アスベル。そして、それを心から理解し、さらに爽やかにアスベルを連れて腐海を飛び立つナウシ カ。お二人さんカッコ良すぎッす!


名台詞集

「風の谷ジルの子ナウシカ!!」

「汚れた蟲つかいをともない他国を汚染させるとは何事だ!」

「この剣より一歩も先に進ませぬぞ、ただちに立ち去れ!」

(P56)

他にこれぞという名台詞がありましたら推薦してください。


二巻

(土鬼の浮砲台との遭遇から、僧正さまの死まで)

 この巻から少しずつ映画とは外れていく。中くらいで映画の内容は終わっている。っといっても この原作では、映画にある、ナウシカが王蟲に跳ねられるあの名場面がなくなっているのだ が・・・。ないのが元なのか?どっちにしても、この微妙な違いが嬉しかったりもするのだが。
 王蟲の大群が、宿営地を襲う場面、ここではクシャナが「らしさ」を見せてくれる。クシャナの 率いるトルメキア軍が、王蟲の大群の接近に気づいて、空に逃げる場面がある。この時、クシャナ は自分の兵を誘導するため、最後まで指揮を取りほとんど逃げ遅れていた。そこを流石のクロト ワ、強引な救助ではあったが、命からがら逃げ延びることができた。だがクシャナ、微塵も喜ば ず、機嫌が悪い。多くの仲間が逃げ遅れたからであろう。それも、自分がその土鬼の「罠」に気づ かず、混乱を招いてしまったことを悔やんでいるのではないか。そこでとった行動が、またいい。 無念にも逃げ遅れた兵士達に、自分のおさげを根こそぎたむける仕草は、ジンときた。
 そして、ミトらの風の谷への帰還の後の、ジル様の死。私も泣きそうでした。ほんに、長い苦し みによう耐えた・・・つよい子じゃった・・・。11人、子をもうけて無事育ったのが、女であるナ ウシカただ一人というではないか。他の子は母のおなかに溜まった毒を吸い取って死んでいった、 というではないか。なんともかなしい。しかしジルの人望はさすがである。これだけ人々が涙を流 すのだ。子供達も。こんな王は、そうはいないだろう。ジルの最後の頼みを胸に刻んで、志を固め ながらも、子供たちを慰める、ミトじいの気持ちが痛いほどわかる。そしてナウシカのクシャナの 軍について行くときの心境はどうだろう。南の地でなにが起きようとしているのか、あるいは蟲が その身をもってなにを知らせようとしているのか、確かめるためについて行くことを決めたのだろ う。だけど、ナウシカがこのとき、自分がもう風の谷に帰って来れないだろう、と思っているよう に見えた。それは谷の長としての責任感とかではなく、好奇心ともいえる直感のようなものにから れているようでもあった。
 僧正様の死。僧会の中でただ一人、大地の怒りを感じ、大海ショウを招き寄せている自分らの愚 行に気づいた人である。彼もまた、ナウシカを青き衣の者と感じ、すべてを託したのである。


名台詞集

「そなたたちの無念忘れぬぞ、うけとれ、たむけだ!!」

(P62)

「お前たちにはきこえぬのか!!

大地の怒りが深い海鳴りとなってとどろくのが・・・!!」

(P125)

「その者青き衣をまといて金色の野におりたつべし」

「失われた大地との絆をむすばん」

(P127)


三巻

(ユパとアスベルの出会いから、土鬼の捕虜釈放まで)

 クシャナの軍は、兄たちの第二軍のいる主戦線へ。クロトワは兄の密命がばれるが、どのみち逃げ 場のないことを悟り、したたかにもクシャナに寝返る。そんな機転のきく?クロトワが結構憎めない いヤツだったりする。
 そしてその友軍と合流する途中で瘴気にのまれた村に出会う。この村の寺院の悲劇には驚いた。瘴 気に脅えて密閉した中で火を焚いたため窒息してしまった村人。そして、こうなることを知っていて か、いなくてか、釜(?)に閉じ込められていた二人の赤ん坊。まさに行く先々死ばかり。確かに、 クロトワの言うとおことをできないことは分かっているのだろう。でも、目の前にいる人を助けずに はいられない、というナウシカの優しさ(?)が、そうせずにはいられないのだろう。そんで瘴気を 吸ったセトル二曹を助けるシーン。名場面である。毒の血を口で除くナウシカ。その必至な看病は、 そりゃセトルも母さんと間違えるわ。
 ついにクシャナ第三軍のいる戦線に到着。しかしその無惨なありさまに驚愕。一方ナウシカは先の 赤子のもらいてをもとめ小さな家へ、偶然にもそこでは、孤立した第三軍の兵士が、食べものを求め 略奪をしていた最中だった。いかに正統軍隊と思われるクシャナの軍でも、空腹と不安の中では、身 分を誇示し、相手の気持ちを考えられない卑屈な凡兵に過ぎないようだ。それでもクシャナの生還を 知り、目が生き返っているようではあったが。
 森の人登場。火をすて、人界をきらい、腐海の奥深く棲まう者。蟲の腸をまとい、卵を食し、体液 を泡として住まう・・・。すごいな・・・。彼らが正しいとは言わないが、その考え方は尊重できる ものだ。私達は火を使いすぎた。確かに火をなくして文明は存在しえないが、無駄に使いすぎたので はないだろうか。まったく使わないことは、もはやできないだろう。しかし改善していくことはでき る。そういった意味で、森の人にはなれないが、見習うべき部分は多々ある。流石人間と自然の中央 に立つ人だ。
 クシャナの生還で残った第三軍の喜んだこと。そりゃ「戦利品は指揮官の正当な権利だ!!」など とほざいて、逃げ出そうとしていた将軍閣下に罵声を浴びせられ続ければ、クシャナの帰還はなによ りの喜びであろう。「指揮官」だ?神速の起動攻撃を旨とする装甲集団に、最も不向きな拠点防衛を 指示していながら良く言ったものだ。どの時代も、上に立つ者はこんなヤツらばかりだ。それに引き 換え、クシャナの指揮には目を見張る。兵の士気の上げ方もうまいもんだ。この奇襲攻撃は見入らさ れた。ナウシカの身を呈した策はすごかった。鏑弾の活躍、そしてカイの活躍。この最後の逃避行は 思わず手に汗にぎった。銃弾を受けながらも、必至に走るカイ。この時一度倒れたカイを起き上がら せたのは、ナウシカの力なのだろうか、それともカイのご主人様を守ろうとする思い?あるいは既に 意識がなかったのでは・・・。なんにせよこの場面は心に残る。


名台詞集

「彼の死をムダにしないためにも・・・・・・エッ!?」

(P54)

クロトワかわいい。

 

「なんという戦争!!いかがわしい正義すらカケラもないなんて」

「滅びの道をいそいでいるだけなのが判らないの!!」

(P109)

捕虜を売り物にするほど人の数が減っているのに、

戦争を続ける愚かな時代を嘆いて。

 

「あの馬、食糧にせず丁重に埋葬してやれ」

(P154)

一人身を削ってくれたナウシカに感謝すると共に、

純粋に有能な馬を追悼する気持ちが現れているとともに、

泣き崩れるナウシカの自分と違った行き方にエールを贈っているようでもある。


四巻

(捕虜の釈放から、粘菌の移動開始まで)

 カボの基地に向かうクシャナとクロトワ。蟲の大群と遭遇。なんとも大群。とうとう大海しょう始ま ったのか。目の前で巨大戦艦「バカガラス」(もっともバカガラスとは、皮肉めいて付けられた愛称 のようなものだだろうが)が、あっけなく蟲に食い潰される。だが、この機を逃さないのがクシャ ナ。混乱を煽り、船を奪う作戦を実行。流石にクシャナの策は手際がいい。この作戦も成功するかと 思われたが、不運にも、兄の重コルベットと遭遇、というより接触。(兄の死に様が見られたことを 考えると、クシャナにとっては幸運だったのかもしれないが)ボロボロになっても機転のきくクロト ワ。逆噴射で吹っ飛ぶ様は、どうにもかっこいいではないか。その兄の重コルベットが蟲にやられた のを見て、空はダメだと悟る。「立て!走るんだ!!」「かたまれ!銃を使うな!!」「目を閉じ ろ、静かに・・・動いてはだめだ」「お前が私の死か・・・」部下を抱き寄せ、歌いながらただ待 つ。蟲たちがいなくなるのを。いや、「待つ」という感じじゃないのかな・・・。ここで念のために 言っておくと、クシャナは女である。
 クシャナの回想シーン。自分の身代わりに毒の杯をとり、心を狂わせた母。その母には、もう自分 を娘と気付いてもらえない。ただ1人、先王の血を者であるため、多くの者に命を狙われるクシャ ナ。そんな毒蛇の巣で育ったため、いまのクシャナの強さがあるのかもしれない。
 チククと出会うナウシカ。ところでチククはここで、このめしいて動けない僧と二人で暮らしてい たのだろうか。親は?捨て子なのだろうか。どう見ても10歳いかないくらいだろう。そのわりにし っかりしている。
 ついに皇弟の船へ。この皇弟の船も、粘菌の変異体に飲み込まれようとしている。この変異体が大 海しょうの引きがねかもしれない。それにしてもチクク。ナウシカの動きによく付いて行く。骨を折 ったチヤルカの応急処置まで見事にこなしている。立派にボディーガードも。
 呼び寄せたチヤルカの仲間の船では、科学者たちが変異体の瘴気の力に歓喜している。科学者のさ がだろう。新しい兵器を生み出すと、その力を試したくなる。その力を試したいがために戦争を起こ す。


名台詞集

「あなたとあなたの娘を苦しめた、毒蛇どもの牙を

これから砕きにまいります」

(P83)

母の耳に、この言葉が届いていないことは判っているだろう。

なにか自分に言い聞かせているみたいだ。

クシャナの意志と覚悟が伝わってくる。

 

「ちがうわ!!私たちの風の神様は、生きろといっているもの」

「わたし生きるの好きよ」

「光も空も、人も蟲も、わたし大好きだもの!!」

(P91)

滅びることが償いではない。

命あるもの、その限りに強く生きねばならない。


五巻

(ナムリス出陣から、粘菌合流開始まで)

 皇弟、皇兄の関係や立場などがはっきりしてきた。超常の力があるために、弟の「ミラルパ」が帝 位についていた、100年。さらには、父が移植手術の副作用で血を噴出し、死んで行く姿が、頭から離 れず、移植を恐れ、身体が老いて薬ずけになってしまった弟に対し、兄「ナムリス」は死を恐れず、 移植を繰り返し、ついには自らの身体をヒドラにしてしまい、不死の肉体を手に入れた。そしてつい にナムリスは、弟の地位を奪う為、ミラルパを毒殺する。ナムリス、ついに墓所封印のために出陣。 先帝の禁令である、ヒドラと巨神兵を携えて。
 ユパ達と生き延びたクシャナ達の遭遇。クシャナを憎む、アスベルとケチャ、だが、世界がますま す小さくなる中、一人でも多くの人間を助けていかなければならないことを悟すユパ。蟲の大群に襲 われていたときに、憎しみや怒りでなく悲しみ「子守唄」を歌っていたことを語るクシャナ。クシャ ナはそんな自分を否定してはいるが、クシャナの本来の姿が、復習の為今まで殺してきた、内なる自 分がそこにあったのではなかろうか。「状況が困難になればなるほど、愚行も酷くなるだろう」とク シャナは言う、無慈悲で邪悪で小心者の王達。どうして、そんな人間が上に立ってしまうことが多い のだろう。上に立つと、そんな人間になってしまうのだろうか。
 粘菌の合流地点で、王蟲が来るのを待つナウシカ。そこでナウシカはなにを思うのだろう。この場 面は、この巻の見開きにポスターとして書き下ろされた絵があるが、この絵が私は一番好きだ。この 一枚がナウシカのこのときの心が伝わってくる。人間の罪を一人で背負い込み、償う方法は無いの か、人間はどのように生きればいいのか、蟲達と共存する道は無いのか、それを暗闇の中で手探りに 探しているナウシカの孤独な葛藤が・・・。その目線の先には、どんなに目を凝らしても先の見えな い、闇に包まれた進むべき道が見えているのだろう。
 クシャナとナムリスの対面。クシャナの客室からの脱出がまたいい。血まみれで炎の中から現れる 姿など、まさに鬼。「鬼じゃ!」の一言など思わす笑ってしまう。ナムリスとの対話でもまた、その 圧倒的な器の大きさが伺える。そもそも、クシャナの台詞が私はとても好きだ。頭が良く、誇り高 く、なにより自分の、犯してきた罪を罪と認め、その報いをいつでも受け入れる覚悟をしている。そ んなクシャナらしさが、彼女の台詞のあちこちに見受けられる。
 王蟲と森になろうとするナウシカ。このときのナウシカは、彼女のニ面性のうちの「やさしさ」が 強く出ているのだと思う。と言うのは、すべての生き物を愛し、尊敬する、少女としてのナウシカ。 そんなナウシカだから、「犠牲ではなく役目として身をもって森を作るのだ」という王蟲に、同情と いうか、申し訳なさというか、やるせなさみたいなものを感じて、せめて一緒に森になろうと思った のではないだろうか・・・。それでも王蟲は、そんなナウシカに「おまえは、こんなところで死んで はならない。もっと他にすることがあるはずだ。生きろ。」と、言わんばかりに、ナウシカを飲み込 み、しょうに包んだに違いない。ここでナウシカの二面性のもう一つは、王女としてのナウシカ。つ まり、誇り高く、民を思い、統べる、「強さ」の部分。この部分はクシャナのそれと、とてもにてい る。王の素質の表れかもしれない。もっとも、「やさしさ」の部分も極めて似ているのかもしれな い、ただ、それを表現させる環境が、生涯において違いすぎただけで・・・。


名台詞集

「憎しみも怒りも消すことはできない、だが今は決闘の権利を留保する。」

「そなたの望むままにしよう。」

(P52)

怒りや憎しみでは、何も解決しないことが分かりかけているあすべる。

そして、自分の立場より部下の命を重く思うクシャナ。

 

「こんなに世界は美しいのに」

「こんなに世界は輝いているのに・・・」

(P88)

人間の小ささ、醜さが、情けなくなってくる。

人癌の住む世界はますます狭く汚い。


六巻

(粘菌の合体完了から、巨神兵始動まで)

 王蟲をはじめとする蟲達が、その身を犠牲にして粘菌と混じりあい、人間の汚した大地を浄化する森 を創り始めた。その光景は森の「仕組み」を知る蟲使いたちにしてみれば、神聖なものに見えるのだ ろうが、そうでない無知な者には、また世界が腐海にのまれてしっまったと嘆くに違いない。初期の ユパでさえ、その「無知な者」に含まれるだろう。
 ナウシカを包んでいたしょう液。このしょう液には驚いた。セルムの言葉に「呼吸をしなくとも 灰、肺の中のしょうが酸素をくれるのです。」とあるから、しょうは肺の中に入って、初めて効果が あるのだろうか?だとすると、「しょう」っていうのは肺の中で消費されるものなのだろう か・・・。
 ナムリスの旗艦に乗り込んだユパが、いつのまにか捕虜的扱いを受けているのはなぜ?まぁ、ユパ のことだから、僧会側の内情を探るため、わざと言うことを聞いているのだろうが・・・。だが流石 はユパ。、ヒドラの穴から、あっさり抜け出すところなどカッコよすぎる。
 ナウシカの心の世界。この世界からナウシカの心の中がだいぶ覗ける。例えば、王蟲の心の深淵の 様子。深い闇の中を進むべき方向も分からず、ただ無数の屍の上を歩くしかない、悲しみとか、やる せなさとか、矛盾とか、言葉にならない気持ちが伝わってくる。腐海の尽きるところ。王蟲たちと粘 菌は、こんな世界を、また創るために犠牲になったのだろう。私たち人間が誕生してすぐの地球が、 こんな感じなのだろうか。そんな何千年もかけて生み出された自然も、人間たちはすぐに食べ尽くし てしまうのだろう・・・。
 セルムの誘い(?)を断るナウシカ。そりゃ断るだろう。もしここで、ナウシカが森の人について いってしまったら、森で生きることのできない人たちすべてを見捨てることになると、ナウシカは思 っていただろう。人間の犯してきた過ちにに対する罪を、自分も背負っていくことを選んだのだ。  ところで、ナウシカが眠りから目覚めたときに、「クイ」のことを「カイ」と叫んでいることに気 づいた人も多いだろう(笑)。これは別に書き間違えたわけではなくて、まだ夢見ごこちのナウシカの、 カイが死んでしまったのは実は夢で、本当はまだ生きていてほしい、という願いが込められて出てき た言葉・・・ということにしません?(笑)
 ナムリスのトルメキアへの侵攻を止めに、ついに土鬼の前に現れたナウシカ。ここで、チクク本名 発覚。「ルワ・チクク・クルパルカ」。クルパルカとは、神聖皇帝に亡ぼされた、土鬼の土王の名。 つまり、チククは土王の末裔ということだ。どうりで、年の割にかしこくて念話までできるわけだ。 ナウシカは、土鬼たちに説く。「腐海は私達の業苦です。でも敵ではありません。」まさにそのとう りなのだろう。自分たちが生み出した腐海を恐れ、逃げ惑うのではなく、それを受け入れ、共に生き ていかなければならないのだろう。
 やっとアスベルがマニ族を説得してつれてきた。ほんとに久しぶりのナウシカとアスベルの対面で はなかろうか。このときのナウシカがとても嬉しそうに見えたのは私だけだろうか。  そして、ついに巨神兵が眠りから覚めた・・・。灼熱の炎の中から起き上がるその姿は、まさに化 け物。しかしなぜこのとき、巨神兵がナウシカを母だと思ったのかは不明・・・。


名台詞集

「憎しみより友愛を 王蟲の心を・・・」

(P137)

「ナウシカ」はこの一言に尽きるとすら思っている。一番好きな台詞。

 

「もうこれ以上 死んでも殺しても行けない 生きろ・・・」

(P149)

人はますます少なく、世界はますます住みにくく、人命がますます尊ばれている・・・。