任天堂見聞録2003年上半期
雑誌に掲載された、任天堂に関する発言をピックアップしております。掲載されている文章はすべて一部を抜粋したものです。
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| Nintendo DREAM vol.93 | 2003年6月21日発売 | 手塚 卓志氏(任天堂・「どうぶつの森」プロデューサー) 野上 亘氏(任天堂・「どうぶつの森」ディレクター) 戸高 一生氏(任天堂・「どうぶつの森」サウンドディレクター) |
| <みなさんにとって「どうぶつの森」って何ですか?> 僕が考えるのは「仲良くなれるツール」ですね。このソフトを通していろんな人と仲良くなってほしいんです。家族が仲良くなったり、それで会話が増えて、みんなが親しくなると、つくってる者としてはホントにうれしいです。たまに、「お父さんと仲良くなった」というようなお便りをいただくこともあって、僕らの知らんところで、このゲームを通して仲良くなっている人たちがいると思うと、すごくうれしいですね。(手塚 卓志氏) 江口と一緒に企画を考えてるとき、「これは遊び場や」と言ってたんです。ゲームじゃなくて「場」だと。だからネタをつくるときも100パーセントつくってないんですよ。途中までつくっておいて、あとは遊ぶ人たちが自分たちで考えて遊んでねというところがあるんですよ。もちろんゲームなので、遊びやすくするための後押しをしてあげるんですけど、最終的には自分たちで遊ぶルールも考えてねという感じなんです。村の木を全部切るという話がありましたけど、そのようなことは、遊ぶ人たちが「木を切らんといてくれよ」というルールを決めて遊んでくださいと。僕らはそんな「遊び場」を提供するような気持ちでずっとつくってたんです。点取り早解きって、初期のゲームの頃はそんなモードがあったわけではなくって、勝手にみんながルールを考えて遊んでましたよね。ゲームってもともと遊び場だったと思うんですよ。そこで「オレ、何点とった」とか「何秒でクリアしたぞ」とか、みんなで言い合えるような場だったと思うんです。だから、「どうぶつの森」もそんな場になればいいなと思ってるんですね。(野上 亘氏) 僕が思うのは、「音ゲー」ってあるじゃないですか。「森」は「音ゲーとは何か?」という問いかけに対する、僕なりの解答なんですね。一般の「音ゲー」って、僕はあまりなじめなかったんです。で、ある人が何かのインタビューで語ってたんですけど、「「どうぶつの森」にはすごく歌の雰囲気がある」というのを読んだとき、「ヤッター!成功した」と思ったんです。たとえばハニワを勝手に並べて、自分だけの音楽をつくるみたいに、サウンドに関する発見をみなさんにしていただいて、「方向は間違ってなかったな」と思いましたね。僕がすごく大事に思っているのは、普通にゲームを遊んでいて気がついたら音楽に囲まれていて、それが楽しいという感じ。その意味で、これまでに僕が手がけてきた仕事のなかで、最も納得できることがこのゲームで実現できてると思ってるんですね。(戸高 一生氏) |
| 週刊ファミ通2003年7月4日号 | 2003年6月20日発売 | 高橋 宏之氏(キャメロット・代表取締役社長) |
| <今後発売されるハードで作品を発表したいと思うもの、さらにその理由とどんな作品を作りたいか> ゲームキューブの後継機です。我々が目指すのはあくまでゲームらしいゲーム。それを作るのにもっとも適した、気配りの行き届いたゲームキューブというハードの後継機であるのは、製作者としてとても魅力的です。ゲームキューブで作れなかったタイトル、RPGやアクションゲームにも挑戦したいですね。 |
| 週刊ファミ通2003年7月4日号 | 2003年6月20日発売 | 林平 久和氏(ゲームアナリスト) |
| <王道を進んで業界の道しるべとなれ> E3で任天堂は「ゲームキューブの後継機を開発中」と公言しました。ですが私はこのマシン、本当に出るのかどうか、いまでも疑っています。ゲーム機が家電的に進化する道を否定する任天堂の主張はわかる。オンラインゲームは否定しないが「儲からない」と懐疑的に眺める姿勢もわかる。では、どんな後継機を作るのか? そのビジョンが、いまの任天堂からは見えてこないからです。任天堂には技術でなく、アイデアで業界の行く末を示してほしい。たとえば「メイドインワリオ」。大傑作だと思います。こんなソフトがゲーム離れを食い止めてくれそうな気がします。ズバリ!任天堂は開き直って玩具メーカーになれば成功すると思うのですが。 |
| Nintendo DREAM vol.92 | 2003年6月6日発売 | 小島 秀夫氏(コナミ・ゲームデザイナー 監督) |
| <いつ頃からキューブ版の「メタルギアソリッド」をつくりはじめたんですか?> 1年半くらい前に、任天堂さんから話があって、宮本さんが「つくってほしい」と言われれば、断る理由はまったくないと思いまして。それで「キューブにふさわしい「メタル」は何がいいか?」と考えて、「「メタルギアソリッド」の「2」のシステムで、「1」のリメイクを出す」ということが決まるのは早かったんですけど、そっからが長いんですよ。僕らはキューブでソフトをつくったことがなかったので、キューブでつくれるクリエイター集団を国内外でさがしたんです。でも「小島さんの要求が高すぎる」と言われて、なかなか話がまとまらなかったんです。そこで宮本さんのところに行って、「いいところを紹介してもらえませんか?」ってお願いしたら、「海外やったら、小島さんのメガネにかなう人はいますよ」ってことで・・・。「小島さんにいちばんあってるのはシリコンナイツや」って。それで京都に行ったら彼らも来てはって。そのときは「エターナルダークネス」の開発が終盤で、去年の6月くらいかな。その翌月には東京に来てくれたんです。(そこで中華料理屋に行って)熱い語りをしました(笑)。もともと彼らに技術力があるのは最初からわかってたんですけど、どうしても知りたかったのは、どんな気持ちでゲームをつくってるかということで・・・。要は「お前ら、いったい何したいんや?」という話ですわ。で、実際に話をしてみると、魂が非常に近かったわけです。 |
| <キューブ版の「メタルギアソリッド」はどんな作り方をしてるんですか?> カナダのトロントにあるシリコンナイツに、ウチ(コナミコンピュータエンタテイメントジャパン=JPN)のCG監督をやってる水谷崇が張り付いていて、JPNのほうではポリゴンデモやデモ部分のプログラムをつくってるんです。これ、ホンマのコラボレーションですわ。普通ではあり得ないことなんですけど、うちの「メタルギア」のプログラムソースをシリコンに全部渡してるんです。そこで、シリコンのほうでそのプログラムを解析して、キューブ上で動くプログラムに書き直しているわけです。さらにゲーム画面や背景も彼らがつくってるんですが、僕らはそれを設計したり監修して、さらにゲームのなかで使われるすべてのモーションはJPNが担当してるんです。で、ポリゴンデモの部分は、サウンドから何から何まで、全部こっちが担当してるんです。だから、何度もアクロバットなやりとりをしながらつくってるんですね。(インターネットを使って)毎朝、朝と晩はテレビ会議です。それに宮本さんたちともテレビ会議をやったりしてますし。 |
| <(北村龍平監督は)どの部分を担当してるんですか?> デモ部分のすべてです。絵コンテから演出、モーションキャプチャー、カメラワークまで。ものすごいですよ、爆裂してスゴイことになってますよ(笑)。モーションキャプチャーをやるのも、リハーサルの期間も含めたら2ヶ月くらいかかっていて、日本映画の数本分くらいの時間をかけてるんです。北村監督にやりたいようにやってもらってます。でも、北村監督だからお任せしてるんで、他の監督だったらそんなこと許しませんからね。 |
| 週刊ファミ通2003年6月20日号 | 2003年6月6日発売 | 浜村 弘一氏(エンターブレイン・取締役社長) |
| <ゲームの本質って?(E3の)任天堂ブースに並ぶゲームがそんな疑問を投げかけてくるような気がした> E3前日に別会場で開催された(任天堂の)レセプションでは、ちょっとした事件があった。毎年、このレセプションでは宮本茂さんが登場して、サプライズをともなったプレゼンテーションをしてくれる。前回は「ゼルダの伝説 風のタクト」。トゥーン・シェーディングで表現された新しいリンクの表情に、会場を訪れたゲームファンが大歓声を送ったのは記憶に新しい。そして今年も宮本さんは壇上に上がった。「みなさんにお見せしたいものがあります」と、お披露目してくれた作品は、なんと「パックマン」だった。キューブにつないだゲームボーイアドバンスを持ちながら、多人数プレイを楽しむ宮本さんたち。しかし、会場の雰囲気は、去年とは確実に違う。驚きの種類が異なっていたのだ。去年「ゼルダ」を見たときは「おー!」という歓声。しかし、今回の驚きは、間違いなく「・・・・・・え?」という類のものだったように思う。正直、今年も目の覚めるようなグラフィックの新作で、会場に足を運んだボクらを魅了してくれるものと期待していた。たしかに、「パックマン」は全米を席巻したタイトルだ。いまだに根強いファンは多い。しかし、ゲームの最先端が集うべきこのレセプションで、なぜ「パックマン」なのか。レセプションの会場にいた人のほとんどが同じ疑問を持ったのではないかと思う。ボクももやもやした気持ちを抱えながら、一夜を明かした。だから、翌日、会場が開くと同時に足を向けたのが、任天堂のブースだった。一歩、中に足を踏み入れる。そこにはマリオやリンク。おなじみのキャラクターたちが、画面の中を駆け回っているおなじみの光景があった。どんどんブースを進んでいく。そこで見かける風景は、いつもと同じ任天堂のもの。いったい宮本さんは、何をアピールしたかったのだろう。腕組みをして考え込んでしまったボク。そのとき、ふとボクの耳に、「キャー!」という叫び声が聞こえたのだ。あわててそちらを見ると、ゲームボーイを抱え込んでくやしがっているプレイヤーがいた。画面には、「パックマン」。勝ったプレイヤーも顔を真っ赤にして喜んでいる。なんだかとても楽しそうだ。こういう光景は、ソニーやマイクロソフトのブースでは見かけなかったなぁと、ふと頭に浮かんだ。そして何気なくブースに配置されたデモ機の数々を眺めてみて、ボクはさらに、他のブースでは生じえなかった大きな違和感を感じた。「ここにおいてあるゲームって、ほとんどが画面を分割されている!」。そうなのだ。「マリオカート」の多人数プレイはわかる。でも「カービィ」「ピクミン2」「スターフォックス」まで。目に映ったゲーム機のほとんどにコントローラーが4つつながっていたのだ。瞬間!レセプションで宮本さんが投げかけてきたことの意味がわかったような気がした。そういえば任天堂の岩田聡社長は、「もはや、コアなゲームユーザーだけを対象にしたゲームビジネスではいけない。もっと広く一般の人たちに楽しんでもらえるゲームを、任天堂は目指していきたい」と言っていたっけ。多人数プレイは、その勝ち負けにおいて、確実に遊び手の感情を揺さぶる。いっしょにプレイをするプレイヤーこそが、もっともゲームをおもしろくするソフトウェアとして機能するからだ。でも、それはメリットばかりではない。作り手の側にとってみれば、逆に制約が多くなるケースも起こりえる。想定すべきリアクションの量が倍増するからだ。当然、作る作品の幅も、ひとりプレイのときと比べれば狭くならざるをえない。それでも任天堂は、マルチプレイにこだわって楽しむ方向性を選んだ。各社がスペックを競い合うようなE3で、ゲームキューブにゲームボーイアドバンスを接続し、みんなでわいわい楽しむ。古くて新しい遊びを、徹底して提案してきたのだ。そこには映画のような作品だともてはやされることに背を向ける姿勢。むしろおもちゃと呼ばれることを、ゲームとしての本懐として受け入れる、潔い気概さえ感じることができた。インタラクティブであることの楽しさ。ゲームの本質って、いったいなんだったのか? 任天堂のブースに並んでいたたくさんのゲームが、ボクにそんな疑問を投げかけてくるような気がした。映画のようなゲーム。おもちゃのようなゲーム。さまざまなタイプの作品が、ゲームの未来を占うE3会場にずらりと勢ぞろいした。スクリーン仕様のワイド画面で、美しいグラフィックを眺めながら、深く入り込んでいくのもゲーム。画面の構成に目を見張るような映像はないけれど、たくさんの友だちと競い合って歓声を上げながら遊ぶ。それもゲーム。どっちが是も非でもない。ただひとつ言えることは、ゲームは数々のクリエイターの匠の技によって、確実にその奥ゆきを深め、幅を広げつつある。いったいどこまでゲームは進化し続けるんだろう。 |
| Nintendo DREAM vol.92 | 2003年6月6日発売 | 林平 久和氏(ゲームアナリスト) |
| <(E3での)任天堂発表会をどう見たか?> 任天堂発表会の会場で、僕はたまたまなんですけど、証券マンの人たちと一緒にいたんです。その人たちは「任天堂がこれから儲かるか?」という観点で見ているわけです。それとは別に、普通のユーザーのような・・・、業界出身者っぽい人も一緒にいたんですけど、その人は「任天堂の商品を買いたいか?」という観点で見てるわけです。「儲かるか」「買いたいか」という2つの違った観点で、任天堂の発表会を見た場合、「そんなにいいものではなかったな」と、僕は正直思います。もし、「ゲームとはこうであらねばならない」ということを司っている神様のような存在があるんだとすれば、任天堂は例によって、その神様にプレゼンテーションをしてしまったわけです。「ゲームの道徳とはこうであらねばならない」「ゲームが売れてないからといって、やってはならないことがある」というようなことを、投資家ではなく、ユーザーでもなく、任天堂は神様に向かってプレゼンテーションして、その結果、ゲームの神様は認めたんだろな、と僕は見てました。「パックマン」をあのようなカタチで出したのは、宮本さんがよく言われる言葉ですが「正しいんです」。僕も正しい答えだなあと思ったんです。でも、正しい答えは、儲かる商品じゃないし、たくさんのユーザーがやりたい商品でもない。「儲かる」「やりたい」「正しい」という3つの軸があるとします。「正しい」では満点をとったと思いますよ。けど、投資家やサードパーティーの人たちに、「儲かりそうですか?」と聞くと、返ってきた答えは「任天堂は好きだけれども、乗るわけにはいかない」。その「好きだけれど・・・」というのは「正しい」メッセージが伝わってるからこそ発せられた言葉なのかもしれない。だけど、自分たちの財布の中にあるお金をかけるかというと、それは発表会を見るかぎりなかったんだと思います。あと、発表会で気になったことがもうひとつあります。任天堂には、たくさんのゲームキューブを売らなければいけないという目標があって、それは高い年齢層に売ることで達成できるだろうと。子供は任天堂のお客様ですよね。で、どちらかと言うと大学生や若い社会人・・・25歳くらいの人に弱くて、そこをソニーにとられているので、その層を取にいきたいというのは、設計図そのものにムリがあると思います。任天堂は「バイオハザード」や「メタルギアソリッド」のようなソフトを持ち出してきたわけですが、そのようなソフトがあることで、それなりにユーザーは増えるんでしょうけど、高い年齢層はそれほどとれないと思います。高い年齢層を集めるのって、あのようなヘビーなゲームではなく、もっと明るくってカンタンなもののほうが、スッと入ってくるのかなあと考えているんです。いま、どんなソフトが求められるかというと、ユーザー層の山が2つあるゲームのほうが、最終的には本数が出るんです。僕はこれを「双山理論」と呼んでいるんですが、若いおたくのような人も買うけど、30歳以上の昔からゲームをやっている人も買いましたという、双山の層を足し算したほうが、ひと山でたくさん層を取にいくよりも数字がよかったりするんですね。任天堂は、どこからその双山をもってくるか・・・?ファミコンが出て20年たったいま、当時15歳だった少年たちは35歳の大人になっているわけです。その人たちはゲームに対して抵抗感があるどころか、ゲームの大フリークで、いまや30代の父親になってるわけです。だから、任天堂がゲームをたくさん売ろうとするのであれば、30代とその子どもたちの小学生たちの双山に絞ることが大切で、20代前半の層は狙うべきではないと思います。実際、そのようなことは「どうぶつの森」で実現できているわけですから、同じような傾向のソフトを任天堂はつくっていけばいいと思っているんですね。 |
| Nintendo DREAM vol.91 | 2003年5月21日発売 | 中 裕司氏(セガ・ソニックチーム代表取締役社長) |
| <(「ソニックヒーローズ」はGC、PS2、Xboxと)3機種同時に作るのは大変そうですけど、一体どうやって作っているんですか?> 今回はレンダーウェアというミドルウェア(開発支援ツール)を使ってるんです。海外ではエレクトロニック・アーツさんを始め多くのメーカーで使っているみたいで、よく複数の機種に同時にゲームを出せるのもそのおかげなんです。いま日本のゲーム業界的にも、そちらに移行しつつあるみたいですね。利用すると3機種の開発が比較的容易にできるんですね。セガのグループ会社であるCRIミドルウェアが作っている「Sofdec」や「ADX」なんかも共通で動くようになっていますから。そういう意味では、いまのゲーム機の性能が非常に高くなっている分、そういったミドルウェアの存在っていうのが、僕らのゲーム開発にとっては重要になってきています。やっぱり、よりたくさんの人に楽しんでもらうために、移植の作業にたくさんの時間を費やすよりは、別の新しいものを作り出すほうがいいですからね。 |
| <「ヒーローズ」は(「ソウルキャリバーU」のように、3機種同時発売で機種ごとの)差別化はあるのでしょうか?> いいえ。基本的にすべて、まったく同じにするつもりです。「ヒーローズ」はどれを買ってもみなさんに同じように満足して遊んでもらいたいので、そういうスタイルのほうが向いてるんじゃないかと思ってるんです。もちろん、価格も同じにするつもりです。最近のソニックはすべてキューブでしたから、ソニックが好きな方はキューブを持っているんじゃないかと。セガが出してきたドリームキャストやサターンより、ソニックが多く動くハードですからね! メガドライブ以来なんですよ、ソニックが4タイトルも出るハードは。もともとはライバルだった任天堂のハードでこれだけ出るとは、自分でもビックリしますけど(笑)。しかもこの4タイトルをやれば、これまでのソニックもすべて遊べちゃうくらいのボリュームがあるという・・・。ほぼ完全に、この12年分ぎっちり遊べるんですよ。 |
| <(「PSO3
カードレボリューション」は)本物のカードは使ったりしないんですか?> 当初はそれも考えていたんですけど、予定はないです。じつはアーケードも巻き込んでやるつもりだったんです。最終的には、キューブのみになりましたけどね。今度出るカードe+は、ちょっと微妙です。雑誌にカードe+の付録をつけてもおもしろそうですけれど。でもカードe+の対応は、LAN対応と同じく、不正行為をどう防いでいくかにもよるから、難しいんですよ。 |
| 電撃GAME CUBE7月号 | 2003年5月21日発売 | 中 裕司氏(セガ・ソニックチーム代表取締役社長) |
| <「ソニックヒーローズ」についてですが、GC、PS2、Xboxと3機種同時発売となった理由は?> よりたくさんの人たちに遊んでいただこうということで、今回はマルチプラットホームで同時に出そうと考えました。GCやGBAで「ソニック」シリーズを発売して、ユーザーさんからのアンケートを見ると、90%が新機のお客さんなんですよ。なので、今まで「ソニック」を知らなかった人たちに向かっていくべきだろうということで。 |
| <(「ジャイアントエッグ」は)ひさびさの新作立ち上げということですが、どんな気持ちですか?> 毎回ドキドキしています(笑)。大丈夫かな、みんなおもしろいって言ってくれるかなと。オリジナルのゲームや世界観というのは、みなさん好き嫌いがあるのでわからないんですよ。20年ゲームを作っていますけど、なかなか絶対的な自信は持てないですね。毎回不安で。 |
| 電撃GAME CUBE7月号 | 2003年5月21日発売 | 石原 恒和氏(ポケモン・代表取締役社長) |
| <「ポケモン」に限らず「どうぶつの森+」など、GCとGBA、カード連動など、コネクティビティーが任天堂ハード全体の傾向ですか?> 「ポケモン」というもの自体が、「赤」と「緑」を通信ケーブルでつなぐっていうコネクティビティーをベースにスタートしているんですよ。偉そうに言うと、僕らが最初に始めたんだというのはありますね。だから、今後もこの路線を追及することになると思います。 |
| <「ルビー・サファイア」は、連動によって後から世界が広がっていきますが、最初から対応できるように準備されていたのですか?> それもありますが、じつは後からいろいろ足せるようにある程度の領域が用意してあるんです。「ポケモンバトルカードe+」の場合は、カードeリーダー+でeコードを読み込むと、新しいトレーナーのデータが保存されるようになっています。 |
| <今後、カードeリーダーというコネクティビティーを使えば無限の遊びができると?> もちろん限界はありますが、いろいろ準備をしています。もともとカードeという仕組み自体が複雑なことができるように作られており、1枚のカードの長辺と短辺で約3キロバイトまで記録できます。これは、文字にして約3000文字、簡単なものならプラグラムも組めます。可能性は無限大なわけで、あとは作り手の工夫しだいですね。 |
| <「ルビー・サファイア」は200万本ずつ売れましたが、発売前からここまで売れるという自信はありましたか?> 正直、ここまで反響があるとは思いませんでした。GBAの普及台数の問題もありましたし。そういう意味では、予想以上にインパクトがあったんだなと。 |
| <GBAでミリオンを超えたのは今のところ「ルビー・サファイア」だけです。その現状についてはどうお考えですか?> 「ポケモン」は携帯ゲーム機ならではの特性を突き詰めてデザインしています。20インチや30インチのテレビでプレイするのと、電車の中で遊ぶのとでは、当然感覚が違うわけですから。なのに、動くからといってSFCの作品ををのままコンバートしたようなものがあまりにも多い。その差でしょうか。逆に言えば、GBAにはまだまだ「ポケモン」以外の遊びが出てくる余地も残されていると思います。 |
| Nintendo DREAM vol.88 | 2003年4月4日発売 | 三上 真司氏(カプコン・第四開発部部長) 小林 裕幸氏(カプコン・第四開発部) 飯田 和敏氏(パーラム・ゲーム作家) |
| <僕はゲームキューブでソフトをつくっていて、それ以外のハードでゲームをつくっていないんですけど・・・(飯田 和敏氏)> やっぱり身体がひとつなので、いろんなことができないというのもあるし。(選択が1つしかないときに、なぜキューブを選んだのかは)三上さんのインタビュー記事とかを読んで、うーん、なるほどど(笑)。激しく同意だと。でも、ウラもあるんだろうなぁ、と。深読みというか・・・ナナメ読みというか・・・。そんな矢先に衝撃のイキナリ5本同時発売事件でしたから、ああ、これはマジだ、超本気なんだ、と・・・。同時にチンケなモノの見方をしていた自分が恥ずかしくなり・・・。実際、凄いですよね! 5本もなんて!(飯田 和敏氏) うん、全力投球ですね。(三上 真司氏) |
| <今回の(GC向けカプコン)5本のラインナップで、タイトルごとに想定しているユーザー像みたいなものはあるんですか?> それはまったくないですよ。まずクリエイターが好きにつくってみようと。極端なことをやらせてみて、結果がどうなろうと、そこからとれたデータから次の成功に結びつけようと。だから、新しい道を切りひらくための第一歩、土台でもあるわけです。でも結果的に、第四開発部としてのカラーが出ちゃって、アクション系のゲームが多くなったことは反省点でもあるんですけどね。それで5本のなかでダントツは「ビューティフル ジョー」と「キラー7」かな。僕がつくった「P.N.03」ではなく(笑)。(三上 真司氏) |
| <いまの時代、どんなものが求められてるんでしょう?> ちょっと昔のPSが出た頃は、プライオリティのいちばんは「きれいな映像」。で、その次に「遊んでオモロイ」もの。でもいまのハードの表現が限界に近づいてきて、きれいな映像だけではだんだん難しくなってきているなかで、ユーザーが映像に求めるのは「面白くて個性的」ということ。で、それ以上に求められているのが、「キャラクター」。それも自分が好きなキャラクターが出るというわけです。原作のアニメが好きだからという理由で、その結果すごく売れちゃうと。でも、キャラクターを入れ替えたら売れないようなところもあって。たとえば「タイタニック」が実話じゃなかったら、興行成績はどうなっていたか。だから今の時代は過去の資産を食いつぶしてるようなところがあるんですよ。でも「ええのか、僕たちはそれで?」と言いたい。ゲームって、価値あるモノを新しく生み出していくような仕事なんですよね。でも今は他のところから価値あるものを持ってきて売るようなところがあって。それでは業界が先細っていくのは目に見えてる。でも会社的には[数字、数字」というところもあって、「売れなきゃダメだ」と。もちろんたくさん売れなきゃダメという考えは否定しないし、それがあるから一方でとんがったタイトルも出てきやすいわけですよ。だからバランスが大事なんです。(三上 真司氏) |
| <ていねいなテレビゲームづくりは日本のお家芸のひとつだったはずなのに、追い越されてる部分もありますね。(飯田 和敏氏)> 最近のゲームってハッキリ言って洋ゲーのほうが面白い。実際、最近は海外のゲームのほうが出来がいいですよ。日本人、負けてる。企業にとって、売れるかどうかが大命題だし、そのときイメージ戦略が重要視されるようになって、ユーザーも「ようわからんけど買っちゃった」ってことで、その結果ヒットしちゃったと。そのような流れのなかで、プレステが最初に出たとき、たとえばムービーをつけるだけでソフトが売れる傾向があったじゃないですか。それで(コナミの)小島さんが皮肉で言ってたんですけど、ゲームを評価するとき、プロモーションもその対象に入れてほしいって。「CMがよくできているからプラス2点」みたいな。いま、ゲームの評価というとそうなってんじゃないかなと。(洋ゲーは)「日本でそれ出したら売れへん」とか、邪なものに振り回されずに、向こうの人は自分がつくりたいものがハッキリ見えてるんじゃないのかな。ところが日本ではユーザーに媚びすぎる傾向にあるのかなあと。それにユーザーも疲れてるんですよね。で、「やれば面白いんだけど、やる気おこんないんだよねー」みたいになってしまって。僕、エスカレーターと階段の話をよくするんですけど、駅なんかにいくとセットでくっついているじゃないですか。そのとき、視界に両方が入ってきたときに、みんなはエスカレーターに乗るやろうと。「健康のためには階段」とは思っていても、楽だからエスカレーターに乗っちゃう。それが足腰を弱らしてる。本当はどっちがいいのかわかってるのに、やっぱりエスカレーターに乗っちゃうのが人間やん。そのようなことを長く続けている間にこの差になっちゃったのかなって。(三上 真司氏) |
| <最近は日本人の「ゲーム力」が弱まってるような感じですよね。> ゲームに対するモチベーションは、とっくの昔に下がってますよ。それは僕たちメーカーサイドが新しくて面白いものを続けて出せなかったというところがいちばんマズイでしょうね。そこはすごく反省すべき点で、いまのマーケットにはベクトルがそぐわないかもしれないけどだからこそ僕らは、ある種、洋ゲーに近いようなことをわかりながらもやってるんです。最近とみに思うのは、僕らが思っているよりも、さらにかけ離れたところに一般の人たちがいるんじゃないかと。駆け引きというものができなくなっているというか・・・。むかし考えたゲームで、ボタンひとつ押すだけでパンチが繰り出せるという、ただそれだけのゲームがあったんです。それでたとえばタメパンチを使うような場面があって、(テーブルをリズムよく叩きながら)「トントントン、(一瞬間をおいて)トーン!」ってやるところを、例えば子供だったら、(せわしくテーブルを叩いて)「トントントントントン!」しかやんないんですよ。そこは僕、幼児化がはじまっていると思っていて、(テーブルを叩きながら)こうしているだけでいろんなスゴイワザが出て、さも自分がすごいことしてる感覚になれるものがいい。さらに「ゲームオーバーするようなゲームはイヤだ」って。登山とピクニックの違いがそこにあると思っていて、「バイオ」もリメイクするときに入れちゃったんです。マイナスが大きいぶん、大きなプラスも得られるんですよね。サクサク進めるのは達成感においても小さいわけです。でも、ハードとイージーのどっちかを選べって言われると、やっぱり人はイージーを選ぶんですよ。楽なエスカレーターを選ぶようになってるんですよ。でも、打開できる負荷の部分が大きなヨロコビ変わるというのは、昔のゲームがもっていた良さのひとつなんですよね。いま、本質を問われる時代になったから、僕らクリエイターとしては、新しい第一歩を踏み出すのにいい時期とちゃうんかなと思うんです。でも、誰か他にやってればいいんだけど、やってくれないから「僕がやんなきゃ」と思うわけです。(三上 真司氏) |
| <ところでE3には行かれるんですか?> 僕は行く必然性がないんですよ。第四開発部にはプロデューサーとして稲葉と小林が育っていて、タイトル毎にそれぞれいいディレクターが育ってきてるんです。これからは新しいクリエイターのブランドにすべきで、それぞれのカラーが作品に色濃く落ちているということをストレートに出していかなきゃいけない時代に、僕がしゃしゃり出て、よくわからんようにするというのは健全じゃないなと。だから僕はE3には行くべきじゃないというのが、行きたくない理由の7割。残りの3割はとくかく飛行機には乗りたくないんです。ダメでしょうか、飛行機が怖いというのは。僕にとっての飛行機って、1万分の1の確率のロシアンルーレットを、1回乗るたびに、カチッ、カチッとやるようなもんですからね。(三上 真司氏) |
| <そもそもこのゲーム(「P.N.03」)を作ろうと考えたきっかけは何だったんでしょう?> 「ゼビウス」でしょう。昔のゲームを久しぶりにやってみたら「おもろいなぁ」と。「ゼビウス」だからシューティングっていうワケじゃなくて、古典的なゲームってオモシロイよねと。だから、古典的な面白さをもった新しいゲームを作ってみようと。で、いろいろな事情もあって、開発期間が非常に短いなかで、・・・○○○(具体的な時間は秘密)で作ったタイトルなんです。(三上 真司氏) 開発内部でレトロゲームが流行ってたんですよ。それで「ゼビウス」を三上がやってまして。でも、あそこにあのゲームがなかったら、どうなってたんでしょうね。(小林 裕幸氏) |
| Nintendo DREAM vol.87 | 2003年3月20日発売 | 高橋 宏之氏(キャメロット・代表取締役社長) 高橋 秀五氏(キャメロット・代表取締役副社長) |
| <GBPが出ることで今後のGBAソフトはどうなりますか?> GBAだからこの位でいいだろうってのが通用しなくなると思いますね。手抜きをしたらわかっちゃいますもんね(笑)。うちは一切妥協してません!(高橋 宏之氏) GBAって発色が特殊じゃないですか。発色が特殊なのにモニターで書いてあるものをそのまま液晶で表示しているのって多いですよね。(高橋 秀五氏) 画面の見え方はGBA、SP、GBPの3種類ってカンジになるでしょうね。(高橋 宏之氏) |
| Nintendo DREAM vol.87 | 2003年3月20日発売 | 世取山 宏秋氏(ナムコ・CTクリエイターグループ プロデューサー) |
| <ソウルキャリバーにリンクを登場させることになったのは、どんな経緯があったんですか?> 今作の開発のキーワードに「ゲストキャラクター」というのがありまして、「そのゲストキャラには何がいいかなあ?」という話は、業務用をつくっていたときからあったんですよ。そこで、「ゲームキューブじゃないと登場し得ないキャラクターで何かないだろうか」ということで考えて、真っ先にメンバーや私の頭に浮かんだのが、「リンクが出たらいいよね」ってことだったんです。ゲストキャラクターとしてリンクを迎えるにあたり、どのようなスタイルでリンクを描くかという点についてはいろいろと考えることがありました。そもそもリンクは、「ゼルダ」シリーズの作品毎にキャラデザインが変わっているにも関わらず、常にユーザーであるお客様から絶大な人気を誇っている永遠のキャラクターだといえます。その背景にはきっと、ひとつの表現に左右されない強固で揺るぎないキャライメージが育まれてきたからなのだと思うんです。しかし逆にいえば「こう表現すればよい」という明確なマニュアルがあるわけではないという側面もあります。ですので、「ゼルダ」シリーズと「ソウル」シリーズの融合というのは、ある意味とても難しい課題を自らに課してしまったなあと思ってたんです。だって、64版の「ゼルダ」のリンクもいれば、「スマブラ」に登場したリンクもいる。2000年7月のニンテンドースペースワールドで公開されたリアル頭身のリンク衝撃的でしたよね。どれを表現することが最も「ソウルキャリバーU」に合ったリンクとなり得るのかは、結構悩みましたよ。でも、任天堂さんとお話を進めさせていただく中で、その心配はあっさり消えました。「ソウルキャリバーU」に合ったリンクのイメージについて、任天堂さんのほうから具体的なヒントや、参考となる資料をたくさんいただいたりして、多大にご協力をちょうだいしたんですよ。打ち合わせでも、「こんなにお世話になっていいのかなあ」と思うほど、毎回とても親身になって相談に応じていただきました。ときには身振り手振りを交えながら、実際のモーションのイメージを伝えていただいたときは、任天堂さんのこだわりの一面を垣間見た気がして、とても嬉しかったのを憶えていますね。 |
| <リンクを起用するにあたって、どんなところで苦労しましたか?> 歴史のある「ゼルダ」シリーズの「伝説の一端」を担う覚悟でいましたので、そのイメージを大切にしながら進めることについては、細心の注意を払いました。いかに「ソウルキャリバーU」のなかでリンクをかっこよく描くかについては、かなりの試行錯誤がありましたし。今回は、任天堂さんとナムコのコラボレーションから実現した企画でしたので、開発着手の当初から、任天堂さんとは共同開発という形で進めさせていただくことができました。実際、「ソウルキャリバーU」に登場するリンクのイメージを大きく広げるためのアドバイスや資料などをたくさんいただき、あらゆる局面でいろいろなご協力をいただきました。言葉だけではない、本当の意味での有機的なコラボレーションができて、大変光栄に思っています。 |
| <実際に任天堂とコラボレーションをやって、どんなことが参考になりましたか?> キャラクターというものに対する考え方やこだわりについては、とても勉強させていただきました。バクダンを投げるモーションについては、ある意味「コダワリのご指導」をいただいたような気がします。モーションの担当者のほうでは、当初技の連携などの流れを考えてアンダースローにしていたんです。しかし、任天堂さんの担当者の方々とお話をしているなかで、どうも下から投げる動きに違和感があるとご意見をいただきまして。下から投げるのではなく、上から投げるようにしました。よくよく考えてみれば、確かにリンクは・・・(頭の上にバクダンをかかえるポーズをとりながら)こうしますからね(笑)。あとバクダンだけでなく、アイテムを手に入れたときも頭上に高々と掲げますよね。それも、初代「ゼルダ」からずっとそうですし。だから、バクダンも下から投げるようなことはしないわけで、「ああ、なるほど」と思いましたね。やはりそうした部分へのコダワリが、リンクだけでなくマリオやドンキーコングなどのすばらしいキャラクターを生んで、そして育てていってるんだなあということを肌で感じて、無茶苦茶参考になりました。 |
| <キューブのコントローラはどうですか?> 実際に宮本さんがコントローラを触ってる姿を見て、ボタンの配置なんかの参考にさせていただきました。「キャリバー」を遊ぶときは、「こんなふうに触るんだ」というのを見て参考にさせてもらって、途中でボタン位置を変更してるんです。取説から直してもらったくらいなんですね。宮本さん以外にも、ゲームキューブのコントローラを触りなれてる人が、取説も見ないでどのようにボタンを押すのかということも、後ろからずっと見ていると、「あーなるほど」と思うことがいっぱいあって、すごく参考になりましたね。だから、「キャリバー」をあのキューブのコントローラで遊ぶには一番いい配置になっていると思います。 |
| <(「ソウルキャリバー2」中に流れる)「ゼルダ」のサウンドもぜんぶチームでつくったんですか?> 当然、楽曲は任天堂さんからお借りした原曲を元にしていますが、「ソウルキャリバーU」のイメージに合わせたBGMのアレンジは、プロジェクトのサウンド担当である中鶴がやりました。 |
| <今回のリンクの声優さんはどなたが?> 同じ人ですね。「時のオカリナ」のときの檜山修之さん。実は「ソウルキャリバーU」のナイトメアの声もやってもらってるんです。おまけにヨシミツの声まで演じてもらっているので、結局1人3役で驚きのパフォーマンスですよ(笑)。当然、リンクの声はすべて新しく収録したものなんですね。 |
| <任天堂とは> これまた難しい質問だなー。任天堂とは・・・。いままで交流がまったくなかった会社だったんですけど、私個人としても1つの共通点があって、それはゲーム作りに純粋に情熱をもってる会社だなあと。ナムコにもそのようなところがあって、自分らがつくってきたものに対するこだわりをもってる会社だなあと思いますね。だから、そのような会社と今回のようなコラボレーションをやったことによって、「ゲームをしっかりつくっている人たちが他にもちゃんといるんだ」という認識がしっかりできましたし、今回はお互いに築いてきたものの接点を見つけることで、新しいゲームをつくることができたということが、今後のゲーム業界を占う上でも何か重大な意味合いがあったんじゃないかなと思いますね。それに、任天堂はずっと遠い関係だと思ってきたんですけど、今回のコラボレーションで、近いと感じられるようになったことも大きいですね。 |
| Nintendo DREAM vol.86 | 2003年3月6日発売 | 小島 秀夫氏(コナミ・ゲームデザイナー 監督) |
| <ゲーム制作で大切にしていること> やっぱり操作感ですね。それだけです。動かしていていかにオモロイか。お話なんかは結果論であって、いかに気持ちよく遊べるかを第一に考えています。それに、遊んでいるときは気がつかなくても、将来、大人になってから何かが残るみたいな・・・。僕の子供の頃でいえば「タイガーマスク」なんて、いま考えるとめちゃくちゃ濃いマンガだったじゃないですか。でもそんなメディアから教わったことも多いんですね。僕らのころはろくな先生がいなくて、何にも教えてくれなかったし、近所にも先生の代わりになるような人はいなかったし。それで映画やマンガからいろんなことを教わったわけです。いまの時代はゲームもその役割を担っていると思うんで、「ボクタイ(ボクらの太陽)」によって、地球が自転していることや、太陽の恩恵や、逆に太陽の悪いところなんかも感じてもらえればと思ってるんです。僕、最近説教が多いっていわれてるんですけど、説教しないようなゲームはダメですね(笑)。 |
| <監督としてはこれからそんなゲームをつくりたいですか?> フォーマットに関係なく、好きなものをつくってみたいですね。それで、変な、それでいてちょっと売れそうなヤツをつくりたいですね。 |
| <任天堂とは?> 難しい質問ですねえ。うーん、僕にとって任天堂とは「会社」というイメージではないんですね。僕にとって、任天堂とはゲームのおもしろさそのものというか、オリジンみたいなものですね。それは宮本さんでもあり、マリオでもあり、土管でもあったり・・・。それに任天堂がなければいまの僕はなかったわけですし・・・。でも、初めてですね、「任天堂とは何ですか?」という質問は。困りましたね(笑)。 |
| Nintendo DREAM vol.85 | 2003年2月21日発売 | 坂本 賀勇氏(任天堂・第一開発部部長) 山本 健誌氏(任天堂・第一開発部係長) 田邊 賢輔氏(任天堂・情報開発本部 制作課課長) |
| <(「プライム」は)9年ぶりの発売になるわけですが、どうしてこんなにブランクが開いたんですか?> えーっと長い話になるかもしれませんが(笑)。まず、携帯ゲーム機で見た場合、「スーパーメトロイド」の続編にするには、GCカラーだと表現力が足りなくて難しいだろうと。どんどん機能をアップさせる必要はないんですけど、それでもスーパーファミコン版と比べるとファミコン時代に戻るようなものをリリースするのはキビシイかなというのがあったんです。一方、家庭用ゲーム機に関しても、N64のときはウチの開発一部は携帯ゲームを開発する部隊でしたので、ぶっちゃけた話をするとN64ソフトを開発する環境ではなかったんです。セカンドパーティーの会社と共同で開発しようという話もなくはなかったんですけど、どうも敷居が高いソフトのようで、話をうまくまとめることができなかったんですね。でも僕としては、キューブの登場まで待って「プライム」が出たのがすごく正解かなと思っているんです。絵のクオリティがぜんぜん違いますし、かっこよくなりましたよね。僕、コマーシャルを見ただけで、「お、かっこええやん」って、妙に感心したりしてるんです(笑)。でも、もしN64でつくってたらあんまり敵は出てこんかったやろうし、出てきても折り紙みたいなになってたかもしれんし(笑)。やっぱりN64は、シリアスなゲームを扱うにはきびしかったかなという気がしますね。だから、続編がずっと出なかったのは、そういったハードの事情があったと思うんです。でも、9年ってあまりに長いですけどね(笑)。(坂本 賀勇氏) |
| <「プライム」はどうしてレトロスタジオと共同開発することになったんですか?> 実はレトロでは、もともと別のゲームをつくっていたんですが、そのままつくり続けても商品にするのは難しいということになったんです。それで、宮本が「「メトロイド」という任天堂の看板を使うチャンスやないか」ということで、このソフトの開発に専念してもらうことにしたんです。(社員数は)50人弱くらいですね。我々が直接タッチするようになったのは、2年前のE3の後くらいからですね。で、その時点ではまだ仕様が固まっていなくて、レトロのメインのスタッフを京都に呼んで、1週間程度のミーティングをやって、そのあとは定期的にテレビ電話会議で打ち合わせをするようにして、初めて向こうに行ったのが昨年の春だったんです。(田邊 賢輔氏) |
| <レトロって任天堂のファーストパーティー・・・つまり完全子会社なわけですね> もともと株の半分くらい保有していたのを、途中で100パーセント買い取ったんですね。だから開発の最初はセカンドパーティーだったんです。ソフトを作ったのは今回が初めてです。前社長がもともとイグアナにいた人なんです。いまはもうレトロにいないんですけど、N64では「テュロック」なんかをつくってたんです。(田邊 賢輔氏) |
| <(「メトロイドプライム」の)曲作りではどんなことを意識しましたか?> まず、海外のスタッフと仕事をするのが初めてのことで。それに、打ち合わせするにしてもテレビ電話会議でやったわけです。間に通訳の人が入るわけですが、相手が何を言ってるのかまったくわからない状態で(笑)。それで客観視点でつくった「プライム」のムービーがあったので、それを観て「アメリカ人の求める新しい「メトロイド」の音楽はこんなんかな?」と思って、曲をつくって、それをレトロのスタッフに聴いてもらったんです。そしたら、「まったくイメージが違う」って言われてですね(笑)。それでスタッフが来日して任天堂に来たときに、ファミコン版やスーパーファミコン版など、過去の「メトロイド」の曲を全部CDに入れて、それを1曲ずつレトロのスタッフに聴かせながら彼らの顔色を観察したんですよ(笑)。彼らが音楽に関してどう思ってるか、そういう方法で確かめるしかなかったんですね。それで、「スーパーメトロイド」の曲をかけたら、(指をパチンとならして)「これや!」って(笑)。それに、彼らお気に入りのテクノのグループがあって、次から次にそのグループの曲を送ってくるようになったんです。でも、聴いてみるとほとんどノイズのかたまりなんですね。(テクノっぽいサウンドを口ずさみながら)「チク、チク、チッチッ」って感じで(笑)。(山本 健誌氏) |
| <海の向こうから(「メトロイド」の)映画化の話も聞こえてきますね> よくわからんですね。僕としても観てみたいですけど、ホンマにやるかわからんし、ハッキリしてほしい(笑)。(坂本氏としては映画化をOKとするかは)いいもんができればええなあと。でも、ウワサレベルでしか聞いていないので、もうちょっとハッキリしてほしいですね。どっかで止まっているのか、正式な情報としてまだもらっていないんです。(坂本 賀勇氏) |
| 週刊ファミ通2003年2月21日号 | 2003年2月7日発売 | 宮本 茂氏(任天堂・専務取締役
情報開発本部長) 松野 泰巳氏(スクウェア・業務執行役員 第4開発事業部事業部長) |
| <遊びの骨となる部分の制作には絶対に妥協はしませんね> 僕はそれがコンセプトかなと思っているんです。この作品をなぜ作るのかって言う最初の考えがあるわけ。これをなぜ作るのかっていう話が全員でできているとわりと枝葉を切りやすい。けどね、最後のほうになると、追い込まれて枝葉も含めてすべて大事やと思っちゃう状態になる。そこで自分がふだんの自分に戻ったときに、それでも大事と思うものはどれかと選べることが最後にはいちばん大事になると思うんですよ。だからスタッフにも話すんだけど、半年たって久しぶりにこのゲームを触ったときにわかるからって言うんです。それは説得にはならないねんけど(笑)。けどね、半年たってやってみると本当にわかるの。あんなにこだわってたことがユーザーには関係ないことだったんやなって思ったり。それをくり返しやっていると、自分がそこに入り過ぎない地点で作品を見れるようになる。若い人に対しては、その人が見えてない部分を僕が見極めてどんだけ説得するかってことですよね。分厚い仕様書を書いてひとつのものを作っても、その中にはずいぶんユーザーに関係ないひとりよがりの仕様が入ってる。でもそういうのをやるなとは言えないの。そういう細かいこだわりの塊がその人の癖であったり思い入れになるわけで、それを外して大事な部分だけ作れって言ってもなかなか人間はできない。だからこだわりの多いことは非常に大事やけど、それが最後に邪魔をするので、それをどれだけ忘れられるかが重要ですね。(具体的に)たとえば「マリオ」なら、まず地図の大きさを決めてしまって、決めたところにネタを貼ってみてって言うんです。「マリオ」ならひとつのネタがあったら必ずそれを覚える場所、極める場所があるからひとつのアイディアを4回くらいは使えるわけですよ。それを貼ってごらんと。そうすると入りきらないということになるんです。それなら入りきらないのはつぎでいいから、今回は考えるのをやめようみたいなことをすると、きれいに見えてくるのね。で、今回使う材料の中でいちばん大事なのは何かっていう絞りかたができる。夢が多かったり、経験が少なかったり、実際に物を作ったことがないとそういうことができないんですよ。そういうところをいっしょに直したり手伝うことが僕の仕事ですね。(宮本 茂氏) |
| <宮本さんが最近これだと思った作品はありますか?(松野 泰巳氏)> いまは「バウリンガル」かな。昨年注目したのは「太鼓の達人」と「バウリンガル」。おととしが「サンバでアミーゴ」だから趣向は変わってないんですけど(笑)。なぜかというと、いまのゲーム業界に対して必要なものって気がするんです。「バウリンガル」がすばらしいのは、世間の人が幅広く興味を持つこと。ひと言聞いただけでやりたくなるっていうのが僕のテーマなんですよ。僕が作るものもひと言では語れなくて、シリーズを知ってる人がその流れでほしいってところに甘んじてて。そういう広がりがもっとゲーム業界にほしいと思ってるんです。こんだけのコンピューターゲームが作れる技術ってのはもっとほかにも使えるはずで、ひとつのことに使わずにいろいろ展開したほうがいい。だからソフトの品質よりもアドバンスで表に出て遊べるとか据え置きとつながることで何かができるとか、据え置きだからできることとかそれぞれ個性があるわけで、そういうことのほうがこれからは重要になってくる気がしますね。(宮本 茂氏) |
| <今年1年はどのようなご予定なんですか?(松野 泰巳氏)> 少し新しいものをやりたいなと思ってるんです。去年は自分が手を離せないシリーズものが多かったので。今年は順調に「ピクミン」のシリーズがあったり、「ゼルダ」もまたなんかするでしょうし、マリオチームも「マリオカート」があったり。そのほかに、アドバンスやカードeリーダーなどのコネクティビティっていうのをもう少し。パッケージの中だけで遊ぶゲームからもうひとまわり外に広げていきたいなと思ってるんです。(宮本 茂氏) カードeリーダーとかおもしろいですよね。あれでなんか遊びを作ってみたいと思ってるんですけど。単純なボリュームだけじゃないところの遊びを提案できたらいいですよね。(松野 泰巳氏) |
| 週刊ファミ通2003年2月7日号 | 2003年1月24日発売 | チャールズ マーティーネ氏(俳優 兼 声優) |
| <(マリオの)声を担当するきっかけから教えてください> 12年まえのことなんですが、友人にゲームキャラクターの声のオーディションを受けてみないか、とすすめられまして。そこで会場に行ってみて、初めてマリオというキャラクターを知りました(笑)。審査員から「ブルックリン出身でイタリア人の配管工をイメージしてみて」という注文があったので、自分なりに表現してみたんです。そしたら、審査員が「これぞマリオ!」と絶賛してくれて(笑)。運よくオーディションに合格し、ニンテンドウ64の「スーパーマリオ64」から声を担当することになったんです。もちろん、ニンテンドーゲームキューブの「スーパーマリオサンシャイン」でも声を担当していますよ。 |
| <世界中の人気キャラクターだと知って率直にどう思いました?> それはラッキーなことだと思いましたよ。いまでは誇りに思っていますね。マリオはいつも積極的で陽気。フレンドリーでとても楽しいでしょう。だから、声を出す時はその性格も反映できるよう心がけているんです。自分でも声を出していて楽しい気分になりますよ。 |
| <マリオ以外の声の出演は?> ワリオにワルイージ、それにベビーマリオもやってます。マリオの声を担当してから人生観も変わりましたね。何でも前向きに考えられるようになりました。マリオのような生きかたができれば人生成功だと思っているほどです。 |
| <マリオの生みの親、任天堂の宮本茂さんと会ったことは?> もちろんありますよ。宮本さんはとてもやさしくて、すばらしい人! ゲーム業界という、巨大な業界を作りだした本当の天才ですよね。尊敬してます。 |
| Nintendo DREAM vol.84 | 2003年1月21日発売 | 増田 順一氏(ゲームフリーク・取締役
開発部長) 杉森 建氏(ゲームフリーク・取締役 アートディレクター) |
| <今回、新ポケモンをつくるにあたって、意識したことはありますか?> 今回はポケモンの幅がどこまで広いのか、どこまで許されるのか試そうと考えてまして・・・。(「金・銀」のときに登場した新ポケモンは)かわいいものが多かったし、それで幼児化したようなことも言われたりもしましたんで、今作ではモンスターのかっこよさみたいな原点に戻るということを、テーマのひとつにしていました。怪獣型のグラードンに代表されるような、かっこよくて強そうなポケモンをどんどん入れていこうとしたんです。それに加えて、今までのカテゴリーにはないポケモンも新たに提案していこうということが2大テーマとしてあったわけです。(杉森 建氏) |
| <今作は海と大地の戦いがテーマになっていますけど、そこで伝えたかったことはどんなことですか?> 最初に考えたのは、自然と人間とポケモンが、バランスのとれたいい環境にあって、そのような調和の世界をつくりたいなあと。で、片方でマグマ団、もう一方でアクア団がいますけど、最初の段階では合体してるような感じで、分かれていなかったんです。とにかく、その世界では、自然を大切にする文化が息づいているという感じで、ゲームをしているとわかると思うんですけど、きれいな世界というか、「最終的に住みやすい世界はこんな感じなのかな」という世界を描きたいと思ったんです。そのあと、アクア団とマグマ団という組織が生まれて、去年の今頃だったと思うんですけど、「2つの集団が存在するんだったらバージョンでわけたほうが面白いかも」と、ふと思うようになって、赤(ルビー)にマグマ団を、青(サファイア)にアクア団という振り分けをしてみたんです。ゲーム内では海と陸の対立の図式になってますけど、本来はアクア団が自然を極端に大切にする集団で、マグマ団は文化や科学を極端に大切にする集団、そしてその中央を主人公が歩くという設定なんです。(増田 順一氏) |
| <任天堂とは?> スタイルにしても、つくりかたにしても学ぶべきことが多い会社ですね。お手本にいつまでもなっててくださいって感じですね。つくりかたが似てるなあと思うんです。他のハードでも仕事をしたことがあるんですけど、そういったところと違って、「どんどん売っていこう」というのとは違うので。そのへんはすごく共感を覚えますね。(増田 順一氏) セガが好きなんですけど・・・。任天堂とは・・・。やっぱりお手本みたいな感じですね。ゲームを見て感慨を覚えることって、任天堂くらいですよね。ファミコンの頃からずっと鳥肌がたちまくってます(笑)。(杉森 建氏) |
| 週刊ファミ通2003年1月24日号 | 2003年1月10日発売 | 豊田 憲氏(任天堂・広報室 室長) |
| <「マリオ」、「ゼルダ」の発売
見事約束を果たした2002年> 2002年も我が社は任天堂にしかできない遊びを大事にする、という独自の路線でがんばってきました。そんな中、ゲームキューブ、ゲームボーイアドバンスともに2年目ということで、さらなる飛躍を目指した年でもあります。日本においては不況と言われており、さらにゲームキューブの欧州発売後に、ドイツの洪水で景気が落ち、伸び悩んだ部分も若干あるとは思います。ただ、全体を通じて考えてみると、2002年という年は過去の名作のシリーズ作品を出していこう、という考えのとおり、8月に「スーパーマリオサンシャイン」を発売し、日米の販売累計で250万本達成できました。そのいい流れで年末に日本では「ゼルダの伝説 風のタクト」、北米では「メトロイドプライム」という作品につなげることができたのではないでしょうか。さらに「ゼルダ」は予約特典として「裏ゼルダ」をユーザーの方々にご提供し、たいへん好評を得ることができました。今回の作品を楽しんでいただくためにもぜひみなさまにもプレイしていただきたい、という思いからチャレンジした結果、とても大きな反響があり、たいへんうれしく思っております。「ゼルダ」というゲームの持つ魅力をファンの方々にかなりアピールできたのではないでしょうか。いろいろございますが、何より2001年にみなさまにお約束した「「マリオ」と「ゼルダ」を2002年中に発売する」ということが達成できたことは、とてもうれしく思っております。 |
| <安定していたゲームボーイアドバンス
いいのは売れるという確信> ゲームボーイアドバンスは、本体のカラーバリエーションの充実などもありましたので順調な伸びを見せてくれていますし、何より「ポケットモンスター ルビー」と「サファイア」がかなり売れております。発売まえは不安がられている方もいくぶんいると聞いていましたが、いざフタを空けてみると、まったく心配する必要などもなく、小学生はもちろんのこと、年齢の高い方々まで幅広い世代に支持していただいているようです。不況、不況と言われておりますが、いいものを出していけばまだまだドンドン売れる、と改めて実感いたしました。この2本は2003年には海外でも販売を予定しておりますので、さらなる展開が期待できます。ゲーム業界に明るい話題を提供してくれた作品ではないでしょうか。このように1年間通じて考えると、冒頭に申しました「2年目のさらなる飛躍」ということに関しては、ほぼ目標どおりに達成できたのではないか、と思っております。 |
| <新鮮な作品作りのための他社とのコラボレーション> 2002年は、ゲームキューブのソフトの開発がしやすいということがライセンシーのみなさまにも広がっていったおかげで、セガやナムコなどと開発者どうしのコラボレーションから、新たなソフト開発に向けての連携が目立った年でもありました。コラボレーションには技術提携や販売提携などのバリエーションはありますが、いろんな会社と仕事ができた1年だったと思います。会社やクリエイターどうしがそれぞれプラスになりますので、積極的にやっていくべきだと思いますし、そこから生まれる新たなソフト開発にどん欲に取り組みつもりです。ゲーム業界は、かつてなかった体験や驚きを見せられるソフトが欠けているために、ゲーム離れが起こっていると言われているのが現状です。「やっぱりゲームっておもしろい」と思っていただけるような作品作りのためにも、コラボレーションは増やしていくと思います。 |
| <変えるべきところは変えていきたい> 2002年の任天堂にとって、前社長の山内が退任して、岩田を中心とした代表取締役6人の集団指導体制に移行した、ということは大きな出来事でした。社長に替わっても経営路線ということに関しては、山内が提唱してきたハードとソフト一体のソフト中心路線は変わっておりません。ですが、岩田自信も時代の流れにおいて変えるべきところは変えていく、柔軟な姿勢でやっていきたいと申しております。ただ、いまのところはこんな変化がありました、とご報告できるようなことはございません。ですが、これからいろんな変化が出てくると思っております。 |
| <「どうぶつの森」が任天堂の雛形になっていく> ゲームキューブを発売して3年目となる2003年は、宮本自信が「「ピクミン」でやり残したことがある」ですとか、「「どうぶつの森」をもっと楽しくしたい」、「「マリオ128」を開発している」などの発言をしたとおり、さまざまな企画を立ち上げております。さらに、そういう続編的なソフトを見せつつも、新しいものに挑戦していくはずです。私自身は「動物の森」というソフトがこれから任天堂が取り組んでいくソフトウェアの開発の雛形になると思っております。ゲームキューブを中心として、ゲームボーイアドバンスと接続しての連動、さらにカードeとの連動やパソコンを介したインターネットとの連動など、ほかの機器への接続も視野に入れながらの遊びの広がりを見せつつあります。あのソフトを見ていただければ、任天堂が描いていこうとしている遊びの広がりというものが見えてくるのではないでしょうか。さらに前出の他社とのコラボレーションから生まれるものが出てくるはずです。もちろん、カードeに関しても新しい企画をドンドン出していきたいと思っています。どれも待ち遠しいのですが、私自身は「動物の森」がパワーアップするのが楽しみです。いずれにせよ、2003年も任天堂に期待してください。 |
| <ネットワークゲームはその比重が大事> ネットワークゲームとなると、「どうぶつの森」のオンライン化をすぐに思い浮かべる方も多いことと思います。ただ、ネットワークでなければいけない、という考えではなく、多種多様な遊びの広がりを考えるべきではないでしょうか。ネットワーク部分の比重がプラスアルファくらい低いものならいいと思うのですが、高くなると敷居も高くなるうえに、ネットワークに接続できない人たちの遊びの楽しみが半減してしまうわけです。それはやるべきことじゃない。うちの開発者はそのへんがわかっているのだと思います。もっといろんな種類のいろんなタイプのゲームがいっぴあって、たまにはこっちでも遊んでみようかとなることが全体の底上げになっていくのではないでしょうか。任天堂はネットワークにこだわらず、いままでどおりゲームキューブ、ゲームボーイアドバンス、カードeの連動といった任天堂にしかできない遊びを大事にしていきたいと思ってます。と同時に、体験したことのない遊びを提供していきたいとも思っております。いまはテレビゲームという枠組みで活動を行なっていますが、いままでもいろんなことをやってきました。これまでになかった遊びを模索し、まとめ上げてスタンダードにする。つねにそういったことを考えながらチャレンジするという姿勢は変わっておりません。以前、岩田が20年後の任天堂はどうなっているのか?との問に、「20年後もハードとソフトを使って人々を驚かせることを続けているはず。ただ、それがテレビゲームと呼ばれているかはわかりませんが」と申しております。つねに新しく新鮮な遊びを模索し「独創」する、それが任天堂のポリシーです。 |
| <ファミコン誕生20周年
思い出が作れる何かを> 2003年はファミコンを発売して20周年となる年です(ファミコンの発売は83年7月15日)。我が社はなかなかそういう記念日など、過去を振り返るということはやらないんですが、何か企画をと考えております。ゲームはつねに進化しているわけですし、過去の栄光にとらわれているばかりではタメだとも思います。ですが、そんなにハデなことではなくとも、ファミコンの初期から遊んでいただいてる方々に思い出を作ってもらう意味で何か企画したいな、と考えております。ご期待ください。 |