運河の日記 2009 私は東京の運河の畔に舞い降り、君は南国の珊瑚礁に舞い降り、そうして…


01/04
(旧12/09)
日曜日
昨年末はひたすら大掃除で明け暮れたから、年が明けたらのんびりと
しおじ磯でひなたぼっこでもするかな…なんてことを考えていたのに、
のんびりどころか一気にだらけてしまい、潮が良くないこともあって、
正月休みの終る今日に至るまで、まだ運河へ行っていない。やれやれ。
それでも水槽の魚を眺めたりしているうちに、気付いたことが幾つか。

まずは12月13日に夕やけなぎさで見つかった、ちんちんと思しき
鯛みたいな型の小さな魚。背鰭は11棘11軟条。尻鰭は3棘8軟条。
左右の腹鰭は1条ずつ長く伸びている。胸鰭は丸っこく見えるけれど、
本来なら長く伸びている先端が擦り切れているように見えなくもない。
背鰭の起点から尾柄部にかけての体側には、薄ぼんやりと横帯が3本。

側線から上の鱗は5枚もあるようには見えず、せいぜい3枚くらいか。
尾鰭の上端と下端はやや丸みを帯びているものの、中央部は割と深く
切れ込んでいる。検索図鑑や魚類写真資料データベースを検索すると、
どうやらちんちんちんちんでも、黒鯛ではなく黄茅渟の幼魚らしい。
関東風に言えば黄鰭か。12月29日に見つかったものも同じだろう。

さらに12月27日に埠頭の南で見つかった江戸沙魚。改めて見ると
顎の下側に切れ目があり、これが突起のように見えなくもないけれど、
さりとて突起と言うには些か心許ない。体側に横筋があることはある
けれど色は薄い。前の背鰭は6棘、後の背鰭は1棘11軟条。尻鰭は
1棘10軟条。となればやっぱり筑前沙魚ではなくて江戸沙魚だろう。


01/10
(旧12/15)
土曜日
今年の初陣は星がたくさん輝いているものの、北風が吹き荒ぶ寒い夜。
21:00に勝島橋の袂へ着いて、まず水温と塩分濃度を測ってみる。
水温の11℃は、今の季節だったらまぁこんなものだろう。その一方で
塩分濃度は2.6%もあり、この冬の1、2を争う高い数値。このところ
雨が少なくて乾燥しているせいだろうけれど、それにしても高いなぁ。

鋼矢板の護岸の裁ち上りを蹴り込んでゆく。魚少が何尾か入った他に
泥目が2尾と安倍沙魚蚯蚓沙魚が1尾ずつ。泥目は雄と雌が別個に
入ったもので、番ではない。護岸の干出面を探すと、鶏冠銀宝が2尾。
寒さが身に沁みるようになると共に、網に入るものも減ってしまった。
これが季節的な変化なら良いけれど、それだけではないように思える。

護岸の裁ち上りを探っている分には橋台が衝立の代りになって北風を
遮ってくれるけれど、橋の下では北風が物凄い勢いで吹き抜けてゆく。
どうやら自動車の気化器と同じ原理が働くらしい。もっとも最近では
自動車も燃料噴射装置が主流だろう。今でも気化器の付いた車なんて
あるのかな。「ソレ・タコ・デュアル」なんてもう死語なのかなぁ…。

●勝島橋   11℃ 2.6%
 魚少    6尾 41,46,55,57mm各1尾,43mm2尾
 泥 目   2尾 ♂103,♀91mm
 安倍沙魚  1尾 28mm
 蚯蚓沙魚  1尾 64mm

22:15になったらしおじ磯へ移動する。水温は10℃と1℃下がり、
塩分濃度も2.4%と勝島橋の袂より低くなっている。水温ならともかく
塩分濃度が時刻によって変化するとは思えないから、水塊そのものが
勝島橋の袂とは異なるのだろうか。とは言え、しおじ磯と勝島橋とは
たかだか200〜300m程度の距離しか無く、それはそれで疑問が残る。

棒杭の辺りに立ち込んで波打際近くのごく浅い所を網を曳いてみたら、
微倫吾が1尾だけ入った。そのまま干出部に上がり、石を起し始める。
鰓の張った唇の厚い泥目が1尾、2尾、3尾…あ、卵だ!。既に眼が
くっきりと見えているから、産卵後1週間は経過していると思われる。
ってことは、年明け早々にもう産卵が始まっていたと言うことだろう。

興奮も覚めやらぬまま引き続き石を起してゆく。あ、また泥目の卵だ!
先程の卵よりもずっと新しいようで、透明感の無い黄色い紡錘形には
まだ眼が現れていない。さらに続けて石を起してゆく。あ〜、今度は
蚯蚓沙魚の卵だ!。これもまた眼がくっきり現れている。ってことは、
泥目とほぼ同じ時期に、蚯蚓沙魚の産卵も始まったと言うことだろう。

●しおじ磯  10℃ 2.4%
 泥 目  12尾 86〜120mm,(♂105♀103)(♂116♀108)
 蚯蚓沙魚  6尾 59〜65mm ♂63mm1尾,♀65mm3尾
 微倫吾   1尾 65mm


01/11
(旧12/16)
日曜日
昨晩の勝島橋としおじ磯に引き続き、今夜は埠頭の南で網の曳き初め。
22:00頃に到着してすぐ測ると、水温は10℃で塩分濃度は2.0%。
いずれも昨晩の勝島橋やしおじ磯より低い。日中の最高気温は昨日と
あまり変らなかったようだけれど、風が無かったせいかそれほど寒く
感じられなかった。夜半になっても昨晩よりずっと暖かく感じられる。

踝くらいしかない浅い所から網を曳き始めると、真っ先に入ったのは
10cmくらいの真鯒が1尾。ただし真鯒は後にも先にもこの1尾のみ。
その後は姫沙魚がぽつぽつと入る。3cmくらいのものが中心だけれど、
ヒネと思しき5cmくらいのものも3尾。江戸沙魚洲走りも1尾ずつ。
洲走りが1尾で泳いでいたとは思えず、群れていたうちの1尾だろう。

いつもの通り5往復を終えたところで、潮はほぼ下げ止り。すっかり
干出した護岸の下の砂地を京浜大橋の袂まで歩く。塩分濃度は昨晩の
勝島橋が2.6%で、しおじ磯が2.4%、そして先ほどの埠頭の南が2.0%
となると、そのほぼ中間の京浜大橋はどのような数値を示すだろう…、
そう思って測ってみたら1.6%しかない。あれ!?ここだけやけに低いな。

●埠頭の南   10℃強 2.0%
 姫沙魚  27尾 24〜66mm 20代9,30代13,40代4尾
 真 鯒   1尾 112mm
 江戸沙魚  1尾 48mm
 洲走り   1尾 32mm

23:50になって夕やけなぎさへ。水温は10℃で塩分濃度は2.2%。
ありゃ!?塩分濃度がまた高くなっている…。何それ?。そんなのあり?
ともかく探り始めると、南寄りの石の多い所では魚少がぽつぽつ入る。
その内の1尾は沼魚少一角蜘蛛蟹も1匹だけ入った。一角蜘蛛蟹
今頃の季節から春先にかけて、割と浅い所にも姿を見せるようになる。

北寄りの砂地で網を曳いてみたら、青い星もきらきらと筋沙魚が1尾。
続いて姫沙魚が1尾…と思ったら、こいつが下顎を突き出していない。
ってことは明らかに姫沙魚ではないよなぁ…。体側の模様が細かくて
真砂沙魚に見えなくもないけれど、鼻先が丸く盛り上がっていないし、
真沙魚のように尖った顔つきをしている。もしかしたら足白沙魚かな。

さらに中間の貝殻の積った所では、雛沙魚が7尾。総重量はともかく
個体数では魚少を抜いて今夜の一番。数年前に初めて見つかって以来、
今や珍しくも何ともなくなってしまった。けれどこれだけいろいろと
網に入りながら、いつもは必ず見られる微倫吾が1尾も入らなかった。
もうそろそろ鰭が黒くなり、身体が金色に輝き始めていることだろう。

●夕やけなぎさ 10℃  2.2%
 魚少    4尾 50,58,66,86mm
 沼魚少   1尾 45mm
 雛沙魚   7尾 19〜34mm 20代5尾
 泥 目   1尾 ♀105mm
 筋沙魚   1尾 43mm
 足白沙魚? 1尾 36mm
 一角蜘蛛蟹 1匹 未計測

ところで埠頭の南から京浜大橋を経て夕やけなぎさまで、塩分濃度は
2.0%→1.6%→2.2%と推移してきた。どうせなら同じ日に測った方が
良いだろうと思い、25:20にしおじ磯で、次いで25:35には
勝島橋の袂で、各々水温と塩分濃度を測ってみる。するとしおじ磯は
10℃で1.8%、勝島橋は9℃で2.0%と、水温はほぼ一定しているのに
塩分濃度はバラバラ。もっと連続的な数値が出るかと思ったのに…。

●しおじ磯   10℃  1.8%
●勝島橋     9℃  2.0%


01/12
(旧12/17)
月曜日
昨晩、夕やけなぎさで見つけた足白沙魚と思しき沙魚を確認してみる。
前の背鰭は8棘で、後の背鰭は1棘10条。やっぱり足白沙魚だろう。
さて昼も過ぎ、14:00になって大井埠頭中央海浜公園まで来ると、
なぎさの森の上空で嘴太烏が大騒ぎ。その騒ぎぶりに、もしかしたら
大鷹でも来ているのかも知れない…と思い、自然観察路へ入ってみる。

けれど嘴太烏は大騒ぎしているのに、池の水面に浮かぶ真鴨の群れは
そ知らぬ顔で平然としている。どうも猛禽が来ている訳では無さそう。
しらけ気味に眺めていたら、観察壁のすぐ手前の棒杭に翡翠が現れた。
500mmレンズでもばっちり捉えることのできる絶好の位置だけれど、
カメラを出す暇も無く飛び去ってしまい、そのまま帰って来なかった。

程なく自然観察路を切り上げて管理小屋へ。するとOさんが野擦り
来ていると教えてくれる。言われるままに備え付けの望遠鏡を覗くと、
常緑樹の多い中に1本、干潟保全区を見渡すことのできる位置にある
落葉樹の枝に、ずんぐりむっくりとした大きな鳥の姿。もう長いこと
同じ枝にとまっているらしい。管理小屋の下では鳥見屋さんも観察中。

さっそく管理小屋から出て、下の広場や観察小屋へと下る小路の脇の
木立の間からカメラを構える。長いこと同じ場所にいても、周囲への
目配りは欠かさないようで、頻りに首を動かしている。木立の間から
見ていても視線が合ったりするところなんか、さすが目の良い猛禽類。
やがてすーっと音も無く飛び立って、なぎさの森の中へと入ってゆく。

するとその途端に森の中からギャー!ピー!キー!と小鳥の金切り声。
いきなり猛禽が飛び込んできたので、恐慌状態になっているのだろう。
森の中から次々と逃げ出してきては、自然観察路の方へと逃げてゆく。
やがて森の中が静けさを取り戻した頃、野擦りは何時しか戻ってきて、
また同じ木にとまっていた。眺めの良いこの木がお気に入りと見える。


01/18
(旧12/23)
日曜日
13:00頃に管理小屋の下に着いて、広場から干潟保線区を見渡す。
けれど野擦りの姿は見当らない。さすがに今日は場所を変えたかな…。
そのまま管理小屋を訪ねてOさんと話し込む。その後15:00頃に
しおじ磯へ降りてみると、潮は土留めのすぐ下まで引いている。あれ?
今日の潮高は70cm近くあったと思うけれど、こんなに大きく引くの?

だったらたも網や馬鹿長を用意して来るんだったなぁ…と悔やんでも
後の祭りで仕方が無い。すぐ気を取り直し、干出部で石を起してみる。
すると程なく見つかった泥目の卵。まだ産みつけられたばかりらしく、
透明感の無い濃い黄色で先端が赤い紡錘形。無論、眼は現れていない。
蚯蚓沙魚は番が一組だけ見つかったけれど、卵は見つけられなかった。


01/26
(旧01/01)
月曜日
旧正月の元日だと言うのに体調は非常に悪い。20日の夕食の直後に
いきなり鳩尾がびくびく痙攣を始め、そのまま流しで数回に渡り嘔吐。
最後の方は鮮血が混じっていた。その後は今日まで食事らしい食事を
摂っていない。まぁ熱は無いし下血どころか下痢すらしていないから、
日頃のストレスで胃をやられ嘔吐した際に食道でも傷つけたのだろう。
お陰で腹周りの肉もごっそりと落ちたから、悪いことばかりではない。

そんな訳で、今夜はどうしたものかなぁ…と迷いに迷っていたけれど、
やっぱり気になるものは気になるもので、23:55には埠頭の南へ。
幸い風が無いので寒さは感じられない。水温は11℃で塩分濃度は2.2%。
網を曳き始めると、まず入ったのは明るい褐色のにょろにょろした姿。
おやっ?と思ったら蚯蚓沙魚。こんな砂地にも現れたりするんだな…。

けれどその後はこれと言って変ったことも無く、姫沙魚がぽつぽつと
入った他には、江戸沙魚が3尾に真鯒が2尾、そして足白沙魚が1尾。
もうそろそろ姿が見られても良さそうな真子鰈の子だけれど、今夜も
まだ見つからなかった。この様子だと春になって2〜3cmに育つまで
見られないかも知れない。どうも数年に一度はこんな冬になるようだ。

●埠頭の南   11℃  2.2%
 姫沙魚   9尾 23〜72mm 20代2,30代4,50代2尾
 真 鯒   2尾 85,93mm
 江戸沙魚  3尾 48mm2尾,53mm1尾
 足白沙魚  1尾 34mm
 蚯蚓沙魚  1尾 65mm


01/28
(旧01/03)
水曜日
せっかくの潮高一桁を見送るのは辛いけれど、体調が万全と言えない
状態なので、昨日一日の間をおいて、今夜は23:30にしおじ磯へ。
潮高二桁とは言え、下げ止りで12cmまで下がるならまぁ充分だろう。
水温は13℃と今頃の時期にしては高めかな。塩分濃度も2.6%と高め。
下げ止りも近付いているので、水際の近くの石を起すことから始める。

泥目の卵は計4ケ所。番も一組。単独で見つかったのは♀が1尾だけ。
蚯蚓沙魚は単独で見つかった♀が3尾で、卵や番は見つからなかった。
石の下には毛房磯蟹に混じって、磯蟹の姿もちらほらと見受けられる。
夏場は高潮線の近くでしか見られないのに、冬場は土留めの辺りまで
降りて来ているその動きには、玉黍と相通じるものがあるように思う。

●しおじ磯   13℃  2.6%
 泥 目   7尾 ♂102mm1尾,(♂112,♀92),未計測4尾
 蚯蚓沙魚  2尾 63,66mm
 魚少    1尾 43mm

25:00を回り潮が上がってきたのを見計らって勝島橋の袂へ向う。
すると護岸の裁ち上りは臑くらいの水深しかない。もう少しあるかと
思っていたんだけれどなぁ…。水温は13℃でしおじ磯と同じだけれど、
塩分濃度は2.8%と更に高い。護岸の裁ち上りを蹴り込んでみたけれど、
さっぱり何も入らない。そればかりか干出面の鶏冠銀宝も見当らない。

ここならと思って橋台の裁ち上りの深く抉れた所を探ってみたけれど、
やっぱり何も入らない。こうなると、何かあったのではと心配になる。
暗渠からの流れに洗われている、貝殻の積った所を網で曳いてみたら、
小さな魚少がやっと2尾。もう少し潮が上がれば状況も変るだろうと
粘ることも考えたけれど、体調のこともあるので撤収することにする。

●勝島橋    13℃  2.8%
 魚少    2尾 26,46mm


02/01
(旧01/07)
日曜日
これも地球温暖化による気候変動の一現象か、昨日は季節外れの大雨。
その大雨も夜のうちに上がり、今日は朝から雲一つ無い青空となった。
けれど猛烈な北風が吹き荒れている。11:30にしおじ磯へ着くと
潮の下がり目で、雨水升からの流れにようやく勢い付き始めたところ。
取り敢えずたも網を流れに差し込んで出口調査。けれど何も入らない。
大雨の後とあって水は白っぽく濁り、ほんのりどぶ臭さが漂っている。

たも網を流れに差し込んだまま、久し振りに干潟保全区を覗きに行く。
この冬は鴨が少ないな…なんて思っていたけれど、どうしてどうして、
星羽白金黒羽白鈴鴨まで、水面のあちこちに広く散らばっている。
安心しているのか、中にはお立ち台の石積みに上がり込むものもいる。
お立ち台の手前には磯鴫が1羽。けれどの類が何処にも見当らない。

望遠レンズを持って来なかったので、一通り眺めたらしおじ磯へ戻り、
あらかた干上がった土留めの上で石を起し始める。18日に見つけた
泥目の卵は黄色味もすっかり抜けて、眼どころか稚魚の形がはっきり
見て取れる。つついたら今にも飛び出しそう。見つけてから今日まで
ちょうど2週間だから、産卵から孵化まで2〜3週間かかるのだろう。


 ↑1月18日撮影
 ↓2月01日撮影


そのまま土留めの上で、石の下を探し続ける。けれど見つかったのは
蚯蚓沙魚が1尾だけ。潮が土留めよりも下がったら、バカ長を穿いて
膝くらいまで立ち込んでみる。泥目蚯蚓沙魚がすぐ足許で今まさに
産卵中かと思うと、蹴り込みも控えめになる。石の間や棒杭の辺りの
砂底を網で曳くと、入ったのは白太蝦指長筋蝦手長蝦と蝦ばかり。

●しおじ磯   11℃  2.0%
 蚯蚓沙魚  1尾 63mm


02/08
(旧01/14)
日曜日
朝から雲一つ無く晴れ渡った典型的な冬晴れ。それは良いのだけれど、
これまた冬らしい北風が物凄い勢いで吹き抜けてゆく。夜になっても
北風は一向に治まらない。実際の気温はともかく、寒さが身に沁みる。
21:30に埠頭の南へ着いた時には、既に潮は下げ止りに近い状態。
鋼管は半分ほど水に浸かっているだけで、上面は全て水から出ている。

さっそく膝くらいまで立ち込んで、水温計を水底に沈める。ところが
ここでいきなり大失敗。潮が濁っているので水底が見えず、水温計を
見失ってしまった。歩測で場所を覚えていたのでは見失いがちなので、
目印に浮子でも付けようと前々から思っていたのに…。仕方無いので
後から網で探すことにして、取り敢えず塩分濃度だけ先に測ると2.4%。

水温計を探すのは後にして、踝くらいの浅い所から網を曳き始めると、
まず入ったのは3〜4cmほどの銀色に輝く姿。洲走りか…と思ったら、
これがやけに細長く、正面から見た顔も三角形にならず側偏している。
顔つきが丸太鮠に似ているけれど、唇が厚くに見えないこともない。
とは言えだったら、波打際で過ごす今頃はまだしらす状だろうし…。

2往復めは水温計を探すのも兼ねて膝くらいまで立ち込む。水温計を
沈めた辺りまで網を曳いて来たら立ち止って、周囲の水底を広く探る。
けれど水温計はなかなか見つからない。何度も網を曳いているうちに、
やがて足の裏にぼきっと嫌な感触。馬刀貝でも踏んじゃったのかな〜
なんて自分で自分を誤摩化せる筈も無く、足許を素手で探ってみたら
真二つに折れた水温計が無惨な姿を現した。あ〜ぁ、やっちゃった…。

今度は見失わないようしっかり歩測して、予備の水温計で測ると11℃。
その後は淡々と残り3往復をこなしてゆく。今夜は醤蝦が多いようで、
水中を照らすとちらちら泳いでいる姿が目に入る。けれど魚は少なく、
江戸沙魚筋沙魚真鯒が1尾ずつ、姫沙魚ですら10尾に届かない。
真子鰈の子は今夜も現れなかったけれど、着せ綿貝が2つ見つかった。

●埠頭の南   11℃  2.4%
 姫沙魚   9尾 24〜37mm 27,28mm各2尾
 江戸沙魚  1尾 46mm
 筋沙魚   1尾 45mm
 真 鯒   1尾 77mm
  ?   1尾 41mm

23:25には夕やけなぎさへ。水は澄んで水底まで見通せるけれど、
真正面から北風がガンガン吹き付けるので、水面は荒れに荒れている。
感じる寒さも埠頭の南の比ではない。水温は11℃で塩分濃度は2.6%。
棒杭の辺りから網を曳き始めると、まず7cmくらいの微倫吾が入った。
思っていた通り鰭は黒く、体側には金属光沢のある模様が現れている。
けれど見つかった微倫吾はこの1尾だけで、それっきり入らなかった。

南寄りの石の多い所で蹴り込むと、魚少がぽつぽつ。駆け上がりの下、
貝殻の積った所を網で曳いてみると、雛沙魚が2尾に安倍沙魚が1尾。
この安倍沙魚が5cmくらいあって、鰭も皮膚もぼろぼろになっている。
もうそろそろ寿命なのかも知れない。一方で北寄りの砂地はさっぱり
何も入らない。唯一入ったのが透明なしらす状の魚。の稚魚らしい。

●夕やけなぎさ 11℃  2.6%
 魚少    7尾 34〜76mm
 雛沙魚   2尾 25,40mm
 微倫吾   1尾 67mm
 安倍沙魚  1尾 46mm
  ?   1尾 32mm


02/09
(旧01/15)
月曜日
朝からどんより曇って陽射しも無く、気温も昨日より上がらなかった。
けれど風が無いので夜になってもむしろ昨日の昼間より暖かく感じる。
21:30に勝島橋の袂へ。潮高△11cmの下げ止りまで2時間ほど、
護岸の裁ち上りはまだ臑くらいの水深がある。これだけ水深があれば、
きっといろいろ見つかるだろう。否応無しに気分が盛り上がってくる。

けれどいざ探り始めてみると、護岸の裁ち上りは何も入らず期待外れ。
暗渠の出口にほど近い1ケ所だけ深く抉れた所で、やっと泥目が1尾。
鰭も皮膚もぼろぼろの♂で、守っていた卵が孵化を終えたものだろう。
泥目だけかと思ったら、網の中を良く見ればもう1尾、網目に絡んで
透明なしらす状の稚魚も入っている。時期からしての稚魚だろうか。

暗渠を越えた橋台の裁ち上りもさっぱりで、角の深く抉れた所ですら
何も入らない。貝殻の積った暗渠からの流れの底を網で曳いてみたら、
ようやくぽつぽつと魚少雛沙魚安倍沙魚が見られるようになった。
一通り探って結果を確認すると、魚少のうち1尾だけ体側にうっすら
縦帯が走っていることに気が付いた。こいつはどうやら縞沙魚らしい。

●勝島橋   12℃  2.6%
 魚少    4尾 34,43,54,65mm
 雛沙魚   3尾 24,25,29mm
 安倍沙魚  3尾 28,31,32mm
 縞沙魚   1尾 28mm
 泥 目   1尾 ♂96mm
  ?   1尾 29mm

下げ止りも間近の23:00にしおじ磯へ。膝くらいまで立ち込んで、
水底を網で曳いてみたり石の下を蹴り込んでみたりして、魚少が2尾。
下げ止りを過ぎたのを見計らい、水際から上に向って石を起してゆく。
泥目の産卵はいよいよ最盛期を迎えたようで、卵が4ケ所に番が2組。
番のうち1組みは既に卵を産みつけていた。さらに単独のものも6尾。

蚯蚓沙魚は卵が4ケ所に単独の♀が3尾。けれどどうしたことか卵に
寄り添っている筈の♂は1尾しか見つからず、番も見つからなかった。
中には産みつけられた卵は蚯蚓沙魚のものなのに、すぐ傍にいたのは
単独の泥目なんてものも見られるから、産卵を焦っている泥目にでも
追い出されてしまったかな…。産卵場所の確保には蚯蚓沙魚泥目
苦労しているようで、産科も減りゆく日本らしいと言えば日本らしい。
もっとも少子高齢化の元凶たる身では、言える立場ではないけれど…。

さて1月18日に見つけた泥目の卵は、何とか無事に孵化したようで、
親もろとも姿を消していた。見つけて以来22日が経過しているから、
産卵から孵化まで20日前後と言ったところか。1cm足らずの稚魚が
水面に群れる様子が目に付くようになるのも、間もなくのことだろう。
その頃には昼間の潮も更に大きく引くようになり、楽しい季節となる。

●しおじ磯  12℃  2.7%
 泥 目   6尾 ♀100,108mm,♂87,96,97,116mm
 泥 目(番)2組 (♂108,♀113),未計測1組
 泥 目   4尾 卵あり未計測
 蚯蚓沙魚  3尾 63,77mm,未計測1尾
 魚少    2尾 58,81mm


02/11
(旧01/17)
水曜日
昼過ぎの下げ止りで潮高は59cm。この潮高なら土留めの先まで潮は
引くだろうと思っていたのに、11:55にしおじ磯へ着いてみたら、
どうやら潮の引きが弱いらしく、土留めの上面がまだ潮を冠っている。
バカ長を穿いて立ち込み、水底を網で曳いてみたけれど何も入らない。
土留めの辺りで石を起してみたけれど、泥目蚯蚓沙魚も見つからず、
仕方無いので月曜日の夜に捕まえた磯蟹の写真を撮ったりして過ごす。

●しおじ磯   13.5℃  2.7%


02/15
(旧01/21)
日曜日
昨日は気温が20℃半ばに達し、3月どころか4月並みの陽気となった。
今日は雲が多くて陽射しは少ないけれど、それでも気温はかなり高い。
その影響は水にも現れているようで、12:15にしおじ磯へ着いて
測ってみると水温は16℃強もある。手に触れても冷たくないばかりか、
袖捲りをしていても寒さを感じない。ちなみに塩分濃度を測ると2.4%。

冬の間は石の下でじっと過ごしていた玉黍も、これだけ暖かくなると
ぞろぞろ這い出して、石の表面に足の踏み場も無いほど集まっている。
土留めの辺りで石を起してみると、既に眼も現れた泥目の卵が1ケ所、
番も一組だけ見つかった。蚯蚓沙魚は単独の♀ばかり4尾。番や卵は
見つからなかった。蚯蚓沙魚泥目も土留めの辺りで産卵するものが
年を追うごとに減っているような気がする。気のせいならいいけれど。

●しおじ磯   16℃強  2.4%
 泥 目   1尾 卵あり未計測
 泥 目(番)1組 (♂115,♀110)mm
 蚯蚓沙魚  4尾 63mm2尾,61,62mm各1尾


02/22
(旧01/28)
日曜日
いつでもどこでも当り前に見られる毛房磯蟹が、2005年になって
毛房磯蟹高野毛房磯蟹の2種類に分けられたことは知っていたのに、
外見での判断は困難と思い込み今まで改めもせずそのままにしていた。

けれどよくよく調べてみると、雄の鋏に生えている毛が、鋏の外側と
内側でほぼ同じ大きさになり腹に黒い点が現れないのが高野毛房磯蟹
鋏の外側の毛が内側よりも小さく腹に黒い点が現れることがあるのが
毛房磯蟹とされているようで、形態的な差はむしろ判り易いと思える。
だったらここらで一度、毛房磯蟹をじっくりと見比べるのも悪くない。

そう思って13:15にしおじ磯へ行ってみる。満潮は15:23で
潮高164cmだから、雨水升へ流れ込む潮も既に勢いが無くなっている。
まずは手始めに満潮線近くの石を起してみると、♀の角弁慶蟹が1匹。
さすがの毛房磯蟹も満潮線近くでは見られない。と言うか角弁慶蟹
見つかったのはこの1匹だけ、他は船虫がわさわさ隠れているばかり。

満潮線近くの石を起して回ったら、いよいよバカ長を穿いて立ち込む。
思ったより潮は上がっていて、土留めの上で股下くらいの水深がある。
でもまぁ毛房磯蟹のことだしなぁ。見つからないことは無いだろう…。
なんて深く考えもせずに石の間を蹴り込んでゆく。ところがどうして、
これが1匹も網に入らない。そもそも水底を歩く姿すら目に付かない。

いくらたくさんいる毛房磯蟹とは言え、やはり潮が引かないことには
どうしようも無いかな…。毛房磯蟹ごとき…なんて高を括っていたら、
ものの見事に大外れ。やれやれ。立ち込んだままぼんやりしていたら、
水面をふわふわと揺蕩う白くて丸いものが目に入った。あ、髪水母だ。
髪水母が現れれば、いよいよ春も近い。少しは気分も盛り返してきた。

そっとバケツに掬ってみると、小さな身体を伸ばしたり丸めたりして
盛んに泳ぎ回り、時おり休むのかバケツの底でじっとしたりしている。
ただ揺蕩っているように見えても、己の意志で波に抗っているらしい。
透明な身体の中央には喇叭のような器官があって、これを伸ばしたり
縮めたり、時には横向きに曲げたりしている。何とも健気な髪水母…。


02/23
(旧01/29)
月曜日
朝から降り続いていた雨は昼過ぎに上がったけれど、陽射しは戻らず
最高気温は10℃に達しなかった。つい先週は4月並の陽気だったのに、
真冬の陽気に逆戻り。22:00に勝島橋の袂へ着いてすぐに測ると、
水温も12℃と冬場の水温。塩分濃度は2.1%。雨上がりだと言うのに
2.0%を超えている。水温と共に塩分濃度まで冬場の様相を呈している。

護岸の裁ち上りは石積み護岸寄りの浅い所でも臑くらいの水深がある。
とは言え冬場の水温だから、どうせ大したものは入らないだろう…と
あまり期待もせず、適当に探ってみる。すると珍しく網の底に醤蝦
ちょぼちょぼ貼り付いている…と思ったら、良く見れば醤蝦じゃない。
何かの稚魚だ。時期的に泥目の稚魚かな。確かに顔つきは泥目っぽい。

けれど泥目にしては身体がやけに透き通っていて、白っぽく見える…。
取り敢えず後から確認することにして、護岸の裁ち上りを探り続ける。
けれど泥目らしい稚魚がわさわさと入ったのも束の間のこと、水深が
膝くらいの所まで来るとぱったり入らなくなってしまった。泳ぐ力が
弱いせいか、どうやら波打際に近いごく浅い所に集まっているらしい。

親になれば石の隙間で暮らす泥目でさえ稚魚のうちはこの様子だから、
傾斜の緩い潮間帯が無く急斜面でいきなり立ち込めないほど深くなる
石積みの護岸は、やはり生き物にやさしい護岸とは言えないよなぁ…。
ぱっと見は如何にも人工的で無骨に見える鋼矢板の垂直護岸だけれど、
その下に干出する緩傾斜の潮間帯があれば、むしろ生き物には優しい。

膝くらいの水深の所では、魚少安倍沙魚が1尾ずつ網に入っただけ。
護岸から少し離れて水底を網で曳いてみたら、小さな足白沙魚が1尾。
橋台の角の深く抉れた所を探ったら、ここでやっと毛房系の蟹が1匹。
すぐ手に取って確認すると、毛房は鋏の内側も外側もほぼ同じ大きさ。
さらに腹を見れば黒点が無い…ってことは、こいつは高野毛房磯蟹か。

思ったより早く見つかったな…と思ったのも束の間のこと、その後も
20匹ほど確認したら、どれも鋏の毛房は外側と内側が同じ大きさで、
腹に黒点が無い。何のことは無い、いたのは高野毛房磯蟹ばっかりで、
見られないのはむしろ毛房磯蟹の方。水底がどれも高野毛房磯蟹なら、
干出部にいるのはどうだろう。そう思って護岸の干出面を探し始める。

けれど見つかったのは鶏冠銀宝が1尾だけ。毛房系の蟹もいることは
いるけれど、どれもこれも小さなものばっかりで、鋏の内側と外側で
毛房の大きさを比較できるほどのものがいない。こんな時に限って…。
一通り探り終えて上がる際に、石を起してみたら♀の蚯蚓沙魚が1尾。
護岸の上で泥目と思わしき稚魚を確認すると、尾柄部に黒い点があり、
体側がぽつんと黄色く色付いている。やっぱり泥目の子だったかぁ…。

●勝島橋   12℃  2.1%
 泥 目   多産 7〜15mm 11,12mmが中心
 魚少    1尾 53mm
 安倍沙魚  1尾 30mm
 蚯蚓沙魚  1尾 65mm♂
 足白沙魚  1尾 35mm
 鶏冠銀宝  1尾 未計測

確認を終えたら23:00にしおじ磯へ。まずは棒杭の辺りの砂地を
網で曳いてみると、洲走りが4尾。続けて干出部で石を起してゆくと、
泥目は番が4組に卵が2ケ所、単独でいた♀が1尾。すっかり痩せて
ほっそりしているから産卵後かも知れない。蚯蚓沙魚は卵が2ケ所に
単独でいたものが4尾。泥目と違い何故か蚯蚓沙魚は番が見られない。

気になる毛房系の蟹は、石を起しながら手当たり次第に確認してゆく。
全部で50匹以上も確認したけれど、どれも鋏の毛房は内側と外側が
同じ大きさで腹に黒点も無い。要するにここも高野毛房磯蟹ばっかり!
今の今まで毛房磯蟹は最も多く見られる蟹だとばかり思っていたのに、
実は毛房磯蟹は全くいないんじゃなかろうか。うわー、参ったなぁ…。

●しおじ磯  12.5℃  2.0%
 泥 目   1尾 95mm♀
 泥目(番) 4組 (♂113♀94)(♂93♀86)
          (♂112♀98)(♂98♀101)mm
 泥目(卵) 2ケ所
 蚯蚓沙魚  4尾 ♂61,♀63,64,68mm
 蚯蚓沙魚(卵)2ケ所
 洲走り   4尾 31mm4尾


02/25
(旧02/01)
水曜日
昨晩は雨になってしまったけれど、今夜は何とか持ち堪えそうなので、
22:40には埠頭の南へ。下げ止りまではまだ1時間ほどあるから、
網を曳く前にまず北側の護岸の手前、瓦礫の積っている所で毛房系の
蟹を探してみる。1つ1つ瓦礫を起して30匹ばかり見つけたけれど、
鋏を見るとどれも高野毛房磯蟹。ここも高野毛房磯蟹ばっかりかぁ…。

下げ止りが近くなったら、いつもの範囲で網を曳き始める。網の目に
ちらほらと醤蝦がへばりつく。醤蝦に紛れて何か隠れてはいないかと、
指で選り分けながら目を凝らす。するといるいる、透明な沙魚の子が
次々と見つかる。大きさは2cmそこそこだから、網の目をすり抜けて
落ちるものも数多い。模様が判り難いけれど、見た感じは微倫吾かな。

さらに良く見てゆくと、木の葉のような形の透明な稚魚が見つかった。
あ、真子鰈の子だ。やっと現れたかぁ…。大きさはまだ2cm足らずで、
2月の末でまだこの大きさと言うのは、成長が遅いように感じられる。
もっとも、その冬に初めて現れる真子鰈の子は、いつもこのくらいの
大きさだから、遅いのは成長ではなくて産卵の時期なのかも知れない。

微倫吾の子と真子鰈の子はたくさん入るものの、それ以外はと言うと
今一ぱっとしない。洲走りが4尾に姫沙魚が3尾、真鯒江戸沙魚
足白沙魚が1尾ずつ。そして真子鰈の子とほぼ同じくらいの大きさで、
眼が普通に頭の両側にあるものが1尾。ややずんぐりしているものの、
口の大きな顔つきは見覚えがある。勢子の子と言うか鱸の稚魚らしい。

規定の5往復を終えたら、10年前からずっと砂地の同じ場所にある
コンクリートの塊に腰掛けて結果を確認。わさわさ入った沙魚の子は、
体側の上下に茶色い破線状の模様がある。やっぱり微倫吾の子かぁ…。
ただし、茶色い破線が他のものよりも細かいように感じられるものも
何尾か見られる。微倫吾のようで微倫吾でない…となると肉沙魚かな?

●埠頭の南   14℃  1.8%
 姫沙魚   3尾 33,40,60mm
 江戸沙魚  1尾 50mm
 足白沙魚  1尾 28mm
 微倫吾   多産 13〜15mmが中心
 真 鯒   1尾 80mm
 勢 子   1尾 20mm
 洲走り   4尾 32mm2尾,33,37mm
 真子鰈  10尾 14〜18mm 18mm5,16mm3尾

結果の確認が終っても、潮はまだあまり上がって来ていない。そこで
久し振りに排水溝の出口の水溜りを探ってみることにする。この冬は
数年振りで砂に埋まった水溜りも、今夜は排水溝の出口を中心にして
半径2mほどの半円形。擂鉢のように中心部に向って深くなってゆく。
流れ込む水はほぼ淡水で、溜った潮との境目にもやもやが生じている。

水底を芥ごと浚うと魚少ばかり9尾。そのうち3尾は頬の白点が粗く、
沼魚少のようにも見える。毛房系の蟹も3匹ばかり網に入ったけれど、
鋏の毛房は内側と外側がほぼ同じ大きさで、腹に黒い点は見当らない。
つまりいずれも高野毛房磯蟹と言うこと。ここも高野毛房磯蟹ばかり
となると、京浜運河の周辺には毛房磯蟹はいないってことだろうか…。

●排水溝の出口の水溜り 13.5℃ 0.5%未満(流れ込む水の数値)
 魚少    6尾 40〜65mm
 沼魚少   3尾 58,62,73mm


02/26
(旧02/02)
木曜日
今日は仕事を休み3年振りに健康診断を受けに行く。別に3年もの間、
受けさせてもらえなかった訳ではなく、単に面倒で受けなかっただけ。
腹も出て来たことだし、そろそろ身体にも気を使ってやらなくては…。
これが思ったより早く終ったので、帰りに勝島運河へ立ち寄ってみる。
時に15:00頃。潮は階段状の護岸の1段目に差し掛かったところ。

堤の上から見降ろすと、それまで水際にいた尾長鴨の群れが、横一線
綺麗なスタートで沖に向って去ってゆく。遠くでぴゅーいっと甲高い
声が聞こえる。声の主を探すと、遥か向こう岸に緋鳥鴨の姿が見える。
百合鴎は翼に茶色い模様の残る若鳥が1羽、水面に浮かんでいるだけ。
堤を降りて水際を覗き込みながら、立会川の河口に向って歩いてゆく。

船溜りの近くへ来ると、沖の方に金黒羽白星羽白の混じった群れが
浮かんでいる。数えてみると26羽ほど。沖の方に浮かんでいる癖に、
近付くとすーっと逃げてゆく。船溜りを越えると、更に大きな群れが
浮かんでいる。やはり金黒羽白星羽白の混じった群で50羽くらい。
ここまでの間に水中も覗いたけれど、沙魚の子も蟹も見当らなかった。

対岸を見ると、たくさんの百合鴎が狭い船着場にひしめき合っている。
冬の間は割と余裕を持って散らばっているのに、今頃の季節になると
狭い範囲に肩寄せ合うように群れる様子が見られる。渡りに備えての
行動なんだろうか…。ここでふと気が付いた。どれも頭が白いままで、
黒くなったものはおろか、黒く変りかけているものすら見当らない…。


03/01
(旧02/05)
日曜日
菜種梅雨とでも言うのだろうか、このところ雨が続き、今日も朝から
どんよりと曇り、時おり雨粒がぱらぱら落ちてくる。その気になれば
立ち込めなくもない潮高だけれど、半端に立ち込んでもつまらないし、
毛房系の蟹の状況も気にかかっているので、12:10に勝島運河へ。
多少なりとも塩分濃度が低そうだから、毛房磯蟹がいるかも知れない。

鮫洲の船溜りに護岸の石の隙間から常に水が沁み出している所がある。
ここなら見つかるかも…と、護岸を崩すことのないよう、既に崩れて
ぐらついている石を選んで起してみる。けれど石の下から現れたのは
磯蟹が2匹だけ。毛房系の蟹が見当らない。もっと下の方ならと思い
水中を覗き込んでも、蟹の姿はおろか沙魚の子の1尾すら見当らない。

塩分濃度は1.8%だから、しおじ磯の辺りに比べればやはり低めだろう。
けれど沁み出している水の塩分濃度は1.4%だから、淡水とは言い難い。
いずれにしろこのままでは諦めも付かないから、13:00になって
鮫洲橋を越えて試験場の脇へ行ってみる。この辺りも護岸の隙間から
常に水が沁み出ている。しかもその量は鮫洲の辺りよりもずっと多い。

塩分濃度は1.9%と船溜りより僅かに高いけれど、沁み出す水は1.2%。
これまた淡水とは言い難いものの、船溜りより幾らか低くなっている。
やはり護岸を崩さないよう、既にぐらついた石を選んで起してみると、
あ、いたいた〜。毛房系の蟹がちらほら。けれど見つかった16匹は
どれも鋏の毛房が内側と外側でほぼ同じ大きさ。つまり高野毛房磯蟹

その他には磯蟹が3匹に安倍沙魚が5尾、卵を守っていた泥目が3尾。
単独の泥目も1尾だけ見つかった。構成としてはしおじ磯とほぼ同じ。
今日は見つからなかったけれど、以前に来た時は蚯蚓沙魚も見られた。
それにしてもこれだけあちこちを探し回っても見つからないとなると、
毛房磯蟹はいないか、いても非常に少ないものと思わざるを得ない…。

15:00になったら中央海浜公園に向い、なぎさの森の管理小屋へ。
Oさんに訳を話して、アルバムの毛房磯蟹高野毛房磯蟹に修正する。
いつもと同じ木にとまっている野擦りを眺めつつ、しばらくOさんと
話し込んでから、16:15になったらしおじ磯へ。上がり目の潮が
程なく雨水升へと流れ込み始めたので、たも網を差し込んで出口調査。
けれど何も入らない。そろそろ泥目の子が入るかと思ったのになぁ…。


03/08
(旧02/12)
日曜日
すっきり晴れ渡った空は昨日一日で終ってしまい、今日は再び曇り空。
しかも昼間の潮は今一つで、11:30頃に埠頭の南へ着いた時には
いつもの砂地は潮の中。そこで橋の北側の石積み護岸へ行ってみると、
上がり始めた潮が水路を遡って野鳥公園の中に流れ込んでいるものの、
石積み護岸の内側の泥地には、思った通り潮はまだ流れ込んでいない。

手始めに水路の畔で石を起してみる。けれど出て来たのは磯蟹ばかり。
毛房系の蟹は潮が引いていないと難しいかな…。すぐ見切りを付けて
石積み護岸の内側の泥地へ場所を変える。ここもまだ時期が早いのか
葦原蟹黒弁慶蟹は見つからず、それらしい穴や泥団子はあるものの、
当の稚児蟹は見られない。それでも石の下には毛房系の蟹がちらほら。

この毛房系の蟹を片っ端から捕まえては、バケツの中へと入れてゆく。
30匹が集まったところで泥を洗い流し、1匹ずつ鋏を確認してゆく。
何匹か確認したところどれも毛房は鋏の内側と外側でほぼ同じ大きさ。
ここも高野毛房磯蟹ばっかりだなぁ…と思っていたら、あれ!?こいつ
鋏の外側の毛房が小さくないか?。もしかしたら正真正銘の毛房磯蟹

丹念に水洗いしてじっくり観察すると、鋏の外側は指の付根に僅かな
毛が付いているだけ。けれど鋏の内側にはそれまでのものとほぼ同じ
大きさの毛房が付いている。腹に黒点はないものの、口とその両側…
頬って言うのかな?…にある黒点は、それまでのものより1つ1つが
大きく黒々とはっきりしている。どうやら正真正銘の毛房磯蟹らしい。


  ↑タカノケフサイソガニ 03/01撮影 

  ↑ケフサイソガニ 03/08撮影

残りの蟹も全て確認を終えたところ、30匹のうち2匹が毛房磯蟹で、
28匹が高野毛房磯蟹。一時はいないのではと思ったりもしたけれど、
いる所にはいるんだなぁ…。それにしても鮫洲橋の手前に勝島橋の袂、
しおじ磯に埠頭の南と、他の何処にも見つけられなかった毛房磯蟹が、
たった2匹とは言え、この泥地でのみ見つかったと言うのは興味深い。

今までこの泥地でのみ見られたものとしては、蟹では葦原蟹稚児蟹
貝では衣通貝が挙げられる。いずれも砂地より泥地に多いものばかり。
となると、毛房磯蟹も生息地には同様の傾向を示すのではなかろうか。
すぐ裏手の野鳥公園の汐入の池は、ここよりも遥かに大きな泥干潟で、
長蟹や跳沙魚も見られるから、やはり毛房磯蟹が多いのかも知れない。

一方、高野毛房磯蟹だけが侵略的外来種として欧州で問題化している
と言う話もあるらしい。これなんかも泥地から転石地、瓦礫の下から
果ては鋼矢板の護岸の物陰に至るまで、住処にあまりこだわりの無い、
ありとあらゆる場所で見られる高野毛房磯蟹らしい話と言う気がする。
気性も高野毛房磯蟹の方が荒いようで、掴むと頻りに鋏を振りかざす。

また、今でこそ高野毛房磯蟹の方が圧倒的に優勢となっているけれど、
その昔の品川や大森には今よりも葦原や泥干潟が多かっただろうから、
毛房磯蟹も今よりはずっと大きな勢力を持っていたんじゃなかろうか。
特に選ぶようなことはしなくても、高野毛房磯蟹ではなく毛房磯蟹
捕まえてしまうほどに…。品川や大森に限ったことではないとも思う。

さて夜になったら、21:30に再び埠頭の南へ。今度は潮も大きく
引いているから、いつもの砂地でいつもの通り5往復。真子鰈の子は
一気に勢力を増して、大きさも3cm近いものも見られるようになった。
微倫吾の子も相変らずわさわさ入る。洲走りも多く、江戸沙魚も3尾。
けれど姫沙魚は5尾と少なめ。砂地に打ち上げられた40cmほどある
大きな魚は、婦っ子かと思ったら丸太鮠。まだ綺麗な身体をしている。

●埠頭の南  13℃  1.6%
 微倫吾   多産 12〜21mm 15〜20mmが中心
 姫沙魚   5尾 28,29,37,54,61mm
 江戸沙魚  3尾 50mm1,52mm2尾
 真子鰈  42尾 15〜27mm 18〜20mmが中心
 洲走り   8尾 30〜34mm 33mm4尾


03/09
(旧02/13)
月曜日
一日の仕事を終えて、家に帰り着くのは19:00頃。季節が移ろい
下げ止りも次第に早くなってきて、今夜は22:19。2時間ほども
余裕を見たら、帰宅してすぐに出かけなければならない計算になる…。
しかも昼間のうちはそこそこ良い天気と思っていたのに、夜になって
次第に雲が厚くなってきた…。取り敢えず夕食は取ることにしよう…。

20:45に勝島橋の袂へ。護岸の裁ち上りは早くも臑くらいの水深。
さっそくたも網を手に探り始めると、前回ほど多くは入らないものの、
泥目の子がわさわさ。今回は微倫吾の子もかなり混じっているようで、
全体的に色が淡く見える。その他は魚少が3尾に安倍沙魚が2尾だけ。
あまりぱっとしない。それでもここではあまり入らない洲走りが2尾。

今まで網に入ってもまるで気にせず、目もくれなかった毛房系の蟹を、
網に入る度に一つ一つ手に取って、腹の点や鋏の毛房を確認してゆく。
全部で20匹ばかり入ったけれど、どれもこれも腹に黒点は見当らず、
鋏の毛房は内側と外側でほぼ同じ大きさ。つまり高野毛房磯蟹ばかり。
護岸の干出面で見つけた2匹もやはり高野毛房磯蟹鶏冠銀宝は1尾。

一通り探って護岸を上がる前に足許の石を起してみたら、泥目の卵が
産みつけられていた。護岸を上がりベンチに腰掛け改めて確認すると、
微倫吾の子と泥目の子は半々くらい。1回で数十匹も網に入るものを
全て数えた訳ではないけれど、特に狙ったり選んだりした訳でもなく、
まぁこんなもんだろう。気が付いたらぽつぽつ雨粒が落ち始めている。

●勝島橋   13℃ 2.0%
 泥 目   多産 8〜19mm 15mm前後が中心
 泥目(卵) 1箇所
 微倫吾   多産 7〜15mm 10〜12mmが中心
 魚少    3尾 37,42,67mm
 安倍沙魚  2尾 30mm2尾
 洲走り   2尾 33,34mm
 鶏冠銀宝  1尾 未計測

22:45になったらしおじ磯へ。この間にも雨粒は増えてきたので、
急いで水温と塩分を測り、まず手始めに棒杭の辺りの砂地で網を曳く。
すると洲走りが3尾に微倫吾の子がちらほら。先の勝島橋の袂よりも
数は少ないけれど、型は大きく2cmくらいある。このくらいになると
微倫吾の子も透明感が薄れて、如何にも微倫吾と言う姿になってくる。

引き続き干出部で石を起してゆく。けれどその後も雨粒は増える一方。
とうとう音を立てて降るようになってしまった。まだいつもの範囲を
全て探り終えてはいないけれど撤収する。ここまでに見つかったのは、
蚯蚓沙魚が3尾に、泥目が1尾、泥目の卵が1箇所。数は少なくとも
見られるものは見られたと言う感じがしなくもないからまぁいいか…。

●しおじ磯  13℃ 2.2%
 微倫吾   7尾 11〜22mm 11,22mm各2尾
 蚯蚓沙魚  3尾 62mm1,63mm2尾
 泥 目   1尾 87mm
 泥目(卵) 1箇所
 洲走り   2尾 34mm2尾


03/14
(旧02/18)
土曜日 夜半から吹き荒れた風も11:00頃には治まってきた。まだ多少の
雨は残るものの、この程度なら天合羽を着込めば充分に凌げるだろう。
11:30頃に埠頭の南へ着いてみると、護岸の下には芥がびっしり。
風ばかりか波もかなり荒かったらしい。護岸の上に立って見降ろすと、
風を避けて波打際にいた鈴鴨の群れが、横一列になり沖へ逃げてゆく。

冬の夜の汐を見慣れた目には、潮高20cmは今一つ引きが弱く見える。
砂地で網を曳くのは後にしてまず橋の北側の石積み護岸へ行ってみる。
前回と違って護岸の内側の泥地にはあちらこちら潮溜りが残っている。
潮は下がり目なので野鳥公園からの水路も勢い良く水が流れ出ている。
塩分は潮溜りが2.4%、水路が2.6%。どちらも思った以上に高い数値。

まずは野鳥公園からの水路の手前で毛房系の蟹を探す。初めのうちは
100匹を考えていたけれど、探し始めるとこれがかなりの重労働で、
敢え無く50匹で妥協。確認するとほぼ全てが高野毛房磯蟹。ほぼ…
と言うのは、腹にごく小さな黒点が1つだけあるものが2匹いたから。
この2匹も鋏の毛房を確認すると内側も外側もほぼ同じ大きさだから、
高野毛房磯蟹と判断するべきなのかな。同じ場所で見つかったものは、
磯蟹蚯蚓沙魚蚯蚓沙魚は単独でいたものの他に番や卵も見られた。

次いで石積み護岸の内側の泥地で毛房系の蟹を探してみる。石の下に
深い穴が掘られていて、石を起すとその中へと逃げ込んでしまうから、
100匹どころか50匹を探すのも難しく、36匹で敢え無く限界…。
確認すると高野毛房磯蟹が♂15匹♀8匹、毛房磯蟹が♂1匹♀6匹。
残る6匹は腹にある黒点が1つ乃至2つだけと微妙な♀。腹に黒点が
現れることが無いと言う定義からすれば、毛房磯蟹と言うことになる。
こちらは同じ場所で見つかったものが、葦原蟹黒弁慶蟹安倍沙魚

一通り確認を終えて気が付いたらもう14:00。橋の南側の砂地へ
戻ったら、荷物を載せておいたコンクリート片がもう沈みかけている。
何のことは無い、来た時よりも潮は上がってしまっていると言うこと。
網を曳くのを諦め、護岸の上から棒杭の辺りをぼんやり眺めていたら、
真っ黒な鴨が6羽…って鴨じゃなくて大鷭だ。良く見れば鼻先が白い。
頻りに棒杭を突ついているのは、どうやら富士壷を啄んでいるらしい。


03/15
(旧02/19)
日曜日
天気はすっかり回復し、今日は朝からすっきりとした青空。風も無く
陽射しが燦々と降り注ぐ春らしい一日となった。けれど11:20に
夕やけなぎさへ着くと、意外なくらい人出は少なく、昼も間近なのに
バーベキューのグループも見当らないから、静かな落ち着いた雰囲気。
潮は棒杭の手前10mくらい。潮高23cmではまぁこんなものだろう。

水は澄んで水底までよく見通せる。水際に立つと小さな魚がたくさん、
沖に向って一斉に逃げてゆく。網を曳いてみると微倫吾の子ばっかり。
そのまま北側の砂地を2往復。わさわさと入る微倫吾の子に混じって
真子鰈の子が2尾。干潟保全区の柵の手前には潮干狩りの人。今日の
潮では潮干狩りには今一つだと思うけれど、待切れなくなったのかな。

今日の潮高では、貝殻が積っている所まで立ち込むことが難しいので、
南側の石の多い所へ来たら、専ら石の間を歩きながら探ることになる。
こちらは微倫吾の子が減って、泥目の子がぽつぽつと入るようになる。
水中にぽっかりと浮かぶ真っ黒な細長い姿が目に入る。掬ってみると
背中は真っ黒なのに腹は銀白色。その塗り分けは紐沙魚を連想させる
けれど、下顎の出た口許や比較的大きな背鰭は蚯蚓沙魚の幼魚らしい。

バーベキューの酔っ払いが面白がって無闇に石をひっくり返す心配も
無用なので、南側の干出部で石の下を探して回る。泥目の卵が3箇所。
番も1組だけ見つかったけれど、産卵期も終盤なのか♂♀とも小さめ。
蚯蚓沙魚は卵が2箇所に番が1組、単独でいたものが6尾。毛房系の
蟹は確認した50匹の全てが高野毛房磯蟹。北側の砂地でも石の下を
探して回ったけれど、確認した50匹はこちらも高野毛房磯蟹ばかり。

●夕やけなぎさ 17℃ 2.7%
 微倫吾   多産 10〜22mm 15〜20mmが中心
 微倫吾(成)1尾 68mm
 泥目(幼) 5尾 8,13,15,16,19mm
 泥目(番) 1組 (♂94,♀80mm)
 泥目(卵) 3箇所
 蚯蚓沙魚  6尾 69mm1,未計測5尾
 蚯蚓沙魚(番)1組 (♂68,♀70mm)
 蚯蚓沙魚(幼)1尾 17mm
 蚯蚓沙魚(卵)2箇所
 真子鰈   2尾 18,25mm

夕やけなぎさに長居をしてしまい、しおじ磯に着いたのは13:50。
取り急ぎ棒杭の周りで網を曳いてみると、微倫吾の子がちらほら入る。
他所に比べて大きめのものが多く、2cm以上あるものも混じっている。
さらに洲走りが3尾と4cmほどの沙魚が1尾。真砂沙魚のような淡い
模様に真沙魚のような顔つきで背鰭に黒斑も無いから足白沙魚だろう。

その後、まだ残っている干出部で石を起してみる。泥目は番が1組に
卵が3箇所。未だ番が見られると言うことは、もう暫くの間は産卵が
続くのかも知れない。蚯蚓沙魚は卵や番はおろか単独でいるものすら
見つからなかったけれど、やはりもう暫くの間は産卵が続くのだろう。
毛房系の蟹はここでも50匹を確認したけれど、高野毛房磯蟹ばかり。

●しおじ磯  18℃ 3.0%
 微倫吾  34尾 13〜23mm 20mm弱が中心
 泥目(番) 1組 (♂86,♀96mm)
 泥目(卵) 3箇所
 足白沙魚  1尾 37mm
 洲走り   3尾 31mm2,32mm1尾


03/21
(旧02/25)
土曜日
空はすっきりと青いし南風も吹いて暖かいけれど、潮が良くないから
出かけるのが億劫で、12:30頃になってやっと鮫洲の勝島運河へ。
遠く立会川の河口近くの桜はちらほらと咲き始めているようだけれど、
鮫洲寄りの山桜はまだ蕾が膨らんでいない。堤に植えられた菜の花は
さすがに満開だけれど、植えられている数はずっと少なくなっている。
数年前には花海道で盛り上がっていたけれど、続かなかったらしい…。

水際まで降りると潮は階段状の護岸の最下段の裁ち上りを濯っている。
水中を覗き込むと泥目の子がちらほら。たまに微倫吾の子と思わしき
色の薄いものもいる。けれど目に付いたものはそのくらいで、他には
石の下からのそのそと這い出してきた地中海緑蟹が1匹だけ。弥生も
末だと言うのに真沙魚の子はまだ見られず、毛房系の蟹も見当らない。

遥か上空を横切ってゆく10羽ほどの鴨の群れ。ぴーっと甲高い声は
緋鳥鴨だろうか。北東へと去ってゆく。百合鴎の群れは50羽くらい。
そろそろ夏羽に変り始めるのか、胡麻塩頭のものがちらほら見られる。
海上保安庁の船着場の辺りには大きな鴎が数羽。背黒鴎らしいけれど、
何羽か混じっている背中がやけに黒いものは、大背黒鴎かも知れない。
結局、勝島運河で15:00頃までだらだらと過ごし、そのまま帰宅。


03/22
(旧02/26)
日曜日
朝のうちはどんよりと曇っていたものの、まだ雨は降っていなかった。
けれど11:30頃に北埠頭橋を渡る頃になって、ぽつぽつと雨粒が
落ち始めた。もとより潮が高いこともあって、久しぶりの北埠頭橋も
護岸を降りただけで何をすることもできず、すぐに埠頭の南へと向う。
埠頭の南へは11:50頃に着いたものの、雨も風もさらに酷くなり、
波も荒く護岸のすぐ下まで押し寄せ、護岸を降りることすらできない。

とは言え折角ここまで来たのだし、雨風を凌げる場所は無いものか…。
と考えること暫し、あ、野鳥公園があったか!。思い付いたら即行動。
12:10にはネイチャーセンターの中。悪天候のお陰で人影は疎ら。
硝子越しにゆっくりと汐入の池を眺める。もっともたくさんいるのは
川鵜くらいのもの。向こう岸の木に大鷹が1羽だけとまっている。

折しもカウンターでは、13:00から開催されるイベントの受付中。
その名もおさんぽガイド。公園内を歩きながら鳥の観察を行うらしい。
折角なので参加してみたけれど、天候が悪いので屋外での活動は中止、
屋内から硝子越しの観察会になってしまった。おさんぽガイドの後は
視聴覚室でスライドショー。こちらは参加者がさらに少なく3人だけ。
けれどそのお陰で堅苦しい雰囲気が一掃されて、なかなか楽しかった。


03/28
(旧03/02)
土曜日
桜の花は漸く咲き始めたものの、その後の寒の戻りで満開には至らず、
庭の蝦蟇も穴から出て来て鳴き始めたものの、まだ卵を産んでいない。
今日も朝から曇りがちで肌寒いけれど、それでも風が無いのは幸いで
10:10に埠頭の南へ着くと、30羽ほどの鈴鴨の群れも沖の方に
浮かんでいる。水面が穏やかな時は沖にいる方が安心できるのだろう。

下げ止りまで2時間くらいあるので、取り敢えず橋の北側へ出てみる。
石積み護岸の内側と外側の両方で、毛房系の蟹を50匹ずつ確認する。
外側では確認した50匹が全て高野毛房磯蟹。一緒に見つかったのは
磯蟹蚯蚓沙魚疣螺蚯蚓沙魚は番や卵を守っているものも見られ、
疣螺は専ら石の裏側に貼り付いていた。表に出るにはまだ寒いのかな。

片や内側の泥地では、確認した50匹のうち45匹が高野毛房磯蟹で、
毛房磯蟹が5匹。一緒に見つかったのは葦原蟹黒弁慶蟹安倍沙魚
いずれも泥地の石を起すとその下に隠れているけれど、すぐ近くには
深い穴が空いていることが多く、すぐその穴の奥に逃げ込んでしまう。
この穴を掘ったのが誰なのか気になる。毛房磯蟹が掘った穴だろうか。

12:00になり下げ止りとなったら橋の南側へ戻り、いつもの通り
網を曳いていつもの範囲を5往復。微倫吾の子がわさわさ入るけれど、
何処でもと言う訳ではなく、踝くらいまでの浅い所ではあまり入らず、
臑くらいの水深の所まで来ると一気に増えてわさわさ入るようになる。
夕やけなぎさと違い、浅い所だと波に揉まれてしまうのかも知れない。

真子鰈の子は5尾。もう3〜4cmくらいの大きさにまで成長している。
さらに姫沙魚が3尾と江戸沙魚が1尾。この江戸沙魚、体側の模様が
やけにくっきりしているけれど、もしかしたら筑前沙魚じゃないかな。
そう思って顎の下を覗いてみたけれど、突起らしい突起は見当らない。
と言うことはやっぱり江戸沙魚なんだろうけれど、何か腑に落ちない。

5往復を終えたら、潮が上がってくる前に排水溝からの流れに沿って、
毛房系の蟹を確認してゆく。排水溝からの流れを測ってみるといつも
ほぼ淡水だったけれど、確認した50匹はどれも高野毛房磯蟹ばかり。
石積み護岸の内側と外側も塩分濃度には大きな差が無く、毛房磯蟹
高野毛房磯蟹の棲み分けは、泥地かどうかが決め手ではないかと思う。

●埠頭の南   14℃  2.3%
 微倫吾   多産 6〜23mm 10〜13mmが中心
 姫沙魚   3尾 30,37,50mm
 江戸沙魚  1尾 56mm
 真子鰈   5尾 24,29,34,38,42mm
 洲走り   2尾 35,38mm

さて夜になり、自室で昼間の江戸沙魚を改めて確認。いつの間にやら
体側の模様はすっかり薄くなっている。しかも模様は体側の下部まで
達していない。さらに背鰭の鰭条を確認するとD VI-I,12ってことは、
やっぱり江戸沙魚か…。ついでに先週の日曜日に見つけた蚯蚓沙魚
思しき幼魚を実体顕微鏡で確認すると、背鰭は身体の後半に1つだけ、
棘状は明らかに10本以上あって、口許を見ると下顎の方が出ている。
やっぱり紐沙魚じゃなくて蚯蚓沙魚の子か。石の下にいる印象の強い
蚯蚓沙魚の子も、かなり大きくなるまで水中に浮かんでくるんだなぁ。


03/29
(旧03/03)
日曜日
昨日の昼下がりから天候は回復し、今日は朝から気持ちの良い青い空。
風も無く暖かい一日になりそう。10:00頃に城南大橋へ立ち寄り
確認の終った江戸沙魚毛房磯蟹を放し、11:00頃には勝島橋へ。
水温は17℃とかなり温んできた。バカ長を穿くのもそろそろ終りかな。
既に膝くらいの水深になっている護岸の裁ち上りを、網で探ってゆく。

当初はちらほらとしか入らなかった泥目の子は、橋に近付くに連れて
数を増し、橋の直下まで来たらそれこそゾロゾロと入るようになった。
微倫吾の子が混じっていないな…と思っていたら、こちらは護岸から
10数mほど離れた所に群れているようで、そこで網を曳いてみたら
やはりぞろぞろと入って来た。蚯蚓沙魚の子も1尾だけ混じっている。

雨水渠の出口前では魚少が3尾に雛沙魚が2尾、微倫吾の成魚が1尾。
さらに3cmほどの真沙魚が1尾。初め足白沙魚かな…と思ったけれど、
体色は青みがかって金属光沢があり、そして何より背鰭にくっきりと
黒斑が1つ。橋の下の砂地では豆拳蟹が1匹、所在なさげにしている。
護岸の干出部の鶏冠銀宝は5尾。毛房系の蟹は高野毛房磯蟹ばっかり。
一通り探り終えて結果を確認したら、いつ入ったのか浮鮴の子も1尾。

●勝島橋   17℃  2.6%
 泥 目   多産 12〜27mm 20mm前後が中心
 微倫吾   多産 15〜28mm 20mm前後が中心
 微倫吾(成魚)1尾 53mm
 魚少    3尾 54,58,75mm
 雛沙魚   2尾 23,26mm
 真沙魚   1尾 33mm
 蚯蚓沙魚(幼魚)1尾 17mm
 浮 鮴   1尾 23mm
 鶏冠銀宝  5尾 58mm1尾,未計測4尾
 洲走り   1尾 32mm

下げ止りを過ぎたら13:00にはしおじ磯へ。棒杭の周りの砂地で
網を曳くと、微倫吾の子がちらほら。5cmくらいの足白沙魚が1尾に
蚯蚓沙魚の子が1尾。干出部で石を起してみると、泥目は番が1組に
卵が3箇所で、単独のものが見つからない。蚯蚓沙魚は卵が2箇所に
単独のものが5尾。けれど番は見当らなかった。石を起しながらその
ついでに確認すると、毛房系の蟹はここもやはり高野毛房磯蟹ばかり。

●しおじ磯  18℃  2.7%
 泥目(番) 1組 (♂120,♀98mm)
 泥目(卵) 3箇所
 蚯蚓沙魚  5尾 64〜69mm 67,69mm各2尾
 蚯蚓沙魚(幼魚)1尾 18mm
 蚯蚓沙魚(卵)2箇所
 微倫吾   9尾 16〜28mm 
 足白沙魚  1尾 50mm

15:30になったら管理小屋へお邪魔し、16:00を過ぎるまで
今日も同じ木の同じような枝にとまっている野擦りを望遠鏡で眺める。


04/04
(旧03/09)
土曜日
天気は良いし暖かいし、これで潮が大きく引けば言うことは無いのに、
そうはうまく行かないんだよなぁ…。たも網を振うことができないと
思うといくら天気が良くても今一つ気分は乗らず、天地人の再放送が
終ってから14:00過ぎに鮫洲の勝島運河へ。堤の山桜は八分咲き。
菜の花はやや盛りを過ぎた感はあるものの、まだまだ見ごたえは充分。

4月に入ってやっと暖かくなったからだろう、堤を行き交う人が多い。
潮は階段状の護岸の最下段の裁ち上りを濯っている。水際まで降りて
水中を覗き込むと、ぽっかりと浮かぶ泥目の子がちらほらと目に入る。
時おり洲走りの群れも寄ってくる。けれど冬の間はたくさんいた鴨も
鴎も見当らず、何とは無しに寂しさを感じるのはやっぱり春だなぁ…。

15:00頃に埠頭の南まで行ってみたものの、護岸を降りることは
もとよりできず、風も強いのですぐに引き返す。15:30に今度は
同じ勝島運河でも立会川の河口近くの船溜りへ。いつも最後に旅立つ
金黒羽白が30羽ほど。水中を覗き込むと、ここでもぽっかり浮かぶ
泥目の子がちらほら。こんな奥の方でもやっぱり海なのだと実感する。


04/05
(旧03/10)
日曜日
何だか疲れが溜っているのか、天気は良いのに昼過ぎまでうだうだと
過ごしてしまう。まぁ潮の良くない時はこんなのもありかも知れない。
それでも14:30頃になったら埠頭の南へ。橋の北側へ出てみると、
石積み護岸の外側は潮が満ちているけれど、内側の泥地にはまだ潮は
流れ込んでいない。そればかりか潮溜りすら残っていない絶好の機会。

石を起してみると、まず現れたのは葦原蟹。次いで黒弁慶蟹、そして
高野毛房磯蟹毛房磯蟹と、数も種類も増えてきたように感じられる。
暖かくなったからだろうな。甲幅2cmくらいのつるんとした脚の蟹は、
ぱっと見は弁慶蟹かと思ったけれど、よくよく見たらまだ幼い葦原蟹
かつて見た弁慶蟹だと思っていた蟹も、葦原蟹だったのかも知れない。

毛房磯蟹は♂が3匹に♀が1匹の計4匹。♂のうち1匹は腹に黒点が
くっきりと現れている。腹に黒点の現れている♂は少ないように思う。
♂に比べると♀は腹に黒点が現れているものが多いように思うけれど、
黒点が左右対称に並ぶものが多い中、今日のものは左右対称にならず、
左側だけ縦に並んでいる。必ずしも対象に現れるものではないらしい。
そもそも同じ個体でも黒点が消えたり現れたりするものなんだろうか。


↑ケフサイソガニ(♂)腹に黒点が現れている


↑ケフサイソガニ(♀)腹の黒点が左側だけ


↑ケフサイソガニ(♀)03/15撮影。腹の黒点が左右対称

その一方で高野毛房磯蟹と思われるものにも、腹に黒点があるように
見えるものがいたりするのだから、話は余計にややこしいこととなる。



確かに腹に黒い点があるけれど、形が細長く色も今一つぼやけ気味で、
傷跡か何かの窪みが黒ずんでいるだけのようにも見える。鋏の毛房は
外側も内側もほぼ同じ大きさだから、高野毛房磯蟹ではないかと思う。


↑タカノケフサイソガニ?(♀)03/29撮影。小さな黒点がある。

こちらも腹に黒い点が現れてはいるけれど、一つ一つがやけに細かく
小さいようで、他の毛房磯蟹に現れている黒点とは質が異なるように
見えないこともない。しかも頬には黒点が全く見られない。♀なので
腹に黒点があることから毛房磯蟹と判断するべきかも知れないけれど、
同じ場所で見つかる♂は何故か高野毛房磯蟹ばっかりなんだよなぁ…。


04/11
(旧03/16)
土曜日
このところずっと天気が良く、動くと汗ばむような陽気が続いている。
今日も朝から眩しい陽射しが降り注ぎ、早めに起きたにもかかわらず
気分は上々。10:20に勝島橋の袂へ着いて、水温を測ってみると
既に20℃もある。それでもひんやり感じたのは気温が高いからだろう。
これならもう大丈夫とTシャツを脱ぎ、海パン一丁で立ち込んでゆく。

護岸の裁ち上りは膝下くらいの水深。網で探ると泥目の子がわさわさ。
ただし1回に入る数は少なくなって、多産と言うほどでも無いかな…。
微倫吾の子は混じっていない。そこで護岸から数m離れた水底を網で
曳いてみたけれど、それでも微倫吾の子はほんの数尾だけ。入るのは
専ら真沙魚の子ばかり。この2週間で一気に増えたように感じられる。
橋に近付くに連れて、安倍沙魚魚少雛沙魚が姿を現すようになる。
雛沙魚が9尾といつになく多いのは、水温が高くなったからだろうか。

橋の下の砂地が干出している。何か面白いものがいないか注意しつつ
歩いていたら、丸っこいぶよぶよした塊が落ちている。何かと思って
貝殻でひっくり返してみると、裏側には巻貝のような足が付いている。
うわー何だこいつー!?。生き物であることは間違い無さそうだなぁ…。
貝殻で恐る恐るたも網に転がし込み、水を張ったバケツに移してみる。

すると程なくもぞもぞ動き始めたと思ったら、2本の角がにょっきり。
さらに2本の角を出して計4本。おまけに身体中から杉の葉のような
棘々の、それでいて軟らかな突起を伸ばし始めた。もそもそ這う様は
まるで首の短い雨降らしだなぁ…って、あ、こいつが棘雨降らしかぁ。
棘々の間から見える地肌には、青い輪のような模様が散らばっている。
まだいるんじゃなかろうかと思って探してみたら、いたいたもう1匹。

護岸の干出面の鶏冠銀宝を探しながら戻って来たら、頭上の釣り人が
何か釣り上げた。20cmくらいある細い魚体は背中が茶色で腹は銀色。
のようにも見えたけれど身体は縦に平たく、どうやら丸太鮠らしい。
護岸を上がるとその釣り人が話しかけて来たので、もそもそ動き回る
棘雨降らしを見せて話を盛り上げ、丸太鮠の写真を撮らせてもらった。

●勝島橋   20℃  2.8%
 泥 目  49尾 12〜34mm 22〜27mmが中心
 真沙魚  21尾 19〜33mm 25〜29mmが中心
 微倫吾   4尾 21,24,32,35mm
 雛沙魚   9尾 17〜25mm 20mm前後が中心
 安倍沙魚  2尾 27,33mm
 魚少    1尾 59mm
 鶏冠銀宝  5尾 未計測
 丸太鮠   1尾 未計測 200mm前後

勝島橋の結果を確認したら、下げ止りの直前になってしおじ磯へ向う。
まずは棒杭の周りの砂地を網で曳いてみる。微倫吾の子も多いけれど、
それ以上に多いのが真沙魚の子で、波に乗って次から次へと網に入る。
一頻り網を曳いたら干出部の石の下を見て回る。石の裏には薄扁虫
鱗虫が貼り付いている。どちらも以前に比べると増えたように感じる。

蚯蚓沙魚の卵は今季最多の7箇所。番も2組が見つかり、今がまさに
産卵の最盛期らしい。一方、泥目は番や単独でいたものは見つからず、
卵も1箇所しか見つからなかった。ほぼ同じ頃に産卵を始める泥目
蚯蚓沙魚でも、最盛期を迎えるのは蚯蚓沙魚の方が遅いものと見える。
けれどそれもあと少しで終り、今度は魚少が産卵を始めるようになる。

●しおじ磯  21℃ 2.9%
 蚯蚓沙魚  4尾 64,65,68,69mm
 蚯蚓沙魚(番)2組 (♂68♀63mm)他未計測1組
 蚯蚓沙魚(卵)7箇所
 泥 目   1尾 18mm
 泥目(卵) 1箇所
 真沙魚  49尾 17〜38mm 25〜30mmが中心
 微倫吾  27尾 20〜37mm 25,26mmが中心


04/12
(旧03/17)
日曜日
10:45に埠頭の南へ到着。水温と塩分を測ったら、さっそく網を
曳き始める。空は幾らか靄がかっているものの陽射しは充分にあるし、
水温だって昨日の勝島橋よりたった1℃だけ低いに過ぎない。なのに
海パン一丁で立ち込んでいると涼しすぎるくらいなのは何故だろうと、
網を曳きながら考えていてはっと気が付く。風が北から吹いている…。

たくさんの芥に紛れるようにして、微倫吾の子がぞろぞろ入ってくる。
一気に数十匹も入ったりはしないものの、それでも曳く度に十数匹は
入ってくるから、総数はかなりの数。とても数え切れたものではない。
思い出したように入る真子鰈の子は5cm前後。数は減ってきたものの、
日に日に大きさを増しているから、そろそろ沖へと去る頃なのだろう。

3往復ほどしたところで網を曳くのは一休み。鋼管まで近付いてみる。
暫く見ないうちに腐食が進み、中程の穴が以前より大きくなっている。
鋼管の下の隙間を網で探ると、真子鰈の子と姫沙魚が1尾ずつ入った。
次いで裁ち上りを素手で探ってみたけれど、赤螺は見つからなかった。
この鋼管が消えて無くなったら、赤螺の産卵場所も減ってしまうなぁ。

そのまま南端の角を回り込んだ先で、膝くらいまで立ち込み潮干狩り。
水底を熊手でさくさく引っ掻き、何かが当ったら手で掘り出してみる。
カツッと軽く触れるのは汐吹きで、ゴツッと重く当るのは本美之主貝
潮干狩りの常連の間で大きいものは旨くないとされているせいだろう、
本美之主貝は今までに無かったような大きいものが次々と見つかった。

もしかしたら記録更新かも知れないと、大きなものばかり幾つか選び、
ノギスで測ってみる。すると殻幅が90mm以上あるものが5つもあり、
そのうち2つは95mmを超えている。従来の記録は殻幅92mmだから、
言うまでもなく記録更新。新記録となる最も大きいものは97mmあり、
こうなると10cmを超えるものが見つかるのはもう時間の問題だろう。

汐吹き本美之主貝ばかりたくさん見つかるものの、浅蜊は1つだけ。
猿頬貝も2つしか見つからない…と思ったら、この両者の形が微妙に
異なっているようで、1つはやけに角張って四角っぽいように見える。
そこで筋を数えてみたら、四角っぽいのは38本、もう1つは32本。
角張って四角っぽいように見えるのは猿頬貝ではなくて薩道貝らしい。

しばし潮干狩りを楽しんだら、潮が上がってこないうちに砂地へ戻り、
再び網を曳いて残り2往復をこなす。けれど状況にあまり変化は無く、
相変らず微倫吾の子ばかりが網に入る。その他に目立つものと言えば、
足許の砂地をぽこぽこ歩いている豆拳蟹。季節のせいか一気に増えた。
けれど指長本宿借りの姿があまり見られないのはどうしたことだろう。

●埠頭の南   19℃  2.4%
 微倫吾   多産 14〜30mm 20〜25mmが中心
 真沙魚   2尾 20,25mm
 姫沙魚   3尾 32,33,57mm
 魚少    1尾 54mm 石積み護岸の裁ち上り
 真子鰈   9尾 43〜69mm 43,69mm各2尾
 洲走り   1尾 34mm


04/18
(旧03/23)
土曜日
このところ夜になると頻りに鳴いていた庭の蝦蟇。今朝になって池を
覗くと、紐のような卵が産み落とされていた。例年なら啓蟄を過ぎて
彼岸となる頃にはもう産んでいたのに、今年は1ヶ月も遅れての産卵。
桜の花や真沙魚の子もそうだけれど、今年はみんなやけに遅れている。
親戚が鑑賞用の蓮を持って遊びに来ると言うので、運河行きは休み…。


04/19
(旧03/24)
日曜日
10:30頃にしおじ磯へ着いたら、大勢の人がビニールの袋を手に
芥拾いをしている。あれ?なぎさのボランティアって日曜日だったの?
土曜日じゃなかったのか…。今日は長潮でたも網を使える潮ではなく、
丸一日を鳥見に徹するつもりでいたから、潮時を気にする必要は無い。
すぐ引き返し管理小屋でビニール袋と火鋏を借りて、芥拾いに加わる。

芥を拾う場所は各自の自由。となれば、普段からお世話になっている
しおじ磯で芥を拾うのが筋と言うものだろう。高潮線附近は、誰かが
捨てたのか、何処からか流れ着いたのか、たくさんの芥が落ちている。
とても全て拾いきれるものではないから、大きくて目立つ芥を選んで
拾ってゆく。これが思った以上に重労働で、あっと言う間に汗みずく。

芥拾いが終ったら改めてしおじ磯の南端へ向い、いよいよ鳥見の開始。
水木金と仕事帰りにバスで有楽町まで通い、さんざん悩んだ挙げ句に
やっと購入を決めて、まだ買ったばかりの初めて使う道具に心が逸る。
その道具とはVixen GEOMA2 ED67-SとKenko TELEPLUS 2X MC7。
対象が遠い鳥見のこと、これらがあれば観察の楽しさもずっと広がる。

三脚までは予算が回らず、家で埃を被っていた木製の三脚を持ち出す。
50年物の2眼レフ用なので腰くらいの高さしか無いけれど、これが
折り畳み椅子に腰掛けてちょうど良い高さ。あちこち歩き回りはせず
じっくり腰を据えての観察が主とあれば、当面はこいつで充分だろう。
さて、レンズを覗いた瞬間、好奇心は何倍にも膨らんだりするかな!?

肉眼で見渡す限りは、ちーちー騒ぎながら追いかけあっている磯鴫
冬の名残りで胡麻塩頭の百合鴎の群れ、それに混じって背黒鴎が1羽、
そして水面の軽鴨くらいしか見つからず、ちょっと寂しい感じがする。
とは言えそろそろ鴫や千鳥が訪れる季節でもあり、わくわくしながら
接岸レンズを覗き込む。その瞬間、言葉は力を失った。とか言って〜。

いやいや大袈裟な話ではない。奥の砂地がすぐ目の前のように見える。
そして棒杭の根元に目大千鳥が2羽。もう目大千鳥が来ていたのか…
と思ったら小千鳥までいる。しかも2羽!。今までは写真を拡大して
何とか判断していた小千鳥の眼の周りの黄色い輪っかが、はっきりと
見て取れる。小千鳥の綺麗な眼をその場で直に観察できるのは嬉しい。

総額で10万円に近い出費は痛くなかったのかと冷静に考えてみれば、
これはもう猛烈に痛かったと言うしかない。痛くなかったと言ったら
嘘の他の何ものでもない。けれど観察の範囲も楽しさも、今までとは
比べ様も無いほど大きく拡がったのだから、大枚を叩いた甲斐はある
と言うもの。だから痛かった〜とか言わないの〜。てか言わせな〜い。


04/25
(旧04/01)
土曜日
眼を醒して間もなく雨が降り始め、そのままずっと雨は降りっぱなし。
風はそれほど強く吹いていないものの、気温は上がらず吐く息が白い。
10:30頃に埠頭の南へ着くと、大潮なのに潮の引きは弱いようで、
11:03の下げ止りまで残り時間は30分くらいしか無い言うのに、
汀線が砂地の中間にある金棒の手前5mくらいの位置に留まっている。

けれどいつもより高い潮に5往復は見送ったとしても、なぎさの森の
管理事務所のOさんの計らいで、明日の親子自然観察会で蟹について
説明をさせていただくので、何としても毛房磯蟹を確保しておきたい。
そこで橋の北側まで行ってみると、石積み護岸の外側はすっかり潮が
引いて石がごろごろしているのに、内側は大きな潮溜りとなっている。

雨はますます酷くなってきたので、水温や塩分の測定は一切省略して
すぐさま蟹を探し始める。けれどいくら石を起しても、出てくるのは
葦原蟹黒弁慶蟹ばかり。たまにこいつは…と思っても、良く見れば
鋏の毛房が内側と外側でほぼ同じ大きさ。つまりどれもこれもみんな
高野毛房磯蟹ばっかりと言うこと。肝心な毛房磯蟹が一向に現れない。

何時に無く大きな潮溜りに、ちょろちょろと姿を現す安倍沙魚も多い。
そればかりか石の下の穴から這い出てきた鋏蝦蛄海老まで見つかった。
すぐに穴の中へ引き込んでしまったけれど、成る程ね、石の下の穴は
鋏蝦蛄海老の穴だったか。そう言えば富士山のような形の塚も周囲に
ちらほらと見受けられる。思ったよりもたくさん棲んでいるのだろう。

雨合羽を着込んではいるものの、降り続く雨に髪や袖はびしょびしょ。
それでも無我夢中で探し続け、やっとのことで3匹の毛房磯蟹を確保。
雨宿りに橋の下へ戻ると、既に潮は上がり目に転じて久しく、汀線は
来た時より高い位置にある。あわよくば5往復も…と思っていたのに、
もう完全に無理…。まぁ毛房磯蟹を確保できただけでも良しとしよう。


04/26
(旧04/02)
日曜日
降り続いていた雨も朝になるとすっかり上がり、すっきりと晴れ渡り
陽射しが眩しい。けれど物凄い風。南からびしびしと吹き付けてくる。
今日はなぎさの森の親子自然観察会。管理事務所のOさんからお話で
蟹の説明を引受けたので、展示用に確保しておいた黒弁慶蟹豆拳蟹
毛房磯蟹を持参して、受付の始まる9:30には管理事務所前へ到着。

挨拶やら説明やらが終ったら、まずは広場でなぎさのボランティアの
Fさんから、広場にたくさん生えている蒲公英について説明を受ける。
在来種で2倍体の関東蒲公英と移入種で3倍体の西洋蒲公英が見られ、
本来は交雑できない筈なのに、交雑したものが増えているのだと言う。
身近に思える蒲公英にもまだまだ知られざる秘密があるものだなぁ…。

小径の脇に生える植物について説明を受けながら、下へと降りてゆく。
昨日の雨のせいで自然観察路からの溝には雨水が深々と溜ってしまい、
黒弁慶蟹の姿は見当らない。さらに降りて干潟に出る前に鳥の説明…
となる筈だったのに、砂地の真ん中で嘴太烏の群れが打ち上げられた
の死骸を啄んでいる。これじゃぁ他の鳥は寄って来れないよなぁ…。

さて干潟に出たら、石積みの中洲に集まり、いよいよ蟹探しが始まる。
足許の潮溜りに目を向けると、あちらこちらつつーっと動く小さな姿。
安倍沙魚にしては色が淡いしやけに細いなぁ…と思いながら目で追う。
暫くして動きを止めたところでその姿をじっくり眺める。身体つきは
ほっそりとして、薄茶色の背中には鱗の縁取りが網目のように見える。

これはと思って小網で掬い観察用ケースで眺める。丸く盛り上がった
吻端にまん丸の目そして片口鰯のような口許。やっぱり。真砂沙魚だ。
以前に一度だけ、夕やけなぎさの北寄りの砂地で見つけたことがある
けれど、やっぱりこの干潟保全区が砦だったか。夕やけなぎさよりも
傾斜が緩いから潮溜りも多いし広い。こんな環境はここくらいのもの。

大潮とあって汀線は最低潮線近くまで下がっているから、蟹の他にも
蚯蚓沙魚を見つける参加者がちらほら。名前を聞かれてもこんな姿で
沙魚の仲間であるとは俄には信じ難い様子。春先になると石の裏側へ
卵を産みつけることを説明し、石の裏側にも注意してもらったけれど、
4月も終りとなるとさすがに卵を守っていたものはいないようだった。

暫く探してからいよいよ蟹の説明。中洲の前へ集まった参加者を前に、
中洲の上に立つ。まずは手始めに丸い蟹や逆三角と言うか扇形の蟹を
見つけた人に手を挙げてもらう。けれど手は上がらない。雨上がりで
水が濁っているせいか、豆拳蟹地中海緑蟹は見られなかったらしい。
豆拳蟹はバケツに入れて展示したものを見てもらうことにしたけれど、
どうせなら大きくて見栄えのする地中海緑蟹も用意するんだったな…。

丸い蟹や扇形の蟹が全く見つからなかったとなると、見つかった蟹は
どれも四角い蟹と言うことになる。そこで今度は甲羅の縁に2箇所の
切れ込みがあることを確認してもらう。切れ込みが無い蟹は予想通り
見つからなかった。雨水さえ溜っていなければ自然観察路からの溝を
黒弁慶蟹を見てもらえたのに…。展示したものを見てもらうとしよう。

甲羅の縁の2箇所の切れ込みを確認できたら、鋏の大きさと腹の形を
手掛かりに♂を選び出し、鋏の指の付根に毛が生えているかどうかを
確認してもらう。これもまた予想通り、どれも細かい毛が生えている。
毛の無いものがいないと言うことは、つまり磯蟹はいないと言うこと。
磯蟹も展示すれば良かったかな。ともあれ参加者の見つけた蟹、即ち
石積みの中洲の周りで見つけた蟹は、毛房系の蟹にほぼ絞り込まれる。

ここまで絞り込んだところで、これらの蟹は数年前までは毛房磯蟹
呼ばれていたと説明。呼ばれていた…ってことは、今は違うってこと?
そんな声に我が意を得たりと、それまで毛房磯蟹と呼ばれていた蟹が、
既に21世紀の2005年になって実は2種類であったことが判明し、
それぞれ毛房磯蟹高野毛房磯蟹と呼ばれるようになったことを説明。
そうなると、じゃぁ目の前のこいつはどっちなの?と言うことになる。

疑問が沸き上がったところで改めて鋏の毛をじっくり見直してもらう。
外側の毛房が小さくて内側の毛房の半分以下の大きさしか無いものが
見つかったら手を挙げてもらうが、これも予想通りで手は挙がらない。
つまり鋏の外側と内側で毛房の大きさがほぼ同じ蟹ばかりと言うこと。
ここまで来たらいよいよ説明も山場。このたくさん見つかった蟹こそ、
実は4年前に名付けられたばかりの高野毛房磯蟹であることを明かす。

そして鋏の外側の毛房の大きさが内側の毛房の半分以下しか無い蟹が
見つかったらそれこそが毛房磯蟹であり、日本各地の海岸や河口等で
転石地や牡蛎礁に普通に見られると言われているけれど、少なくとも
大井埠頭周辺では非常に少なく、棲んでいる場所も限られ、そこには
ある種のこだわりが感じられること、高野毛房磯蟹は運河の至る所で
見られるけれど、毛房磯蟹は埠頭の南でしか見つかっていないこと…

と、ここまで説明したところで、これってどうでしょう…と参加者の
一人が1匹の蟹を手に寄って来た。見せてもらうと鋏の外側の毛房は
ほんの申し訳程度に付いているだけ。しかも頬には黒い点がくっきり!
うわぁ毛房磯蟹だぁぁぁぁ!。今までしおじ磯でも夕やけなぎさでも
見つからなかったのに、ここにはいたのかぁ。まさに大どんでん返し!

けれど高野毛房磯蟹に比べ毛房磯蟹がずっと少ないことに変りは無く、
むしろ100匹以上は見つかったと思われる高野毛房磯蟹に混じって
たった1匹しか見つからなかったと言うことで、却ってその少なさが
際立ったかも知れない。何より干潟保全区にも僅かながら毛房磯蟹
棲んでいると判明したことこそ大きな成果だろう。因に干潟保全区と
埠頭の南の石積み護岸の内側に共通するのは「泥」ではなかろうか…。

さて、海岸線の殆どが埋立てられ水まで汚されても最後まで見られる
高野毛房磯蟹は、即ち最後まで人間に近い所に棲む蟹と言えるだろう。
蒲公英に至ってはわざわざ水辺まで来なくとも、家の傍でいくらでも
見られるだろう。そんな身近な生き物にも、21世紀になってやっと
判明するような秘密が隠されていたと言うことを解ってもらえたかな?


04/29
(旧04/05)
水曜日
観察会での説明も終えて、ほっと一息。今日は下げ止りも午後なので、
ゆっくり起きて12:50に埠頭の南へ。水温は21℃で塩分は1.6%。
水温はともかく塩分はやけに低い数値。今日までの数日間と言うもの
天気は良かったのに、どうしたことかな。土曜日の雨が今頃になって
ここまで流れ着いたような感じ。しおじ磯の辺りはどんな様子だろう。

汀線に沿って網を曳いてみると、微倫吾の子と真沙魚の子がぞろぞろ。
大きさはどちらも2〜3cmほど。他には姫沙魚が3尾に洲走りが2尾。
真子鰈の子は1尾だけ。1尾だけとは言え、大きさは7cmほどもある。
波打際の浅瀬で成長し、もうそろそろ沖へと去ってゆく頃なのだろう。
たくさんいた豆拳蟹もすっかり減ってしまい、2匹しか見つからない。

5往復の途中で鋼管周りの様子を見に行く。すると2本の鋼管の間の
表層から中層にかけて、微倫吾の子と思わしき小さな魚が群れている。
掬ってみると思った通り、殆どが微倫吾の子で、泥目の子は1尾だけ。
ただし3尾だけ、微倫吾の子にしては妙に細長いものが混じっている。
体側にはまだはっきりとした模様が無いものの、尾鰭の鰭条に沿って
細かい点がたくさん並んでいる…ってことは、江戸沙魚の子だろうか。

再び砂地へ戻り5往復の続き。潮干狩りで掘り返されてしまったのか、
砂潜りが所在無さげに波間を漂っている。掬ってみると左の鋏の方が
大きい。透けて見える内蔵が黄緑色だから、ニホンスナモグリだろう。
潮干狩りに取り残された汐吹き本美之主貝が、砂に潜りかけている。
馬刀貝はさすがに掘り返されなかったようだけれど、水管が網に入る。

一通り探り終えて結果を確認していると、護岸の上から声が掛かった。
声の主はいつも逢う釣り人で、20cm以上もある黒鯛を手にしている。
来た時にいつもと違って竹のふかせ竿なんか持っていたから、おやっ?
とは思っていたんだよなぁ。胸鰭や尻鰭、尾鰭が鮮やかな黄色だから
黄鰭かも知れないけれど、側線上の鱗が5枚以上あるようにも見える。

●埠頭の南  21℃  1.6%
 真沙魚  37尾 21〜37mm 22mm9尾
 微倫吾  40尾 17〜42mm 20〜24mm23尾
 姫沙魚   4尾 33mm2尾,34,42mm
 真子鰈   1尾 74mm
 洲走り   2尾 37mm2尾

●鋼管回り 
 微倫吾   7尾 16〜27mm
 江戸沙魚  3尾 20,24,25mm
 泥 目   1尾 19mm


05/02
(旧04/08)
土曜日
天気は良いけれど南風が吹き付け、しかも小潮とあっては立ち込んで
たも網を使える状況でもないから、今日は鳥見に専念することにして、
12:00にしおじ磯の南端へ。観察壁から干潟保全区を覗き込むと、
ぱっと見は川鵜軽鴨小鷺くらいしか目に付かないな…と思ったら、
波打際の上空に羽撃きながら停止している真白な姿。あ、小鰺刺しだ!

毎年4月の半ばになれば姿を現すのに、今年は姿を現さなかったから
心配していたんだよなぁ…。今年もやっと現れた小鰺刺しに、気分は
すっかり盛り上がり、地上望遠鏡を準備してさっそく覗き込んでみる。
すると、おぉー!いるわいるわ、奥の砂地に目大千鳥小千鳥が数羽、
白千鳥らしい姿も混じって、沙蚕を穴から引っぱり出したりしている。

北側の浜辺には数羽の京女鴫の群れに混じって、黄脚鴫の姿も見える。
その手前の水面には青脚鴫京女鴫黄脚鴫の群れから独りだけ離れ
潮に立ち込んでいるのも、脚の長い青脚鴫らしい。さらに奥の大きな
石がゴロゴロしている所には、中杓鴫も見え隠れしている。今までは
遠すぎて見ることができなかった所だけに、地上望遠鏡の威力は絶大。
お立ち台にやってくる磯鴫なんか、当り前すぎて霞んでしまうほど…。


05/03
(旧04/09)
日曜日
5連休のど真ん中が長潮に若潮ってのは最悪だなぁ…。しかも昨日と
異なり薄曇りで今一つぱっとしない空模様。その癖に風だけは今日も
南からびゅーびゅー吹き付けてくるから、腹立たしいことこの上なし。
たも網を使える潮では無いし、沙魚釣りにも未だ季節が早すぎるから、
今日も鳥見に専念することにして、13:00頃にしおじ磯の南端へ。

地上望遠鏡で干潟保全区を覗き込むと、まず目に入ったのは小千鳥
目大千鳥の姿。満潮に近く砂地が殆ど水没しているせいか、石積みの
中洲と奥の石積みとを行ったり来たりしている。白千鳥と思しき姿も
見えるけれど、もしかしたら磯鴫かな。けれど翼の付根が白くない…。
よく目を凝らすと、奥の石積みの間に中杓鴫の姿も見え隠れしている。

北側の浜辺に目を向けると京女鴫の群れ。5〜6羽くらいいるかな…。
黄脚鴫青脚鴫も1羽ずつ混じっている。目を離した隙にお立ち台の
石積みにやって来て、頻りに何やら啄んでいる。暫くすると黄脚鴫
後を追って来たけれど、青脚鴫だけは独り北側の浜辺に残ったままで、
腹が濡れるくらいまで水に立ち込んでいる。その他に見られたものは
川鵜軽鴨小鰺刺し。やっぱ地上望遠鏡を買ったのは正解だったな。


05/09
(旧04/15)
土曜日
連休の後半は天気が悪かったので、ゆっくり身体を休めることに専念。
お陰で2日ばかり出勤しても疲れること無く、朝の目覚めはばっちり。
9:10には勝島橋の袂へ。捨てられたバイクはまだ全体が水の中で、
これから潮が引くことを考えれば、膝上くらいまで水深のある今頃が、
たも網で探るのには丁度良い。さっそく護岸の裁ち上りを探ってゆく。

泥目の子が何匹か入ったのに続き、5cmほどのにょろにょろした魚が
網に入る。銀宝の仲間には間違い無いと思うけれど、全身が赤黒くて
模様があるのかどうか今一つはっきりせず、尾鰭の形も何とは無しに
銀宝と違うような気がする。それでも尾鰭の先端は団扇のように丸く、
目の下から口角にかけて黒い線が1本だけ入っているし、背鰭の下に
黒っぽい模様があるように見えなくもないから、やっぱり銀宝かな…。

当初はちらほらとしか入らなかった泥目の子は、橋に近付くに連れて
その数を増し、橋の直下ではそれこそわさわさ。けれど微倫吾の子…
とは言っても大半は4cm以上あるから若魚か…は十数尾、浮鮴の子は
2尾しか見つからない。泥目の子とは微妙に距離を置いているようで、
護岸からもっと離れた所で探れば数は逆転するのではないかと思える。
一緒に網に入る指長筋蝦は、5cm以上もある大きなものが増えてきた。

さらに安倍沙魚が2尾に魚少が4尾。魚少の1尾は10cmほどある♂。
安倍沙魚魚少ももうそろそろ産卵かな…。ぽつぽつと入る真沙魚
5〜6cmほどの大きさ。釣れるようになるまでもう一息と言った感じ。
そして最も目立ったのは雛沙魚で、真沙魚と並ぶ勢いの数が見つかる。
しかも半数以上は3cmを超える大物。ただしごつい顔の♂は見当らず、
お腹もそれほど膨らんでいない。産卵期はもう少し先になるのだろう。

やがて潮が下がって来ると、護岸の干出面のあちらこちらに、何やら
黄色いものがぱらぱらと付いているのに気が付いた。あっ!と思って
近付いてみると、思った通り疣螺の卵嚢!。これはもしや…と思って
牡蛎の殻を覗いて回る。すると見つかった鶏冠銀宝6尾のうち4尾は、
既に卵を産みつけていた。韋駄天銀宝も2尾が見つかった。こちらは
まだ卵を産みつけていないけれど、産みつけるのは時間の問題だろう。

●勝島橋   20℃  2.0%
 泥 目   多産(計測76尾)21〜44mm 30台45尾
 真沙魚   17尾 24〜70mm 50台6,60台5尾
 微倫吾   12尾 18〜45mm 40台前半7尾
 雛沙魚   16尾 17〜36mm 30台前半9尾
 魚少     4尾 42,49,64,100mm
 浮 鮴    2尾 26,31mm
 安倍沙魚   2尾 32,36mm
 銀 宝    1尾 50mm
 鶏冠銀宝   6尾 未計測
 韋駄天銀宝  2尾 未計測

11:00頃になったらしおじ磯へ。棒杭の辺りの砂地で網を曳くと、
真沙魚微倫吾がぽつぽつ入る。どちらも5cmくらいの若魚ばっかり。
ふと水面を見ると、20cm以上ありそうな銀白色の魚が流されて来た。
かな…と思ったら、ではなくて。まだ息絶えて間も無いようで、
臭みも無く体表も綺麗なまま。船の波にでも揉まれたのかも知れない。
以前に埠頭の南で活きたを見たことがあり、息絶えたものはさらに
多く流れ着いていた。条件によっては奥まで入り込んでくるのだろう。

干出部の石の下から姿を現す蚯蚓沙魚は、汀線近くでは成魚ばかりで、
しかも♀は1尾だけ。他はどれも鰓の張った♂ばかり。さすがに卵は
もう見られなくなった。一方、土留めの辺りでは若魚の姿がちらほら。
大きさは3cmそこそこしかないけれど、このくらいの大きさになると、
石の下に積った貝殻の間に逃げ込まれても、見失うことが少なくなる。

●しおじ磯  22℃  2.0%
 蚯蚓沙魚(ad)11尾 65〜74mm 60台後半6,70台前半5尾
 蚯蚓沙魚(yg) 5尾 22,26,29,33,34mm
 真沙魚    3尾 41,50,55mm
 微倫吾    6尾 23,36,43,46,48,53mm
       1尾 290mm

一通り探り終えて一服したら、しおじ磯の南端から干潟保全区を覗く。
観察壁から見渡すと、奥の砂地に小鷺が3羽。波打際では小鰺刺し
頻りに直滑降を繰り返している。この時間になると、もう潮はかなり
上がって来ているから、鴫や千鳥は見られないかな…と思っていたら、
目の前のお立ち台の石積みの上に京女鴫の群れ!。あまりに近すぎて
気付かなかった。しかも程なく黄脚鴫までやって来て、一緒になって
石の上に腹這いになって寛いでいる。すっかり安心しているなぁ…と
思っていたら、さらに続いて中杓鴫までやって来た。長閑そのもの…。


05/10
(旧04/16)
日曜日
今日も朝から天気は良いし風も無いし、これなら絶好の潮干狩り日和。
10:15に埠頭の南へ着くと、早くも潮干狩りの人で賑わっている。
取り急ぎ水温を測ってみると22℃もあって、やけに生温く感じられる。
網を曳いてみると、洲走りが何尾か入った他は微倫吾真沙魚ばかり。
特に微倫吾が多く、網を曳く度に10尾くらいまとまって入ってくる。

3往復ばかり済ませたところでたも網を熊手に持ち替え、南端の角を
曲った先で潮干狩り。先に来て本美之主貝を採っていた親父さん達が、
もう採り過ぎた…と言って場所を譲ってくれる。成る程、そこだけは
周囲と異なり貝殻や石ころがごろごろ積っている。どうやら職漁船が
選別か何かを行った跡らしい。あっという間にバケツが本美之主貝
一杯になってしまう。浅蜊の稚貝が幾つも付いているところを見ると、
選別されてからある程度の日数が経っているものと見て良いのかな…。

先日にも増して大きいものが幾つもあるので、ノギスで測ってみたら、
9cm台のものがごろごろ、そして遂に現れた10cm超えるものが2つ。
最も大きいものは殻幅104mm殻高82mm。やや小振りなもう一つは
殻幅102mm。ただし殻高はこちらの方が大きくて86mm。こうして
殻幅殻高ともに新記録を樹立。いとも簡単に更新されちゃったなぁ…。
本美之主貝の他に、猿頬貝鏡貝も見つかった。猿頬貝の筋はどれも
数えてみると32本。鏡貝を見つけたのはもう何年振りになるだろう。

潮干狩りを切り上げ、ずっと前屈みの姿勢で疲れた腰を伸ばしながら、
鋼矢板の護岸を見て回る。勝島橋の辺りでは既に始まっている疣螺
鶏冠銀宝の産卵は、こちらでは未だ始まっていない。そもそも疣螺
ちらほらと見られるだけで、姿を隠すことのできるような牡蛎の殻が
殆ど無いから、鶏冠銀宝韋駄天銀宝も見つからないはずだよなぁ…。

潮が上がって来たら砂地へ戻り、網を曳くこと残り2往復。やっぱり
真沙魚微倫吾ばかり。真鯒なんかどこへ行ってしまったんだろう…。
網を曳いていると、いつも逢う釣り人が何やら黒っぽい30cmほどの
魚をぶら下げてやって来た。ずんぐりした魚体には黒い斑模様があり、
笠子のように大きな口と背鰭…、どうやらこいつはソイの仲間らしい。
たまに見かける5cm前後の幼魚がそっくりで、これが成魚なのだろう。
ただ、尾鰭の中央が円弧になっているから、もしかしたら違うかも…。



5往復を終えて結果を確認していたら、再び現れたいつも逢う釣り人。
またもや黒っぽい魚をぶら下げている。先程のソイと異なり、やけに
平たい魚体。何だろうと思ったら、これが眼仁奈!。こんな湾奥にも
眼仁奈なんているんだなぁ…と思ったら、眼仁奈の幼魚なら以前から
ちょくちょく見かけていたとのこと。いつか網にも入るかも知れない。



●埠頭の南   22℃  2.0%
 微倫吾   多産(計測52尾)17〜42mm 20台30,30台20尾
 真沙魚  45尾 20〜61mm 20台23,30台14尾
 洲走り   3尾 33,39,41mm
 ※釣り人の獲物
 素 以   1尾 未計測
 眼仁奈   1尾 未計測


05/23
(旧04/29)
土曜日
下げ止りまで1時間は余裕を見ておきたいけれど、日頃のストレスで
疲れ切ってしまってそれも叶わず、何とか10:00には埠頭の南へ。
東風がそよそよと吹いて、空は晴れてはいるものの、湿度が高いのか
やや靄がかっている。既に下げ止まりなので急いで水温と塩分を測り、
網を曳き始める。水温は24℃もあり、日を追う毎に生温くなっている。

相も変らず真沙魚微倫吾ばっかりだけれど、勢力は逆転したようで、
真沙魚が3に対し微倫吾は1くらいの割合。波打際のごく浅い所まで
洲走りがたくさん押し寄せてくるけれど、網に入ったのはたった1尾。
姫沙魚は3尾だけ入ったけれど、そのうちの2尾は5cmを超える成魚。
この砂地では滅多に見かけない泥目の子と浮鮴の子も1尾ずつ入った。

棒杭の辺りを見ると京女鴫が3羽。潮干狩りの人もたくさんいる中で、
砂地をうろちょろしている。京女鴫にしては珍しい…と思ったけれど、
そう言えば先日の干潟保全区の京女鴫の群れも、お立ち台の石積みで
腹這いになって寛いでいたし、今年の京女鴫は肝が座っているようだ。
頭上では2羽の小鰺刺しがきりきりきりっとけたたましく鳴きながら
追いつ追われつしている。棒杭の上にはそれを見守るもう1羽がいて、
これまた時おりきりきりっと声を上げている。求愛給餌の季節かぁ…。

●埠頭の南   24℃  2.4%
 真沙魚  46尾 27〜74mm 30台23,40台15尾
 微倫吾  21尾 31〜45mm 40台15尾
 姫沙魚   3尾 33,52,59mm
 泥 目   1尾 51mm
 浮 鮴   1尾 32mm
 洲走り   1尾 41mm


05/24
(旧05/01)
日曜日
青野さんの「京浜運河の貝」に観察会を行うと記されていたのを見て、
記録を更新した本美之主貝を渡そうと、北埠頭橋へ向う。9:50に
到着すると、潮の引きは大きくいつもの砂地が沈船にまで達している。
南の方を望むと護岸の裁ち上りの干出部が延々と続いている。けれど
あいにくの雨がぽしゃぽしゃ。遠く橋の向うに本美之主貝を採る人が
見えるだけで、砂地には誰も居ない。この雨では中止になったかな…。

とは言え折角ここまで来たのだし、毛房磯蟹がいるかどうかくらいは
確認することにしようと、手近な石を起してみる。けれど現れたのは
雌の磯蟹。この磯蟹の腹を見てびっくり。腹の中程より下に真っ黒な
筋が何本も入っている。良く見ればこの筋は模様ではなくて、汚れが
こびり着いているらしい。磯蟹でさえこんなものが見られるのだから、
毛房磯蟹高野毛房磯蟹か腹の模様で見分ける際は、黒い斑点なのか、
単に汚れが付着しているだけなのか、よく確認する必要があるだろう。

程無くして青野さんが登場。お連れの二人は目八会の方だそうだから、
少数精鋭の布陣と言ったところか…。さっそく汀線附近を見てゆくと、
棘雨降らしが2匹。しかもすぐ傍に卵まで産み落とされている。所謂
海素麺だけれど、磯で見る海素麺は黄色っぽくて拉麺みたいだけれど、
棘雨降らしのものは茶色っぽく、素麺と言うより茶蕎麦や冷麺みたい。
棘雨降らしはその後も1匹、海素麺も3つばかり波打際で見つかった。



沈船近くの石を起してみたら魚少が現れた。石の裏を確認すると卵が
産みつけられている。すぐ傍の石の下にももう1尾、やはり石の下に
卵を産みつけている。しおじ磯でも魚少の産卵が始まっているかな…。
橋の下の鋼矢板の護岸では韋駄天銀宝も見つかった。牡蛎の殻の中に
産みつけた卵を守っている。韋駄天銀宝が見つかるのなら…と思って、
牡蛎の殻をあちこち捜してみたけれど、鶏冠銀宝は見つからなかった。

さらには石の下に沼蝦風の蝦が3匹。以前にしおじ磯で見つけたのと
同じ蝦だけれど、今日のものは卵を抱いていない。身体的特徴からは
棘無沼蝦のように思えるけれど、卵が大きくてとても3500個もの
数があるようには思えなかったから、棘無沼蝦ではないかも知れない。
あちらこちら見て回る間、見つける度に鋏を確認していた毛房系の蟹。
計50匹を確認したけれど、高野毛房磯蟹ばっかりで、毛房磯蟹は0。

昼を過ぎて青野さんと別れてから、久し振りに野鳥公園へ行ってみる。
するとバードフェスティバルとやらで、本日は入園無料となっている。
駐車場が関係者専用とされているけれど、無料だから我慢するかな…。
それは良いけれど、あまりの賑やかさに鳥が逃げちゃうんじゃないか?
ネイチャーセンターへ入ったら、そのまま地下へ降りて干潟を眺める。

泥の上では無数の稚児蟹が鋏を上げ下げしている。人が通りがかると
一斉にさっと穴に隠れてしまうけれど、5分くらいじっとしていれば
また出て来て鋏を上げ下げし始める。小さな稚児蟹もこれだけいると
なかなか壮観。ただし多くの人は、この5分を待てないんだよなぁ…。
5分や10分くらい平然と待てないようでは、自然観察は難しかろう。

稚児蟹の集団よりもさらに奥、汀線寄りの水気の多い所には、長蟹が
たくさん。鋏の形からすれば大和長蟹だろう。葦原蟹の姿も見える。
けれど毛房系の蟹は見当らない。干潟の入口で蟹を展示していたので、
ボランティアの方に聞いてみると、毛房系の蟹は公園内では見られず、
前浜でしか見られないとのこと。頂いたパンフレットの写真と解説は
高野毛房磯蟹のもので、毛房磯蟹に混じって見られる…との言い回し。
石積み護岸の内側の泥地も程近く、そんなに毛房磯蟹が多いのかな…。


05/26
(旧05/03)
火曜日
税金の手続きと言う名目で有給休暇を取得したものの、元より用紙は
嫌でも送られてくるし、支払いだって今やコンビニですらできるから、
別に役所や銀行へ出向く必要はさらさら無い。ただ、そんな理由でも
付けないことには、有給の申請が通らない。理由が大潮だから…では
まず間違い無く通らなかっただろう。9:45には勝島橋の袂へ到着。

やや霞んではいるものの、概ね快晴で風も無い。捨てられたバイクは
まだ全体が水の中。護岸の裁ち上りを探るなら今のうちが良いだろう。
表層から中層にかけて漂っていた泥目の子はめっきりと少なくなって、
群れらしい群れとなると雨水渠の先の橋台の裁ち上りで見られただけ。
水底をちょろちょろしている姿の方がより多く目に付くようになった。
4〜5cmほどのものが多く、1尾だけ10cmを超えるヒネも見つかった。

泥目の子に混じって、真沙魚安倍沙魚がぽつぽつ。魚少雛沙魚
1尾ずつ。魚少はお腹がぽっこりと膨れ、雛沙魚は4cmを超える大物。
魚少は勿論、雛沙魚も産卵が近いのかも知れない。護岸から少し離れ、
太股くらいまで立ち込んで、水面に浮かぶ影を追う。微倫吾が3尾に
浮鮴が4尾。今年は浮鮴の姿がやけに少ないけれど、どうしたのかな。

やがて干出部が拡がって来たら、鋼矢板の護岸の干出面の鶏冠銀宝
韋駄天銀宝を探してみる。鶏冠銀宝は5尾のうち3尾が、産みつけた
卵を守っている。1尾だけ見つかった韋駄天銀宝も、卵を守っている。
疣螺の卵嚢もぐんと増えた。橋の北側へ出て排水溝の出口の水溜りを
覗いてみたら、5〜6cmはあろうかと言う大きな指長筋蝦がびっしり。

●勝島橋   24.5℃  2.2%
 泥目(yg)  67尾(多産)33〜56mm 30台14,40台43尾
 泥目(ad)   1尾 106mm
 真沙魚    8尾 39〜67mm 50台4,60台3尾
 安倍沙魚   4尾 34,37mm各1尾,38mm2尾
 魚少     1尾 50mm
 浮 鮴    4尾 22,25,26,34mm
 微倫吾    3尾 39mm1尾,37mm2尾
 雛沙魚    1尾 42mm
 鶏冠銀宝   5尾 未計測
 韋駄天銀宝  1尾 未計測

11:30を過ぎたらしおじ磯へ。潮の引きが大きく、冬の夜並みに
汀線は下がっている。取り急ぎ立ち込んで、捨石の周りを探ってみる。
真沙魚微倫吾泥目魚少と次々と網に入る。魚少のうちの1尾は
10cmを超える大きさ。鰓の張った平たい頭にふさふさと長く伸びた
背鰭の筋は見るからに立派な♂。しまった、卵を守っていたのかな…。

潮が上がり始める前に、干出部の石を起し始める。蚯蚓沙魚はヒネと
若魚と半々くらい。汀線近くではヒネが、土留めの辺りは若魚が中心。
潮の引きは大きいけれど、期待していた魚少の卵は見つからなかった。
先日の北埠頭橋附近ではもう産卵が始まっていたから、この辺りでも
魚少の産卵は始まっていると思うんだけどなぁ…。泥目蚯蚓沙魚
比べて、より低潮線に近い所で産卵するようで、見つけるのが難しい。

●しおじ磯  26℃  2.5%
 真沙魚   17尾 44〜72mm 40台5,50台7尾
 泥 目   16尾 35〜57mm 40台9,50台4尾
 微倫吾   12尾 39〜51mm 40台10尾
 魚少     2尾 62,107mm
 蚯蚓沙魚(ad) 8尾 66〜71mm
 蚯蚓沙魚(yg) 5尾 32〜37mm


06/07
(旧05/15)
日曜日
10:25には勝島橋の袂に到着。西の空に小さな積雲がぽつぽつと
浮かんでいるものの概ね快晴。風も殆ど無く、たまに南からそよそよ
吹いてくる程度。何処からとも無くきりきりきりっと小鰺刺しの声が
聞こえてくる。下げ止まりの直前だと言うのに、捨てられたバイクは
完全に水の中。潮高15cmなら、もっと大きく引くはずだけどなぁ…。
塩分は1.6%。昨日までの雨のせいか久し振りに2%を割り込んでいる。

護岸の裁ち上りをたも網で探ってゆく。4〜5cmの泥目と6〜7cmの
真沙魚がぽつぽつ。泥目は水底にべったり。中層から表層を漂う姿は
見られなくなった。泥目真沙魚に混じり魚少安倍沙魚が1尾ずつ。
雛沙魚が3尾。最も大きいものは、ごつい顔をしているから♂だろう。
護岸を離れて太股くらいまで立ち込んでみたけれど、微倫吾浮鮴
見当らない。微倫吾はともかくとして、今年は確かに浮鮴が少ない…。
潮が上がり始めないうち護岸の干出面を見て回る。鶏冠銀宝が3尾に
韋駄天銀宝が1尾。どれも卵を守っている。疣螺の卵嚢も増えたなー。

●勝島橋   23℃  1.6%
 真沙魚   20尾 47〜73mm 60台7尾
 泥 目   18尾 41〜52mm 40台前半9,後半5尾
 魚少     1尾 66mm
 安倍沙魚   1尾 38mm
 雛沙魚    3尾 23,28,34mm
 鶏冠銀宝   3尾 未計測
 韋駄天銀宝  1尾 未計測

11:30を過ぎてしおじ磯へ。汀線は未だ土留めの下にあるけれど、
着々と上がって来ている。膝くらいまで立ち込んで、水底を曳いたり
捨石の下を蹴り込んだり。微倫吾真沙魚がぽつぽつ網に入るけれど、
泥目は1尾だけ。足許をちょろちょろ逃げ回っている姿は多いけれど、
網に入るのはほんの一部。既に亡骸の豆拳蟹が1つ。汀線が土留めに
差し掛かる前に干出部の石を起し始める。蚯蚓沙魚は若魚ばかり4尾。

探り終えて結果を確認していると、いつも逢う釣り人から声が掛かる。
これから温排水まで行ってみると言う。話に拠れば、温排水の辺りで
真鮹が釣れたことがあるとか。釣り人を見送ってから引き続き結果を
確認していると、自然観察路の方角からテッペンカケタカと声がする。
勝島橋からしおじ磯へ来る途中でも耳にしたけれど、あれはやっぱり
空耳ではなかったんだなぁ…。結果の確認を終えてからあちらこちら
探して回ったけれど、声ばかりで杜鵑の姿はとうとう見られなかった

●しおじ磯  24℃  1.6%
 真沙魚    6尾 45〜62mm 40台後半3,62mm2尾
 微倫吾    7尾 31〜46mm 40台4尾
 泥 目    1尾 55mm
 蚯蚓沙魚   4尾 37,40,41,47mm


06/20
(旧05/28)
土曜日
梅雨の合間の束の間の晴れ間。けれど歯医者の予約をしちゃったから、
8:35の下げ止まりに間に合うはずなんか無い。治療が終ってから
さぁどうしたものか…。たも網は役立ちそうも無いし。今の時期では
鴫や千鳥もいないだろう。…あ、そうか。釣りと言う手段があったか。

13:30にしおじ磯へ。潮は既に土留めを越えて、石積みの法面の
すぐ下まで来ている。たも網ならともかく、釣りにはむしろ丁度良い。
餌を付けたら仕掛けを落とす。すかさずぷるるる…と小気味良い魚信。
上がったのは8cmほどの真沙魚。夏らしくなって来たなぁ。その後も
魚信が途切れることは無く、10cm足らずの真沙魚に混じり、魚少
ぽつぽつと混じる。けれど意外なことに泥目は1尾しか釣れなかった。

●しおじ磯(釣り) 27℃  1.4%
 真沙魚   17尾 71〜106mm
 魚少     7尾 62〜88mm
 泥 目    1尾 67mm


06/21
(旧05/29)
日曜日
夏至。夜半に目を醒すと外は雨。朝になっても雨は残っていたものの、
それでもかなり小降りになってきたし、天合羽で何とか凌げるだろう。
9:20に埠頭の南へ到着。汀線は中間の鋼棒の上7〜8mほどの位置。
踝くらいのごく浅い所で網を曳いてみると、芥ばかりがたくさん入る。
芥を指先で選り分けてみると、その中に指長筋蝦手長蝦白太蝦
1匹2匹と混じっている。水底の芥なんかにはたくさん集まるらしい。

逆に膝上まで立ち込んで網を曳いてみると、芥こそ少なくなるものの、
今度は醤蝦ばかりがごっそりと入る。水面には細かい白い粒が無数に
浮かんでいる。下水から流れ込んだオイルボールの破片かも知れない。
船の波を待って網を曳いても空振りばかり。結局、5往復をこなして
網に入ったのは、洲走りが1尾に微倫吾が2尾、小さな真沙魚が1尾、
そして姫沙魚が3尾。ただし豆拳蟹は多く、網に入っただけでも7匹。

5往復の合間を縫って、石積み護岸の手前側の、排水溝からの流れが
注ぎ込む辺りのがれ場で石の隙間を蹴り込んでみると、真沙魚が4尾。
さらに5往復を終えてから、鋼矢板の護岸の裁ち上りを探ってみると、
真沙魚泥目が2尾ずつ、蚯蚓沙魚の若魚が1尾。一通り探り終えて
結果を確認したいけれど、雨が酷くなってきたので止むを得ず撤収し、
夕やけなぎさの四阿で結果を確認。雨の中バーベキューをやっている。

●埠頭の南  24℃  1.2%
 姫沙魚    3尾 50,61,64mm
 微倫吾    2尾 29,37mm
 真沙魚    1尾 34mm
 洲走り    1尾 44mm
 ※北側のガレ場と鋼矢板の護岸
 真沙魚    6尾 65〜89mm
 泥 目    2尾 42,50mm
 蚯蚓沙魚   1尾 32mm


06/27
(旧閏05/05)
土曜日
梅雨空が続いた後の晴れ間。冬物の布団を干し、先延ばしにしていた
衣替えを済ませたら、11:20に勝島橋の袂へ。この時点では未だ
雨水渠の出口の鉄骨が辛うじて頭を出す程度にしか潮は引いていない。
立ち込むには早すぎるので、潮が引くまで竿を出す。餌は天然のさし。
と言えば聞こえは良いけれど、先週の残りの餌をしまい忘れていたら
涌いてしまったもの。臭いも酷いし、さっさと使い切ってしまおう…。

護岸の縁の石の脇を狙って仕掛けを落とす。ぷるるる…と小気味良い
魚信と共に、上がってくるのは泥目ばかり。大きさは6〜7cmくらい。
南側に移動して石積み護岸の下で竿を出すと、こちらは真沙魚ばかり。
大きさは10cm前後で、いよいよ食いが立ってきた。竿を出しながら
目の前の水底をぼんやり眺めていると、石の下からいろいろなものが、
入れ代り立ち代わり姿を現す。真沙魚は勿論、背鰭の筋も立派な魚少
泥目のヒネと若魚、さらに指長筋蝦手長蝦、そして高野毛房磯蟹…。

やがて捨てられたバイクが見えるような水深になったら、立ち込んで
護岸の裁ち上りを探ってみる。ぽつぽつと入る真沙魚泥目の他にも、
魚少が5尾に安倍沙魚雛沙魚がそれぞれ3尾。さらに銀宝が1尾…
と思ったら、こいつがやけに真っ黒で、顔つきも尖っている。小さな
尾鰭は銀宝と瓜二つだけれど、体側には折れ皺のような横線が何本も
入っている。こいつただの銀宝じゃないな…。タウエガジか何かかな?
護岸の牡蛎の殻を探してゆくと、鶏冠銀宝が1尾に韋駄天銀宝が2尾。
鶏冠銀宝は単独でいたけれど、韋駄天銀宝は2尾とも卵を守っている。

下げ止りの前に結果の確認を済ませたら、しおじ磯へと向う。元より
潮が高くて立ち込み難いので、すぐに汀線に近い所の石を起し始める。
まず現れたのは5〜6cmほどの泥目。こんな石の下に潜んでいるとは、
まだまだ小振りながら、いよいよ泥目らしい暮らし振りになってきた。
蚯蚓沙魚はヒネが2尾に若魚が11尾。安倍沙魚も2尾が見つかった。
16:20頃、帰る前になって最後に竿を出してみると真沙魚が3尾。

帰宅後、勝島橋の袂で見つかった変な銀宝を、さらに細かく見てゆく。
一時は大灘銀宝かな…と思ったりしたけれど、尻鰭の鰭条を数えると
40本そこそこしかなく、胸鰭の上部には朱色っぽい斑点がくっきり
現れている。と言うことは、どうやら紅付銀宝らしい。先日のやけに
黒っぽく見えた銀宝も、もしかしたら紅付銀宝だったのかも知れない。

●勝島橋   27℃ 2.0%
 真沙魚   10尾 51〜85mm
 魚少     5尾 17,23,46,50,67mm
 泥 目    3尾 44,52,73mm
 雛沙魚    3尾 26,27,28mm
 安倍沙魚   3尾 30,32,38mm
 紅付銀宝   1尾 71mm
 鶏冠銀宝   1尾 未計測
 韋駄天銀宝  2尾 未計測
 ※釣りの分
 真沙魚    4尾 80,90,103,110mm
 泥 目    5尾 55,57,62,69,72mm

●しおじ磯  27℃ 2.2%
 蚯蚓沙魚(ad) 2尾 68,72mm
 蚯蚓沙魚(yg)11尾 35〜48mm 30台後半3,45以上4尾
 泥 目    4尾 63,55mm各1,57mm2尾
 安倍沙魚   2尾 35,43mm
 微倫吾    1尾 50mm
 ※釣りの分
 真沙魚    3尾 98mm2尾,86mm


06/28
(旧閏05/06)
日曜日
夜半には音を立てて降っていた雨も、朝にはしとしとと音も無くなり、
昼頃には上がった。下げ止りは14:40頃だから、まだ間に合うと
家を出る。けれど大井埠頭の直前まで来たら再び雨が降り始めたので、
なぎさの森の管理小屋へ直行して雨宿り。けれど1時間ほど経っても
雨は止む気配が無い。諦めて撤収しようと管理小屋を出て暫くしたら、
また小降りになってきた。もうやけになってそのまま埠頭の南へ向う。

雨が降っているにも拘わらず塩分は2.0%もあり、思ったほど低くない。
これから低くなるのかな。中間の鋼棒は完全に水の中。さっそく網を
曳き始めると、大量の芥と一緒に入ってくるのは、指長筋蝦白太蝦
海老蝦蛄ばかり。5往復を終えても、洲走り1尾に微倫吾が2尾だけ。
5往復の途中で鋼矢板の護岸の裁ち上りも探ってみたけれど、水深が
臑くらいあるのに何も入らなかった。期待できそうだったのになぁ…。

折からの雨に排水溝から大量の水が溢れ出している。出口の水溜りも
大きく拡がって、しかもかなり深く抉れている。これじゃ小さな魚は
耐えられないだろうな…と思いながらも駄目元で駆け上がりを探ると、
予想を裏切り微倫吾がちらほら。さらには姫沙魚までもが網に入った。
この水溜りではあまり見かけない姫沙魚が入るとは思わなかったな…。
この頃には再び雨が酷くなって来たので、計測は切り上げて撤収する。

●埠頭の南   25℃  2.0%
 洲走り    1尾 51mm
 微倫吾    2尾 未計測
 ※排水溝の出口の水溜り
 微倫吾    未計数 未計測
 姫沙魚    1尾 未計測


07/04
(旧閏05/12)
土曜日
心配していた雨は朝には上がった。うっすらと陽射しも出て来たのは
良いけれど、何とも蒸し暑いことこの上無し…。今日はなぎさの森の
釣りマナー教室。魚の説明を買って出たので、遅れないよう家を出る。

受付開始は9:30だけれど、9:00頃には勝島橋の袂に立ち寄り、
展示用の魚を確保するべく鋼矢板の護岸の裁ち上りを探る。真沙魚
泥目魚少と、沙魚釣りで掛かるようなものは、いともあっさり確保。
安倍沙魚も何尾か欲しかったけれど、こんな時に限って網に入らない。
こんなこともあろうかと、前以て確保しておいた1尾で賄うとしよう。
受付開始に遅れたりしないよう、早めに切り上げて管理小屋へと急ぐ。
その道すがらなぎさの森からニイニイ蝉の声が聞こえてくる。初蝉だ。

受付が始まると参加者も徐々に集まり始める。10:00になったら
管理小屋の下で釣りマナー教室の始まり。先ずマナー等の説明があり、
それに続いて釣れるであろう魚について説明。真沙魚釣りと聞いても
ピンと来なかった子供達も、実物の魚を見ると俄に盛り上がってくる。
真沙魚と供に釣れるであろう泥目魚少についてもここで合せて説明。

魚の説明を終えて仕掛けを作ったら、いよいよしおじ磯で釣りの開始。
水際へ降りて次々と竿を出し始める参加者を護岸の上から眺めながら、
持参したキャンプ用のテーブルを拡げる。アクリル製の水槽を並べて
今日のために確保しておいた魚を入れ、蓋をしたら名札を貼ってゆく。
真沙魚泥目魚少沼魚少微倫吾安倍沙魚蚯蚓沙魚姫沙魚
雛沙魚、そして鶏冠銀宝紅付銀宝と、総勢11種のミニミニ水族館。

これはなかなか人目を引いたようで、釣りに夢中の参加者はともかく、
一般の来園者が準備している途中から次々と立ち寄り、話の花が咲く。
普段からしおじ磯で釣りを楽しんでいると言う人でさえも、こんなに
多くの種類の魚が棲んでいると言うことを、知らない人が少なくない。
ミニミニ水族館が一段落したら、水際に降りてゆき参加者のバケツを
覗いて回る。思った通り、バケツの中は真沙魚魚少泥目の3種類。
その他には高野毛房磯蟹地中海緑蟹を釣り上げている参加者もいる。

お昼になったところで参加者にミニミニ水族館の前に集合してもらい、
釣った魚と水槽の魚を見比べながら、しおじ磯で見られる魚について
説明する。釣りで有名なしおじ磯だけれど、その他にもしおじ磯では
いろいろな魚が見られると言うことを、うまく説明できただろうか…。
さて釣りマナー教室は昼過ぎには解散。その後14:00になったら、
今度はしおじ磯の芥拾いに参加。たまには綺麗にしてやらなきゃね…。


07/11
(旧閏05/19)
土曜日
空は曇っているものの、時おり雲の切れ目から陽が差し込んだりして、
雨に降られる心配は無いだろう。11:50に勝島橋の袂まで来ると、
既に釣り人が鋼矢板の護岸の上で竿を出している。それもすぐ足許へ
仕掛けを落としているとなれば、鋼矢板の護岸の裁ち上りへ入るのは
気が引ける。今日は諦めてやや南寄りの石積み護岸の裾を探ってゆく。

石積みの護岸は、入り組んで隙間が多いだけに、たも網では探り難い。
それでもぽつぽつ入る真沙魚魚少の他、泥目が3尾に雛沙魚が1尾。
網に入る種類は、鋼矢板の護岸の裁ち上りと大差が無いように思える。
雛沙魚まで見つかるとは思わなかったなぁ…。ふと足許の石を見ると、
疣螺が1匹だけ…と思ったら、そこにも、またそこにもと言う感じで、
次々と10匹以上も見つかった。石の側面や下には卵嚢も付いている。

●勝島橋(南寄りの石積み護岸) 26℃ 1.8%
 真沙魚   7尾 61〜98mm 60台4,70台2尾
 魚少    7尾 22〜54mm 20台2,30台3,50台2尾
 泥 目   3尾 50059,60mm
 雛沙魚   1尾 32mm

13:50になってしおじ磯へ。まずは立ち込んで物陰を蹴り込むと、
真沙魚が3尾に微倫吾が2尾。引き続き干出部の石を汀線の近くから
起してゆく。泥目の若魚が3尾。蚯蚓沙魚は成魚、若魚とも4尾ずつ。
近くにいた家族連れが擬麻を釣り上げている。擬麻なんて、今までは
たまに若魚が見られるだけだったのに、最近は成魚の姿も増えて来た。

●しおじ磯  26.5℃ 1.8%
 真沙魚   3尾 63,79,86mm
 泥 目   3尾 55,69,70mm
 微倫吾   2尾 33,49mm
 蚯蚓沙魚(成)4尾 66,71,73,74mm
 蚯蚓沙魚(若)4尾 40,44mm各1尾、43mm2尾
 擬 麻(成)1尾 未計測


07/12
(旧閏05/20)
日曜日
12:00に城南大橋へ着いたら、波打際にぽつねんと、海猫が1羽。
人の姿を見ても逃げ出さず、怪我でもしているのかなと思っていたら、
護岸を降りてあと数mの距離まで近付いたところで飛び去って行った。
上空では数羽の小鰺刺しが空中戦を展開している。天気が良いせいか
水温は27℃もあるけれど、塩分は1.8%とやや低いかな…でもないか?

下げ止りまで時間があるので、鋼矢板の護岸の裁ち上りを探ってみる。
水深は膝くらい。たも網を当てて蹴り込んでゆくと、2cmそこそこの
魚少の子が10尾以上も網に入った。1尾だけ成魚も。この辺りでは
あまり見かけない魚少だけれど、夏場で低めの塩分と関係あるのかな?
微倫吾が5尾に真沙魚が2尾。縞模様もくっきりとした縞沙魚が1尾。
3cm足らずの大きさでは、赤帯縞沙魚霜降縞沙魚かはっきりしない。

さらには2尾の河豚が立て続けに入る。1尾は5cmくらいあるけれど、
もう1尾は1cmくらいしかない。ただし模様は同じだから同種だろう。
背鰭の鰭条は9乃至10本くらい、暗緑色の背中には豹紋状の黒点が
散らばっている。もしかしたら彼岸河豚だろうか。背中に白点は無く、
胸鰭のすぐ後の一大黒点も無いから、草河豚でないことは確かだろう。

南端の角にある4本の棒杭に産みつけられた疣螺の卵嚢を見ていたら、
同じ棒杭のさらに下、水底の近くの淡く黄色い細長いものが目に入る。
あ、薙刀酸漿じゃん!。それほど量は多くないものの、2本の棒杭に
2個所の薙刀酸漿。それならと棒杭の根元を素手で探ってみたけれど、
赤螺は見つからなかった。たいていはすぐ近くにいるんだけどなぁ…。

下げ止りが近くなったのを見計らい、砂地まで戻って網を曳き始める。
けれど何も入らない。踝くらいのごく浅い所から膝くらいの水深まで、
深さを変えて網を曳いてみても、やっぱり沙魚の子の1尾も入らない。
結局、5往復を終えて網に入ったのは、3cm足らずの真鯒が1尾だけ。
それでいて豆拳蟹だけはやけに多いようで、次から次へと見つかって、
あっという間に20匹を超える。5往復を終えて砂地を歩いていると、
擬麻の成魚と、たも網くらいの幅のある赤魚賁が打ち上げられていた。

●埠頭の南   27℃  1.8%
 鋼矢板の護岸
 真沙魚   2尾 82,87mm
 魚少   11尾 19mm5尾,16,21mm各2尾,24,68mm各1尾
 微倫吾   5尾 32,37,38,41,43mm
 縞沙魚   1尾 26mm
 彼岸河豚  2尾 11,48mm

 5往復
 真 鯒   1尾 27mm


07/19
(旧閏05/27)
日曜日
目を醒した時にはまだ曇っていたけれど、暫くすると陽が差して来た。
南風が強く吹いて、たまにポツリとは来るものの、もう大丈夫だろう。

勝島橋の袂に着いたのは未だ8:00。未だとは言っても下げ止りは
8:30だから遅すぎるくらい。しかも水温を測ると既に27℃もある。
この分だと日中には30℃を超えるかな…。塩分を測ってみると2.2%。
14日に梅雨が明けが発表されて以降も雨が続いたけれど、その割に
塩分濃度は高め。意外と外の潮が流れ込んで来ているのかも知れない。

鋼矢板の護岸の裁ち上りをたも網で探ってゆく。真沙魚が5尾の他に
泥目魚少蚯蚓沙魚安倍沙魚…とここまではまぁ、いつもの通り。
けれどいつもの面子に混じって何やらにょろにょろとした1尾も入る。
先日の紅付銀宝よりも一回り大きく、体色もやや薄い褐色。体側には
折れ筋が何本も入っている。今度こそ大灘銀宝かな…と思ったけれど、
よくよく見れば顳かみに朱色の点がくっきり。こいつも紅付銀宝か…。

●勝島橋   27℃  2.2%
 真沙魚   5尾 85,87,90,101,102mm
 泥 目   1尾 64mm
 魚少    1尾 68mm
 蚯蚓沙魚  1尾 40mm
 安倍沙魚  1尾 38mm
 紅付銀宝  1尾 80mm

12:30を過ぎてしおじ磯へ。この頃になると空はすっかり晴れて、
水温も29℃にも達している。塩分濃度は2.4%。下げ止りから4時間も
経っていては、潮間帯はすっかり水の中。釣り人も多く立ち込むのも
難しいので、結局、水温と塩分を測ったのみで何もできずに終った…。


07/20
(旧閏05/28)
月曜日
海の日と言うことで、中央海浜公園と品川水族館で共催の干潟観察会。
管理のOさんからお誘いを頂いているので、少しでもお役に立てばと、
受付開始は9:30だけれど、それに先立って7:45には勝島橋へ。

鋼矢板の護岸の裁ち上りはまだ臑くらいの水深がある。いつもの通り
たも網で裁ち上りを探ってゆくと、真沙魚魚少泥目とこれもまた
いつもの通りの面々。干出面を探してみると鶏冠銀宝韋駄天銀宝
2尾ずつ見つかったけれど、どちらも卵を守っている真最中。そこで
卵を守っていないものを探してさらに橋の下まで行き、1尾ずつ確保。

さらにしおじ磯へ立ち寄って、干出し始めた土留めの辺りで石を起し、
蚯蚓沙魚の成魚を探す。これに前以て確保しておいた雛沙魚微倫吾
安倍沙魚を合せれば、干潟で見られる沙魚の多くは網羅できるだろう。
本美之主貝猿頬貝疣螺玉黍と言った貝に指長本宿借りもいるし。
蚯蚓沙魚を確保したところで切り上げて、受付場所の管理小屋へ向う。

●勝島橋   27℃  2.2%
 真沙魚   未確認 未計測
 魚少    未確認 未計測
 泥 目   未確認 未計測
 鶏冠銀宝  2尾  未計測
 韋駄天銀宝 2尾  未計測

●しおじ磯  未計測 未計測
 蚯蚓沙魚(成魚)2尾 未計測

今回は品川水族館のプロ…ってゆーか、恐れ多くも館長に次長!…が
来ておられ、説明は勿論のこと、展示用に勝島運河で採集したと言う
真沙魚魚少泥目、さらには水槽まで用意していただいているから、
何もすることが無い。とは言え、せっかく声をかけていただいたのに、
何もしないのでは申し訳が立たないから、確保しておいた分も一緒に
水槽の中へ入れて展示していただく。種類を増やすことができたのは
何より幸いで、これで少しはお役に立てた…と言うことにしておこう。

挨拶やら説明やらが済んでから、いよいよ干潟へ降りてゆく。まずは
砂地の潮溜りを覗いてみたけれど、真砂沙魚の姿は一向に見当らない。
4月の観察会ではそこかしこに見られた真砂沙魚なのに、何故だろう。
参加者の多くは石積みの中洲の上で蟹を探しているから。汀線近くで
石を起して蚯蚓沙魚を見つけてみせたり、疣螺とその卵嚢を見つけて
みせたり、砂地から覗かせている本美之主貝を探し当てて見せたりと、
専ら蟹以外の生き物を探してみせる。興味を持った人には探す場所を
助言し、自ら見つけてもらう。個々の生物の名前だとか生態だとかを
事細かに説明するよりも、こうした説明の方が受けが良いように思う。


07/25
(旧06/04)
土曜日
朝のうちは曇りがちだったけれど、埠頭に向う道すがら雲が切れ始め、
11:30に勝島橋の袂に着いた時には概ね晴れ。けれど上空の風が
強いのか、時おり天気雨がぽつぽつ落ちてくる。水温を測ってみると
28℃ちょっと。立ち込んでみると生温く、気持ちの良いものではない。

水底の沙魚の姿も殆ど見当らず、護岸の裁ち上りを探ってみたものの、
真沙魚が1尾に安倍沙魚が2尾、微倫吾魚少が3尾ずつと、どれも
これも思い出したように入るだけ。けれどそんな中でも目立ったのは
96mmの洞沙魚真沙魚ですら1尾しか見つからなかったと言うのに、
洞沙魚が現れるとは…。この洞沙魚は何でこんな所に現れたんだろう。
護岸の干出面には鶏冠銀宝が4尾、韋駄天銀宝が1尾。どれもみんな
卵を守っている。疣螺の卵嚢も護岸の高い位置に産みつけられている。

●勝島橋   28℃強 2.1%
 真沙魚   1尾 64mm
 洞沙魚   1尾 96mm
 魚少    3尾 21,34,52mm
 微倫吾   3尾 40,44,49mm
 安倍沙魚  2尾 36,44mm
 鶏冠銀宝  4尾 未計測
 韋駄天銀宝 1尾 未計測

12:50にしおじ磯へ。水温はいよいよ29℃に達し、30℃も目前。
釣り人が多く、立ち込むのは諦める。それでも汀線近くから干出部の
石を起してゆくと、泥目蚯蚓沙魚、さらに真沙魚微倫吾までもが
見つかった。泥目蚯蚓沙魚ならいざ知らず、真沙魚が見つかるとは
思わなかったし、まして微倫吾まで見つかるとは想像すらしなかった。
水底を離れて泳ぐ微倫吾でさえも潮間帯の石の下に逃げ込むだなんて、
何が起きているんだろう。酸素が不足していると言うことだろうか…。

●しおじ磯  29℃  2.2%
 泥 目  14尾 55〜73mm 60前後8,70前後6尾
 蚯蚓沙魚(若)5尾 43,45,47mm各1尾,49mm2尾
 蚯蚓沙魚(成)3尾 67,68,72mm
 真沙魚   2尾 51,96mm
 微倫吾   2尾 35,40mm


07/26
(旧06/05)
日曜日
11:15に埠頭の南へ。水温を測ってみると29℃。太股くらいまで
立ち込んでみても生温いばかり。足許もひんやりしない。温度の高い
表層の水が厚い層を成しているのだろう。こうなると魚を涼を求めて
何処かに去ったか、足許の水底も静まり返って沙魚の姿が見当らない。
目に付くのは、汀線近くをちょろちょろしている洲走りくらいのもの。

網を曳いてみても何も入らず、南端の角の棒杭が頭を出したところで
鋼矢板の護岸の裁ち上りを探ってみたけれど、これもまたちらほらと
微倫吾が入るばかりで、他にはさっぱり何も入らない。護岸に付いた
磯蟹や水底の指長本宿借り豆拳蟹をいじりながら砂地へ戻り、再び
網を曳き始める。けれど入ったのは微倫吾が2尾だけ。後はさっぱり。

●埠頭の南   29℃  2.2%
 鋼矢板の護岸
 微倫吾   8尾 36,38,40mm各1尾,42mm3尾
 5往復
 微倫吾   2尾 32,42mm

このままではつまらないので、橋の北側へ出て、石積み護岸の内側の
泥地で蟹を探してみる。けれど潮溜りの石を起してみても、葦原蟹
毛房磯蟹がたまに見つかるだけ。わさわさと見られるのは葦原の上の
黒弁慶蟹と、石積み護岸の上の角弁慶蟹くらいのもの。駄目な時には
何をやっても駄目…と言うことだろう。疲れないうちに帰るとしよう。


08/02
(旧06/12)
日曜日
朝からどんより曇り空。何とか持つだろう…と思って家を出たものの、
12:00にしおじ磯へ着くや否や雨が降り始める。仕方が無いので
四阿で雨宿り。バットをふかしながらぼんやり外を眺めているばかり。
陽射しは無くとも充分に熱が蓄積されているらしく、アスファルトの
鋪装面から湯気が濛々と立ち上っている。それは如何にも物憂い光景。

どのくらい雨は降り続いたのだろう、やがて小降りになって来たので、
四阿を抜け出す。高潮線附近で角弁慶蟹を探してみる。けれど湿度が
半端ではなく、何もしていなくても額から汗が流れ落ちる。あまりの
蒸し暑さに耐え切れなくなり、逃げるようになぎさの森の管理小屋へ。
暫く涼んでいたら、気分もまったりとしてしまい、そのまま帰宅する。


08/08
(旧06/18)
土曜日
朝のうちはどんよりしていた空も、次第に晴れ間が覗き始め、やがて
陽射しも出て来た。11:30に勝島橋の袂に着くと、護岸の上には
釣り人がぎっしり。立ち込める状態ではないので、いつもの釣り人と
立ち話をしただけでそのまましおじ磯へ。ここも釣り人が多いけれど、
それでも隙間を探して立ち込んでみる。網に入ったのは真沙魚が1尾。

すぐに干出部で石を起し始める。泥目は見当らず蚯蚓沙魚ばかり7尾。
ヒネは2尾。ヒネも若も大きさが近くなってきた。土留めのすぐ上の
潮溜りに安倍沙魚が1尾。掬ってみるとお腹がぽっこり膨らんでいる。
産卵が近いのかな?。さらに高潮線附近の石を起して蟹を探してみる。
角弁慶蟹のみならず磯蟹高野毛房磯蟹地中海緑蟹までも見つかる。
高潮線の辺りでこれだけの種類が纏めて見られるのは、夏場ならでは。

●しおじ磯  27.5℃ 1.8%
 真沙魚   1尾 70mm
 蚯蚓沙魚  7尾 43,46mm各2尾,47.66,73mm各1尾
 安倍沙魚  1尾 36mm


08/15
(旧06/25)
土曜日
沙魚釣りにバーベキューにと人気の場所でも、さすがにこの時間なら
大丈夫だろうと、東雲きたる前に家を出て午前5時に夕やけなぎさへ。
けれどこんな早い時間でも既に釣り人の姿がちらほら。あぁ夏休み…。

幸い南寄りの石の多い所には釣り人がいないので、胸まで水に漬かり、
駆け上がりの下の貝殻の積っている所を網で曳く。けれど入ったのは
猿頬貝が4つだけ。お目当ての一角蜘蛛蟹はおろか、魚少の1尾すら
入らない。みんな何処へ行ってしまったんだろう。この程度の水深で
酸欠とも思えないけれど…。もっとも真沙魚微倫吾なら、ごく浅い
汀線近くの水底のそこかしこで見られる。やっぱり酸欠なのかなぁ…。

網を曳くのを諦め、北寄りの砂地で米搗蟹を探す。まだ朝早いせいか
なかなか穴を出て来ないけれど、出て来ればまだ米を搗くものがいる。
やがて日もすっかり昇った午前7時になると、既に釣り人でいっぱい。
みんな立ち込んでいるので、その背後で汀線の辺りを網で曳いてみる。
すると微倫吾が2尾に琴弾きの子が1尾。もう夏も終りが近いのか…。

●夕やけなぎさ 27℃ 1.2%
 微倫吾   2尾 40,43mm
 琴弾き   1尾 17mm

その後、勝島運河まで行き、バットと缶コーヒーで時間を潰しながら
水中を覗き込むと、水底を歩いている蟹は地中海緑蟹ばかり。たまに
真沙魚泥目が姿を現す。8:30に今度はなぎさの森の管理小屋へ。
なぎさの森のボランティアのCさんに、頼まれていた原稿を今日中に
渡してしまおうと思っていたのに、ボランティアの活動は明日なので
今日は誰も来ないだろうって…。つくつく法師がもう鳴き始めている。


08/16
(旧06/26)
日曜日
この夏はそれほど厳しい暑さにならず、天気が良くて昼間は暑くても、
夜になるとかなり涼しく感じられる。寝苦しくないのは何より助かる。
けれど7:20の埠頭の南は、水温27℃とそれほど涼しさを感じない。
しかも塩分は0.8%。台風は逸れたし大雨が降ったとも思えないのに…。

網を曳いてみても、真鯒が1尾に真沙魚が1尾。それだけ。それでも
排水溝からの流れが注ぎ込む辺りには、琴弾きの子が群れが見られる。
潮が上がって来ないうちに、石積み護岸の内側の泥地を探してみると、
毛房磯蟹角弁慶蟹黒弁慶蟹葦原蟹。潮溜りには安倍沙魚も多い。
今月の23日には、なぎさのボランティアが主催の親子自然観察会で
蟹を展示するので、必要な分だけ確保する。必要な蟹を確保できたら、
10:30にはなぎさの森の管理事務所へ。なぎさのボランティアの
Cさんにやっとのことで逢うことができた。頼まれていた原稿を渡す。

●埠頭の南  27℃  0.8%
 琴弾き  13尾 17mm6,18mm3,16mm2尾,19,22mm各2尾
 真 鯒   1尾 57mm
 真沙魚   1尾 112mm


08/20
(旧07/01)
木曜日
まだ夏休みの期間中とは言え、平日ともなればやはり人出は少なくて、
9:00に勝島橋の袂に着いても護岸の上はがら空き。天気も良いし、
これなら有給休暇を取得した甲斐があったと言うもの。けれど護岸の
裁ち上りを探ってみても、真沙魚魚少が3尾ずつ網に入っただけで、
あまりぱっとしない。護岸の干出面を探してみると、鶏冠銀宝が4尾、
韋駄天銀宝が2尾。鶏冠銀宝の1尾を除けば、みんな卵を守っている。

●勝島橋   27℃強 1.8%
 真沙魚   3尾 103mm,未計測2尾
 魚少    3尾 46,48,78mm
 鶏冠銀宝  4尾 未計測
 韋駄天銀宝 2尾 未計測

11:30にはしおじ磯へ向う。さすがに大潮とあって干出部が広い。
石を起してゆくと泥目が15尾に蚯蚓沙魚が7尾。蚯蚓沙魚はヒネと
若魚との大きさが近くなってきた。大きめの潮溜りには真沙魚も1尾。
釣り人のいない所で立ち込んでみると、真沙魚が1尾に微倫吾が2尾。
大潮とあって干出部が広いだけに、泥目蚯蚓沙魚も見つかった数は
多めだけれど、それ以外にはこれと言って面白いものは見つからない。

●しおじ磯  29℃  1.6%
 泥 目  15尾 60〜96mm 70台8,60台5尾
 蚯蚓沙魚  7尾 40,46,48mm各1尾,51,69mm各2尾
 真沙魚   2尾 83,86mm
 微倫吾   2尾 39,47mm


08/22
(旧07/03)
土曜日
今日も朝から良い天気。けれどその天気の良さが災いしたのだろうか、
11:30に埠頭の南まで来ると、水は真っ赤っか。うっすら茶色い
泡もたち始めている。水温は既に28.5℃もあり、塩分も2.2%と高め。
取り敢えず網を曳いてみたけれど何も入らなかったので、下げ止りを
待つことにして、先ずは鋼矢板の護岸の裁ち上りから探ることにする。

赤潮のお陰か、護岸の上に釣り人の姿が見当らないのは幸いだけれど、
膝下くらいの水深にも拘らず、真っ赤な水に足許の見通しが利かない。
ここも駄目かな…と思いながらも護岸の裁ち上りを蹴り込んでみると、
思いがけず13cm以上ある真沙魚と5cmそこそこの縞沙魚が網に入る。

何とかいけそうだな…と探り続けると、真沙魚はその1尾だけで後が
続かなかったものの、縞沙魚魚少と供にその後もぽつぽつ網に入る。
物陰の少ない砂地にも拘わらず、魚少が増えているように感じられる。
けれど何より驚いたのは、その他に入った面子の多彩さ。久しぶりの
楊枝魚に何やら鰯っぽい魚、河豚、さらに雛沙魚までもが網に入った。

縞沙魚は顎の下面の白い点がはっきりとしないから赤帯縞沙魚だろう。
背鰭が1つで下顎が引っ込んでいるから、鰯っぽい魚は片口鰯らしい。
河豚は緑色の背中に白点が散らばり、鰭が黄色く、胸鰭の後に大きな
黒い点が1つあるから草河豚だろう。埠頭の南では初めての雛沙魚
4cm近い大物。何処からか流されて来たのか、棲息域が拡がったのか。
それにしてもこんな赤潮の中で、よくぞこれだけの面子が揃ったもの。

下げ止りを過ぎたところで砂地へ戻り、改めてたも網を曳いて5往復。
すると先程とはうって変り、真鯒の子と擬麻の子がわさわさ網に入る。
一度に何匹も入るので、あっと言う間に30尾を超える。それなのに
沙魚の類はさっぱり。1尾も網に入らないのはどうしたことだろう…。

排水溝からの流れに近い砂地の北寄りでは、琴弾きの子が群れている。
さらに船が通るのを待って波頭を網で曳いてみると、2cmそこそこの
真っ黒な魚が3尾。側偏した平たい身体に、中央が弓状に凹んだ尾鰭、
縞伊佐木目張とは異なる丸っこい顔つきは、どうやら眼仁奈らしい。

●埠頭の南  28.5℃ 2.2%
 鋼矢板の護岸
 真沙魚   1尾 未計測130mm超
 魚少    7尾 26〜61mm 40前後3,50前後2尾
 赤帯縞沙魚 5尾 18,24,42,48,50mm
 雛沙魚   1尾 34mm
 楊枝魚   1尾 132mm
 草河豚   1尾 33mm
 片口鰯   1尾 39mm
 鶏冠銀宝  1尾 未計測
 韋駄天銀宝 2尾 56,60mm

 砂地の5往復
 真 鯒   多産 計測35尾 11〜27mm 15〜17mm19尾
 擬 麻   多産 計測30尾 10〜24mm 20前後24尾
 琴弾き  14尾 17〜26mm 22mm4尾,21,24mm各3尾
 眼仁奈   3尾 18,20,25mm


08/23
(旧07/04)
日曜日
今日はなぎさのボランティア主催の親子自然観察会。干潟の生き物の
説明係を引受けているので、展示用に確保しておいた蟹やら魚やらに
水槽だの拡声器だのと言った道具を携えて、9:00には管理小屋へ。
けれど30分前に到着したと言うのに、どうにも気負い過ぎたらしく
持参した道具が多すぎて、駐車場まで3往復してやっと運び切る有様。

開会の挨拶もそこそこに展示の準備を続け、広場での植物観察が終り
参加者が干潟に向って降り始めたところで、準備を切り上げ後を追う。
自然観察路からの流れで追いついたら、暗渠の奥を覗き込んでもらい、
黒弁慶蟹の姿を見てもらう。こんな所にも蟹はいるのだと言うことを
簡単に説明。この後の干潟にいる蟹との違いに気が付いてくれるかな。

なぎさの森を抜け、干潟の畔に出たところで川鵜海猫を眺めてから、
漸く干潟へ出る。まずは石積みの中洲に集まって簡単に説明してから
蟹を探し始めてもらう。参加者の多くは石積みの中洲の上から動かず、
そこでひたすら石を起している。蟹をたくさん採る競争ではないので、
同じ蟹ばっかりだなぁと思ったら、場所を変えて探してみるよう促す。

参加者の様子を見ながら、干潟の様子を一通り見て回る。潮溜りには
真砂沙魚の姿が全く見当らない。いくら真砂沙魚でも真夏の潮溜りは
耐え難いのだろう。臑くらいまで立ち込んで水底を探してみたけれど、
豆拳蟹も見当らない。もう少し潮の引きが大きければ良かったのに…。

そのうちに黙々と砂地を掘り返していた管理のMさんから声が掛かる。
こんなものが見つかりましたと見せてくれたのが衣通貝。今までにも
しおじ磯や夕やけなぎさで打ち上げられた貝殻が見つかっているから、
干潟保全区なら活きたものが見つかるだろうと思っていた通りの結果。
参加者が捕まえた蟹を見て回ると、高野毛房磯蟹磯蟹地中海緑蟹

想定外の好天で陽射しを遮る物の無い干潟は蒸し暑いことこの上無し。
しかも時間もかなり押していたようで、生き物の説明は管理小屋まで
戻り水槽に展示したもので行うことになる。けれどいざ管理小屋まで
戻ってしまうと、声をかけても参加者は集まってくれない。自分達の
捕まえた生き物を放してしまったことと、暑くて一休みしたいのとで、
すっかり気が弛んでしまった模様。やっぱり実際に捕まえた生き物を
その場で説明するようにしないと、面白みも欠けると言うものだろう。


09/05
(旧07/17)
土曜日
朝晩はめっきりと秋めいてきたものの、昼間のうちはまだ真夏の暑さ。
11:20に勝島橋へ着くと、鋼矢板の護岸の上は釣り人がぎっしり。
足許で釣っている人もいるので、鋼矢板の護岸の裁ち上りは探れない。
そこで橋の北側へ回り、新しくできた石積みの護岸を降りて橋の下へ。
水温は26℃、塩分は1.8%。心持ち水温が下がって来たように思える。

橋台の裁ち上りを蹴り込んでゆく。先ずは10cmほどの真沙魚が2尾。
真沙魚はその2尾だけで、その後は魚少安倍沙魚雛沙魚、さらに
縞伊佐木と続く。けれどどれも2cm足らずのほんの小さなものばかり。
中でも雛沙魚は13尾のうち10尾が2cm足らず。3cm以上のものは
2尾だけ。この2尾はヒネだろうか。それにしても雛沙魚が多いなぁ。

橋台とその周辺の干出面を探してゆくと、橋の北側に開いた排水溝の
出口の脇に韋駄天銀宝が1尾。9月だと言うのにまだ卵を守っている。
この排水溝の出口の両側は、数mに渡り辛うじて護岸工事を免れた所。
この韋駄天銀宝は寸での所で難を逃れたことになる。それだけに早く
勢力を盛り返して欲しいもの。新しい護岸の牡蛎も早く育たないかな。

●勝島橋   26℃  1.8%
 真沙魚   2尾 101,118mm
 魚少    3尾 14,17,34mm
 安倍沙魚  3尾 13mm2尾,22mm1尾
 雛沙魚  13尾 13〜32mm 20以下10尾,30以上2尾
 縞伊佐木  1尾 12mm
 韋駄天銀宝 1尾 未計測

13:00になったらしおじ磯へ。既に潮は土留めを超えているから、
石を起すのは諦めるしかない。釣り人の邪魔にならないように場所を
選んで立ち込んでみる。真沙魚泥目魚少がそれぞれ2尾ずつ入る。

●しおじ磯  27℃  2.0%
 真沙魚   2尾 87,108mm
 泥 目   2尾 70,130mm
 魚少    2尾 54,72mm


09/06
(旧07/18)
日曜日
11:50に埠頭の南へ。水温は27℃弱とあまり変化が感じられない。
塩分は1.5%。鋼矢板の護岸は膝くらいの水深。探り頃ではあるけれど、
いざ探ってみると魚少の子ばかり続々と入る。他には縞伊佐木の子と
縞沙魚が1尾ずつ入った。縞沙魚は顎の下面に斑点が見られないから、
赤帯縞沙魚だろう。1匹だけ入った豆拳蟹は甲幅1cmそこそこの子供。

下げ止りが近くなったら、砂地へ戻って網を曳く。今日も真鯒の子が
続々と入る。先日より数は少ないけれど、一回り以上も大きくなった。
沙魚の類は筋沙魚ばかり6尾。網の中で見た時は姫沙魚もいたように
思えたのに、確認したらどれも筋沙魚。その他には琴弾きの子が3尾、
縞伊佐木の子と擬麻の子が1尾ずつ。真鯒の子は相変わらず多いのに、
擬麻の子はすっかり減ってしまった。暮らしぶりの違いと言うことか。

膝くらいまで立ち込んでいると、時おりの群れが寄って来て水面を
漣立たせる。けれど網が届く所までは来ないから、手の出し様が無い。
群れは1つだけではなく、様々な大きさのものが幾つもあるのが判る。
ずっと沖の方でもちらちらと、水面に銀鱗が煌めいているのが見える。

突如として目の前を直径40〜50cmほどの小さな群れが横切ってゆく。
1尾1尾は数cmほどで細長く、明らかにではない。驚かさないよう
立ち止り、その動きを目で追いかけ、網の届く所へ来たら一気に掬う。
簡単なようでもこれがなかなか難しく、網に入ったのはたったの4尾。

アクリルケースに入れて眺めると、背中は金色がかった茶色で腹は白。
胸鰭は上の方に付いて、背鰭は2つある。頭が平たく正面から見ると
逆三角形をしている。の類の特徴だから、どうやら藤五郎鰯らしい。

さらに立ち込んでいると、の群れの間を縫うように20cmくらいの
細長い魚がかなりの速度で泳ぎ去る。細長く伸びた吻端に小さな口は
見るからに楊枝魚だけれど、どうなんだろう。楊枝魚がこんな表層を
泳いでいたりするのだろうか、そもそもあんなに早く泳げるだろうか。

もしかしたら楊枝魚ではなくて矢柄だったのかな。咄嗟のことだから
尾鰭の形までは見ることができなかったなぁ…。その後も何回か姿を
見せたけれど、とうとう網には入らず、確認することはできなかった。

●埠頭の南  27℃弱 1.5%
 鋼矢板の護岸
 魚少    多産 計測28尾 20以下17尾,30以下10尾
 赤帯縞沙魚 1尾 43mm
 縞伊佐木  1尾 18mm
 砂地の5往復
 真 鯒  17尾 28〜56mm 50台4,40台5,30台6尾
 筋沙魚   6尾 15,27,31mm各1尾,22mm3尾
 琴弾き   3尾 16mm1尾,17mm2尾
 擬 麻   1尾 14mm
 縞伊佐木  1尾 19mm
 藤五郎鰯  4尾 21,22,23,24mm
 目視のみ
      多数
 楊枝魚?  3尾?


09/19
(旧08/01)
土曜日
江戸前ESDマイスター講座の第一回。会場は平和島運河の奥にある
ふるさとの浜辺公園の海苔のふるさと館。大井埠頭中央海浜公園から
それほど離れてはいないけれど、この公園を訪れるのは今日が初めて。
講座が終って帰る前に水辺に立ち寄ってみる。公園として整備されて
まだ日が浅いせいか、何となく落ち着かないものが感じられるけれど、
それでも釣り人のバケツを覗いてみると、真沙魚泥目が入っていた。
大井埠頭中央海浜公園と釣れるものにはあまり変りが無さそうだな…。


09/21
(旧08/03)
月曜日
ゆっくり少しずつではあるけれど、夜の潮の引きが大きくなってきた。
今の時期ではまだ昼との差は少ないけれど、釣り人の少ない夜の方が
たも網で探り易そうなので、22:15に勝島橋の袂へ。下げ止りは
日付けの変った24:36で、しかも下げ止りの潮高は28cmだから、
着いたのが少し早すぎたようで、護岸の裁ち上りはまだ股下くらいの
水深がある。けれど水は良く澄んで水底が良く見える。水温が23℃と
低いのは夜のせいもあるだろう。塩分が2.3%と高めなのは秋の兆しか。

護岸の裁ち上りを探ってみると、先ず入ったのは13cmほどの真沙魚
真沙魚はその後も同じくらいの大きさのものが2尾だけ入ったけれど、
3尾ともバケツを飛び出してしまい大きさを測ることができなかった。
その他に安倍沙魚雛沙魚微倫吾も入ったけれど、どれも1尾ずつ。
ぽつぽつと入るのは魚少くらいのもので、こればかりは9尾も入った。

●勝島橋   23℃  2.3%
 真沙魚   3尾 未計測 いずれも12〜3cmくらい
 魚少    9尾 15〜58mm 50前後4尾,15前後3尾
 安倍沙魚  1尾 20mm
 微倫吾   1尾 40mm
 雛沙魚   1尾 16mm

日付けも変って24:20にはしおじ磯へ。先ずは立ち込んで簡単に
水底を探ってみる。その後は干出部で石を起しながら、腰が疲れたら
立ち込んで、身体を伸ばしがてら水底を探る。干出部と蹴り込みとで
泥目は10尾。8cm前後のものが中心で、口許の形に何となく変化が
現れ始めたように感じられる。1尾だけ124cmもあるのはヒネだろう。

蚯蚓沙魚は3尾しか見つからなかった。どれも5cmくらいの大きさで、
顔つきにまだ差が見られない。7cmを超えるものが見つからないのは、
ヒネが寿命を迎えたのだろうか。その他に魚少が2尾に真沙魚が1尾。

●しおじ磯  23.5℃ 2.2%
 泥 目  10尾 72〜124mm 80以下7尾
 蚯蚓沙魚  3尾 52mm2尾,51mm1尾
 魚少    2尾 56,64mm
 真沙魚   1尾 85mm


09/22
(旧08/04)
火曜日
暗い空でも雲に覆われているのが解るけれど、雨にはなりそうにない。
23:30に埠頭の南へ着くと、南端の角の護岸の上には釣り人の姿。
こんな時間でもいるものなんだなぁ…。けれどこまめに移動しながら
釣っているらしいので、砂地でたも網を曳きながら合間を見計らって
護岸の裁ち上りを探ることにする。でもその前に水温と塩分を測ろう。

護岸の裁ち上りは膝下くらいの水深。探っても探っても魚少ばかりで、
早々と20尾を超える。魚少の他に入ったのは赤帯縞沙魚が1尾だけ。
このところ魚少ばかりがやけに目立つようになったけれど、これには
どんな理由があるのだろう。周囲は護岸の他に物陰の少ない砂地だし、
水温や塩分にしてもことさら魚少が好むような状況とは思えないし…。

一方、砂地の方もあまりぱっとしない。1往復して1〜2尾がやっと
入るかどうかと言う感じ。姫沙魚が2尾、筋沙魚が2尾。魚少も1尾。
真沙魚こそ入らなかったものの、姫沙魚筋沙魚が網に入ったことで
何となく一安心。とは言え、ここでも入った魚少には違和感を覚える。
今までもたまには入っていたけれど、このところ本当に多くなった…。

沙魚の他にも真鯒が2尾。さらに3cmそこそこの鼠鯒が2尾。最後に
見つけてからもう1年以上も経っていると思うけれどどうだったろう。
鼠鯒を見つけたのはそのくらい久し振り。相変らず背鰭を畳んだまま
拡げてくれないけれど、丸い尾鰭には黒斑がぽつぽつと見られるから
旗立滑りだろう。2匹だけ入った豆拳蟹のうち、1匹は1cmそこそこ。

●埠頭の南  23℃  2.2%
 鋼矢板の護岸
 魚少   24尾 17〜63mm 20台8,30台6,40台7尾
 赤帯縞沙魚 1尾 46mm
 砂地の5往復
 姫沙魚   2尾 18,34mm
 筋沙魚   2尾 29mm 未計測20mm未満1尾
 魚少    1尾 29mm
 旗立滑り  2尾 27,30mm
 真 鯒   2尾 59,74mm


10/04
(旧08/16)
日曜日
先月末で契約が終了し、今月から晴れて無職のプータローと相成った。
すっきりした気分を反映したように空は高く陽射しが燦々と降り注ぐ。
13:30になってしおじ磯へ着くと、Tシャツ1枚でも暑いくらい。
諸肌に南の風が心地良い。たも網もバケツも持って来てはいるけれど、
元より潮の引きが大きくないので、今日のところは出番が無いだろう。

鳥見に徹しようと南端の観察壁に直行すると、潮は上がり目だけれど
石積みの中洲の向うにはまだ砂地が拡がっている。お立ち台の上には
軽鴨ばかり7羽。てんでに目を瞑ったり寝転がったりして休んでいる。
その向うの棒杭の上はと言うと川鵜が5羽。奥の砂地に蒼鷺が2羽と
小鷺が1羽。銘々に波打際に集まるを狙っている。小鷺は積極的に
追いかけているけれど、蒼鷺はじっとしたまま待っている戦法らしい。

ちょこまか歩き回るのが目障りなのか、蒼鷺小鷺を追いかけ始めた
…と思ったら何のことはない、小鷺がくわえた を狙っているらしい。
蒼鷺の攻撃を躱した小鷺をくわえたままお立ち台まで逃げて来て、
ここで漸く安心してを一呑み…と思ったら、呑み込み損ねて水面に
落とし、は何処かに消えていった。気が弛んだのか不器用なのか…。

そんなこんなでのんびりしていたら15:00を回って程無くのこと、
突然ぴるるぴるると声がしたかと思うと、正面から2羽の千鳥が現れ、
お立ち台の上にとまった。2羽とも鵤千鳥らしいけれどまだ若いのか、
それとも季節的なものなのか、顔の模様がやけにぼんやりとしている。


10/09
(旧08/21)
金曜日
8日の未明、NHKの台風情報を聞きながらうつらうつらしていたら、
南東の方角からサイレンの鳴るのが聞こえてきた。どうやら立会川が
警戒水位に達したらしい。それ程までの激しい雨だったにも拘わらず、
朝には上がって陽射しも出て来た。けれど風はむしろそれからが本番。
青い空とは裏腹に吹き荒れて、外出さえもままならず家の中で過ごす。

日付けが変り9日になったら家を出る。勝島橋の袂には00:20着。
覚悟はしていたけれど物凄いどぶ臭さ。やっと落ち着いてきたものの、
台風の余波の北風が絶え間無く吹いている。水温は21℃で塩分は1.0%。
水温は時刻のせいもあるだろうけれど、塩分が思ったほど低くはない。

こんな状況だから普段は見かけない珍しいものでも入らないかな…と
思いながら護岸の裁ち上りを探って見たけれど、相変らず魚少が多く、
それに続くのが雛沙魚安倍沙魚真沙魚が1尾ずつ。台風が来ると
ぱったり釣れなくなる真沙魚のことだから、今日は入らないだろうと
思っていたんだけどなぁ…。まだ暫くは真沙魚も釣れるかも知れない。

下げ止りも過ぎた01:45にはしおじ磯へ。もっとも雨の酷かった
8日の未明が潮の上がり目だったせいか、普段なら貝殻が積っている
石の間は言うまでも無く、土留めの上にまで砂や泥が厚く積っている。
砂や泥は流出せず、むしろ積ったと言うことだろう。水温は21℃弱で
塩分は0.8%。雨水升からの流れはいつもの3倍もの幅に拡がっている。

膝くらいまで立ち込んで石の下や物陰を蹴り込んでみると魚少が4尾。
続いて干出部の石の下を覗いて回ると、泥目が7尾に安倍沙魚が5尾、
蚯蚓沙魚が4尾に魚少が2尾。泥目の頭の形は雌と雄の差がいよいよ
目立つようになってきた。一方の蚯蚓沙魚はまだはっきりとした差は
現れていないように思える。その後に潮が上がってきたのを見計らい、
棒杭の辺りの砂地で網を曳いてみると、入ったのは微倫吾ばかり5尾。

●勝島橋   21℃  1.0%
 真沙魚   1尾 122mm
 魚少   13尾 19〜71mm 50超4,30未満5尾
 雛沙魚   8尾 16〜34mm 30台3,20台3尾
 安倍沙魚  1尾 17mm

●しおじ磯  21℃弱 0.8%
 泥 目   7尾 62〜82mm 80台3,70台3尾
 安倍沙魚  5尾 24,25,29,40,42mm
 魚少    6尾 26〜42mm 30台3尾
 微倫吾   5尾 48,50,52,55,59mm
 蚯蚓沙魚  4尾 54〜67mm 55mm2尾


10/10
(旧08/22)
土曜日
日付けが変ったところで家を出て、00:50に埠頭の南へ。台風の
後だけに汚いだろうなぁ…と思っていたのに、ほんのりとどぶ臭さは
漂うものの、漂着した芥は殆ど見当らない綺麗な砂地が拡がっている。

とは言っても排水溝からの流れは南側に大きく逸れて、いつも荷物を
置いている石の周りが広く淀みになっている。流れが注ぎ込む辺りは
砂地が大きく半円状に突き出てちょっとした砂州となり、その一方で
北側の護岸の手前は砂がすっかり失われ、今まで埋もれていた瓦礫が
一面に拡がっている。排水溝の出口の水溜りや流れの淀みを照らすと、
無数の醤蝦が泳いでいる。試みにたも網で浚ってみたら、魚少が2尾。

砂地へ戻って水温と塩分を測ってみると、水温は20.5℃で塩分は1.6%。
水温はともかくとして、塩分は一晩を経て持ち直して来たような感じ。
下げ止り前に鋼矢板の護岸の裁ち上りを探ってみる。相変らず続々と
魚少ばかりが入り、30尾を超えるまでにそれ程の時間はかからない。
その他には真沙魚微倫吾が1尾ずつ入っただけ。微倫吾は何となく
細長いようで、もしかしたら肉沙魚かな…とも思ったけれど、背鰭の
模様を確認したら微倫吾そのもの。痩せて細長く見えていただけか…。

下げ止りが近くなったら砂地で網を曳き始める。水底の様子が大きく
変っているかも知れないので、立ち込むのは臑くらいまでにしておく。
それでも姫沙魚の8尾を筆頭にして、真鯒が3尾に真沙魚琴弾き
2尾ずつと、特に変ったものこそ入らなかったけれど、思ったよりも
たくさん入ったかな。魚少まで4尾も入るとは思わなかったけれど…。

豆拳蟹は甲幅10-15mmのものが4匹。この夏に産れたものだろうか、
雌の腹はまだ膨らんでいない。砂地には打ち上げられた馬刀貝が多く、
特に排水溝からの流れが移動し、新たに注ぎ込むようになった辺りの
砂地で目立つ。まだ軟体の付いているものも多い。砂は大きく動くわ
淡水には曝されるわで、馬刀貝には堪ったものではなかったと見える。

●埠頭の南  20.5℃ 1.6%
 鋼矢板の護岸
 魚少    多産(計測29尾)24〜67mm 28mm8尾
 微倫吾   1尾 43mm
 砂地の5往復
 真沙魚   2尾 98,114mm
 姫沙魚   8尾 15〜34mm 30台3,25mm3尾
 魚少    6尾 17〜39mm 30台4尾
 真 鯒   3尾 35,38,109mm
 琴弾き   2尾 18,42mm

さて、明け方の4時過ぎになって帰宅し、一眠りしたら一風呂浴びて、
14:30になったら今度はしおじ磯へ。管理小屋に顔を出してから
南端の観察壁へ向う。お立ち台の上には軽鴨が12羽と白鶺鴒が2羽。
棒杭の上に川鵜が12羽。石積みの中洲には川鵜が6羽と軽鴨が2羽。
左手の葦の陰に隠れて蒼鷺が1羽。2羽ずつで追いかけっこしている
磯鴫は全部で6羽いるらしい。あちらこちら動き回るので数え難い…。

船の波にお立ち台の軽鴨の群れが分散して、半数は水面へと泳ぎ出す。
その群れが去った後の水面に小さな丸っこい姿が浮かんでいる。だ。
右手の棒杭を見ると川鵜が15羽。その向うの葦原の手前の石積みに
鵤千鳥が3羽。台風の後だけれど、特に変ったものは見当らなかった。


10/11
(旧08/23)
日曜日
昼頃までごろごろとしていたけれど、天気も良いことだし、のんびり
鳥見でもしようと思い立ち、14:00に勝島運河の立会川の河口へ。
まだ冬鳥の姿は見当らず、水面はまだ閑散としている。目に付くのは
大きな鴎と地味な色の鴨が5羽ずつ。鴎は背中の色が黒っぽいけれど、
目と嘴は黄色で尾羽に黒い線がある。海猫かぁ…。鴨の方は軽鴨かと
思っていたら、一回り小さくて尾長鴨の雌らしい…ってことは冬鳥だ。
追って雄も来るかな。水面を覗き込むと目に入るのはの群ればかり。
工事中の足場の下の浮子の付いたロープに、蒼鷺が1羽と川鵜が2羽。

1時間も経たないうちに同じ勝島運河の鮫洲へ。潮は階段状の護岸の
最下段の上面に少しだけ冠っている。水際に立って覗き込んでみると、
中層をふわふわ漂う微倫吾の姿が数多く見られる。水底のあちこちに
見られるのも微倫吾ばかりで、真沙魚魚少はたまにしか見られない。
石の下から現れる蟹も地中海緑蟹ばかり…って簡単に言ってるけれど、
欧羅巴緑蟹が紛れ込んでいないかどうか、そのうちに確認したいな…。

水中の護岸の角に、蝦がたくさん群がっているのが見える。その先の
水中を泳いでいるものも多い。こんなこともあろうかと用意して来た
たも網で掬ってみると、小さいので額角の根元の盛り上がりが今一つ
はっきりとしないけれど、細長い透明な身体に青い髭は白太蝦らしい。

16:00近くなっても潮は僅かに上がっただけで、殆ど動きが無い。
ふと気付くと、微倫吾とは異なる姿が水中に浮かんでいるのが見える。
ずんぐりむっくりした身体には黒い点があり、雛沙魚の姿を思わせる。
まさかと思って良く狙いを定めてたも網で一掬い。すると入ったのは
そのまさかの雛沙魚。埠頭の南に続いてここにも雛沙魚が現れたか…。
雛沙魚はここ数年で着々と数を増やし、分布も拡がっているのだろう。

なおも雛沙魚を探して水際を往ったり来たりしていると、石の下から
やけに大きな蟹が身を覗かせているのに気が付いた。もしやと思って
たも網の先で突ついてみたら、振り上げた鋏には細かい毛がびっしり。

うわー藻屑蟹だ!。そのままたも網で押さえ込んだものの、どうして
なかなか網に入らず、掬い上げることができない。業を煮やし右手で
たも網を押さえながら左手で靴と靴下を脱いでGパンの裾を捲り上げ、
裸足で水の中にじゃぶじゃぶ入り込み、どうにかこうにか掬い上げる。

でけぇ〜。地中海緑蟹なんて目じゃない大きさ。5月頃に埠頭の南で
見られるものと違って元気一杯。バケツに入れてもあっさり這い出す。
今の季節からすれば川を降りて来て海に向うところなんだろうけれど、
それってやっぱり立会川の暗渠の中から降りて来たりしたんだろうか?

17:00を回って辺りが薄暗くなってくると、地中海緑蟹が次々と
護岸を這い上がってくる。その様子を眺めていたら、その中に紛れて
大きな蟹の姿。また藻屑蟹だぁ!。先程の藻屑蟹よりもさらに大きい。
のんびり鳥見をするつもりが、興奮覚めやらぬ展開になってしまった。

見つかった2匹の藻屑蟹は1匹目が雄で2匹目は雌。雄は甲幅59mm、
雌に至っては甲幅70mmもある。易々とバケツを這い出す訳だよなぁ。
もしかしたら上海蟹ではないかと気掛かりだったけれど、確認すると
前側縁の鋸歯が3対あって、紛れもなく在来種の藻屑蟹であると判明。

●勝島運河鮫洲  23℃ 塩分未計測
 微倫吾   1尾 未計測
 雛沙魚   1尾 未計測
 目視のみ
 


10/12
(旧08/24)
月曜日
取り立てて何をしていたと言う訳でもないけれど、勝島運河の鮫洲に
着いたのは昼前の11:50。今日も天気は良くてTシャツ1枚でも
丁度良いくらい。水温は22℃で塩分は1.2%。ただし立ち込むことが
難しく、表面の数値。潮は階段状の護岸の最下段の上面に冠っている。

昨日よりも水が澄んで、より深くまで見通せる。今日もそこかしこに
微倫吾が見える。真沙魚も昨日より多く見られ、たまに魚少も現れる。
15cmくらいのの群れとは別に、見覚えのある黒い線の入った背中。
琴弾きの子だ。たった3尾の小さな群れで、往ったり来たりしている。

目にとまる蟹は相変らず地中海緑蟹ばかりだけれど、毛房系と思しき
小さな姿も無くはない。1匹だけ掬ってみたら、高野毛房磯蟹だった。
昨日の今日で藻屑蟹が見つからないかと期待したけれど、残念ながら
1匹も見つからない。既に全て海へ出て行ったとは思えないけれど…。

立ち込むことの難しい勝島運河で何か良い方法はないかな…と思って
用意した四角い籠網を使ってみる。練り餌を丸め網の中に入れて沈め、
30分ほど経ったら引き上げる。これを何度か繰り返し、入ったのは
微倫吾12尾に魚少1尾、そして縞伊佐木も1尾。琴弾きのみならず
縞伊佐木までいるとは思わなかったなぁ…。水辺で網を使う目の前を
横切る鳥は海猫ばかり。船溜りの棒杭の上でみゃーみゃー鳴いている。

●勝島運河鮫洲  22℃  1.2%
 微倫吾  12尾 51〜59mm 53mm3尾,55,57mm各2尾
 魚少    2尾 71,81mm
 縞伊佐木  1尾 37mm
 目視のみ
 真沙魚
 
 琴弾き


10/18
(旧09/01)
日曜日
なぎさのボランティアの芥拾いに参加するつもりで、09:30頃に
管理小屋へ行ってみたら、誰もいない。あれっと思ったら観察小屋へ
続く小径の柵を修理していた。今日は芥拾いの日じゃなかったのかな
…と思ったら、芥拾いは柵の修理が終ってから始まるとのことだった。

芥拾いを終えてお茶と柿を御馳走になり、お昼になったらお暇をして
13:00には勝島運河の鮫洲へ。潮は最下段の蹴上げを濯っている。
水中を覗き込むとあちらこちらに微倫吾が見られ、微倫吾に混じって
真沙魚もちらほら。真沙魚はどれも大きくて15cmくらいはありそう。
たまに魚少も姿を見せる。の群れも多く、琴弾きの姿も目にとまる。

籠網の中に練り餌を詰めて、沈めること30分ずつ5回。入ったのは
微倫吾6尾、真沙魚2尾、雛沙魚が1尾。微倫吾は5cm以上もあって
丸々と太っているけれど、それ以上に目を引いたのは真沙魚の大きさ。
2尾とも14cmくらいある。このくらいになると大きいと実感できる。

前回は藻屑蟹に気を取られていて大きさを測り損ねた雛沙魚だけれど、
こんなに早く次が見つかったと言うことは、やはりこの勝島運河にも
当たり前に棲んでいるのだろうか。今後も観察を続けていかなきゃ…。
潮は動きが大きいので、見る見るうちに護岸の段差を乗り越えてくる。
5回目に網を上げた時にはもう下から3段目の上面が潮を冠っていた。

●勝島運河鮫洲  24℃  1.6%
 真沙魚   2尾 138,145mm
 微倫吾   6尾 49,50,52,53,55,57mm
 雛沙魚   1尾 27mm
 目視のみ
 
 琴弾き


10/19
(旧09/02)
月曜日
21:40に勝島橋へ。空を見上げれば星がちらほら。けれど南風が
絶え間無く吹いて、水面は漣だっている。水温は22℃、塩分は2.4%。

鋼矢板の護岸は膝くらいの水深。けれど裁ち上りを網で探ってみると、
相変らず魚少ばかり次々と入る。他には真沙魚が3尾に雛沙魚が2尾。
真沙魚はどれも10cm前後で、昨日の勝島運河の真沙魚を見た眼には
ずっと小さく見えてしまう。雛沙魚はもう当たり前になってしまった。
護岸の干出面を探してみると、見つかった鶏冠銀宝は2尾。1尾だけ
大きさを測ってみたら76mm。疣螺の姿もまだ数多く見られるけれど、
この季節ともなると鶏冠銀宝疣螺もさすがに卵は見られなくなった。

●勝島橋   22℃  2.4%
 真沙魚   3尾 99,111mm 未計測1尾
 魚少   24尾 20〜73mm 20台10尾,30,50台,60超各4尾
 雛沙魚   2尾 21,22mm
 鶏冠銀宝  2尾 76mm 未計測1尾

下げ止り前の23:00にはしおじ磯へ。水温は変らず22℃。塩分は
微妙に低くなって2.3%。取り敢えずは膝くらいまで立ち込んで物陰を
蹴り込んでみると、何時に無く好調で魚少真沙魚がぽつぽつと入る。
微倫吾も1尾。魚少微倫吾はまぁこんなものかと言う感じの大きさ。
真沙魚はここでも10cm前後で、やはり小さいと言う印象は拭えない。

干出部で石を起してゆくと、泥目蚯蚓沙魚がぽつぽつと姿を現す他、
安倍沙魚も1尾。雌雄の差が次第にはっきりとしてきた泥目だけれど、
まだ番にはなっていないようで、どれも単独で潜んでいたものばかり。
ここへ来て蚯蚓沙魚も心無しか頭の形に変化が出てきたように見える。
台風で砂や泥の積っていた土留めの辺りも、元の状態に戻りつつある。

●しおじ磯  22℃  2.3%
 真沙魚   6尾 94,98,104,106,107,128mm
 魚少   12尾 21〜66mm 32mm4尾 
 泥 目   6尾 76,77,78,83,90,107mm
 蚯蚓沙魚  4尾 57,58,61,72mm
 微倫吾   1尾 53mm
 安倍沙魚  1尾

10/20
(旧09/03)
火曜日
昼間のうちは汗ばむくらい暖かかったけれど、陽が落ちればすぐさま
涼しくなってくる。23:30になって埠頭の南へ到着。空を見れば
三ツ星こそ霞んでいるもののオリオン座が良く見える。風は全く無い。

護岸から砂地を見渡すと、先日の台風18号で流路を変えてしまった
排水溝からの流れは、流路を変えたまま戻っていない。それにしても
違和感があるので訝しく思っていたら、いつも荷物を置いている石が
姿を消している。石のあった辺りは排水溝からの流れが大きく拡がり、
ごく浅い水溜りのようになっている。石は砂に埋ってしまったらしい。
下に降りて水温を測ると21℃。一方の塩分は2.6%とやけに高い数値。

下げ止りまでに鋼矢板の護岸の裁ち上りを探ろうと、南端の角へ向う。
けれど下げ止りまで1時間半以上あるのに、水深が踝くらいしか無い。
辺りを見回すと、いつも南端の角よりも先に干出する護岸の西寄りが
未だに干出していないばかりか、そちらでは水深が膝くらいまである。
どうやら南端の角の辺りに砂が積ったらしい。なのに棒杭の現れ方は
今までと変らず、何年も前の台風で落下した護岸の破片もそのままで、
どうも砂は西から東へ移動し、南端の角の辺りで積ったように見える。

こんな水深じゃ何も入らないかな…と思いながらたも網を当てがって
蹴り込んでみる。すると予想に反して魚少がぽつぽつ入る。さらには
3cmくらいの何やら変った感じの魚が入った。全身に黒い斑点のある
おこぜのような姿に手を出すのが躊躇われる。けれど良く良く見れば
眼の上には突起が付いているようで、こいつはどうやら磯銀宝らしい。
うわー、磯銀宝なんて何年振りだろう。鼠坊楊枝魚どころじゃない。

すっかり気分も良くなって、その後も護岸の裁ち上りを探ってゆくと、
たくさんの魚少に混じって磯銀宝はさらに2尾の計3尾が見つかった。
それにしても何でまた急に3匹も磯銀宝が見つかったりしたんだろう。
護岸の他には周囲に殆ど物陰の無い砂地で見る磯銀宝は、魚少よりも
違和感があるように思えなくもない。これも台風の影響かな。以前に
見つけた磯銀宝は、今や大潮でも姿を見せることが無くなってしまい
すっかり近付き難くなってしまった赤螺の鋼管で見つけたんだっけ…。

下げ止りが近くなったら砂地へ戻り網を曳く。今夜の多数派は鼠坊で、
大きさを測る際に尾鰭の形を確認するとどれも丸くて旗立滑りらしく、
3cmくらいのものを中心に20尾。それに続く勢力は姫沙魚の10尾。
さらには真鯒が4尾に微倫吾が2尾。1匹だけ渡り蟹も入ったけれど、
腕には棘が3本あって額には突起が4本あるから台湾虫酋虫牟だろう。

一通り網を曳いた後は、砂地に打ち上げられた貝を見て歩く。多くは
汐吹きでまだ活きているものも多い。馬刀貝も数多く見られるけれど、
既に息絶えたものばかり。3cmくらいの馬鹿貝も1つだけ見つかった。
けれどこの馬鹿貝、模様は馬鹿貝だけれど、殻の前後が対象ではなく、
一方だけがやけに長く伸びているので、蛤っぽく見えないこともない。


10/21
(旧09/04)
水曜日
昨晩からの続きで、しののめきたる前の04:00近くになって帰宅。
一眠りして眼が醒めたら、写真を撮ろうとアクリルケースに磯銀宝
入れて眺める。すると大きい2尾は眼の上の突起が長くて細かい枝も
たくさん別れているのに対し、真っ先に見つかった3cmほどの1尾は、
眼の上の突起が極端に短くて枝も無いことに気付いた。そればかりか
眉間から背鰭にかけて短い毛が列を成している。図鑑風に表現すれば、
後頭部正中線上に1列に並ぶ短い総状の皮弁がある…ってことになる。

するってぇと何かい。こいつぁ磯銀宝じゃぁなくて鬣銀宝だってかい?
けれど背鰭の鰭条数も合っているし、独特の皮弁はどう見たところで
鬣銀宝としか考えようが無いよなぁ…。手持ちの図鑑を見る限りでは、
どれも鬣銀宝の分布として沼津より北の地名が出て来ないんだけれど、
今までに東京湾奥で鬣銀宝が最終された記録なんてあるんだろうか…。

●埠頭の南  21℃  2.6%
 鋼矢板の護岸
 魚少   17尾 26〜80mm 30台6,40台5尾
 磯銀宝   2尾 54,63mm
 鬣銀宝   1尾 36mm
 砂地の5往復
 真 鯒   4尾 39,43,89,92mm
 鼠 坊  20尾 17〜44mm 30mm4尾,25mm3尾
 姫沙魚  10尾 19〜44mm 30台6,20台2尾
 微倫吾   2尾 46,47mm


10/23
(旧09/06)
金曜日
昼間のうちから曇りがちで、陽が落ちてからもそれは変らず、夜空を
見上げても星の姿は見られない。空一面が雲に覆われているのが判る。
21:40に埠頭の南まで行ってみると、護岸の下には僅かばかりの
砂地が漸く顔を出し始めたところ。立ち込めないのは言うまでもない。
けれどそれも既に折り込み済みのことで、踝ほどの水深しか無くても
見つかったくらいだから、潮が満ちている時を狙って籠網を沈めれば
必ずや磯銀宝が、あわよくば鬣銀宝も見つかるだろうと思ってのこと。

そんな思惑で護岸の上から籠網を沈めること30分ずつ5回。けれど
入ったのはほんの小さな指長筋蝦が1匹だけ。そりゃそうだよなぁ…。
西から東へと湾央に向って強く流れる下がり目の潮に、網が流されて
護岸の際に落ち着かず、しかも落とし込んでもなかなか底に着かない。
餌も釣り用の練り餌ってのは安易で、せめて牡蛎を剥くんだったな…。


10/24
(旧09/07)
土曜日
今日は江戸前マイスター講座の2回目。開講は13:30からなので、
その前の11:30には中央海浜公園へ。管理小屋へ顔を出してから
観察小屋へ向い、備え付けの望遠鏡で鳥を眺めて過ごす。管理小屋の
すぐ下では、なぎさのボランティアの人達が植樹用の種を採っている。

棒杭の周りには真っ黒い鴨のような姿が2羽。鼻先が真っ白。大鷭だ。
さらに沖の方の水面には小さな鴨が2羽。鼻先に白い模様が2つある。
後頭部が心持ちぽわぽわしているところを見ると金黒羽白の♀らしい。
石積みの中洲に停まっていた背中の黒っぽい大きな鴎は海猫だろう…
と思ったら、飛び立った脚を見ると黄色くない!。尾羽に黒線が無く、
翼の先端にある黒い部分がはっきりしている。背黒鴎だ!。いよいよ
冬鳥の到来が始まった。その他に軽鴨川鵜磯鴫とお馴染みの面々。

12:00を回ったらふるさとの浜辺公園へ向う。環七が海岸通りと
首都高を越える陸橋の登り坂には車道しか無いことを知っていたから、
最悪の場合は勝島橋まで戻る羽目になるかも知れないので、時間には
充分すぎるくらいの余裕を持たせる。けれど何のことは無い、車道と
別に海岸通りと首都高を越える歩道橋があり、それを渡り切った所が
会場のふるさとの浜辺公園の入口。開講までまだ1時間以上もある…。

さて今日の講座は「東京湾を食べる-江戸前の魚」と「東京湾の魚を
食べる-魚っ食いのルーツ」の2つ。せっかくなので、近年になって
東京湾で漁獲されるようになった魚介類が、新たに江戸前の魚として
取扱われるようになるか質問してみたら、それは無いだろうとのこと。
本美之主貝については、市場にも入っては来るには入ってくるけれど、
煮ても焼いても不味いので、どうにもこうにも値が付かないとのこと。

でもどうかな。本美之主貝って本当に煮ても焼いても不味い貝として
消費者に認識されているだろうか。本美之主貝が目当てで潮干狩りに
やって来る人は決して少なくないし、不味い不味いと言われながらも
その流通する範囲は着々と確実に拡がってきている。京浜運河の貝
青野さんの報告によれば、箱根の温泉旅館の食事にまで登場している。
他でもない青野さんのこと、別の貝だったと言うオチはまず無かろう。
それにしてもよりによって青野さんの食卓に出現してしまうとは(笑)

そもそも本物の蛤の味を知っている人なんて、今の御時世では極めて
少数だろうから、本美之主貝でも出されて食べればこんなものとして、
一般の消費者は何の違和感も無く受け入れてしまうのではなかろうか。
因みに伺った市場での相場と実際にこの眼で見た小売価格を比べると、
非常に値入が良いように思えるのは、もしかしたら気のせいだろうか?
殻が分厚いから歩留まりのあまり良くない貝だろうとは思うけれど…。


11/01
(旧09/15)
日曜日
勝島運河で籠網でも使ってみようか…と思って昼前に鮫洲まで来ると、
いつもの場所は釣り人が竿を出していた。しばらく待っていたけれど
動きそうにないので、諦めてその場を去る。鮫洲橋を経てかもめ橋を
渡り、すぐ下の新しくできた石積みの護岸へと降りる。工事が終って
1年ほどが経ち、もうそろそろ落ち着いてきた頃だろう。そう思うと
どんな生き物が残っているか、或いは新たに棲み着いたかが気になる。

けれど傾斜が急な上に水底まで見通せないので水深の予測すら付かず、
普通に籠網を沈めても思ったようには入ってくれそうにないと思える。
新しい石積み護岸を探ってみるには、もう少し策を練ってからの方が
良さそうだなぁ…。そのまま護岸の上をたらたらと、勝島橋の袂まで
来たけれど、ここにも釣り人が多く籠網を沈めるのにも気を使いそう。
さらにしおじ磯も覗いてみたけれど、籠網を沈められそうな場所には
軒並み釣り人がいる。これはもう今日は諦めるしか無さそうだなぁ…。

とは言え天気は良いし、このまま何もせずに帰るのもつまらないから、
しおじ磯を南端まで行き、そこで干潟保全区の鳥を眺めることにする。
お立ち台の石積み周りは軽鴨ばかり。棒杭の上はと言えば川鵜ばかり。
奥の水辺には蒼鷺大鷺小鷺。まだ冬らしさが感じられないなぁ…。

と思っていたら、近くにいたなぎさの森の鳥たよりのみどりんさんが
小鴨が混じっていると教えてくれた。改めてお立ち台の石積み周りを
確認すると3羽ばかり、軽鴨よりも2周りは小さな姿が浮かんでいる。
気付かなかったなぁ…。地味な雌ばかりで、小鴨と判断できる特徴が
大きさくらいしか無かったから、余計に気が付き難かったこともある。
干潟保全区で小鴨を見るのは初めてじゃないかな。前に自然観察路の
池でなら小鴨を見たことはあるけれど、その時は雄も入っていたっけ。

望遠鏡を覗いていたみどりんさんは、さらに石積みの中洲に背黒鴎
大鷭もいることを教えてくれた。遠目に望みながら確かにいるなぁ〜
と思っていたら、お立ち台の石積みの上に、何時の間にやら鵤千鳥
3羽も来ている。ありゃりゃ…と思ったら、みどりんさんが望遠鏡で
奥の葦原に4羽を発見。何だかやっぱり冬っぽくなってきているなぁ。


11/03
(旧09/17)
火曜日
昨日一日は雨。気温も一気に下がり、吹き荒れた強風は木枯らし1号。
今朝は晴れ渡ったものの冬のような寒さ。風はまだ残っていたけれど、
それも次第に落ち着きを見せ始めたので、昼前には勝島運河の鮫洲へ。

鴨は尾長鴨が数羽いるだけ。それでも百合鴎の姿は増えた。対岸には
蒼鷺が2羽と大鷺が1羽。水面には川鵜が、棒杭には海猫が各々1羽。
潮はまだ階段状の護岸の下で、石積みの部分が1mくらい残っている。
水中を覗き込むとの群れ。そのの群れの下には大きなが数尾で
悠々と泳いでいる。浅場の水底には微倫吾の姿があちこちに散らばり、
大きな真沙魚の姿もちらほら。時おり石の下から現れた魚少が横切る。
籠網を沈めること30分ずつ5回。入ったのは微倫吾ばかり4尾だけ。
石積みの駆け上がりは網の下に隙間ができてしまうせいか入りが悪い。

上がり目の潮は見る見るうちに迫ってくる。5回目に網を上げた時は、
もう3段目に差し掛かっていた。この頃になると潮に乗るかのように
上がって来る蝦の姿が目に付き始める。たも網で掬うとどれも白太蝦
石の下から這い出す蟹は地中海緑蟹ばかりで、毛房系の蟹は3匹しか
見つからなかった。その3匹のうちの1匹は何とか掬うことができた
けれど、雌なので鋏の毛房を確認することができないから、腹を見る。



あれっ?ごく小さな黒点が整然と並んでいる。毛房磯蟹ってことかな?
ただ指先で擦っても消えないものの、ごくごく小さな点なんだよなぁ。
一方では、石の下から這い出して階段状の護岸まで上がり込んできた
地中海緑蟹が2匹。捕まえると2匹とも雄なので、腹帯を捲ってみる。
2匹とも交接器は直線的。欧羅巴緑蟹ではなく地中海緑蟹ってことか。

●勝島運河鮫洲  21℃弱  1.7%(表層)
 微倫吾   4尾 53,58,59,60mm

さて夜になったら、今度は21:45に埠頭の南へ。昼間にも増して
寒く感じられるけれど、風が無いのは幸い。空気は澄んでいるようで、
まん丸な月が明々と照らしているにも拘らず、たくさんの星も見える。
オリオン座も小三ツ星までくっきりと見えているのは、何とも心強い。

護岸の上から砂地を一望すると、排水溝からの流れは元の位置に戻り、
北側の護岸の裁ち上りに沿って流れている。その手前は再び砂が積り、
瓦礫がすっかり目立たなくなっている。なのに荷物を置いていた石は
相変わらず砂に埋もれたまま。それでいて台風の後にできた半円状の
砂州が消えているところを見ると、その砂が再び寄せられたと見える。

護岸を降りて水温と塩分を測ったら、まず鋼矢板の護岸の裁ち上りを
水深のあるうちに探ってみようと、南端の角まで行ってみる。けれど
下げ止りまでまだ1時間半以上もあると言うのに、護岸の裁ち上りは
既に干出してしまっている。何それ〜と思ったけれどどう仕様も無い。
投げ遺りな気分になって、だらしなく網を引き摺りながら砂地へ戻る。

この時、完全に水から出ずに、踝くらいの水深の所をじゃぶじゃぶと
歩いていたので、引き摺っていた網の中に貝殻や芥が溜って重くなる。
それを捨てようと何気なく中を覗いたところ、あれ?何か動いている
…って、どぇー、磯銀宝じゃん!。何でまたこんな所にいたんだろう。
投げ遺りな気分はすっかり吹き飛んでしまい、今度は気合いを入れて
網を曳いてみる。磯銀宝はもう網に入らなかったけれど、真鯒が1尾。

気分は一気に盛り返したものの下げ止りまではまだ1時間以上もある。
そこで干出した砂地を伝い京浜大橋の手前まで歩いて行く。そこには
もう長いこと底の抜けた樽のようなものが2つばかり落ちているので、
その周りをたも網で探ってみる。すると魚少が多いものの真鯒も1尾、
そしてここでも入った磯銀宝!。今までに無い大きさで7cm以上ある。

こんな奥の方で磯銀宝が見つかったなると、この夏には勝島橋の袂で
紅付銀宝が見つかっていることだし、しおじ磯や勝島橋でも磯銀宝
見つかるかも知れない…。念のため水温と塩分を測ると19℃の1.6%。
南端の角からここまで500mくらいだろうか、それだけの距離でも
水温はともかく塩分が一気に下がっている。ただし1.6%と言う数値は、
埠頭の南でもしおじ磯でも勝島橋でも、特に夏場なんかは珍しくない。

下げ止りが近くなったらいつもの砂地へ戻り、たも網を曳いて5往復。
もしかしたらここでも磯銀宝が見つかるかな…と思って、鋼管周りや
石積みの護岸寄りのガレ場でも網を曳く。けれど磯銀宝は見つからず、
それどころかいつにも増して魚少ばかりがぞろぞろと入り、その数は
20尾を超えてしまう。魚少の他には姫沙魚も10尾、真鯒も4尾と
決して少なくはないけれど、魚少があまりにも多すぎるんだよなぁ…。

甲幅1.5cmくらいの豆拳蟹と3cmちょっとの鉄砲蝦も1匹ずつ入った。
さらに5往復目の終り近くなって、網の中に太く長い棒切れが入った
…と思ったら、これが棒切れなんかではなく、大きな真沙魚。全長は
15cm以上もあるけれど、皮膚や鰭はつやつやと美しくて張りがあり、
丸々と太っている。網の中でもあまりじたばたせず、堂々としたもの。

●京浜大橋  19℃  1.6%
 磯銀宝   1尾 72mm
 真 鯒   1尾 63mm
 魚少   11尾 29〜48mm 30台6,40台5尾

●埠頭の南  18℃強 2.4%
 鋼矢板の護岸周辺
 磯銀宝   1尾 51mm
 真 鯒   1尾 67mm
 砂地の5往復
 真沙魚   1尾 155mm
 魚少   23尾 30〜66mm 40台12,30台9尾
 姫沙魚  11尾 18〜45mm 40台5,30台4尾
 真 鯒   4尾 47,57,67,74mm


11/04
(旧09/18)
水曜日
風の無い朧月夜。今夜も寒いな…。21:50に勝島橋の袂へ着くと、
捨てられたバイクが僅かに潮を冠っている状態で、護岸の裁ち上りは
ちょうど探り頃。水温は18℃で塩分は2.4%。測り終えたらさっそく
たも網で探り始める。けれどいくら探っても網に入るのは魚少ばかり、
40尾近くも入った。魚少の他には微倫吾安倍沙魚が1尾ずつだけ。

潮の引きが大きいこともあり、橋の下に出るべく暗渠の出口を越えて、
橋台の下まで来たところで異変に気が付いた。あれ?やけに深いな…。
そこで暗渠からの流れに網を差し込んでみると、水深は腰以上もある。
どうやら先日の台風で抉れたままになっているらしい。思えばいつも
真っ先に干出していた橋の下の砂地が、今夜はまだ潮に浸かっている。

夜のことでもあり、それ以上進むのは止めておく。戻りしなに流れの
水底をたも網で浚ってみたら、雛沙魚が2尾。さらに護岸の干出面を
探してみたけれど、鶏冠銀宝韋駄天銀宝は1尾も見つからなかった。

●勝島橋   18℃  2.4%
 魚少   36尾 20〜72mm 30台13,40台10,20台9尾
 雛沙魚   2尾 20,21mm
 微倫吾   1尾 49mm
 安倍沙魚  1尾 28mm

下げ止り前の23:30にはしおじ磯へ。水温は18℃、塩分は2.4%。
先ずは石の周りを蹴り込んでみる。けれど網に入ったのは魚少ばかり。
干出部の石を汀線に近い所から起してゆく。けれど泥目蚯蚓沙魚
思ったほど見つからない…と思っていたら、土留めに近付くに連れて
数が増え始め、土留めの辺りまで来ると次々と見つかるようになった。
蚯蚓沙魚泥目も雌雄の顔付きの差がはっきりしてきたけれど、まだ
単独で潜んでいるものばかりで、番となるには至っていないと見える。
大きめの潮溜りを覗いてみると、安倍沙魚微倫吾までも見つかった。

●しおじ磯  18.5℃ 2.4%
 泥 目  11尾 71〜101mm 80台5尾
 蚯蚓沙魚 20尾 56〜77mm 70台8,60台6,50台6尾
 魚少    8尾 31〜45mm 33,38mm各2尾
 安倍沙魚  2尾 41,43mm
 微倫吾   1尾 49mm


11/05
(旧09/19)
木曜日
昨日一昨日で勝島橋から埠頭の南まで一通り探っているので、今夜は
どうしようかなぁ…。けれど所々に雲があるものの概ね晴れているし、
寒さも落ち着いたしなぁ…。で結局は23:15に勝島運河の鮫洲へ。

思えば勝島運河へ来るのは満潮に近い時間帯ばかりで、低潮線附近を
殆ど見ていない。しおじ磯や埠頭の南とは異なり、この辺りは背後に
住宅地が控えているので、不審者と思われ通報されやしないかと言う
心配が無い訳では無いけれど、別に悪いことをしているのではないし、
そもそも職務質問なら今までもさんざんされてきたから心配無いか…。

足許に気を付けながら水際へと降りてゆく。水上から見ているよりも
護岸の傾斜は急で、水際まで来るといつもの階段状の護岸の最下段が
胸許くらいの高さになる。階段状の護岸の裁ち上りから水平距離では
ほんの数mしかないと言うのに、こうも深くなってしまうんだなぁ…。

水底を照らしてみると、しおじ磯や埠頭の南とは明らかに様子が違い、
所々に転がっている石の頭を除けば、辺り一面が真っ白になっている。
黴のような綿埃のような感じで、バクテリアの繁殖によるものだろう。
しおじ磯や埠頭の南でも沖の方は同じような状態かも知れないけれど、
さすがに低潮線附近がここまで真っ白になっているようなことは無い。
入り組んだ運河の奥の奥とあっては、潮の通りも良くはないのだろう。

たも網を突き立ててみると、ことさらに力を加えなくてもずぶずぶと
20cmくらいめり込んでしまう。とてもじゃないけれど立ち込めない。
水際にしゃがみ込んで覗き込むと、すぐ手の届きそうなごく浅い所に
じっとしている微倫吾や蝦が見える。蝦は白太蝦ではなさそうなので、
たも網で掬ってみると、どうも指長筋蝦らしい。けれどそれにしては
鋏が長いようにも思えるから、もしかしたら幼い手長蝦かも知れない。

次いでたも網だけを石の縁に当てがい、立ち込まずに水際から爪先で
石の隙間を蹴り込んでゆく。すると魚少微倫吾が入る他、籠網には
まだ入ったことの無い泥目が立続けに入る。春先になるとこの辺りに
現れる泥目の子は、やはりこの辺りで産れたものなのだろう。さらに
干出した駆け上がりの泥の上に浮いた石を起してみると、安倍沙魚
見つかった。けれどどうした訳か、蚯蚓沙魚だけは見つからなかった。
泥目がこれだけ入るのなら、蚯蚓沙魚も見つかりそうなものなのに…。

●勝島運河鮫洲  20℃  1.8%(表層)
 泥 目   7尾 99〜102mm
 魚少    5尾 66〜83mm
 微倫吾   2尾 55,60mm
 安倍沙魚  4尾 36,43,51,53mm




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