銀宝 ぎんぽのなかま
ぎんぽ
銀 宝 (ぎんぽ)

江戸前の天麩羅の種として古くから使われて
いるけれど、あまり知られてはいないようだ。
姿形をグロテスクに感じる人が多いのだろう、
食べられると思わない人があまりに多いのは、
ちょっと可哀相な気がする。

産卵後は親が卵の固まりを抱いて、外敵から
守り続ける。幼児虐待の報道が絶えない昨今、
尊敬すべき魚である…。

とさかぎんぽ
鶏冠銀宝 (とさかぎんぽ)

頭に鶏の鶏冠のような飾りのある、なかなか
可愛らしい魚だけれど、潮が引いてしまった
後でも、その場所に居残って卵を守り続ける。
干潮時に高潮線の近くの牡蛎の殻をめくると、
水面は遥かに下にあるというのに、いきなり
姿を現して驚かされる。見上げた根性の持主。

こうなると「木に縁りて魚を求む」だなんて
笑ってはいられない…。

いだてんぎんぽ
韋駄天銀宝 (いだてんぎんぽ)

姿形は那辺加にそっくりだけれど、全体的に
地味な色使い。牡蛎の殻なんかに隠れていて、
潮が引いて水面が下がった後でも、そのまま
居残って卵を守り続けるのは鶏冠銀宝と一緒。

可愛らしい姿をしているけれど気性は激しく、
潜んでいるところを指先でつついたりすると、
大きく口を開き威嚇してくる。その下顎には
立派な牙が2本あり、噛まれるとかなり痛い。

いそぎんぽ
磯銀宝 (いそぎんぽ)

こんな魚が東京湾の奥にまで棲んでいるとは
夢にも思わなかったから、網に入った時には
驚いた。長距離を移動するとも思えないから
たまたま迷い込んできたのではなく、前から
棲み着いていたのだろう。

それはともかく見れば見るほど愛嬌のある顔。
地味な色使いを補ってなお余りある。

べにつけぎんぽ
紅付銀宝 (べにつけぎんぽ)

銀宝にしては妙に尖った顔つきをしているし、
色も黒っぽくて体側の模様がはっきりしない。
潮間帯である鋼矢板の護岸で見つかったから
ダイナンギンポかな…と思ったりしたけれど、
尻鰭の鰭条が38本内外しか無く、顳かみに
赤い点があるから、ダイナンギンポではなく
ベニツケギンポだろう。潮下帯に多いはずの
ベニツケギンポが潮間帯で見つかるだなんて、
潮間帯の狭い運河ならではのことだよなぁ…。


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