'98KEIRINグランプリ

 年もグランプリがやってきた。
 去年の吉岡の落車、その悪夢を振り払うかのようにしゃにむにうち続けてきた98年も、いよいよ幕を閉じようとしている。

 2日後の夕闇迫る立川バンクで、99年への第一走者となるヒーローがしたらじゅんこのインタビューを受けているはずだ。果たして、誰がそのスポットライトを浴びるのか。花火が打ち揚がる中で歓声を浴びるのは、誰か。

 すでに、一部の競輪場では前売り発売が始まっている。もう、決着の日はそこまで来ている。

(98.12.28.)

12/30 立川競輪・最終日 電投28#

11R '98 KEIRINグランプリ 先固7周 2,825m 16:25
             出場理由        前回
11小橋 正義(岡山59) 寛仁親王牌      平116
22神山雄一郎(栃木61) 賞金一位       平欠
33山田 裕仁(岐阜61) '97GP、全日本選抜  岐611
44本田 晴美(岡山51) 賞金6位        岐814
 5高木 隆弘(神奈64) 高松宮杯       岐16欠
56加倉 正義(福岡68) 競輪祭        門722
 7児玉 広志(香川66) 賞金5位        岐欠
68山口 幸二(岐阜62) オールスター     岐522
 9吉岡 稔真(福岡65) ダービー優勝     門411
周回←257・38・9641

コメント(日刊スポーツ28日付関西版などを参考)
1小橋 本田さんがどんな展開でも三番手を取れば。
2神山 作戦はまだ考えていないが、そういっても信じてもらえないか。
    あえて言えば作戦は言えない。
3山田 ラインが二人だが、展開に応じた作戦を。力を出し切るレースをしたい。
4本田 吉岡の三番手だが、別線が先行すれば切り替えも。体調はいい。
5高木 スピード負けしないように、ギアを3.64にする。
6加倉 吉岡に競輪祭の借りを返したい。番手の仕事をしっかりする。
7児玉 神山に近い位置にいないと話にならない。三番手でも踏む位置はある。
8山口 初めてのグランプリなのでわくわくしている。山田とワンツーを。
9吉岡 調子は上向き。GPは相性がいいし、力を出し切って納得いくレース
    がしたい。
【まともなレースを見せてくれ】
 二年連続の落車で、不完全燃焼のまま年を越した人も多いだろう。今年こそ、まともな力のぶつかり合いで、すっきりとした年越しをしたいものだ。無論、車券を当てるという大前提条件は残るのだが。

 さて、今年はここ数年輪界を引っ張ってきた二強が不調の年であった。吉岡はダービーを番手捲りで取ったものの、以後パッとせず。神山も記念あたりでは確かに強いのだが、妙に取りこぼしが増えてきたし、特別の決勝ではツキにも見放されてきた。
 二人とも、ここで意地を見せたいところであろう。勝ちに行くにはどうすればいいか。山田だってむざむざと後方に置かれたままで終わることはないだろうし。
 神山は、番手の高木がまともに仕事をするとは思えない。いつでも切り替えたり番手捲り打ったりする可能性がある。となると、いきおい、神山は捲りに。
 山田は、ラインが短い。よほどのことがない限り、捲るだろう。「Hotline」で川上信定が書いていたように、全体がスローペースになったところでのゼロ発進なら山田にも可能性があるが、こうなった場合は吉岡に勝機が無くなるので、吉岡としてはこの展開には持ち込まないはず。
 その吉岡、ご存じのとおり、加倉に大きな貸しがある。加倉も、まさか番手捲りを打ったり切り替えたりはしないだろう。最低限の仕事はするはず。となったら、吉岡が逃げるしかあるまい。そして、加倉が仕事した際に開いた内を、岡山勢が強襲。なお、すんなりなら加倉の差し目も。さらに、ズブズブも…。
 神山から売れるはずだから、吉岡ラインからいったら点数を増やしても儲けることができるはず。
車 9−19−4,9=6


結果

 グランプリの締め切り前は、毎年色々悩んでしまう。「今年こそ取らないと、楽しく年を越せない」との思いが頭をよぎり、ついつい買い目の点数が増えてしまう。
 今年の買い目。まず、4流しと5流しを少額。一昨年小橋が優勝したとき持っていなくて悔しい思いをしたので、例え少額でも流すことにした。そのほか、下に前売りの画像を載せている、9−1,9−4。これをさらに額を増やす。あと、すんなり言ったら加倉が差すことも十分あると考え、オッズも参考にした上で9−6,6−9,6−4。さらに神山が来ることも当然視野に入れるので、2−1,2−7,2−8。
 「4年連続2着になったらおもろいなぁ。ああ、2着流しでも結構つくやないか」とは思ったのだが……

 神山が躊躇せずにSを取る。甲子園場外のモニター前は、思わずどよめきがあふれる。「神山、自信があるんやなぁ」。

周回
5739641
 7周の長丁場。カクテルライトに照らし出された冬の夕暮れの立川バンクを淡々と周回が進む。
 赤板で山田上昇、続いて吉岡も。
打鍾前
  9641
←357
 打鍾で、本田−小橋がイン斬りのために上昇、しかし吉岡が呼応して発進せず、本田は後方をうかがい、そして、その時インが開く。
打鍾2C
 4196257
←3
 開いたインをついて、山田が先頭に立つ。最終ホームでは山田はオーロラビジョンで後方の動きを確認しながら流し、後方は混戦模様。
最終ホーム
   1796
←345
 ホーム出口で、山田が発進。小橋が三番手にはまる。その後ろで児玉と神山がやり合い、最終バックで児玉落車。
最終バック
             7
←34596
 最終三角から吉岡が単身捲ってくるが、時既に遅し。直線はこの態勢のまま突入し、あとは脚の魅せ比べ。
 終始無風の番手回りだった山口が差し込み、二着は四番手から神山が突っ込む。三番手小橋は、残念ながら伸びがイマイチ見られず。
直線
              4   |
               3  |
                                  1 |
             5   |
               9  |
           6      |
一着 8山口 幸二(岐阜62)差11.5 枠 6−2  1,480円 5番人気
二着 2神山雄一郎(栃木61)1/4輪  車 8−2  8,350円 37番人気
三着 1小橋 正義(岡山59)1/2車
四着 3山田 裕仁(岐阜61)1/2輪
五着 9吉岡 稔真(福岡65)3/4輪
六着 4本田 晴美(岡山51)3/4輪
七着 5高木 隆弘(神奈64)1/2車
八着 6加倉 正義(福岡68)1車
落棄 7児玉 広志(香川66)
 山田の先行が分かっていれば…、と結果論ではそうなってしまう。しかしまあ、そんなことを言い始めると、72通り全部買わなきゃいけないからなぁ。

 まず、吉岡を叱る。本田がイン斬りに行ったとき発進していれば、ある程度の勝負権はあったはず。ラインを信用していなかったか。確かに、今まで加倉との連携ではろくなことがなかったから、最後は捲り、と考えてしまったか。
 神山は運がないなぁ。力はある。直線の踏み比べでは、鬼脚小橋に完全に踏み勝った。ただ、世界選に行ったりして競輪勘がちょっと薄れていたか。
 山田は大したものだ。中部作戦発動、前年自分が優勝して満腹だったから、ここは多少早めに出ても僚友山口に勝たせようとしたのだろうか。まさかと思われた「たらい回し」が現実化している。
 本田は、イン斬りで吉岡が来てくれなかったからもうどうしようもない。展開の不運。小橋は直線で踏み負けているのだから、いったいどうしたことか。この大舞台については把握し尽くしているはずなのに。高木は神山との連結がはずれた段階でちとしんどかった。児玉は、まあ、自ら選んだ位置取りで落車したのだから仕方ない。加倉は力不足。出直してこい。

 そして、最後に、山口
 今回のレースについては、はっきり言って何もしていない。インタビューで自ら語っていたように、「山田に尽きる」勝利であった。
 しかし、なんぼ展開に恵まれても、このメンバーで、この大舞台で、しっかりと直線差しきって一着を獲得するところに、確実な力の存在を感じさせる。今年前半のあの不調はどこにいったやら。最悪の年になるかと思われた98年を、自らの力で最良の年に仕立て上げた。前夜祭でのインタビューで「GPが終わったら、一横綱(←自分のこと)二大関時代にしてみます」と語っていたらしいが、中部の結束力をもってすれば、神山・吉岡が大関に陥落するのもあながちあり得ない話ではない。

 99年の輪界を示唆する、すばらしい一戦だった。去年のように不完全燃焼で終わらなかっただけ、まだマシ。

 問題は、儂の車券が当たらなかったということだけだ…。


28日に前売りで買った車券:9−1,9−4を100枚ずつ
28日に西宮早朝前売りで購入。

主催者発表の物とご照合を。あくまでも個人が趣味の範囲でやっております。一切の責任は負いません。
(98.12.28〜31.)
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