中部地区の競輪場っていうのは、比較的行く機会が多い。
実家が名古屋なので帰省ついでに寄ったりもするし、あの辺りに出張することが多いので空き時間を作って寄ってみたり。もちろん、近畿からだとそんなに遠くないので日帰りで参戦することもある。
中部地区はどこもそれなりに設備は整っているし、食い物は旨いし、なんだかついつい行く回数が増えてしまうのだ。
あ、「食い物が旨い」っていうのは、私が名古屋育ちなので「赤味噌な舌」になっているせいもあるけどね。
そんな、中部地区の競輪場の中で最初に足を踏み入れたのが、ここ、岐阜であった。
もう、5年前になるのか。競輪を始めてから初めての帰省。当時は遠征もほとんどやっておらず、ほかの競輪場に行きたくてしょうがない頃だった。今だってそうだが。
前もって、月刊競輪でこの日岐阜で開催があることは調べてあった。というわけで、岡山から鈍行を乗り継いで岐阜駅で下車。おもむろに「中日スポーツ」を買い込み、出走表を眺める。
「お、スプリントがあるやないけ」
ほとんど人気が出ないまま終わってしまったスプリント競走。6人の選手が2周だか3周だか回るレース。競走得点にも関係なく、選手がアルバイト気分で走っていると批判もあったその末期の競走をこの目で見ることができた。でも結局車券の締め切りにも間に合わず、なんの展開予想もせずに見たそのレースはなんだか分からないままにせわしなくぐるぐるっと回って終わってしまった。
なんだか、ぜんぜん印象に残らないまま、私にとって最初で最後のスプリント体験は終わってしまったのだった。
さて、その岐阜競輪場、その時は新特観席建設の真っ最中でなんだかゴミゴミしていた。なんだか、レースよりも串カツ喰った覚えばかりがある。あ、北島 祐二(熊本53)が乗っているレースで、ずぅっと「北島三郎〜」と野次り続けていたオッサンもいたなぁ。
その年に岐阜にはもう一度行っているのだが、その次に訪れたのが平成8年の夏。オールスターを翌月に控えて化粧直しも完全に終わった時期である。
場内に一歩足を踏み入れて驚いた。これがあのゴミゴミしていた岐阜かよ〜。ホームに設けられた特観はどこまでも立派だし、その下にある一般席も全面ガラスこそないもののモニターがあちこちに設けられ、客に快適に勝負させる体勢が整っていた。場内の池はきれいだし、ヒラ開催だというのに入場者にもれなくヤクルトを配っていたし、なんだかすっかりここが気に入ってしまった。食い物も、串カツ(黒豚使用と書いているが本当か?)を始め、ドテ丼、お好み焼き等々私の好物ばかり並んでいる。あ、串カツはソースにつけず、横で煮込んでいる味噌おでんの鍋に突っ込んで喰うのが通だからね。
その日の勝負もチョイ浮きで、一ヶ月後のオールスターにも絶対来るぞ、との思いを強く胸に秘め帰宅したのだった。
さて、いよいよ岐阜オールスターだ。宿も取ったし、もう万全だ。巧く浮いたら、金津園直行だ!!!!!
36時間後。岐阜駅在来線下りホーム。
そこには、すっかり持ち金を失って「どうして、吉岡捲れんのや〜」と小声でつぶやきながら肩をガックリと落とす私の姿があった。
それでも懲りずに、その後3回ほど行っている。
それ以来、勝っていない。
アクセス
JR岐阜駅及び名鉄新岐阜駅から無料バス。または、新岐阜から名鉄美濃町線に乗って「競輪場前」下車。但し、後者は距離の割に値段が高く、あまりお勧めではないね。