佐世保競輪場


 儂にとっての、「佐世保」という街のイメージ。

 軍港。

 以上。

 地元の人には失礼だが、どうもそういうイメージしかない。空母エンタープライズの入港による騒乱とかね。あ、最近では、ハウステンボスの近く、か。なるほど、負のイメージだけじゃないんだ。
 競輪場としては、日本の最西端に当たるはず。イメージ的に、なんだか遠い。いや、実は、近畿から行こうとしたら、割と行きやすいんよ。夜行という手段を使えばバスでも列車でも佐世保行きというのは出てる。新幹線で博多まで行って特急に乗り換えても、大阪を7時に出れば2レースには間に合う。なんだ、よく見りゃ近いやないか。
 でもなんだか、行くタイミングをなかなかつかめず、西日本では唯一の未踏の競輪譲渡になったままであったのだ。

 今年のゴールデンウィーク。パラパラと新聞を見ていたら、JASの広告が目についた。なになに、「五連休の中日に日帰りで往復すると、半額」だと??
 どうせ暇だし、どこかに行ってみるか。そうだ、佐世保に行ったことがなかったな。よぉし、この機会に行ってやれ。

 早速電話してみたら、幸い伊丹−長崎便に一席空席があった。そして、5月3日、長崎空港に到着した。

 空港から佐世保行きのバスに乗ったら、ハウステンボスを先頭に30キロ渋滞。途中でバスを捨ててJRに乗り換え、さらに駅からはタクシーを使った。競輪場の近くに港があり、自衛隊の艦船が停泊している。ここはそういう街なんだ、というのが実感として湧いてくる。実は、今儂が住んでいるところ(神戸)から1kmほど行けば海上自衛隊の出張所みたいなところがあって船も何隻か停まっているんだけど、あまり軍隊が近くにあるという感じはしない。でも、ここはまさに軍港。こういう街もあるのか。

 競輪場について、とりあえず打ち始める。とりあえず一着三着。まあいつものことだから慌てない。

 場内を見て回る。ふるダビを誘致しただけあってそれなりに小ぎれいなんだけど、なんか違和感を感じる。休憩所とかも変に横文字を使ったりしているし、多目的ホールもあるけどなんか使いこなせていないし、年増の厚化粧という感じ。まあ、スタンドは見やすいし、特観も入らなかったけど外から見た限りではいい感じだし、打つぶんには支障がないのかな。
 でも、客は意外と入っている。そりゃまあ連休のまっただ中なんだから入っていない方がおかしいんだが、若年層もかなり目立ち、この博打場がそれなりに地域に根付いていることを感じさせる。しかし、なにぶん街自体が不景気のまっただ中にあるので活気にあふれているというわけには行かないが…。でも、玉野よりはマシかな。
 朝から何も喰っていないので、とりあえず車券を買ってから食堂に入る。おおお、回りの客がみんなチャンポン食べてるぞ。さすが長崎だぁ。回りに合わせて喰ってみる。うむ、競輪場の飯としては旨いぞ。ああ、遠征の醍醐味だなぁ。
 このほか、焼き鳥なども食ってみたりして、満腹になったところで勝負だ。

 さて、満腹になって遠征気分に浸ったのはいいけど、財布の中の現金もどんどん遠征に出てしまう。ウラとか一着三着とか言う問題じゃなくて、全くかすらない。あれよあれよという間に最終レース。このレース、いかにも堅そう。どうするか。財布の中には福沢先生はあと一人しかいらっしゃらない。彼に登場願うか。それとも、別線で漱石先生に活躍願うか。悩みに悩んで、福沢先生に登場願った。これで失敗したら、連休の残りは家で寝ているしかない。

 神様は、やっぱり、いた。見事本命ドスジで決まった。配当は大したことないけど、十分。勝ったという実績が残ればそれでいい。
 こうして、非常に好ましい形で遠征を終えたのである。

 なお、どうでもいいことだが、この日浮いた金は、翌日の西宮ヒラできちんと地元に還元した。ちぇっ。


アクセス

 JR佐世保駅から無料バス。歩いても15分ほど。佐世保には長崎空港からバスが出ているが、前述の通り休みの日とかは渋滞する恐れあり。JRで行く方が無難であろう。

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