南方熊楠、華岡青洲、北野裕宣…。
和歌山出身の有名人は数多い。しかし、近年最も名を馳せているのは、そう、毒カレーでおなじみの林夫妻であろう。
彼らの行動について今さらここであれこれ言ってもしょうがないが、しかし、儂らのような競輪客にとっては、彼らの印象はひときわ強い。そう、彼らは和歌山競輪場の大口客だったからだ。
夫の方が車椅子という、かなり目につきやすい格好でここの特観にいつも現れて、そして数百万単位の大勝負をしていたという。「なんであんなに金があるんや」と噂になっていたらしいが、まさか知り合いにヒ素飲ませた金で打っていたなんて誰も思いはしなかっただろうに。
彼らが逮捕されて、少々気になることがある。
『もしかして、和歌山の売り上げ、だいぶ減っとらん?』日曜日の記念でさえ5億ぐらいしか売り上げがないこの和歌山。数百万単位を使ってくれる顧客が一組減るというのは結構痛いと思うのだが…
そんな和歌山競輪場。実は最近、あまり行っていない。一応近畿なんだが、儂が住んでいる神戸からだと結構遠いのだ。片道、大体2時間半。しかも、和歌山からの帰りの電車は混むのでなかなか座れない。それに一般席は吹きっさらしで 夏は暑けりゃ冬は寒い。特観はすぐに満席になるし、おまけに飯がまずい。
いや、どんなに接客が悪かろうと車券の相性が良ければ行こうという気にもなるが、この競輪場とは相性が最悪。10回以上は行っていると思うが、勝った記憶は一度だけ。いつもボロボロの体を満員電車のつり革に託しながらクタクタになって帰ってくるのである。ええい、誰が行くか、こんなところ。さて、この和歌山競輪場、日本で唯一マッコーネル曲線を採用していないバンクとして知られていた。浅いカントと相まって非常に捲りが決まりにくい、ということになっていたが、実際行ってみた感じではそういう印象はあまり受けなかった。むしろ、「何がなんだかよく分からん」という印象の方が強かった。
仕事で和歌山に半月ぐらい逗留したことがあって、その間の開催はすべて行ったことがあったのだが、なんだか成績が良くなかった。400なのだがとにかく傾向がつかめない。あっさり本命で決まるかと思えば、当時新人王を取る直前で好調だった金山 栄治(広島72)が連日トンでくれたり。(自分が勝てない競輪場は、みんな「傾向が分からん」と書いているような気もするが)
前述したとおり、接客設備は最悪である。特に食い物関係。食堂ではありきたりのものしかおいてなく、しかもマズイ。飲み物も、せめて普通の紙コップ式自販機でもおいてくれればいいものを、地元の飲料メーカー製の謎の瓶入りミルクセーキとか甘ったるい瓶入りコーヒーとか、明らかにコカコーラを意識した瓶に入ってる謎のゲロマズコーラとか、とにかく得体の知れないものばかり置いている。最近では、ここに行く前にはコンビニで茶と弁当を買って行くことにしている。旅打ちの予想の一つとして場内の味覚を挙げている人には鬼門の競輪場でもあるのだ。
この難攻不落の和歌山バンクも、先日ついにバンク改修がなされ一般的なバンクに生まれ変わったという。『あんまり変わらん』という声も聞こえてくるが、さてどうなったか。
次に行くのは、よっぽど金と暇をもてあましているときだろうから、その答えは当分お預けである。
とにかく、近くで記念をやっているのに行く気にならない競輪場。それが和歌山なのである。いや、ヤラレてばかりいるからこんな悪口書くんじゃないぞ、ホントだぞ……
アクセス
南海電車またはJR和歌山市駅から徒歩5分。途中の道は、なんかゴミゴミしている。途中の本屋でスポーツ紙と予想紙を両方売っているので便利。
和歌山市までは、新幹線で大阪に着いたら地下鉄御堂筋線に乗って難波で南海乗り換え。空路なら、関西空港から南海電車に乗って泉佐野で和歌山市行き特急or急行に乗り換え。
特急には座席指定車もあるので勝ったときの帰路にはお勧め。関空の開港で、「東京から一番遠い競輪場」の汚名はどうやら晴らされた。
961102初稿,000112改稿