■木造住宅耐震診断に関する質問と回答

平成16年3月30日の講習会における質問(FAXで受けたもの)に対する回答

Q1
@耐震診断員・Aアドバイザー・B改修設計者・C施工者として
1.@とA、同一会社OKか。
2.@とB家主からの依頼があればOKか。
3.BC及び@C及びACの同一はOKか。
4.ABは同一ダメか。
上記の4者の関係及び禁止事項の明確化が文章として表されていない。

当該マニュアルは耐震診断についてのもので、アドバイザー・改修工事については平成16年度作成の改修マニュアルにおいて決定されます。したがって、アドバイザー制度については、あくまでも予定の話として回答します。
原則は@からCすべてを同一の者が行うことを禁止するという趣旨で、@AとBCで分離することを標準パターンと考えています。
1.@とAは原則として同一の者が行うことを想定しています。
2.その通りです。
3.BC同一可です。@C同一不可です。AC同一不可です。
4.アドバイザー業務の内容が確定していませんが、現時点では原則として不可で す。

Q2
今回の事業が改修施工までを一連として考えているのであれば、Q1の4者プラス家主の関係で必ずトラブルが発生するであろう。アバウトな診断・アバウトな設計(筋かいが見えないのでそうなる)・その後の施工には金銭の問題がからんでくる。壁がはがした後筋かいがあったり、なかったりする。その場合の補修とか責任とか、誰が責任を取るのか。4者のなすりつけ合いになるのでは?
設計・施工OKであれば現場対応を考え設計するであろうし、多少問題は少なくなると思う。

診断は目視を前提としているのでアバウトといえなくもないのですが、設計については決してアバウトで良いとはいたしません(目視でよいとかの基準は設けない予定)。当然、通常の適切な設計が求められることになります。補修等の責任も通常の設計及び施工のルールの通りです。また、設計と施工の分離を義務づける予定もありません。

Q3
設計業者・施工業者・設計施工業者を含め研究会を行うべきだ。


15年度は耐震診断のマニュアルができたので、15・16年度に講習会を開催します(15年度分は3月30日実施済み。16年度は西部と南部で各1回実施予定)。16年度には改修マニュアルができるので、16年度中に改修工事に関する講習会を行う予定です。

Q4
26,500円で施工中のトラブルに巻き込まれ現地へ行くことになったらたまりません。業務範囲の明確化、アバウトな診断によるトラブルの責任は誰が取る?

26,500円は、診断に対する報酬であり、診断員としての業務は改修工事には直接の関係ではなくなります。改修工事に至る場合は、それに対しては設計者が存在するわけですから、設計に関しては診断員に関係なく設計者の責任となるのでトラブルに巻き込まれる可能性は通常では考え難いと思われます。
診断員の業務範囲はマニュアルで明確になっています。つきつめていえば、現地調査をし、報告書を作成し、依頼者に対し、その説明を行うということです。現地調査の内容、報告書の内容ともにマニュアルに示しています。
トラブルの責任はトラブルの原因によって異なると考えられ、一概には決められません。

Q5
耐震診断を担当することになった対象住宅が診断員が所属する会社が施工した物件で耐震改修工事を強く希望された場合、耐震診断を辞退せねばならないのでしょうか。親類・知人の場合はどうですか。

診断と改修工事は同一のものがしないというのが原則となります(地域により例外があります)。

Q6
耐震診断員を依頼者側から指名することはできるか。

事業主体の市町村の判断によりますが、原則としては、できます。
ただし、次の点に注意が必要です。
@その耐震診断員が所属する施工会社では改修工事ができないこと。
Aその耐震診断員が改修工事の設計をする場合、アドバイザーには別の人になっ てもらう必要があること。

Q7
Q6が可であれば、診断員が申請書類の代書も行ってよいのですか。

書類の代書については、通常の代行業務の是非で判断していただきたい。


Q8
延べ面積が大きい場合も報酬額が同じというのでは?
調査時間も図面があれば作成時間も違ってきますが。

確かに作業量に多寡はあると思いますが、補助金の設定上一律としています。
延べ面積の小さな物件、図面のある物件に当たった場合との埋め合わせで考えていただきたいと思います。

Q9
市町村の応募ではなく、施工業者等の斡旋で診断等の補助を施主が申し込むことができるのか。

診断事業については、市町村が募集し、住民が申し込むという形になるので、施工業者の斡旋ということにはなりません。もしあるとすれば、申込みに際し、施工業者がサポートするということになるのではないでしょうか。

Q10
補強工事を利用する場合は、今回説明を受けた診断をしなければ、ならないのか。工事補助だけを受けることは不可なのか。

改修工事については、これからルールをつくることになりますが、改修工事に対する補助は、当該診断を受け、診断結果が一定の範囲になることが条件づけられる予定です。

Q11
診断報告は説明を聞くと訂正等で書類の確認作業が多そうに思うが、施主に提示するまでに何日間ぐらいかかるか。

報告書はできるだけ速く申込者に届けて頂きたいので、審査等は迅速に行うように心がけます。診断員の方も現地調査・報告書提出を速やかに、また、報告書の内容については、訂正ができるだけないようお願いしたい。

Q12
診断と施工を分離することは分かりますが、工務店等施工を主業務の会員店にとっては、補助が使えるかどうかで施主への対応が難しくなると思われるので、検討お願いします。

業務として、診断と改修について役割分担をするということなので、どちらを選ぶかの判断をしていただきたい。

Q13
判定結果の信頼性について、1.0以上の判定をしてカシがあり、実際は0.7以下だった場合どうなるか。

カシの内容により異なると考えられます。見えざるカシあるいは当該診断程度の調査では気がつくことが困難なカシについては、責任を問われることはないでしょうが、明らかなカシの見落としは、どちらかといえば調査ミスとの判断になると考えられ、相応の責任が生ずると思います。

Q14
依頼人が診断員を拒む場合、知人(診断員)に家を見られたくない場合は、どうするか。電話の時点で断ることができるか。

申込みの際、現地調査で診断員が家の中に入ることを承諾しているはずなので、通常は考えにくいのですが、仮に現地調査へ言ったとき拒否されれば診断は中止せざるを得なでしょう。電話連絡の際拒否された場合も同様です。

Q15
設計依頼も施工と同じに2社以上にしてはどうか。

複数業者の紹介は、診断員と施工業者との分離を図ることを意図しているので、主旨が異なります。なお、設計と施工の分離は義務づけていません(設計と施工が同じ業者であっても可)。

Q16
施工会社をやっていますが、耐震診断員と施工会社を分けることには賛成です。当社はOB客の改修だけをやっていこうと思い、施主に診断を働きかけていくつもりです。
改修工事で補助金がもらえる予定はないか。

予定はあります。改修工事の補助対象となる限度は90万円で、そのうちの、1/3(30万円)までが県、1/3(30万円)までが市町村の補助金となります。
ただし、これも市町村が実施主体となる事業なので、対象住宅の市町村がこの補助事業を実施しているかどうかを確認しておく必要があります。
[計算事例−1:補助対象工事費が限度額(90万円)を超える場合]
・全体工事費:250万円(税込)
・内訳:@耐震改修工事費:150万円
     Aその他工事(システムキッチンのやり換えなどの一般リフォーム工      事)費:100万円)
・助成額:60万円
      県から30万円(=90万円×1/3)、
      市町村から30万円(=90万円×1/3)
      残りの190万円は本人(申請者)の負担となる。
[計算事例−2:補助対象工事費が限度額(90万円)を超えない場合]
・耐震改修工事費:75万円(税込)
・助成額:50万円(県から25万円、市町村から25万円)
      残りの1/3、すなわち25万円は本人の負担となる。

Q17
(Q16と同じ)改修工事の設計は耐震診断員でなくてもできるのか。

可能です。この場合、耐震診断員とアドバイザーは改修工事設計者と異なる必要があります(助成事業の場合)。

Q18
診断事業を行うとき、従事する者は1人でよいか。手元となる者を配置する必要がないか。

確かに機器を使って調査する場合など、手伝ってもらえる人がいれば好都合ですが、複数名で診断することは義務づけていません。これは報酬の額が、診断員1名としても多くないことからも理解して頂けると思います。
ただし、診断員が部下を連れて行ったり、他の診断員と協力して調査するなどは自由に行って頂いて結構だと思います。

Q19
調査後、報告書のコピーを送付するまでに期限に決まりはあるか。

特には定めていませんが、調査結果の記憶が鮮明な内に報告書を作成することが望ましいし、また、申込者にできるだけ速やかに報告できるよう配慮することが大事だと考えられることから、「概ね1週間以内」を心がけてください。ただし、不慣れなうちはもう少し提出が伸びてもやむを得ないと考えます。

Q20
診断員が登録される市町村はどう決定されるのか(P47では県に登録となっているが)。

診断員はすべて県に登録されますが、派遣する場合は「勤務先のある市町村」を原則としています。診断員は所属する建築士事務所の業務の1つとして耐震診断を行う、との考えから勤務先中心に派遣方法を設定しています。
なお、この原則から外れるのは、診断員が不足する山間部など診断業務が発生したときで、この場合は他市町村に勤務する診断員の協力を求めることになります。

Q21
自分はH町に居住し、T市に勤務している。この場合、H町とT市の両方で業務の申し入れができるのか。つまり、診断員リストがどのように作成されるのかが不明だ。

Q21の回答と同じですが、原則としてT市でのみ耐震診断業務を行って頂きます。診断員リストとは、県に登録された全診断員を、具体的な派遣方法を考慮して作成されたもので、このとき勤務先を基に派遣先を決めていっている訳です。

Q22
診断員の登録を受けた者、あるいは、その者が属する会社が広告やHPにおいて、その点を表示することは認められるか。

認められません。十分な知識を持たない一般の消費者にとって、耐震診断員が「新たな資格」であるとか、特別な能力を有しているだろうとか、いろいろと誤解を招く恐れがあるからです。

Q23
診断員の登録を受けた者、あるいは、その者が属する会社が、診断の申込をしていない住宅に対し、「我が家の耐震チェック」ソフトを利用して、サービスや営業で診断を行い、その後の営業活動を通じて設計・工事を受注することは認められるか。

耐震診断員であることを相手に示してこのようなサービスや営業を行うことは、明らかに認められません。ただし、耐震診断員であることを相手に全く示さず、サービス等を行うことはやむを得ないと考えられます。しかしながら、この場合も消費者の方に誤解を招かないよう慎重に行動されることを望みます。
また、ソフトの利用に当たっては、(財)日本建築防災協会のホームページの注意事項をご覧ください。
なお、耐震改修で補助対象となるのは、徳島県耐震診断支援事業に基づき耐震診断を実施した住宅に限られることを念のため申し添えます。

Q24
登録証の更新要領はどうなるのか(平成21年3月31日以降のこと)。また、登録を取り消された場合のその期間や再登録可能となる条件等細かい点について明らかにされたい。

この耐震診断事業については、5年間に限り実施する予定ですので平成22年度以降は更新されません。この間に、所属する建築士事務所を変ったときやその事務所が登録更新を行った場合などは、要綱に定めるとおりに変更の手続を行って頂くことになります。
また、登録取消し後の再登録の要件等ですが、診断員の登録取消しという事態そのものがあってはならないことであると考えていることから、具体的には考えていません。万一、診断員の中で取消しがあった場合に具体的な対応策を検討したいと考えています。