


統一地方選に向け、単調な原簿作業にいそしんでいる校閲選挙班の部屋は、さながらタコ部屋です。「7略に『元市会文教委長』とあるけど、市会も委長も致し方痒しだなあ……」「石川島播磨重工業は石播と略していいかな。それともIHIかなあ、いひっ!?」などと、自作のギャグでしか笑えない部員たちの哀しい風景をイラストに描いてもらいました。
タコ部屋の命名者で芦屋市在住の好事家、福田亮氏が右下に見えています。徳利とたばこを握って頑張っているタコが塚本真理さんです。頭に?マーク、右脚?に鉛筆を握っているのが越智健二か八尋正史氏だろうと思われます。眼鏡にホクロがあるタコは上嶋隆昌氏でしょう。
by yuiko kozai
<上方の大喜利>1月27日、このメンバーで選挙の前祝いにタコ料理専門店「道頓堀くくる たこ家」へ行き、大いに気勢を上げました。(越智の場合は奇声でした)。店に到着するやいなや、立錐の余地もない店内を見渡した福田氏が、「てっきり込んでいない店だろうとタコをくくっていたよ」と安中進氏顔負けの優れた駄じゃれを披露したものですから、残り4匹のタコどもは仰天! 口から墨を吐きながら、店にあったざぶとんを一枚ずつ福田氏の腰に突っ込みました。
↑ハムラビ法典に倣い、「タコにはタコを!」と道頓堀に繰り出し、「たこ家」の思う壷に嵌まった選挙班の面々。左から親タコ=芦屋市在住の好事家=、タコ3号=タコミちゃん=、タコ1号=タコ昌=、タコ4号=タコ史=、撮影者はタコ2号=殿山焼の窯(プライバシー保護のため、顔にモザイクをかけてあります)
メニューはポン酢かごまだれでいただくタコしゃぶ、明石焼、たこ焼き、どこかに大量のワサビが仕組んであるロシアンルーレット焼きなどの創作料理です。
これが浪花名物の「タコしゃぶ」
タコしゃぶはてっさ風。一皿目は物珍しさも手伝って箸がぶつかり合う「無礼講」状態となり、あっという間になくなった。やむなくもう一皿頼んだ。(一人前1100円×5)。この料理、愛知県の日間賀島が有名とか。

<持論>一般的に「たこ」といえば、漢字で蛸、鮹あるいは章魚と書き、お正月に揚げる方なら凧と書きます。しかし、私には「侃」という字もタコと読むべきだという長年の持論があります。たしかこんな名前の教授が大阪大学にいます。たぶん「つよし」でしょうが、私はこの字は絶対にイカかタコであるべきだという信念を曲げたことがありません。だってそうでしょう? つくりのヒラヒラした感じがどう見ても軟体動物、多足類じゃないですか。私自身、いまから「越智侃」を襲名し、「おちたこ」と呼ばれてもいいとさえ思っています。
by yuiko kozai
<つかまりなさい>2月28日、「校閲のアルゲリッチ」こと塚本真理さんの自宅マンションでピアノ演奏会が催されました。タコたちが統一地方選準備の労を互いにねぎらい、傷口を舐め合うという趣旨でした。料理は福田氏が担当しました。途中、食材が不足したので個々のタコが自分の足を提供して補いました。(またすぐ生えてきましたからご心配には及びません)
塚本さんはイラストのような吸盤つきの手?で演奏するので、あたかも海中にいるかのような複雑な和音が出ました。次の鍵盤に移るのにあまりに時間がかかりすぎて、カラヤンがチャイコフスキーを振ったような、ねっとりとした演奏になってしまう憾みがありましたが……。
<艶歌>3月1日、校閲部長が選挙班メンバーの慰労会を大阪・心斎橋の古びた旅館「たわらや」で開いてくれました。数えで81歳になる元芸妓の女将が登場し、極上肉を使ったすき焼きを振る舞ってくれました。宴たけなわの頃、女将は部屋を真っ暗にし、三味線で艶のある都々逸をうなってくれました。内容は男女の秘め事でした。タコだけに「穴があったら入りたい」気分になりました。
戦前から芸者さんが座布団を使ってする芸も教えてくれました。そのときの口上を女将みずから筆でしたためてくれたのが上の写真です。「ねている芸者をゆりおこし、前をめくってながむれば、三国一のふじの山。かいで見るよりするがよい 太喜」とあります。太喜は芸名だそうです。甲斐、駿河をひっかけてあります。APECの席でも各国の要人に披露しおおいに受けた芸だそうですが、公序良俗に反するので、ここで具体的に書き記すことは憚られます。ご想像にお任せします。
<名画「恐怖の研修」>3月10日から3日間、部長の呼びかけによる「フライト研修」がありました。航空部の協力を得て、社所有のヘリに3人ずつが乗り込みました。大阪空港発着で明石海峡大橋を空から眺めて帰ってくる、全行程約1時間のいわば「自殺志願研修」でした。ゲロの恐怖と闘いながら、死の淵も覗くことができるという一石二鳥の試みでした。「希望者は○をつけて」というアンケートは、わずか3日で9人の定員いっぱいに達しました。見上げたものです。
タコ部屋では、「もし、墜落したら住宅ローンが完済できるぞ」とか「わが社に恨みをもつ団体に撃墜されるかも」とか「低空飛行だからパラシュートが開く前に地面にゴツンだ」といった、支離滅裂の憶測が飛び交いました。「急旋回した拍子に同乗の女性記者に『怖い!』と抱きつくことが出来るから、これは千載一遇の大チャンスだ」と越智タコは言いましたが、その本人でさえ乗る勇気がありませんでした。ローン完済のまさに「しあわせ家族計画」でしたが、完済はこの目で見届けてこそ完済です。本社に拝礼所が設けられ、社員の皆さんに来ていただいてもうれしくありません。
この議論がタコ部屋で白熱しているときに「大堀泉さんと越智君と、どっちがおしゃべりですか?」と好事家に尋ねてみると、「甲おちつけ難い」と言われました。
ほかのタコたちも選挙の準備で忙しく、生来、臆病者なので一様に尻ごみしました。「選挙と命とどっちが大事なんだ?」と問い詰められたら、迷わず「選挙に決まっている!」と今だけは答えることでしょう。考えてみれば、タコが自分の生まれ故郷・明石の海へ「死のダイブ」を試み、そこで見事、散華できるのならば、それはそれで本望ではないでしょうか。けれど、哀しいかな、タコといえども元は平凡な人間です。「一寸のタコにも五分の魂」、命は惜しいのです。
<ホテルプラザで全舷>3月14日の休刊日に「98年度総会:俗称、全舷」がホテルプラザでしめやかに執り行われました。3月末をもって清算が決まっている大阪の名門ホテル「ホテルプラザ」が主会場でした。23階の「ルランデブー」に38人が結集、福田さんの送別会を兼ねフランス料理のフルコースをいただきました。ワイン込みで一人当たり約2万円の盛宴。越智タコは幹事の一人でした。余興にビンゴもやりました。ミナミの明電工業という「Mede in Chinaのバッタ屋」で38人分、16万円相当の賞品を買い集めました。バッタ屋だけに賞品総額の積算は難しいのですが、おそらく60万円くらいではなかったでしょうか。内訳は「だんご3兄弟」のCD、ドラえもんの置時計、空気清浄機、整水機、ラジコンカー、血圧計、電動ハブラシなど。まさによろず屋状態でした。「だんご3兄弟」のCDは前畑(がんばれ!)さんに当たり、越智タコはドラえもんの置時計を井上さんとの交換で獲得しました。