大手・準大手ゼネコンの利益率上昇





  「日刊建設工業」紙のよれば、大手・準大手ゼネコン各社の05年3月期は、工事採算の改善が一段とすすむ見通しだ。

  完成工事総利益(粗利益)率が前期実績を上回ると予想するゼネコンは、調査対象19社のうち13社にのぼる。

  利益率が上向いた要因に、会社分割や合併によるリストラの進行で、一時期(02年当時)のような、大都市圏でのマンション工事や大型開発工事の採算割れ(ダンピング)受注が減少していることをあげている。

  今後、利益率の上昇基調を維持するためには、民間建築での提案営業で他社より有利に立つことやVE提案で受注後の取組みに実効を挙げること、さらに資機材の調達コストの削減にどれだけ実効を挙げられるかにかかっているとしている。

※ 04年3月期決算は、トヨタの1兆円突破をはじめ全国上場企業で、経常利益が前期比27%増、20兆2870億円となった(「日経(04.06.3)」。これらのことから、政府は不良債権処理が進行し、「構造改革」の成果が表れたとして、自画自賛している。
 企業収益の回復は、米国、中国などの海外経済の動向やデジタル景気による影響が大きく、企業業績の回復により、製造業などの設備投資が高い伸び(04年1-3月期法人企業統計調査「財務省」)を示し、一定の経済波及を示している。しかし、最大の要因は企業リストラであり、その意味では“確か”に「構造改革」によるものだ。
  しかし、今回の企業収益の回復が日本経済の回復につながる確かな保証はない。労働者と賃金の削減、下請単価の切下げなど日本経済を支える個人消費、中小企業の犠牲の上にたった収益構造では展望は開けない。 

  その視点に立てば、大手ゼネコンのリストラと下請抑圧では、建設業の使命とする「良いもの」への信頼を欠くことにつながる危険がある。



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