シャープ堺工場建設、なにかと話題に
シャープが大阪府堺市堺区築港で建設を進めている新工場がなにかと話題になっている。新工場は、シャープが約3800億円を投じて建設する液晶パネル工場で、敷地面積は最大約127万u、同社の三重・亀山工場の4倍程度になる見通しで、2010年3月までに稼働する計画である。42型のテレビ換算で年間約1300万台の生産能力を持ち、世界最大の拠点となる。最先端の太陽電池工場を併設するほか、部材メーカーなどの進出も合わせると、総投資額一兆円規模の巨大コンビナートになると言われている。
【堺市、LRT延伸計画前倒し】 堺市は16日、市内に計画中の新型路面電車(LRT)の臨海部延伸基本計画案を今年3月迄に作成すると発表。(「日経」(08.01.17)から作成)
市の当初計画は、JR阪和線堺市駅〜堺浜(新工場建設地)までの約8.3kmのうち、南海高野線堺東駅〜南海本線堺駅までの約1.7kmを2010年度に開業する予定で、この区間の基本計画案を作成した後に堺駅〜堺浜までの約5.0kmの計画案を作成するという段階的計画であった。しかし、関連企業や住民からの早期完成要望が強く、一体で計画するよう手順を見直した。ただ現段階では具体的な経路も、事業費も未定。着工・開業時期も未定であり、計画の大幅な前倒しが地域の合意形成にどう影響するかが懸念される。
【大阪府、2社に総額72億円の補助を決定】 大阪府は18日、シャープ堺工場に部品を提供するため堺区築港に建設されるコーニングジャパンと大日本印刷の各工場に、大阪府企業立地促進補助金の交付を決定、補助金額は両社総額72億円になる。(「日刊建設工業」(08.01.21)から作成)
コーニングジャパンは液晶TVパネル用ガラス基板を製造。工場建屋はシャープが建設するが、同社が生産設備を整備するもので、補助対象投資費約700億円のうち約35億円が補助される。大日本印刷は液晶TV用カラーフィルターを製造。補助対象投資費約435億円のうち約37億円が補助される。
シャープ堺工場をめぐる大阪府の補助金は、総額約330億円にのぼると言われ、今後も膨れあがることが予想されている。補助金の他に府は不動産所得税の軽減措置などの支援策を決めており、これまで破綻してきた巨大開発事業で逼迫する府財政と、そのしわ寄せが府民の暮らしを直撃している現状の中、府民感情はさまざまである。
【清水建設、暴力団系下請けとの契約解除】 シャープ堺工場建設の元請け、清水建設が暴力団との親交が深い下請け業者との契約を解除した。(「日経」(08.01.23)から作成) 大阪府がシャープに対し、工場建設工事の下請けに暴力団との交友関係がある土木工事会社が参入しているとの通報を行い、元請けの大手ゼネコン、清水建設が契約解除を通知した形である。今回の工事は民間工事であり、本来は「府暴力団等排除措置要項」の対象外ではあるが、府は「巨額の補助金を出しており見過ごすわけにはいかない」と判断、清水建設も「関係者に迷惑をかけられない」と契約解除に踏み切ったものである。